冬のキャンプは寒いので、温かい料理を作って体を温めたい方も多いでしょう。しかしキャンプ料理がバーベキューなどでマンネリ化していたり、手の凝ったも料理も苦手という少なくありません。ここでは冬キャンプで作りたい鍋料理のおすすめレシピをご紹介してまいります。手軽にできるものも多いので、ぜひ試してみてください。
冬と言えば鍋料理ですが、鍋つゆを使わない鍋は面倒くさい、手間がかかるという印象のある方もおられるかもしれません。手や時間のかかる鍋もありますが、一度にたくさん作れて体を温めやすいのでおすすめです。〆にごはんや麵を入れれば、鍋1つで食事が完結してしまうものもあるので、洗い物も少なくて済みます。
ここではおすすめの鍋料理レシピをご紹介してまいります。短時間で作れるものもあるので、ぜひチェックしてみてください。レシピは全て2人分です。
手軽に誰でもできる鍋の代表、ミルフィーユ鍋もキャンプにもおすすめです。2人分なら白菜1/4、豚バラ肉150gを使います。白菜は1枚ずつはがして豚バラと交互に並べて、鍋の七割程度の幅にカットし、鍋に敷き詰めます。
顆粒のかつおだしと昆布だしをそれぞれ8gずつと、しょうゆとみりんは30ml、お酒60mlを鍋に入れて火にかけます。沸騰後5分程度して火が通っていれば完成です。豚肉と白菜だけというシンプルな鍋ですが、材料費も少なく下準備も少なく、その上美味しいので料理初心者にも作りやすいでしょう。
冬に食べたいスープ、クラムチャウダーの鍋です。あさり缶や冷凍のむき身を使うとお手軽で、2人分なら小さい缶でもOKです。人参1/2本、じゃがいも2個、キャベツ1/8個を乱切りにし、しめじ小1パックの石づきを取っておきます。鍋でバター少々を溶かして切った野菜を炒め、小麦粉大さじ1を入れてさらに炒めます。
あさり缶を汁ごと入れ、水100mlを入れて野菜に火が通るまで煮込みます。牛乳100ml、コンソメ小さじ1を加えて2分ほど煮込み、最後に塩コショウで味を整えます。パンに浸しながら食べるのもおすすめです。
続いてはキムチ鍋です。キムチ鍋は野菜も好みで好きなものを入れても大丈夫で、魚介を入れても美味しいでしょう。2人分なら白菜200g、長ネギ1本、ニラ1束とえのき1袋がオーソドックスなキムチ鍋の野菜で、食べやすい大きさにカットします。豚バラ肉は300g程度、豆腐も用意します。
具材を鍋に入れて、市販のキムチの素を大さじ5、味噌大さじ2、水700mlを入れて煮込むだけで完成です。〆はラーメンを入れたり、ご飯を入れて雑炊にするのもおすすめです。
続いてもピリ辛で市販の坦々鍋の素を使ったレシピです。白菜200gと長ネギ1/2本、ニラ1/2束、しめじ小1パックを食べやすい大きさにカットします。坦々鍋の素150ml(ポーションタイプなら2個)と水300mlを鍋に入れ、煮立ったらニラ以外の野菜を入れ、野菜が煮えたら冷凍餃子や市販のチルド餃子を10個程度入れます。
餃子が煮えたらニラを入れたら完成です。お好みでもやしや豆腐、インスタントラーメンなどを追加するとボリュームアップになります。
トマト鍋も和風の鍋に飽きた方におすすめです。ブロッコリー1/2株を小分けにして下茹でをしておきます。玉ねぎ1/2個、えのき1/2パック、しめじ1/2パックを食べやすい大きさにカットします。鍋にオリーブオイル、にんにくのみじん切りを入れ、弱火で少し炒めたらカットトマト缶を1/2缶と水を入れます。
豚バラ肉200gも入れ蓋をして中火で煮込み、野菜を入れ塩とオリーブオイルも少々入れ、蓋をして野菜が煮えたらできあ上がりです。粉チーズやとろけるチーズを入れたり、キャベツやじゃがいもを入れてボリュームアップするのもおすすめです。〆はお米を入れてトマトリゾットにしたり、パスタを入れるのも良いでしょう。
おすすめ6つ目は、もつ鍋です。もつ鍋のスープは手軽にもつ鍋の素を使ったり、調味料を合わせて作っても良いです。キャベツ1/2個、豆腐一丁を食べやすい大きさにカットし、鍋にもつ鍋のスープと一緒に入れます。もつの臭みが気になる方は、流水でしっかり洗って下処理し、もつ300gも入れ、蓋をして煮込みます。
煮えたら5㎝程にカットしたニラ1束を入れ、完成です。辛い物が好きな方は鷹の爪を追加したり、〆にラーメンを入れても美味しいでしょう。もつ鍋の素は味噌でも醬油でもお好みのタイプで作ってみてください。もつの臭みが気になる方は、流水でしっかり洗って下処理しておきましょう。
さらに手軽に作りたいという方は、お取り寄せのもつ鍋のセットを使うと時短な上、お店の味が楽しめます。
参鶏湯(サムゲタン)も体を温めるのにおすすめです。韓国の伝統料理の1つで本来は高麗人参を使いますが、お手軽にできるレシピをご紹介していきます。鶏1羽丸ごと使う料理ですが、手羽元で代用します。手羽元を8本ほど用意し、骨のところに包丁を入れて開き、塩を振ってすりこんでおきます。
米大さじ1を洗っておき、にんにくとショウガ1片ずつは潰しておきます。長ネギ1本は4㎝程度の斜め切りにし、しいたけ4枚は半分にカットします。鍋に水800mlと酒50ml、米以外の材料を全て入れ、あればクコの実を少し入れて沸騰させます。あくを取り、蓋をして30分ほど弱火で煮込みます。
お米を入れて、さらに30分ほど煮込み、塩とごま油で味を整えたら完成です。お米をもち米にしてもOKで、優しい味わいと肉の柔らかさが絶妙の1品です。
食費にお金をかけられるときには、すき焼きがおすすめです。割り下の材料を作るのが面倒という方は、市販のすき焼きのたれが売っているので活用してみましょう。キャンプにすき焼き鍋をわざわざ持っていくのは重たいので、フライパンやクッカーを使って調理します。
材料は白菜1/6個、春菊1束(お子様がいる場合は水菜やほうれん草などで代用)、えのき1/2袋、長ネギ1本、しいたけ2個、焼き豆腐1/2パックを食べやすい大きさに切ります。すき焼きのたれを鍋に入れて煮立ったら、野菜と焼き豆腐、すき焼き用の牛肉200~250g、しらたき小1袋を並べ入れ、火が通れば完成です。
今回ご紹介したのは関東風の作り方になります。〆はうどんが定番ですが、お餅を入れるのもおすすめです。
ヘルシーな豆乳鍋もおすすめです。豆乳鍋のベースは無調整豆乳と水が300mlずつとお酒と白だしが60mlずつでも作れますが、豆乳鍋の素も市販で売っているので、素を活用しても大丈夫です。
長ネギ1/2本、白菜1/8個、油揚げ2枚、しめじ1/2パック、豆腐1丁を食べやすい大きさにカットします。鍋にベースのつゆを入れたら、カットした野菜と豆腐、豚バラ肉200gを入れて火を通せば完成です。野菜はえのきや人参、水菜を使っても美味しくできます。
〆は何でも合うので、うどんやお餅、米をチーズでリゾットにしたり、パスタとチーズを入れてクリームチーズパスタにするのもおすすめです。
続いては石狩鍋です。北海道の郷土料理で、鮭を使った昆布だし&みそ味の鍋になります。まず鍋のベースは昆布10㎝と水800ml、酒大さじ2、みりん大さじ2を鍋に入れ火にかけ、沸騰する前に昆布を取り出します。鮭2切れを一口大にカットし鍋に入れ、あくを取りながら煮ます。糸こんにゃく1袋は下茹でをしておきます。
白菜1/4個、玉ねぎ1個、春菊1束、木綿豆腐1/2パックを食べやすい大きさに切ります。鍋が煮えたらみそ大さじ4を入れて、野菜や豆腐、糸こんにゃくを入れて火が通れば完成です。野菜は大根やしいたけ、キャベツなどを代わりに入れても良いでしょう。
ゴロゴロした野菜が美味しいスープ、ポトフも簡単にできます。一般的にはじゃがいも、玉ねぎ、にんじん、キャベツとウインナーやベーコンなどを入れて作ることが多いです。変わった野菜を入れたい場合はカブ1個、カボチャ1/4個、トマト1/2個(ミニトマト4個でもOK)、レンコン小1節、にんじん1/2本を大きめの乱切りにします。
クッカーにオリーブオイルを少々入れ、ウインナー4本を焼きます。そこに水800mlとコンソメ4g、切った野菜を入れて火が通るまで煮込み、塩コショウで味を整えます。ローリエがあれば1枚入れて一緒に煮込むと、食材の臭みがなくなり風味も豊かになるでしょう。
きのこ鍋は様々なきのこを味わえるので、おすすめです。ベースのつゆは市販のめんつゆをかけうどんくらいの濃さに薄めたものも600ml用意します。きのこは4種類程度、しめじやえのき、しいたけやなめこ、ヒラタケやマイタケなどからそれぞれ100g(しいたけは1人1個)程度を目安に用意します。
きのこは石づきを取って、食べやすい大きさにカットします。鍋につゆを入れて、豚バラ肉100g、食べやすい大きさに切った油揚げ1枚、きのこを入れて煮ます。豚肉に火が通れば完成です。お好みで煮る前にキムチの素を少し入れるとピリ辛になり、体も温まります。
おでんも早めに作って味を染み込ませると、美味しくできます。鍋のベースは水600ml、オイスターソース大さじ2、だし(粉末状の)大さじ1です。具材はお好みでOKですが、大根なら2人分で2㎝の輪切りが2つ、結び糸こんにゃく4つは下茹でしておきます。ゆで卵2個は茹でて殻をむきます。
さつま揚げなどはお湯をかけて油抜きし、はんぺんなど大きい具材は食べやすい大きさにカットします。鍋のベースを煮たててから、具材を入れて15分ほど煮たら完成です。下茹でが面倒な場合は、下茹で済みのものを用意したり、家で下茹でしておくと手間が省けます。
具材はじゃがいも、手羽元、厚揚げ、ごぼう巻き、もち巾着、ウインナーなどもおすすめです。具材が色々あるので、アレンジもできて面白いでしょう。夜に多めに作って、朝にも味が染みた具材を食べるのもおすすめです。
キャンプアニメでも注目を集めた山梨の郷土料理、ほうとうはみそ仕立ての汁に野菜や平麵を煮込んだ料理です。ほうとうは麺とみそがセットになっているものを用意しましょう。かぼちゃ1/8個、白菜1/8個、えのき1/2パックを食べやすい大きさにカットしておきます。
鍋に水、野菜、豚バラ肉200gを入れ火を通します。麵を入れて既定の時間を茹でたら、セットのみそを入れて数分煮込めば完成です。基本はみそ味ですが、メーカーによってはしょゆ味もあります。油揚げやにんじん、里芋、長ネギなども具材におすすめです。野菜をしっかり食べれて、体も温まる鍋になっています。
最後はカレー鍋です。カレー鍋はカレー鍋のつゆが市販で売っているのでそちらを利用するか、2人分で水600ml、だし小さじ1、カレールウ固形1個でも作れます。カレールウはお子様がいる場合は甘口で食べやすく、大人だけなら辛口でスパイシーにと変化させられます。
まずは材料のにんじん1本、じゃがいも1個、きゃべつ1/4個、玉ねぎ1/2個を食べやすい大きさにカットします。つゆを煮たてたら野菜を入れ、野菜に火が通ったらウインナーを4本入れて、煮えたら完成です。
豚バラ肉やミニトマト、ブロッコリーなどを代わりに入れるのもおすすめです。〆はうどんや、チーズを入れてリゾットにするとスープまで美味しく食べられます。様々な具材を入れられるので、アレンジも楽しめます。
ここからは鍋料理に役立つキャンプグッズをご紹介してまいります。便利な調理器具があると、料理を作るのも楽しみになります。セットになっている商品は高額な気はしますが、1つずつ揃えていくよりは割安です。
セットがあればキャンプで十分調理できるので、後からあれが足りないという不便さも少ないでしょう。ぜひ使いやすいキャンプグッズを探してみてください。
おすすめ1つ目は、コールマンのアルミクッカーコンボです。ポットとライスクッカー、フライパン、内蓋、ザル、ハンドル、メジャーカップに収納ケースまでついた豪華なセットになっています。アルミニウム製で、内側にノンスティック加工を施してあるのでこびりつきにくく、お手入れもしやすくなっています。
ハンドルが取り外しできるので、そのまま食卓にも出しやすく、ポットにすべて収納できるので持ち運びにも便利です。ポットは深型で煮込み料理にも最適で、このセットがあれば様々な料理にチャレンジできます。価格はやや高いですが、全て揃うことやファミリーでも使える使い勝手の良さを考えるとコストパフォーマンスも十分です。
続いてはスノーピークのフィールドクッカーです。雪のマークでお馴染みのアウトドアメーカーの商品で、焚き火や炭火にも対応するセットです。サイズ違いのステンレス製の鍋が2種、黒皮鉄板のフライパン、メッシュバスケット、メッシュケース、ハンドルケース兼なべつかみがセットになっています。
メッシュバスケットがあるセットは珍しく、水切りや湯切り、揚げ物にも使えるので便利です。このセットがあれば様々な調理ができ、スタッキングできるので場所にも困りません。セットなので価格は高めですが、長く使えて重宝するセットです。
鹿番長こと、キャプテンスタッグのフィールドシェフ クッカーセット4は、お手頃価格でキャンプ初心者でも買いやすいセットです。新潟県燕三条で生産されており、黒皮鉄板仕様のフライパンとバスケット、取っ手、ステンレス鋼の段付き20㎝鍋と16㎝鍋、収納バッグがセットになっています。
総重量は2㎏でスタッキングしてコンパクトに収納できます。ステンレス製なので丈夫で錆びにくく、鍋も大きいのでファミリーで使うのにもおすすめで、カレーなどの煮込み料理などにも使いやすいです。これだけのセットで10000円しないので、コストパフォーマンスも良いでしょう。
ソロキャンプにおすすめなのが、コールマンのパックアウェイ ソロクッカーセットです。ポットが約直径12.5×高さ10cmで900ml入り、カップは約直径12×高さ5cmで400ml入ります。どちらも熱くなりにくいシリコン被膜ハンドルが付いています。
アルミニウム製なので熱伝導が良く、底面にスパイラル加工が施されているので、バーナーの上で調理しても滑りにくいです。鍋の内側はノンスティック加工が施されているので焦げ付きにくく、汚れも落としやすくなっています。
ポットは内側にメモリが付いているので、水を計るのに便利です。注ぎ口もあるので、お湯やラーメンなども注ぎやすい仕様です。重量は250gと軽量なので、ソロキャンプや登山、ツーリングにもおすすめです。
続いてはSOTOのアルミクッカーセットMです。SOTOはアウトドア向けのランタンやバーナーをはじめとするアウトドア用品を製造販売をする会社で、ガスの燃料缶を愛用されている方も多いブランドです。アルミクッカーセットMは容量1000mlと500mlのクッカーと収納袋のセットになっています。
ガスカートリッジの250缶やシングルバーナーがクッカー大にすっぽり収納できるので、登山やソロキャンパーにはありがたい設計です。収納袋もついていてコンパクトにして持ち運びができ、アルミニウム製で重量も2つで198gとかなり軽量です。
クッカー大は1000mlで深さも10㎝あるので、様々な調理がしやすいです。価格も2つで3000円程とお手頃価格でしょう。
おすすめ6つ目は、スノーピークのチタン トレック 900です。強靭スペックのチタン製のフライパンと深型クッカーのセットで、縦長になりますがスタッキングもでき、2つで175gとかなり軽量です。
クッカーは容量900mlで、1回の沸騰で2人分のパスタを茹でられるほどの大きさなので、ソロキャンプには十分の大きさでしょう。また、こちらもガスカートリッジの250缶やバーナーを収納できるので、コンパクトになります。フライパンは蓋にもなるので、煮込み料理なども作りやすいでしょう。
チタン製なのでお値段は2個セットの中ではやや高めですが、同じスノーピークのチタントレックのシリーズでサイズ違いがるので、ファミリーの方は買い足して揃えることもできます。金属臭がなく、強度も耐食性もある素材なので、長く使い方にもおすすめです。
ファミリーの方や鍋を一定の火加減にしたいという方におすすめなのが、イワタニのカセットフー マーベラスIIです。取っ手が付いていて持ち運びができるカセットコンロで、取り外し可能なトップカバーとバーナー周りを囲む風防リングの2つが風から守ってくれるので、屋外で風があっても使用できます。
炎口が細かく配置されているので風の影響を受けにくく、火力はそのままでガスを無駄なく消費するヒートパネル方式で連続燃焼時間は約70分あります。ボディカラーはシャンパンゴールドで華やかな印象があり、縦置きができるので収納時も場所を取りません。
イワタニアクセサリーシリーズ専用セットのアダプターが付いているので、別売りのたこ焼きプレートや焼き肉プレートなどを使うとさらに楽しめる料理が増えます。屋外だけでなく、室内でも使えるので、災害時の備えとしても重宝します。
最後はSOTO FUSION TREK SOD-330です。マイクロレギュレーター搭載で安定した火力が魅力の分離型ストーブで、OD缶の上に設置して使う一体型の五徳よりも大きいため、鍋を安定して置くことができます。使用推奨なべ径は~22cmで、ダッチオーブンなど重さのあるタイプの鍋にも使えます。
ボンベ側についているつまみを回してライターなどで点火するだけなので、分離型を使ったことがない方でも使いやすい設計です。対応燃料はOD缶で、輻射熱で熱くならないので使いやすいでしょう。本体重量は182gです。
冬キャンプにおすすめの鍋料理をご紹介してまいりましたが、これから挑戦してみたい鍋料理が見つかれば幸いです。料理があまり得意じゃない、キャンプ初心者という方でも、野菜を切って煮るだけのものや市販の素を使ったりするレシピもあるので、簡単に味が決まるものはチャレンジしやすいのではないでしょうか。
鍋は具材を変えたりアレンジもしやすいので、同じベースでも毎回新鮮な気分で楽しめるはずです。冬のキャンプは寒さが厳しいですが、空気も澄んでいて夜空も綺麗などの魅力もあります。寒い中食べる温かい料理は、格別に美味しいと感じるはずです。ぜひ冬キャンプで鍋料理を作って、心も体も温まってください。