ハンマードリルはコンクリートに穴があけられる強力な電動ドリルです。
コンクリートに穴をあけるために、先端工具に打撃を与える機能をもっています。
そのためハンマードリルは他の電動ドリルにはマネできない、さまざまな用途で使用可能です。
そこで今回は「ハンマードリルってこんな使い方ができたんだ!」と、思わずにはいられない、ハンマードリルの使い方をたっぷり紹介します。
記事の終盤ではおすすめのエントリーモデルも紹介しますので、ハンマードリルを使ったことがない方にも満足いただける内容です。
ハンマドリルとはコンクリート用の穴あけに使われる電動工具です。
一般的なドリル刃を回転させるだけの電動ドリルとは異なり、ドリル刃の軸に対して垂直方向に振動を加える機能を備えています。
そのため、電動ドリルでは不可能なコンクリートのはつり作業なども可能です。
ハンマードリルの特長は、以下の三種類のモードを切り替えて使用できることです。
・回転のみ
・打撃のみ
・回転+打撃
ただし、ハンマードリルによっては、「回転+打撃」と「回転のみ」を行う製品もあります。
すべてのハンマードリルが三種類のモードを使えるわけではないので注意が必要です。
こちらの記事でもハンマードリルの特長を、詳しく解説しています。
ハンマードリルに対応する先端工具のシャンク形状は、主に以下の三種類です。
・六角シャンク
・SDSプラスシャンク
・SDSマックスシャンク
他にもスプラインシャンクというギザギザの溝加工が入った、断面が歯車のような形状をしたシャンクもありますが、近頃では一般的ではありません。
シャンクの形状も製品によって異なりますので、注意が必要です。
もし異なるシャンク形状の先端工具を使用したい場合は、変換アダプタを使うことで対応が可能です。
しかし、ハンマードリルで変換アダプタを使用する場合、打撃を加えるとアダプタに負担がかかりますので、「回転のみ」のモードで使用する方が無難です。
それでは、それぞれのシャンク形状について、詳しく解説します。
六角シャンクとはその名の通り、六角形をしたシャンクです。
ハンマードリルの六角シャンクには、二面幅(六角形の対辺の長さ)が13mmか17mmが多く使われています。
ちなみにインパクトドライバーに多く使われている六角シャンクは二面幅が6.35mmです。
17mm以上の六角シャンクもありますが、ハンマードリルよりもパワーのある電動ハンマーで使われます。
SDSプラスシャンクは世界屈指の電動工具メーカー、ボッシュが開発したシャンクです。
ボッシュはドイツのメーカーなので、ドイツ語で「差し込んで回すと固定される」の Steck-Dreh-Sitztの頭文字と取って、SDSシャンクと名付けられました。
一般的に単にSDSシャンクというと、SDSプラスシャンクのことをさします。
SDSマックスシャンクは、先ほど紹介したSDSプラスシャンクの軸径が10mmなのに対して、SDSマックスシャンクの軸径は18mmです。
軸径が太くなったことで、より大きなパワーを持つハンマードリルに採用されています。
ハンマードリルについて簡単に説明したところで、ここからは実際にハンマードリルを使いこなすために、先に紹介した三種類のモードでの使用例を紹介します。
ハンマードリルの「回転のみ」モードでの使用例を紹介します。
「回転のみ」モードでは電動ドリルと同様の使い方が可能です。
・木材や金属に穴をあける
ハンマードリルで木材や金属に穴をあけるときは、穴をあけたい材質用のドリル刃を使用します。
ドリル刃を選ぶときの注意点はシャンクの形状です。
ハンマードリルでドリル刃を使用する場合は、キーレスチャックへの変換アダプタの使用をおすすめします。
・地面に穴をあける
ご家庭でガーデニングをされる方に、ぜひおすすめしたいハンマードリルの使い方を紹介します。
地面に穴をあけるアースオーガという先端工具を取り付けると、苗を植える穴を簡単に掘ることが可能です。
また、ハンマードリルは工具を両手で支えるため、ピストルタイプの電動ドリルよりも安定した姿勢で作業ができ、太い支柱などを立てるための大きな穴あけの負担も軽くなります。
そんな庭造りが楽しくなる、おすすめのアースオーガを紹介します。
ハンマドリルに対応していないシャンク形状のため、変換アダプタの購入が必要ですが、それを含めても、穴を掘る労力を考えると安い買い物ではないでしょうか。
ハンマードリルの「打撃のみ」モードでの使用例を紹介します。
「打撃のみ」モードでは専用工具である電動ハンマーには力強さでは及びませんが、同様の使い方が可能です。
・はつり作業をする
コンクリートやタイルのはつり作業をするときは、専用の先端金具を取り付けます。
はつり作業用の先端工具はさまざまな形状のものがありますので、作業に適したものを選びます。
はつり作業はハンマードリルを使うと本当に楽です。
三種類の先端工具がセットになった商品もありますので、未経験の方はぜひ試してみてください。
・地面に穴を掘る
先ほどはアースオーガによる穴あけを紹介しましたが、「打撃のみ」モードではスコップの形をした先端金具を使用して、大きな穴を掘ることが可能です。
電動工具の穴掘りは力が必要ないので、女性でも短時間で作業できます。
また、地面を掘った後の地面を固めるには、ランマーという先端金具がおすすめです。
・石材を加工する
ハンマードリルには、石材の表面を削るためのビシャンという先端工具があります。
石職人さんが使う工具にも同様のハンドツールがあり、それを電動で使えるようにしたものです。
庭の飛び石などの表面を削れば滑り止め対策になります。
ハンマードリルの「回転+打撃」モードでの使用例を紹介します。
「回転+打撃」モードはハンマードリルの真の実力を発揮する使い方です。
・コンクリートに穴をあける
ハンマードリルでコンクリートに穴をあけるときは、コンクリート用のドリル刃を使用します。
同じくコンクリートに穴をあける電動工具に振動ドライバーがありますが、ハンマードリルの方が大きい穴あけが可能です。
おすすめのドリル刃として、ミヤナガのデルタゴンビットを紹介します。
特殊な先端形状をしたドリル刃ですので、通常の二枚刃のドリルより安定した穴あけが可能です。
また、コンクリートの穴あけで困る粉塵の飛散対策には、お手軽なVwinoneのハンマードリル用防塵カバーはいかがでしょうか。
・コンクリートに大きな穴をあける
ハンマードリルにコアドリルという専用の先端工具を取り付けると、コンクリートに大きな抜き穴をあけることができます。
「回転+打撃」モードでは使用不可のダイヤモンドコアドリルもありますので、注意してください。
ダイヤモンドコアドリルは「回転のみ」モードで使用します。
・アンカーを打ち込む
アンカーボルトを打ち込むため、コンクリートへ穴をあけることも多いと思います。
工具交換せずに下穴の穴あけとアンカーボルトの打ち込みができる、サンコーテクノの一石二丁がおすすめです。
さいごにハンマードリルを使ったことがない方のために、おすすめの製品を紹介します。
紹介する製品はプロ用ではないのでハードな使い方はできませんが、エントリーモデルとして使うには最適のハンマードリルです。
コンクリートに穴をあけられるようになると、ご家庭でのDIYにも新しい可能性が広がります。
Officekのハンマードリルは、ハンマードリルの入門用におすすめの製品です。
「穴あけ」や「はつり」に使える先端工具が14本セットになっていますので、このハンマードリル以外に何も購入する必要はありません。
ケース付きの工具は保管時に場所を取らず、一式で持ち運びができるので便利です。
Abedenのコードレスハンマードリルは、マキタのバッテリーが使えるのが魅力です。
他の電動工具でマキタの製品を使っている方なら、純正品の半値以下でハンマードリルが購入できます。
今回はハンマードリルの使い方を紹介しました。
さっそく試してみたくなるような使い方はありましたでしょうか。
ハンマードリルは強力な工具ですので、くれぐれも取り扱いには注意するようお願いします。
おすすめのハンマードリルをもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
性能にこだわる方には、やっぱりマキタのハンマードリルがおすすめです!