常に部屋を綺麗に保つというのは、なかなかどうして難しいものです。ですが、汚い状態のまま放置していると精神状態にまでマイナスな影響を及ぼしてしまう事があるのです。本記事では、汚い部屋でイライラしてしまう理由や綺麗な部屋にする為の改善方法をご紹介していきます。
目次
部屋が汚い、家が汚いというと、どの程度の状態をイメージするでしょうか?人によってその程度は異なっているかと思われますが、汚いといえる状態のレベルを大まかな目安として程度分けしてみました。
軽度 | 机の上や床にものが散らかっている、放置されている |
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軽度 | ものがあふれて散らかっているだけでなく、水回りにも汚れやトラブルが起きている |
中度 | 床が見えない状態になっており不衛生 |
重度 | 食べ残しやゴミなどがそのまま放置されている |
重度 | ゴミ屋敷状態で、家の中にゴミがあふれかえっている |
あくまで 1つの目安ではあるのですが、大抵最初は机の上や床に物が散らかることから始まり、最終的には足の踏み場もないほどの量のゴミや物があふれている状態にまで至ります。
勿論人によって汚いと言えるかどうかの受け取り方は異なっているかと思われますので、あくまでも目安ではありますがどこから汚いと感じるようになるのかを確認してみましょう。
この様に、自分が住んでいる部屋の汚れ具合は住み慣れているからこそ感じ方はそれぞれになっているのです。では、部屋が汚い状態のままではストレスが溜まってしまう理由についてここからは詳しく解説していきます。
まずは、部屋の中にある物の情報量が多いことです。汚い部屋では物が乱雑に散らかっていたり、整理されていない状態が続いています。その結果、視覚的な刺激が過剰になってしまって目に入る情報量が増えるのです。
乱雑な物の集まりや散らかった状態は視覚的な混乱を引き起こし、頭の中が整理されず集中力やリラックスした時間を作れなくなってしまうのです。
人は視覚から得られる情報の8割に頼っていると言われています。視野に入ってくる情報量が多ければ多い分脳が見た情報を処理する方にリソースを割いてしまい、結果精神的に疲弊してしまう可能性も高くなると考えられます。
続いて挙げられるのは、プレッシャーがかかるというものです。汚い部屋は見た目が乱れているため、心理的な負担を感じることがあります。乱雑な状態や散らかった物品を見ると、整理整頓や片づけの責任を感じプレッシャーとなるのです。
汚い部屋では物品が散乱していたり、スペースが制限されていたりするため日常の生活や動線にも支障をきたします。それを見るたびに片づけなければならない、と感じる場合には家に居ながら常にプレッシャーがストレスになってしまっているでしょう。
また、家族や親から片付けを迫られたりする場合にもストレスになりやすいです。そもそも掃除や片付けなどに対して苦手意識を持っている場合が高く、片付けようにもうまくいかない状態が続いているのです。
探し物を見つけにくくなってしまうのも汚い部屋が抱えて言える難点の1つです。汚い部屋では物品が散乱していることが多く、探し物が見つかりにくくなります。物品が重なり合っていたり、互いに隠れていたりすると目的のアイテムを見つけるのに時間がかかります。
汚い部屋では収納スペースも整理されていないことが多いです。物品が無秩序にしまわれていたり、適切な場所に収納されていなかったりすると、探し物を見つけるのがさらに困難になってしまいます。
更に一番最初のストレスの原因にも合った通り、物の多さから心理的なストレスや不快感が生じることも多いです。その状態では物品を探す気力やモチベーションが低下し、探し物に対する集中力や意欲まで減少します。
汚れの程度にもよるのですが、足の踏み場が無くなってしまうほど散らかっていると注意も必要になってきます。汚い部屋では床や床面が物で散らかっていたり、ゴミや不要な物が散乱しているでしょう。このような状態では、足の踏み場がなくなり移動が制限されてしまいます。
歩くたびに物にぶつかったり、足元が不安定になることで転倒やけがのリスクまで高まってしまいます。
また足元に物があると、歩くたびに物を避けたりといったような本来不必要な動作まで行う必要が出てきます。これにより日常生活が不便になり、イライラやストレスが増える可能性が高まります。
この様に、実際に部屋が汚いと色々とストレスになってしまうのです。毎日見る物ですからストレスの元になってしまうのも無理はないかと思われますが、単にストレスになるだけではなくデメリットもいくつか挙げられます。
上記に挙げたストレスの蓄積もデメリットの1つなのですが、例えば家族関係の悪化にもつながるとされています。家族やパートナーと一緒に生活している中で部屋が汚いと、まず間違いなく掃除をするべきという指摘がされるでしょう。
ここで感じるのが、ストレスの原因になる理由の中でもご紹介したプレッシャーにつながることです。片や汚い部屋を片付けてくれずにストレスが溜まり、片やその部屋を片付けられないままで小言を言われるなど良いことになりません。
汚れや埃がたまった部屋は、アレルギー反応や呼吸器系の問題を引き起こす可能性があります。埃やカビが増えると、アレルギー症状や喘息の発作を引き起こすことがあります。
また、不潔な環境では細菌や害虫の発生リスクも高まります。加えて害獣が侵入してくるリスクまで高まり、感染症などを発祥する可能性まで考慮しなければなりません。綺麗な部屋の環境を保つことは、健康維持にも重要です。
汚い部屋はストレスになってしまう事はすでに何度もご紹介している通りなのですが、人がストレス等からイライラを感じる際には体内でコルチゾールというホルモンが分泌されると言われています。
元々コルチゾールというホルモンは肝臓において糖を生成したり、脂肪の分解をはじめとした代謝を促進させる役目を持っているホルモンなのですが、ストレスを感じる時にも同様に分泌される事が分かっています。
部屋が汚い状態になれば様々な理由からストレスが蓄積され、そのたびにコルチゾールが分泌されます。どんな理由であっても、ストレスが慢性的に溜まる状態ではやる気も起きず、片付けを使用という気力が出てこないのです。
更にストレスからたくさん食べてしまう方もいるでしょうし、そうなると食べかすや新しく生じたゴミがさらに溜まって部屋の汚さを加速させます。よって根本的な対処をしなければ、ストレスの元になり続けてしまうのです。
部屋を汚くしたくない人からすれば、なぜ手が付けられなくなるまで部屋を汚しているのか分からないという方もいるでしょう。そこで、部屋を着た失くしてしまう人にありがちな特徴や心理に関して解説していきます。
まず、掃除をする余裕を持てていないというものです。忙しい生活や仕事に追われていると、掃除のための時間を確保することが難しい場合があります。日常の忙しさやスケジュールの詰まりによって、掃除に充てる時間が不足してしまうことがあります。
掃除は日常の生活において重要な活動ですが、他の優先事項がある場合には後回しにされることがあります。仕事や家族のケア、趣味や休息など他の重要な活動に時間やエネルギーを割くことが優先されていれば掃除に時間を避けなくなってしまいます。
また部屋が汚い人には、掃除に対する意識や優先度が低いケースも考えられます。清潔な環境を保つことや整理整頓の重要性を理解していない、または掃除に対するモチベーションが低いといった要因が考えられます。
続いては、病気を抱えているというケースです。部屋が汚い状態は、うつ病や不安障害などの心理的な問題の一つと関連しているケースもあるとされていて、精神的な不調やモチベーションの低下により掃除や整理整頓に対する意欲が減退してしまうことがあります。
精神的な面の病気が原因なケースもありますが、身体的な問題を抱えている可能性もあります。例えば慢性的な疲労や体力の低下、身体的な制約がある場合には掃除や片付けに時間やエネルギーを割くことが難しくなります。
汚い部屋の中にある物には、それぞれ意味や価値が付与されている場合もあります。捨てることでその意味や価値が失われると感じるため、物を手放すことに抵抗を感じるのです。過去の思い出や感情的な結びつきがある場合、特に捨てることが難しくなります。
物を捨てることで、将来的に必要になるかもしれないという不安を抱えているケースもあるでしょう。予防本能の一環として、物を保持しておくことで自己安心を図ることもあり、また物を捨てることで何かが失われるのではないかという心理的な恐怖感も関与しています。
更に物を捨てることに罪悪感や無駄感を抱く場合もあります。過去にお金や労力を費やして入手した物を捨てることは、その資源の浪費につながると感じ、物を捨てることで得られる利益やメリットを見極めることが難しいと捨てるに捨てられないのです。
使ったら使ったままで、元の場所に戻さない人もいます。物の整理や収納に対する意識が低く、使った物を元の場所に戻すことが煩わしく感じられたり、適切な収納スペースがないと感じて物が散乱しやすくなり、戻さずに放置してしまう傾向が生じます。
汚い部屋を直せない人は、物に対する執着心や面倒さを感じることが少なくありません。物に対して執着心が薄く、また戻す作業が面倒に感じられる場合、使った物をそのままにしておくことが多くなります。
部屋が汚いままの人は、部屋の整理整頓や掃除に対する価値観や優先順位に違いがあります。部屋が汚くなることへの懸念や不快感が薄く、整理整頓が生活の優先順位の中で後回しにされてしまっていれば、当然綺麗にはなりません。
部屋の片付けや掃除には労力や時間が必要です。モチベーションや意欲が低い場合、整理に関する取り組みに対する意欲やエネルギーが不足してしまい、後回しにされたままで一向に整理に時間を割かずに汚いままとなるのです。
特に汚い部屋にプレッシャーを感じている場合には、何とかして綺麗にしたいと思っている気持ちもどこかにある筈です。そこで、汚い部屋を脱出し綺麗にする方法について解説していきます。
まず、自分の部屋にある物を減らすことから始めてみましょう。散らかった状態では、物が重なり合いスペースが埋まってしまいます。物を減らすことで足の踏み場や作業スペースが確保され、部屋全体の使い勝手も向上させられます。
物を減らすことで部屋の見た目がスッキリとし、整った雰囲気が生まれます。物が散らかっていると視覚的な乱れや不快感が生じますが、物を減らすことですっきりとした空間になりストレスを軽減します。
続いては、収納する場所を決めることです。収納する場所を決めることで、物を一箇所に集めることができます。それぞれの物品に適した収納スペースを設けることで、物の位置が明確化され必要な物も見つけやすくなります。
収納する場所を決めることで、掃除や清掃作業がしやすくなります。物品が散らかっていると、埃や汚れがたまりやすく清潔さや衛生面にもマイナスな影響が生じます。一定の収納スペースを確保して整理すれば掃除がしやすくなり、健康的な環境にも繋げられます。
もう1つ、物を出したらしまう習慣をつけるようにしましょう。部屋が汚くなっているのは自分が何か物を出したらしまわないままで、どんどん部屋に置かれているものが増えていっているからというのも普通にあり得ます。
よって、自分が出したものはあった場所にしまうということを意識的に行うようにしましょう。習慣づけをする為には一朝一夕ではなり得ませんので、常に意識をしながら片づける事に対してハードルを感じにくい様にシフトしていきたいところです。
もし自分の手で片づけるのが難しいと感じる場合には、プロフェッショナルを頼るというのも1つの手段になっています。片付けにおけるプロというのは、ハウスクリーニングのことです。
掃除代行や整理収納、各種ハウスクリーニングなど様々な業務を請け負ってくれます。汚い部屋も業者であれば見慣れていますので躊躇する必要はありません。
汚いままの部屋に住み続けていると、その人の精神状態的にも悪影響が常に及びますので一緒に住んでいる場合には他人にも影響が出てしまいます。精神および健康面を健全に保つためにも、今日から部屋の整理を始めてみましょう。