趣味でDIYを始めたり、家族に頼まれて物づくりをしたい方は、まず工具を揃える方が多いでしょう。工具は種類も多く何が必要か悩みがちですが、大きなものを作るにはスライド丸ノコを持っていると楽です。ここではおすすめのスライド丸ノコをご紹介してまいります。DIY初心者でも使いやすい1台なので、ぜひチェックしてみてください。
丸ノコという道具の名前は聞いたことがある方も多いかもしれませんが、DIY初心者の方はスライド丸ノコという種類は知らない方もおられるでしょう。ここではスライド丸ノコがどんな道具で、丸ノコとはどこが違うのかを解説していきます。
スライド丸ノコは、材料を置く台座と丸ノコが繋がっている据え置き型の丸ノコです。鋸刃を回転させながらハンドルを前後にスライドさせてカットします。角度を変えてカットしたり、表面が凸凹のものでも安定してカットがしやすいです。
丸ノコとスライド丸ノコは、どちらも電動ですが違いがあります。丸ノコは手に持って使用するので、台座はなく固定されていません。自由に持ち運びが可能なので、外で使ったりもしやすいです。長さのある材料など大型のものもカットできるタイプです。
手で持って使う分、軽量に設計されているものが多いですが、初心者の方には固定されていないためまっすぐカットするのが難しく、コツをつかむまではうまく切れない場合もあるでしょう。
ここからはスライド丸ノコを使うメリットをご紹介してまいります。初心者の方は魅力に感じる点も多いので、ぜひチェックしてみて下さい。
メリット1つ目は、幅広板を楽に切断できる点です。丸ノコの種類で卓上丸ノコというタイプもありますが、そちらのタイプは100㎜幅くらいの板までしか切断できません。スライド丸ノコは機種にもよりますが、300㎜幅くらいまで切断できるものもあります。幅の広いフローリング材なども楽にカットできるので、便利でしょう。
続いては、角度切断・傾斜切断ができる点です。直角に切断するのはもちろん、好みの角度を設定して切断もできます。ノコ刃を傾斜させてカットする傾斜切断も、角度をメモリに合わせて設定すれば簡単にできます。自分で傾斜を測って線通りにカットするのは難しいですが、スライド丸ノコを使えば綺麗に切断できるでしょう。
最後は溝掘加工ができる点です。木材などの溝を掘る加工のことで、凹凸部分を加工して組み合わせて木材同士を結合できます。強度のために釘などは必要になっても、目立たない場所に打てたりするので、見た目が綺麗に仕上がります。十字相欠き継ぎといった2つの木材の溝を掘って十字に組み合わせる加工などが手軽にできるので便利です。
スライド丸ノコは電動工具を扱うメーカーなどから発売されており、同じメーカーでも何タイプか発売されていてどれが良いか迷ってしまう方もおられるでしょう。選び方をチェックして、自分が使いやすいもの探してみて下さい。
選び方1つ目は、電源タイプです。タイプは2つで、コンセントに差して使う電源式と充電式があります。使う場所が決まっていて近くにコンセントがある場合などは、電源式の方を選ぶのがおすすめで、一般家庭のコンセントで使える100V式で大丈夫でしょう。
使う場所がその時々によって変わったりコンセントが近くにない場合は、充電式が便利です。スライド丸ノコはかなり重量があるので、充電式を選ぶ場合は軽さも重視して選ぶと持ち運びも楽でしょう。
続いては切断能力です。何センチ幅の材料まで切断できるかは機種によって異なります。幅の広い天板をカットしたいという方は、312㎜幅までカットできるタイプがおすすめです。
ただ、カット幅が大きい機種は高い場合が多いですが、DIYで様々なものを作っていく中では使い勝手が良いので、この先のDIYの幅を広げるためにも切断能力の高いものを選ぶのもおすすめです。
最後は刃の外径です。刃の外径も機種によって異なり、刃の大きさが大きいほど切込みを入れられる深さが深くなります。厚さのある材料を切断したい場合は刃の大きさが必要ということになります。刃の外径は190㎜から300㎜程が主流ですが、充電式の方はやや小さい165~190㎜程が多いでしょう。
また、刃の数は多いほど切断面が綺麗に仕上がり、少ないほど荒くなりますがその分カットするスピードが速くなります。
ここからはおすすめのスライド丸ノコをご紹介してまいります。DIY初心者でも使いやすいものが多いので、手に入れたら作れるものが増えてよりDIYが楽しくなるでしょう。ぜひチェックしてみてください。
おすすめ1つ目は、ハイコーキ FC7FSBです。ハイコーキは歴史ある日本の電動工具ブランドで、角度切断や傾斜切断、複合切断が可能なタイプになっています。のこ刃径が190㎜、最大切断寸法は90°のときに高さ59×幅305㎜、左傾斜45°のときい高さ35×幅240㎜なので2×4材も余裕でカットできます。
傾斜切断範囲は左45°~右5°で、電源コード式で重さが11㎏なので持ち運びもしやすいでしょう。木材はもちろん、各種合板や軟質繊維板、ハードボードやアルミサッシなどの切断も可能です。
続いてはマキタ M244です。1915年創業の電動工具メーカーとして有名なマキタの商品で、コンパクトな上キャリングハンドル付で持ち運びもしやすい設計になっています。ノコ刃径が190mm、2段スライドで幅312mm材の一発切断が可能なので重宝するでしょう。
ノコ刃の傾斜は左45°~右5°で、高精度な付合せ加工に便利です。重量は12.3㎏で、電源コード式です。
京セラ TSS-192は、角度、傾斜、複合切断ができる初心者でも扱いやすいベーシックモデルです。ノコ刃径が190mmで、直角での切断能力は51×220mmです。テーブル回転角度は左0~47°、右が0~47°となっており、レーザーマーカー付で、墨線合わせが簡単にできます。
重量は10.5㎏と軽量で、電源コード式となっています。現在は京セラに事業譲渡されていますが、以前はリョービという会社が製造していた機種なので、リョービというロゴが入っています。
おすすめ4つ目は、新興製作所のSSC-190Aです。ノコ刃は190mmで、角度設定が簡単にできます。テーブルは左右45°、チップソーは左45°まで動かせます。たてバイスと補助スタンド付なので安定した状態で作業でき、ダストバッグ付きなので集塵やおが粉などで汚れるのを防ぎます。
木材だけでなく金属やプラスチックの切断もできるので、家庭の粗大ごみの切断などにも便利です。電源コード式で重量は10㎏、価格も2万円台でスライド丸ノコのなかではかなりお手頃価格なので、最初の1台におすすめです。
おすすめのスライド丸ノコ、最後は髙儀のSM-190Aです。押し切り切断やスライド切断、角度切断と傾斜切断、複合切断可能が可能なので使い勝手も良いでしょう。ノコ刃は190mmで刃数が72P、のこ刃傾斜0°でターンテーブル0°のときに約50×305mmまで切断できるので、一尺を一発切断が可能となっています。
テーブル回転角度は左45°~0°(直角)~右45°で、のこ刃傾斜角度範囲は0°~左45°です。付属品を除くと9㎏の超軽量モデルなので、持ち運びをしたい方にもおすすめです。電源コード式でダストバッグも付属しています。こちらも2万円台で購入できるので、気軽にDIYを始めたい方にもおすすめです。
おすすめのスライド丸ノコをご紹介してまいりましたが、思ったよりも手頃に買えるものもあって、ますます欲しくなった方もおられるのではないでしょうか。完成度の高さや切り口の綺麗さを求めるなら、ノコギリを使って手で切るよりも電動を使うのがおすすめです。
また、DIYでは木材のカット数が多いと、自分の手で切っていくのはかなりの負担です。ウッドデッキや縁台などを作る際にも、スライド丸ノコがあれば初心者でもチャレンジしやすくなります。
スライド丸ノコを手に入れた際には、こんなに便利ならもっと早く買えばよかったと思うこと間違いなしです。ぜひDIYにスライド丸ノコを取り入れてみて下さい。