年末や季節の節目など、どこかのタイミングで大掃除を行う方も多いかと思われます。ただ、大変であることが分かっている分、出来る限り効率的に進めていきたいところでしょう。今回は、家の大掃除をする際の順番や掃除をする際のコツなど、効率的に掃除をする為のポイントをご紹介します。
普段気にしているけれどなかなか掃除しない箇所も、全く気にしていなかった箇所もまとめて掃除する大掃除は、年末の恒例行事になっている家庭もあることでしょう。スムーズに進めるためには、まず準備からしっかりするべきです。
まずは、掃除のスケジュールを立てる所からやってみましょう。これは実際の掃除にかける日数をのどの程度設けるのかだけではなく、ごみ収集日がいつになっているのかなどの確認からも始まります。
燃えないゴミや資源ごみなどの回収日がいつになっているのかを把握し、その上で整理整頓、捨てるものの仕分けを行います。本棚や食器をはじめとして、あらゆる不用品を一度に集めて仕分けていきます。
その後、大掃除の対象になる箇所をリストアップし、その優先順位を設定します。誰がどこを行うのかを決定したのちに、実際に掃除を行う期日を決定していくのです。
スケジュールの中でも合ったように、掃除をする対象箇所などをリストにし、チェックリストを作成してみましょう。例えば水回りの風呂場での鏡や天井、リビングのカーペットやソファ、床などといったように細分化していきます。
リストの作成は、全体でどの程度の時間がかかるのかを可視化するという意味合いもあります。これが分かれば、1日の内にどの程度の量の掃除をこなしていくのかの分量も分かります。
リストやスケジュールなどを立てるだけでも、人によってはかなり緻密な計画の下で行う掃除という印象があるかもしれませんが、効率的な大掃除の実践の為には更にポイントをしっかりと押さえておく必要があります。
1つ目のポイントは、上から下へと向かって掃除をしていく事です。基本的には天井などの高いところから行っていくというもので、その最も大きな理由は二度手間の掃除になってしまうのを防ぐことにあります。
床の掃除から初めて、最後に天井を掃除するような下から上の順番だと、天井の掃除をした時にほこりなどの汚れが床に落ちて、結局二度手間になってしまうのが想像できるでしょう。
よって、こうした面倒な事が発生しないようにするためにも、基本的には上から下へという順序で掃除をしていくのを基本としましょう。不要な二度手間掃除を排除する事で、他の場所の掃除へ移行するスピードも早くなります。
続いては、掃除にかける時間を設定しておくことになります。実際に掃除をスタートすると、乗り気でなかった場合でも気になる部分が出てきて、手が届きにくかったり洗剤で落としにくい等、時間と手間のかかる部分も見つかることでしょう。
気になる気持ちも分かりますが、そこに気を取られ過ぎると掃除全体の時間を延ばしてしまいます。最初に時間を設定し、どれだけ気になる部分があったとしても設定時間経過後は次に移る、というメリハリを大切にするのです。
そして、洗面台の掃除は一番最後に回すというのもポイントになります。なぜなら、使い終わった雑巾やブラシなどは洗面台で洗ってからまた使うといった流れになりますので、先に掃除をすると不要な手間になってしまいます。
推奨されているのは、キッチンからスタートして部屋→窓→トイレ→浴室→洗面台という流れになります。他の水場などすべてを掃除し切ってから、一番最後に洗面台を残しておくようにしましょう。
何となく見た目を綺麗にする掃除の仕方であれば誰でもできるでしょうが、折角の大掃除ですから気になっている部分はしっかりと掃除をし切りたい気持ちもある筈です。最後に、場所別の適切な掃除の方法をご紹介しましょう。
まずは、キッチンや浴室、お手洗いなどの水回りについてです。毎日使っている場所というだけあって汚れも蓄積しやすく、日ごろ気になっている方も多いことでしょう。
例えばキッチンであれば油などの汚れが蓄積しやすいですので、汚れに合わせて洗剤などを使い分けてみましょう。コンロ、電子レンジなどにはアルカリ性洗剤が効果的で、シンクや排水溝には賛成洗剤が効きます。
浴室では、ゴムパッキンやタイルなどに発生するカビが難敵です。最初に黒カビに対して漂白剤を塗布しておき、その間に割とすぐに落とせる水垢などを掃除しておいて、時間経過後に黒カビを落とします。
玄関は人の出入りが最も多い場所とも言え、外からの汚れも入り込みやすい場所となっています。砂利や砂ぼこりなども入り込みやすいですから、大きめの汚れをまず箒で掃き出し、その後に雑巾を使ってきれいにしていきましょう。
靴箱の中身も気になるでしょうから、まず中身の靴を全部外へ出し、このタイミングで不要な靴は処分しましょう。除菌も含めて靴箱の中身をしっかりと掃除しておき、市販の靴箱用消臭剤なども活用を推奨します。
洗濯機は少々手間に思うかもしれませんが、最初に洗剤投入ケースやネットなどを取り外し、単体で洗っていきます。一番怖いのが洗濯槽の汚れですが、洗濯槽用洗剤や衣類用の漂白剤を使って洗濯機を回すのです。
洗濯パンは普段見ない箇所だけあって見落としがちですが、その分汚れも溜まりやすいのでハンガーとストッキングなどを使ってすぐに掃除しましょう。仕上げに、洗濯槽全体を拭きあげます。
夏や冬場などに気になりがちなエアコンは、基本的にフィルターの掃除をする事から始まります。ハンディモップや掃除機などを使用し、蓄積しているほこりなどを除去するだけでもかなりきれいになります。
フィルターは取り外して、掃除機などを使って出来る限り吸い取り、その後シャワーの水圧での水洗いも行います。タオルで拭きとって乾燥させ、その間に吹き出し口や本体を拭き掃除するのです。
冷蔵庫は、まず中身をすべて取り出しておき、外せるパーツも外して賞味期限切れの食材などは処分しましょう。電源は最初に切っておいて、外したパーツは浸け置きをしておいてから台所用洗剤を使って洗い流します。
冷蔵庫の内部も、洗剤をお湯に溶かした溶液を使って拭き掃除を行います。この場合も部屋の掃除と同じく、天井から始まり側面、床の下というように上から下の順番で行っていきましょう。
換気扇は中々に時間がかかる場所です。まず冷蔵庫と同じく、外せる部品を最初に取り外しておきましょう。新聞紙を広げてフィルターを置き、全体に重曹をかけて置いておきます。
部品を取り外した換気扇内部は、重曹水を使って浸け置きをします。内部には取り外しが不可能な部品もありますので、こちらについては重曹水か重曹ペーストを使い、同じく30分から1時間ほど浸け置きをします。
浸け置きをする部品やフィルターは、時間経過後に水洗いをします。汚れが落ちにくい網目の部分などは、不要な歯ブラシなどを使って取り除きましょう。すべて完全に乾燥させられたら、元の位置に戻して完了です。
最後は、ガスコンロです。換気扇などと同じくガスコンロなどのキッチン周りも脂の汚れが多く見られますので、重曹を使って落としにくい油汚れを落とす作業がメインになってきます。特に排水溝の油やぬめった汚れは、重曹やクエン酸洗剤が効きます。
よく家庭の掃除用アイテムとして重宝されている重曹の主成分となっているのは、炭酸水素ナトリウムです。水に溶かせば弱アルカリ性に傾いて酸性の中和を行う訳ですが、油汚れや手垢、焦げ付きといった汚れはすべて酸性寄りのものです。
そして、熱を重曹に加えると二酸化炭素の泡が発生します。この特性を掃除に活用し、汚れにまず重曹をかけてから熱湯をかける事で頑固な焦げ付きをしっかりと分解し落としてくれるのです。お湯と重曹で落としにくい油汚れを分解しましょう。
張り切って色々と綺麗にしたい気持ちが大きくなる大掃除ですが、むやみやたらにやっていると非効率的で余分な体力と時間を消耗してしまう事にもなりかねません。是非とも計画的に取り組んで効率的に家の中を綺麗にしてみましょう。