サビついて固くなったネジや、頭の潰れたネジ、深く入り込んだ皿ネジが取れなくて途方に暮れる。そんな経験は誰にでもあるでしょう。あきらめて、ずっと放っている人もいるのでは?そんな長年の悩みを解決できる工具があります。それがネジバズーカです。今回は、話題のネジバズーカを業界人が徹底解説します。
そもそも、ネジバズーカとは何か?そのインパクトがある商品名からすると、ネジを何とかするモノだろうというのは想像つきます。
用途:ネジ外し専用工具
メーカー名:株式会社エンジニア
株式会社エンジニアは、昭和23年4月創業の歴史がある、多くのプロが評価する工具や計測器などを製造するメーカーです。その株式会社エンジニアが開発したネジ外し工具がネジバズーカです。
株式会社エンジニアには「ネジザウルス」というネジ外し工具がありますが、そのネジザウルスとの違いは何でしょうか?
ネジザウルスは、ペンチのような形状をしており、回らなくなったネジ頭をつかんで回すための工具です。ですので、皿ネジにように材料に完全に埋まってしまうような形状のネジには使えないという欠点がありました。この欠点を補ったのがネジバズーカです。ただ、ネジザウルスはつかむ形状なので、ネジバズーカのようにネジ径を選びません。また、十字溝がどのようになっていようと使えます。
まとめてみると・・・、
ということでしょう。
ネジバズーカDBZ-55Bで使い方を説明します。このDBZ-55Bは、よく使われるネジ径用のビットとグリップなどをセットにしたスターター製品で、以下の商品構成になっています。
通常、ネジバズーカのネジ外しは、これらのビットを使い分け、グリップやラバーに取り付け作業を行います。
軽症の場合、皿ネジの十字溝が潰れても、4隅の角は残っています。ここにグリップに取り付けた1stビットをねじ込み、体重をかけ押さえながら回します。ほとんどのナメたネジはこれで外れるでしょう。
1stビットの使い方動画です。
重症の場合は、ネジの十字溝が完全に丸くなって、1stビットがまったくかからない状態です。そんな時は、2ndビットの出番です。この場合、2ndビットをラバーに取り付けハンマーで打ち付け溝ができたら、ラバーから外しグリップに取り付けて1stビットと同じように回して外します。六角穴の場合、HEXビットを使います。
2ndビットの使い方動画です。
ネジバズーカは、前の章でご紹介したDBZ-55Bと、色違いのDBZ-60G、DBZ-60Rですので、それほど選択肢はありません。しかし、プラス穴・六角穴・ネジ径・軽症・重症などに合わせ数種類のビットが販売されており、用途に合わせ選べるようになっています。いくつかご紹介します。
六角穴・対辺4の重症用です。
六角穴・対辺5の重症用です。
ドライバーNo.1が 対応するネジ(十字)の軽症用です。
ここからは、プロである業界人が厳選したネジバズーカをご紹介します。
ネジバズーカといえばこの商品です。十字溝用のビット2個と、HEX用1個が付いていますので、ほとんどのネジには対応できるでしょう。外せるネジの目安は、ドライバーNo.2が対応するネジと、対辺2.5-3.0の六角穴付きネジです。ハンマー打撃時の衝撃吸収用ラバーも付いているので、安心して使用することができます。
■ユーザーレビュー
“しっかり押しながら回せば だいたい外せると思う素晴らしい商品です。”
“工具を押し付けても空回りするくらいナメてしまったのたが、一発で外せた。”
“専門業者にでも依頼しようかと考えていたが、この商品とバズーカグリップのお陰で簡単に外せた”
出典:アマゾン
DBZ-55Bの兄弟製品です。違いはグリップの色が緑色であることと、HEXビットが無いことですが、六角穴の対応が必要ない方、目立つ緑色のグリップは他の工具に紛れません。
■ユーザーレビュー
“インパクトでも回せなかったビスが簡単に外せた。”
“簡単に穴がつぶれた皿ネジがはずせました。”
“滅多に使うものではないが、持っていれば安心できる商品。”
出典:アマゾン
DBZ-55B兄弟製品で、DBZ-60Gの色違い製品です。グリップの色が赤色なので、工具箱の中で目立ちます。赤にこだわる方はこちらをどうぞ。
いかがでしたか?業界人が経験をもとにネジバズーカの選び方やおすすめをご紹介しました。
ネジバズーカが手元にあれば、固い材料にネジを入れる時、「もしも強く回し過ぎてナメてしまったらどうしよう。」なんて不安を抱いて作業する必要はありません。ぜひ、あなたも、ネジバズーカを工具箱に入れて、安心してドライバーを握りましょう。