安全に草刈り作業を行いたいなら、ナイロンコードを使えば間違いありません。
でもナイロンコードは形状や太さ、長さと選ぶ項目が多くあり初心者には少しわかりにくいです。
ナイロンコードの購入を考えた際、
と疑問や不安を抱く方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、「ナイロンコードの正しい選び方と使い方・注意点」を初心者向けにまとめました。
とにかく安全に草刈り作業を行いたい方は、どのナイロンコードを選べばいいかすぐわかるようになりますよ。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
草刈り機の刃は、おもに以下の3種類があります。
なかでも「ナイロンコード」はナイロン製の固い「ヒモ」を刃として扱うので、とても安全性が高いです。
この項目では金属刃との違いや、ナイロンコードの特徴についてまとめています。
ナイロンコードは特殊なナイロン素材を使用しており、耐久性としっかり草を刈り取る切断力もあわせ持っています。
使用時はコードを左右に出し、回転しながら勢いをつけて草を刈り取る仕組みです。
金属刃と比べて草を刈り取るパワーがないと言われており、作業性がよくないイメージがついていることも。
しかし形状の工夫や素材の見直しで、近年はさまざまな雑草に対応したナイロンコードが販売されています。
ナイロンコードは素材と形状から、とても安全性が高いものです。金属刃と比較し、以下の4点で優れています。
ナイロンコードは金属刃と違い、やわらかいので固いものに当たっても刃が欠けません。金属刃は固いものに当たると、刃こぼれを起こす場合も。
ガードレールや標識の根本に生えている雑草も、ナイロンコードなら問題ありません。
またナイロンコードは、製品によってコードを出す長さを調節できます。
作業時はおおよそ10センチを目安に、出すコードを調整すると良いでしょう。
そしてとくに安全と言われるメリットが、「キックバック現象」が発生しないことです。
キックバックについてはもう少し詳しく解説します。
大変危険とされるキックバック現象ですが、詳しくは参考動画を見てみましょう。
キックバック現象が発生すると、動画のように刃が急に持っていかれ大変危険です。
周囲に人がいた場合、意図せぬ大事故につながる原因にもなります。
ナイロンコードの使用は障害物の上を刃が走らないため、キックバック現象が起こりません。
とても安全に作業が行なえます。
金属製の刃を使うと、草刈り機の先端に重さのあるものが取り付けられることで扱いにくさが生じます。
ナイロンコードは扱いやすく、金属刃に比べて作業が軽快です。
また刈り取る幅を変更することで、作業効率を上げられます。
コードを調節できるタイプの場合、状況によってコードの長さを変えて刈り取り幅を広くしたり狭くしたりできます。
金属刃は径が固定で、あまり大型の刃は取り付けられません。一般的なサイズは230mmか255mmのものが主流で、刈り取り幅も23~25センチです。
ナイロンコードは、状況によりもっと広い範囲を作業できます。
動画では金属刃の刈り取り幅が23センチ、ナイロンコードは45センチと倍近い差があります。
あまり幅を広く取ると抵抗が増え、草刈り機本体への負担も大きくなる点は注意が必要です。
実際に作業を行い、長さを変えて調節してみると良いでしょう。
金属刃と比べ、ナイロンコードは軽いです。キックバック現象を気にする必要はなく、障害物に当たる心配も最小限になります。
扱いやすさから草刈り機の振り幅を速く行えて、作業効率も向上。
以上の2点から作業がしやすく、効率的に作業をこなせます。
ナイロンコードは金属刃に比べて軽量で、エンジンを使う草刈り機の負担が少ないと思われがちです。
しかし意外とナイロンコードは草刈り機への負担が大きく、適切な排気量とナイロンコードの太さや長さを選ぶ必要があります。
ここではナイロンコードの太さについてと、草刈り機の排気量との関係についてまとめました。
ナイロンコードの太さは、2.3~3.0mmまで種類が多くあります。一般的にコードは太いほど耐久性があり、長持ちです。
しかし太すぎても草刈り作業時に負荷が大きくなり、場合によっては草刈り機のエンジンが早期に故障してしまうことも。
細いコードを選んでも、パワーのある草刈り機で使用すればすぐにコードがちぎれることもあります。
コード断面の形状によって切れ味も変わるため、組み合わせを考えて選ぶことも重要です。
ナイロンコードは、大きく分けて以下の形状に分かれます。
丸型はスタンダードで、耐久性も高く安価です。
四角型はカドがあり、切れ味が優れています。
スパイラル型は形状により静音性が高く、住宅地近くでの利用に最適。
のこ型はのこぎりのような形状になっており、切断力も耐久力も高いです。
それぞれ適した場所で利用すると、安全かつ快適に作業が行なえます。
目安としては、以下の表を参考にしてください。
排気量 | 26cc | 20cc |
---|---|---|
ナイロンコードの太さ | 2.4~2.7mm | 1.6~2mm |
具体的には、排気量(cc)÷10でおおよそのナイロンコードの太さが求められます。
排気量に適した太さのナイロンコードを使わないと、うまく刈れなかったりコードが切れたりして危険です。
あくまで目安として活用し、実際に使用しながら自身の求める威力に調整してください。
実際にナイロンコードを使ってみたいと思ったとき、どのナイロンコードを選べばいいか悩んでしまいますよね。
そこでこの項目では、初心者の方でも選びやすいようにおすすめのナイロンコードをまとめました。
コードの繰り出しが手動や自動、半自動もあるのでぜひ参考にしてくださいね。
・セフティー3 チタニウムナイロンコード 四角型
ナイロンコードの素材にチタニウムを配合し、耐久性を高めている商品です。
四角型で切断能力もあり、太さも2.2~3.0mmまで選べます。
・高儀 斬丸 差し込み式用スクリュー型
コードを自分で切らずとも、すぐに取り出してセットできる便利なタイプです。
四角型のスクリュータイプで、切れ味と静音性を両立しています。
・セフティー3 ソーブレードナイロンコード
耐久性と切れ味が抜群の「のこ型ナイロンコード」です。
太さが3mmのため、使用時は26cc以上の排気量を持つ草刈り機が推奨されます。
ナイロンコードを使うときは、コードだけでは使えません。コードを固定する「ナイロンコードカッター」が必要です。
ナイロンコードカッターには、上記4つのタイプがあります。自動・半自動式は手間いらずな反面、故障することも。
手動・差し込み式は構造がかんたんで故障しにくいですが、手間は増えます。長所と短所を理解し、ご自身に合ったものを選びましょう。
・高儀 斬丸 ナイロンコードカッター 手差し・巻き込み
手差しと手巻きの両方が扱える便利な商品です。
価格も1,000円ほどで購入できるので、コストパフォーマンスが高め。
・エムエム プロ仕様ナイロンコード式 草刈機用オートカッター
運転中に地面を叩くと、自動でコードを送り出せる半自動式です。
回転を止めずにコードが出せ、作業を中断する必要がありません。
・山善 刈払機用フルオートナイロンカッター
20ccの草刈り機にも対応した、スパイラルコード付きの自動ナイロンコードカッターです。
ナイロンコードが短くなると、自動で送り出しが行われます。
とても安全に作業を行えるナイロンコードですが、使用する場所によっては危険な場合もあります。
つねに安全への意識を持ち、適切な保護具を忘れずに着用しましょう。
コンクリートのそばで作業をするときや壁際、砂利が多い箇所でもナイロンコードなら安全です。
金属製の刃は固いものに当たるととても危険で、障害物のあるところでは扱いにくさがあります。
刃本体の破片や、障害物に当たったときの破損部が飛んで重大な事故につながる可能性もあるのです。
しかしナイロンコードは障害物に当たっても破損させる心配がなく、刃も欠けません。フェンス付近や障害物があるところの作業に最適です。
安全に作業を行えるナイロンコードは、「切る」よりも「叩いてちぎる」仕組みのため打撃力があります。
刈った草や小石を弾き飛ばすこともあり、金属刃ほどではないにしても相応の飛び散りに対応したほうが良いです。
金属刃よりも安全とはいえ、保護具を着用しない理由にはなりません。安全に作業することは、周囲への配慮にもつながります。
ナイロンコードを使った草刈り機は安全性が高く、初心者にとっても扱いやすいです。
少し選び方にコツは必要ですが、ポイントを押さえれば難しくはありません。
安全を優先に、快適な作業を行いましょう。
ナイロンカッターや、最強のナイロンコードを知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。