レンチやドライバーなど、工具の世界で高い人気を誇るKTC。さまざまな工具セットを数多く販売しています。
しかし、あまりに多くの種類があるため、
「どの工具セットを選べばいいの?」
という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、KTCの用途別おすすめ工具セット7選の特徴と価格をご紹介していきます。また後半では、選び方・種類や中古品などの情報を解説します。どの工具セットを買おうか迷っている方は、ぜひご覧ください。
目次
国内で最も有名なメーカーのひとつである、KTC。いったいどのような企業なのでしょう?まずは、企業としてのKTCについてご紹介します。
引用:KTC
「KTC」はコミュニケーションネーム、つまり愛称のことで、登記社名は「京都機械工具株式会社」です。工具にはKTCのロゴが入っていますので、愛称で認識している人がほとんどですよね。
1950年(昭和25年)8月に、京都市にて設立。3人だけでのスタートでした。そしてその年に、トヨタ自動車の搭載工具として採用されます。これがきっかけになり、自動車業界の発展と並行して、KTCの業績も伸びていきました。
東証二部に上場しており、従業員は219名。京都の久我山に本社と自社工場を持ち、国内に9つの営業拠点があります。本社敷地内には国内唯一となる工具ミュージアム「KTCものづくり技術館」を設立し、3000点にも及ぶKTCの工具が展示されています。
前項のとおり昭和25年の創業年に、トヨタの自動車搭載工具として採用されたKTC。そこから成長を続け、現在では自動車整備工具の国内シェアNo.1にまでなりました。
かつてはF1やスーパーフォーミュラ、現在でもWRC(世界ラリー選手権)といった世界的レースのチームスポンサーになっています。通常スポンサーはお金を提供しますが、KTCはお金ではなく工具を提供。しかもレース専用の特注工具を作ったわけではなく、あくまでも市販品の工具を使っていました。
毎年、何万点もの工具をプロのチームに提供してきたことからも、工具の品質や信頼性の高さがわかりますね。
ここからは、KTCのおすすめ工具セット7選をご紹介していきます。まずは自動車整備におすすめの、『両開きメタルケースタイプ 工具セット SK3561WZ』です。
『両開きメタルケースタイプ 工具セット SK3561WZ』は、自動車整備で最もよく使われるサイズの工具を中心としたセットです。さらに工具が必要な場合は、追加入組のオプションセット『EK-10A』も販売されています。
ケースは『EK-10A』で、携行性に優れた両開きメタル製です。フラットに収納される、ビルトインハンドルタイプを採用しています。
入組点数 | 56点 |
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総重量 | 14.7kg |
価 格 | ¥94,500(税抜) |
KTCのおすすめ工具セット2点目は、バイク整備に最適な『モーターサイクルツールセット SK35611XMC』です。
『モーターサイクルツールセット SK35611XMC』は、バイク整備に最適なツールを厳正したセットです。発泡ポリエチレン製トレーは、黒とピンクの2層構造なので、所定の位置にない工具がひと目でわかります。
チェスト『SKX0213』は、コンパクトながら3段3引き出しで収納量が多く、持ち運びに便利なサイドハンドル付き。引き出しは、スムーズな開閉が可能なベアリングレールを採用しています。
入組点数 | 56点 |
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総重量 | 18kg |
価 格 | ¥136,000(税抜) |
自転車整備に最適な、持ち運びやすい『サイクルツールセット CTX316』が、KTCのおすすめ工具セット3点目です。
『サイクルツールセット CTX316』は、自転車の日常メンテナンスに必要な工具が揃った、自転車整備用工具セットです。差し替えドライバーセットと、コンビネーションレンチが入っており、作業の範囲が広がります。
小型のアクティブツールバッグ『BKB-S』は、持ち運び時にコンパクトに収まるロールタイプ。肩に掛けた状態で工具の出し入れができるので、作業効率がアップします。
入組点数 | 16点 |
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総重量 | 1.2kg |
価 格 | ¥21,300(税抜) |
KTCのおすすめ工具セット4点目は、人気チェスト『SKX0213』に12.7sq.工具をセットした『チェストタイプ工具セットSK4586X』です。
『チェストタイプ工具セットSK4586X』は、人気が高い『3段3引出しタイプ チェストSKX0213』に、12.7sq.工具などを付属した工具セットです。ラチェットハンドルやコンビネーションレンチ、コンビハンマーなどが入っており、大型車整備や機械整備におすすめ。
『チェストSKX0213』は、コンパクトサイズながら収納量は多く、持ち運びに便利なサイドハンドル付です。引き出しは、スムーズな開閉が可能なベアリングレールを採用。トップカバーを閉じると、引き出しが飛び出さないロック機構が装備されています。
入組点数 | 58点 |
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総重量 | 19kg |
価 格 | ¥110,000(税抜) |
KTCのおすすめ工具セット5点目は、フルセットのローラーキャビネットタイプ『ハイメカツールセット SK8601A』です。
『ハイメカツールセット SK8601A』は、整備に必要な工具435点がはいった、ツールセットの最高級タイプです。
ワゴンの下側は『ローラーキャビネット EKW-1007R』。使い勝手の良さや信頼性、製品の機能や品質にこだわって、基本設計をイチから見直して造り込んだキャビネットです。
セットとしては、6.3sq.〜12.7sq.駆動工具やトルクスレンチ、ヘキサゴンレンチなどが含まれています。そのため一般機械や装置、建機、自動車などあらゆる機械類の整備に使用可能です。
入組点数 | 435点 |
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総重量 | 179kg |
価 格 | ¥1,060,000(税抜) |
インチサイズ工具の『ネプロスツールセットNTX734BA』が、おすすめ工具セット6点目です。
『ネプロスツールセットNTX734BA』は、次世代型工具箱『EKR-103』のネプロス専用カラーに、90枚ギアの『NBR390』を採用した、ネプロスのインチサイズセットです。
『EKR-103』は、グッドデザイン賞受賞の3段3引き出しチェスト。エンジンのヘッドカバーを彷彿とさせるトップカバーなど、これまでの工具ケースとは一線を画するデザインです。
入組点数 | 33点 |
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総重量 | 13kg |
価 格 | ¥155,000(税抜) |
最後におすすめするKTCの工具セットは、家に常備したい『片開きケースタイプ工具セット SK3434S』です。
『片開きケースタイプ工具セット SK3434S』は、コンパクトサイズながら基本の工具はすべて揃っているため、家に常備したいセットです。ネジやボルトを置いておける、パーツ皿もついています。
ケースは、持ち運びがラクなコンパクトサイズの『SK120-M』。中のトレーは取り外しできるため、ソケットレンチセットだけを持ち運ぶこともできます。
入組点数 | 43点 |
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総重量 | 10kg |
価 格 | ¥66,900(税抜) |
KTCは、工具セットのラインナップが豊富です。その中から、どのように工具セットを選べばいいのでしょうか?今回は「用途・入れ物・品質と価格」の3つの視点から選び方と種類をご紹介します。
そんな方は、ラジオペンチやドライバーを中心に揃えた工具セットがおすすめです。高品質な工具を使えば、DIYもより楽しくなります。
このような方には、サイクルツールセットがおすすめです。タイヤレバーセットをはじめ、自転車整備に最適な工具が揃ったセットです。
そんな方には、モーターサイクルツールがおすすめです。プロ・アマ問わず誰でも使いやすい、バイク整備に最適な工具が揃ったセットです。
このような方には、自動車整備用セットがおすすめです。プロが使っても満足できる、自動車整備に最適な工具が揃ったセットです。
KTCが経験、技術、ノウハウの全てを注ぎ込んで設計した高品質なケースです。角についたコーナーバンパーで、事故を避けるとともに本体も保護します。
グッドデザイン賞を受賞したチェストです。
ビルトインタイプのハンドルで楽に移動が行なえ、トップカバーはエンジンのヘッドカバーを連想させるなど、従来のチェストタイプの工具ケースとは違ったデザインになっています。
KTCの技術を注ぎ込んで作成した、キャビネットです。
人が触れる箇所には、徹底的な曲げ加工を施すことによって、怪我を防いでいます。また天板には、こぼれ防止の曲げ加工を施工。工具の落下を防止するとともに、見た目の美しさと丈夫さを備えました。
グッドデザイン賞を受賞したスタイリッシュなワゴンです。
ボールベアリングを採用しスムーズにトレイの開閉を行えます。スプレー缶などが入れられる左右サイドポケットはモール付きなので、出し入れの際の引っ掛かりがありません。
オープン時にはトレイが左右に開き、中身が一覧できる両開きタイプの工具箱です。
ビルトインハンドルはフラットに収納され、持ち上げる動作のみでケースを持ち運べ、手を離せば自重で収納されます。コーナーにはラバー製のパッドを取り付け、周囲を傷つけません。
従来は「置く」だけだった工具収納に、「掛ける」という新たな発想を取り入れることで薄型を実現したケースです。
スタイリッシュなメタルケースなので様々な空間に調和します。パンチングボードとフックを使うことで自由にレイアウトでき、様々な工具を収納可能です。
持ち運びに便利なロールタイプの工具入れです。
本体はナイロン製で、面ファスナー留めによって工具の飛び出しを予防します。
高品質モデル「ネプロス」の工具を揃えたセットもあります。
汎用セットよりも価格は高め。ですがプロの方など、高品質な道具にこだわりたい方は、ネプロスの工具セットをおすすめします。
ここでは、KTC工具セットの販売店と中古品についてご説明します。
KTC工具は、コメリなど一般的な全国展開のホームセンターには置いてありません。品質も高いですが価格もやや高めなため、安さを重視するホームセンターでの販売はあまり向いていないようです。
取り扱っているのは、自動車工具専門店のようなプロ向けのお店と、一部のホームセンター。こちらのサイトに取扱店が記載されていますので、興味のある方は、ぜひお近くの販売店で工具を手にとってみて下さい。
KTC工具セットは高価ですので、中古で安く入手するという方法もあります。ただし購入は、信頼できる中古工具販売店で行いましょう。
前の持ち主が乱暴な使い方をしていると、せっかく購入しても、修理が必要だったり使えないこともあります。そこで、しっかり動作確認を行っている中古工具販売店を選ぶことが大切です。購入後に正常動作しなかった際の保証があると、より安心ですね。
オークションやフリマアプリでの購入は、おすすめしません。
工具の販売数日本一を誇るKTC。ではなぜKTCの工具がユーザーから選ばれるのでしょう?他のメーカーとは何が違うのでしょうか?最後に、その理由を探ってみましょう。
KTC工具の高品質を実現している要因のひとつが、一貫生産体制です。
本社敷地内に久御山工場があり、以下の生産におけるすべての工程を自社内で行っています。
そして熟練の技術を持った自社社員が、それぞれの加工の現場に携わるのです。そのため、常に一定の品質で製品を供給できます。
このような一貫生産体制は、工具業界ではKTCが唯一です。経営の合理化によって外注が進む業界内において、独自路線を進んで高品質を実現していることが、ユーザーに選ばれる理由のひとつでしょう。
KTCのスタンダードツールのラインナップは、業界最多の12000点にも上ります。総合カタログを見ると、汎用ツールのレンチ類だけでも、次のような種類があります。
・六角棒レンチ
・トルクスレンチ
・めがねレンチ
・ラチェットめがねレンチ
・スパナ、コンビネーションレンチ
・ハンドルレンチ
・アジャスタダブルレンチ
この他にドライバーやペンチ等があるのですから、その種類の多さがよくわかります。自分の用途にピッタリの工具があるという、ラインナップの豊富さもユーザーに喜ばれる点ですね。
優れたデザインのモノやコトに送られるグッドデザイン賞。KTCの工具は1995年以降、30点以上がグッドデザイン賞に選ばれています。
2018年にはネプロス 6.3sq.T形ハンドルと、ネプロス 6.3sq.クローフットレンチが選ばれました。T形ハンドルについては、審査員から「その存在感はT形ハンドルの常識を越えている」と評価されるほど。
またネプロス 6.3sq.ラチェットハンドルシリーズは、世界的に最も権威のあるデザイン賞のひとつである、ドイツの「iFデザインアワード2017」を受賞しています。品質の高さだけではなく、世界的に認められるほどのデザイン性をもつのがKTC工具です。
KTCが、より高い品質を目指して1995年に作られたブランドが、「nepros(ネプロス)」です。ネプロスとは「NEw PROfessinoal Satisfaction」の略で、「プロにも満足してもらえる工具」を目指して開発されました。
現在ではネプロスで培った技術を、他の工具にもフィードバックしています。こうしてKTC工具全体の品質が向上するという、プラスの循環が生まれました。
今回は、KTCの用途別おすすめ工具セット7選の特徴・価格や選び方・種類、中古品などの情報を説明しました。それぞれの工具セットの特徴が、おわかり頂けたかと思います。
ぜひ今回の記事を参考にして、あなたの用途にピッタリのKTC工具セットを選んでみて下さい。あなたの趣味・仕事が、快適になることは間違いありませんよ。