一々蛇口を回さなくても、水を流すことのできるタッチレス水栓はすっきりとしたデザインも相まって最近の注文住宅でも人気です。しかし、実際に取り入れた方からは後悔してしまう点もあるようなのです。今回はタッチレス水栓を導入した方のリアルな評判をまとめました。
新築の注文住宅やキッチンのリフォームをするにあたって、タッチレス水栓を導入しようか迷っている方も多いかもしれません。実際人気のシステムなのですが、まずはタッチレス水栓がどんなものなのかを解説します。
タッチレス水栓は、手や物体との接触を必要とせずに水の出し止めや調節を行うことができる自動水栓です。従来の水栓では手でレバーを操作する必要がありましたが、タッチレス水栓はセンサー技術を使用して手の近くに触れることなく水の供給を制御します。
タッチレス水栓には、一定の時間や動作による自動的な水の供給制限機能があります。センサーが手や物体の存在を感知し、必要なときにのみ水を供給するため、無駄な水の流出を防止することも出来ます。
一度手をかざすと水が出て、そしてもう一度手をかざすと水を止めるという仕組みになっています。昨今は性能面の向上が著しく、非常に便利なタッチレス水栓が住宅にも導入されるようになりました。
そんなタッチレス水栓のあるキッチンを展開しているメーカーとして、例えばリクシルが挙げられます。デザイン性に優れる「ナビッシュ」や上位機種、ナビッシュハンズフリーなどが展開されています。
家電で知られているパナソニックからも、スリムセンサー水栓などが展開されています。節水などの省エネは当然のことながら、スタイリッシュな見た目に関しても考えられた設計になっています。
タカラスタンダードはホーローで知られていますが、タッチレスハンドシャワー水栓があります。グーズネックタイプとL型水栓という2つの形状があり、異なる形状から選ぶことができます。
この様に、タッチレス水栓は非常に便利であるという点から、注文住宅でも注目されることの多い気候になっているのです。では、実際にタッチレス水栓を住宅に導入した方のリアルな評判、特に後悔してしまったポイントについてみていきましょう。
まず挙げられる後悔した点は、センサーの感度が悪すぎる、良すぎる点です。センサーの感度が低いと、手や物体を近づけても水が出ない、または水の出が遅れることがあります。これにより手洗いや調理中に操作が不便になります。
またセンサー感度が低いためにうまく作動しない場合、結局手動でレバーやボタンを操作する必要が生じます。こうなるとタッチレス水栓導入した意味もないと言えるでしょう。
逆にセンサー感度が良すぎるのも困りもので、水を出そうと思っていないのにセンサーが反応して出てきてしまう、といった事も起こり得ます。この様にセンサー感度はタッチレス水栓をストレスなく使う上でも非常に重要なのです。
続いては、温度の調節や水圧に関しては手動で行われければならない点です。タッチレス水栓は、センサーによって手をかざすことで水が自動的に出る便利な機能を持っていますが、温度や水圧の調節が手動で行わなければならないと結局手間が生じます。
センサーによって水が自動的に出るため、温度の調節が手動で行われない場合、出水の温度を制御することが難しくなります。特に、熱い水や冷たい水を必要とする場合や、特定の温度に合わせた使用をしたい場合には手動での温度調節が必要です。
結局水圧や温度を手動で調整することになるので、わざわざタッチレス水栓にしなくともすべて手動にしても結局変わらなかったのではないか、といった点が後悔するもようです。
水が出るまでに、若干のタイムラグがあることも気になる方は少なくない様です。手をセンサーに近づけてもすぐには水が出ず、一定の時間がかかるのです。このタイムラグにより、手を洗う際にスムーズな操作ができないとストレスにもなりかねません。
タイムラグがあるため、手をセンサーに近づけた後でも一定の時間が経過するまで水が出続けることがあります。手を洗う時間よりも長く水が出続けるため、水の無駄遣いが生じる可能性も考えられます。
タッチレス水栓のセンサーというのは、当然ながら電気で動いています。タッチレス水栓は電力を必要とするため、停電時に電力供給が途絶えてしまうと電力が確保することができないので正常に機能しません。
一部のタッチレス水栓は予備電源を備えている場合もありますが、設置されている場所や機種によっては予備電源がないこともあります。予備電源がない場合、停電時には一時的にでも水の供給が停止してしまいます。
停電時にタッチレス水栓が使えなくなると、手洗いや料理、清掃など日常的な用途で水を利用することもままならない状態になりかねません。特に停電が長時間続く場合や緊急時には、水の供給を別で確保する必要もあるでしょう。
設置費用が高かったというコスト面での公開するポイントもあったようです。タッチレス水栓は、センサー技術や自動制御システムを搭載しており、高度なセンサー技術や自動制御システムの導入には高い技術力や開発コストがかかります。
タッチレス水栓を導入するためには、既存の水道設備や配管に合わせた改修や変更が必要な場合があります。特に古い建物や設備がある場合、配管の取り替えや電源の確保などの追加工事が必要となり、それに伴う費用がかさんでしまいます。
実際にはメーカーの標準水栓が5万円台であるのに対し、タッチレス水栓は8万円以上といったようにコスト面においては間違いなく高いものになっています。
子供の手が届かずに水道を使えなくて困っている方もいるようです。タッチレス水栓は、センサーによって自動的に水が流れるため、水を出すためにはセンサーに手をかざす必要があります。子どもの身長や腕の長さでは、センサーに手をかざすことが難しくなる場合があります。
タッチレス水栓が子どもの手の届かない位置にある場合、子どもは大人の手助けなしでは水を使うことができません。これは子供にとっては間違いなくストレスになりますし、大人も子供が使うごとに補助が必要なので面倒なことになります。
タッチレス水栓は自動的に水を流すため、誤って水が出ることがあります。子どもが近づいたり、手をかざしたりしただけで意図せず水が出ると、洋服や床が濡れるなどの事故の原因となる可能性があります。
タッチレス水栓はセンサーによって作動するため、猫が水栓周辺に近づくだけで水が出てしまうことがあります。猫が好奇心から水を遊び道具として扱い、連続して水を出し続ける可能性もあります。
推薦の近くを猫が通って、センサーが反応し水が誤反応で出てしまう、というだけであればまだましなのかもしれません。問題は、先に述べたように猫が水の出し方を覚えて遊び道具にしてしまうケースです。
猫がタッチレス水栓を誤って作動させたり、遊び道具扱いすれば当然水の浪費につながります。水を無駄に出し続けることで水道料金の増加や環境への負荷がかかり、さらには水漏れや水浸しによる建物の被害まで想定されます。
便利そうに思えるタッチレス水栓ですが、実際に使用する際には色々と注意するべき点が多いことがお分かりいただけたでしょう。勿論、便利である事に変わりはありませんので導入するメリットも様々あります。
まず、水栓部分を汚す事が無いという利点が挙げられます。手を触れることなくセンサーが反応し水の供給が始まるタッチレス方式なら、手に付着した細菌やウイルスなどの病原体を水栓に付着させることがありません。従来の水栓と比べて衛生的な状態を保てるのです。
タッチレス水栓は、衛生面での利点や清潔な操作、交差感染のリスク低減、省エネルギー効果な度の利点から多くの場所で採用されています。特に公共の場や病院、レストラン、ホテル、オフィスなど、多くの人が利用する場所では顕著です。
続いては、デザイン的にお洒落であるという外観上の利点です。タッチレス水栓は一般的にシンプルでミニマリストなデザインが特徴です。スリムなフォルムやクリーンな表面仕上げなど、シンプルで洗練された外観が人気であるからこそ注文住宅でも採用されます。
タッチレス水栓はセンサーによって自動的に水が出るため、手を触れることなく使用することができます。この便利な機能は衛生面や利便性の向上に貢献するだけでなく、近未来的で先進的な外観ということからモダンスタイルな住宅に採用されることが多いです。
またシルバー、ブラックなどのそこまで主張し過ぎないモダンなカラーから、白やアースカラーなどのナチュラルなカラーまでカラーリングも様々展開されています。こうしたデザインバリエーションの豊富さも利点といえるでしょう。
実は節水効果があるのもタッチレス水栓の利点の1つです。センサーによって人の手を感知する方式であるため、水の供給が必要なタイミングでのみ行われますので不必要な水の浪費を防げます。通常の水栓と比較しても手の動きに反応するため、水の開始や停止はスムーズです。
タッチレス水栓には、水のフローを制御する機能が備わっています。水が自動的に停止するまでの時間や、水の出力量制限を行っています。これによって不必要な水の使用を減らし、節水効果を実現しているという訳です。
自動的な水の供給やフローコントロールによって、水の無駄な使用を減らしているのです。勿論後悔したポイントの中でもあったように、止め忘れや猫の誤作動などには気を付けたいところです。
レバーや蛇口に触れる必要がないという事は、感染症防止にもつながります。どうしても触れてしまうレバーなどへも触れることなく水を出すことができるのがタッチレス水栓ですので、知らず知らずのうちに感染症が伝播することも防げます。
もう1つ、掃除の手間を減らせるという利点もあります。手で触れる必要がないタッチレス方式によって、水を扱うだけで済みます。特に公共の場や共用スペースなど、多くの人々が利用するために手の衛生を保つことが難しい状況でも問題なく利用できます。
手で触れる必要のないことから、水栓自体に汚れや指紋が付着することも防げます。水栓の表面が清潔な状態を保ちやすく、外見の美観も維持されます。加えて特殊なコーティングや素材が使用されている場合には、更に掃除の手間を省けます。
通常のレバー式や蛇口式の水栓では、濡れた手で触る必要があったために水垢やカビの発生が懸念材料になっていました。しかし直に触れる必要のないタッチレス水栓なら、そうした手間からほぼ完全に開放されるという訳です。
近年では、後付けができるコンセント式と電池式のタッチレス水栓が市場に登場しています。これらは住宅を建てた後でも導入が可能となっていますので、この2つの方式のタッチレス水栓がどんなものか最後にご紹介していきます。
まずは、コンセント式のタッチレス水栓になります。名前の通り冷蔵庫や電子レンジなどの家電と同じようにコンセントで電源につないで使用するタイプの水栓となっています。
メリットとしては、後述する電池式のように電池を購入したり交換時期を気にすることなく導入が可能である事が挙げられます。ただ、キッチン付近に電源が無い場合には配線を通すための工事を行う必要があることもあります。
大抵の商品はコンセントに差し込むことで使用可能になりますが、一般的に導入をする際にはキッチン下のキャビネット、収納部分にコンセントを設置する形式となっています。この場合、停電時にも使えるレバーハンドルが搭載されているかも確認してみましょう。
後悔した点の中でも述べた通り、コンセント式では停電した時に電力供給が行われず水を使えなくなってしまいます。レバーハンドルが付属しているタイプであれば、停電時でもシンク下の弁さえ開けておけば通常通り使えます。
もう1つが、電池式の水栓になります。こちらも名前からイメージしやすい通り乾電池を使用して導入するタイプのタッチレス水栓となっていて、市販されている乾電池を用意すればいつでも後付け、導入が可能になります。
コンセント式のように電源が必要になるわけではありませんし、電源が無い場合の工事なども当然行わずに済みます。電池さえあればすぐに使うことができるので、後付けの導入も非常に手軽にできるタイプであるといえます。
乾電池も永遠に使用できるわけではありませんので、目安として1年に1回程度の頻度で交換を行う必要はあります。ただ年に1回ですので、そこまで手間に感じる事も無いと思われます。
コンセント式の場合には停電した時に使用できずレバーハンドルが必要になりますが、電池式であれば停電していようがいまいが問題なく水道の利用が可能です。
タッチレス水栓は手で触れる必要がありませんので、非常に近代的なシンクを演出してくれるでしょう。便利なのは間違いありませんが、実際に利用してみると色々とデメリットや知らずに後悔してしまった点もある様でした。
ですがどんなものであるかを事前に知っておけば、対策を講じて利用することができるので依然として便利に活用できる事間違いなしです。今後注文住宅を建てようと思っている方は是非ともタッチレス水栓を導入してみてください。