アウトドアショップのレジ付近にある小物売り場で、おしゃれな紐を編み込んで作ってあるブレスレットやアクセサリー・ストラプを目にしたことありませんか?その紐の名前は「パラコード」と言ってアウトドアはもちろんあらゆるシーンで大活躍する便利アイテムなんです!今回はパラコードの特徴や使い方などを詳しく紹介していきます。この記事を読み終えると、きっとパラコードが欲しくなるはずですよ!
パラコードは、第二次世界大戦中にアメリカ軍がパラシュートの吊り下げ紐として使われていたことが名前の由来です。
パラコードを使って作られたブレスレットは「サバイバルブレスレット」と呼ばれていて、戦争中に兵士の無事を祈り家族がお守りとして作ったものだといわれています。現在でも登山やアウトドアのお守りや防災グッズとて、大切な人への贈り物として人気があります。
ちなみに、ブレスレットの紐をほどくと、ロープとして使うことができます。
すでに紹介したように、ブレスレットなどのアクセサリーやキーホルダー・ストラップとしてよく目にするパラコードですがその特徴は丈夫で安い!ということです。3~4mm程度の太さですが、250kgの耐荷重があります。素材はナイロン・ポリエステル・ポリプロピレンの3種類があり、素材によって耐久性や使用場所は変わります。
【ナイロンの特徴】
【ポリエステルの特徴】
【ポリプロピレンの特徴】
3種類の素材を複数組み合わせて作られているパラコードもあります。色やデザインが豊富なのも嬉しいポイントですね。
値段も安く、約30mで1,000円前後で販売されています。なので、パラコードを使ってDIYする際にも値段を気にする必要がありません。
パラコードの太さと、耐荷重は次の通りです。
しかし、この耐荷重はゆっくり荷物を引きあげた場合の数値なので、登山の際になどにぶら下がって崖を昇り降りするのはやめましょう。
パラコードの中でおすすめなのが、この「TOUGH-GRID ミルスペックパラコード」です。耐荷重340kgで、アメリカ陸軍の定める基準(Type Ⅳ Mil-C-5040-H)をクリアした信頼できるパラコードです。一般的なパラコードは、2本の糸をより合わせたものを7束をひとまとめにしてできているのですが、このTOUGH-GRID ミルスペックパラコードは、3本の糸をより合わせたものを11束も使用しています。摩擦に対する強度もあります。
値段も安く、カラーバリエーションも豊富で(イエロー・ブラウン・オレンジ・ブラック・ブルー・レッド・カモグリーン・フォレストカモ)の8種類あります。
アウトドア(キャンプ)に出かけた際のテントのペグダウンやタープを張る時などパラコードは欠かせませんよね。今回はその他の便利な使い方について、いくつか紹介しておきます。
キャンプ場でテントを設営している時に、地面に突き刺さったまま忘れられたペグを発見したことがある人は多いと思います!
薄暗い時にテントの撤収を行うと、ペグが見えにくくて忘れてしまいがちです。ペグの穴にパラコードを通しておくと目印になり、忘れ物がなくなります。また、パラコードが付いていると抜きにくいペグを、簡単に引き抜くこともできます。
パラコードを木の幹と幹の間にピーンと張れば、物干し場に大変身します。使い終わった食器やタオルはもちろん、寝袋やマットさらに、テントのフライシートまで干すことができます。テントは使い終わった後にしっかり乾燥させないと劣化やカビの原因になります。自宅だとなかなか広い場所が無くテントを干せないという人はキャンプ場で干して乾燥させてしまうのがおすすめです。
パラコードには中心に着火剤が仕込んであり、火おこしに使えるものがあります。また普通のパラコードでも短くカットし糸をほどけば着火剤として十分効果があります。パラコード自体の値段も安いので着火剤としても気兼ねなく使えます。その他にもほどいた糸を裁縫用の糸にしたり、デンタルフロスの代わりにしたりとアイデア次第で使い方は無限大です。
パラコードは非常に丈夫なので、靴紐が切れた場合の代用品としてもつかえます。切った断面をライターなどであぶると溶けて固まるので、必要な長さにパラコードをカットしライターで先端を溶かすと靴に通しやすくなります。
編み方さえ覚えてしまえば簡単にブレスレットやキーホルダーなどの小物を作る事ができます。色やデザインもさまざまな種類があるので、世界に一つだけのオリジナルアイテムを作って大切な人にプレゼントすると、きっと喜んでくれると思います。
ナイフやハンマー・斧などの持ち手部分にパラコードを取り付けると、グリップ力を向上させることができます。またスキレットの持ち手部分に取り付けると、火傷の予防になります。
ちなみに、握ったときのクッション性が必要な場合にはそのままのパラコードを使い、クッション性が不要な場合は、内部の芯を取り除きましょう。
知っておくと必ず得をするパラコードの結び方(ロープワーク)の基本的な物を4つ紹介しておきます。初めは難しく感じるかもしれませんが、動画などを参考にして、何度が練習すると簡単に結べるようになります。
その名の通り船をもやう(停泊)する時に使う結び方で、素早く結ぶことができ、強度の高い結び方です。パラコードの結び方に限らず、ロープワークの基本ともいえる結び方なのでぜひマスターしておきましょう。
「キング・オブ・ノット(結び目の王様)」とも呼ばれています。
輪を作りものに引っ掛けて使うのが基本的な使い方ですが、物を結ぶ時にも使えます。バケツで水を汲んだり犬をつないだり、荷重がかかる場合にとても有効です。
結び目を持って移動させるとロープを緩めたり、張ったりすることができる結び方で、テントやタープを張る際に使用する自在金具と同じ感じです。ロープの長さ調整にとても優れた結び方なので、覚えておくと役に立ちます。
もやい結びより少し複雑ですが、何度か練習すると簡単に出できるようになります。ほどきやすいもの自在結びの特徴の1つです。
数字の8の字ににた結び方で、英語では「Figure eight knot」と呼ばれていて、日本でも英語を略した「エイトノット」ともいわれる結び方です。もやい結びと同じで、輪っかを作る結び方ですが、もやい結びよりも小さく、とても頑丈な輪っかを作ることができます。登山の際の命綱にも使われる結び方です。こちらも動画を載せておくので、動画を参考に練習してみてください。
Butterfly knot (バタフライノット)とも呼ばれる結び方で、結び目が蝶のように見える事からこの名前が付けられました。中間結びとは、ロープの中間に輪っかを作る結び方です。結び方も簡単で、強度もある結び方なので、本格的な登山の際に滑落防止のために使われている結び方でもあります。キャンプの際にランタンを掛けるのものおすすめです。こちらも動画を載せておきます。
次に、パラコードを使って何か作品を作る時の編み方について紹介していきます。DIYをしていくうえで揃えないといけない道具などは特にないので、パラコードさえあれは、誰でも簡単に始めることができます。
1本のパラコードを使いブレスレットを作る編み方を紹介します。編み方さえ覚えてしまえば、お店で売られているのと同じものを自分で簡単に作ることができますよ。見た目もおしゃれでファッション性も高く、常に腕に付けておくといざという時にロープとして使えるので、大変便利です。4mの長さ物もで約18cmのブレスレットを作ることができます。
【用意するもの】
最後のコードが邪魔になる時には、ブレスレットをとめるバックルを付けるのもおすすめです。その際にはワンタッチのものにすると、取り外しが簡単になります。
2種類のパラコードを使うとさらにバリエーション豊かなブレスレットを作ることもできます。
【2色の糸を使いバックルをつけたもの】
キーホルダーには、いくつか編み方があるのですが、今回は1番基本的な編み方の「平編み」について紹介します。基本的な動作の繰り返しになるので、だれでも簡単に編んでいけます。
【用意するもの】
【編み方】
もし、編んでいて、次が右なのか左なのか分からなくなったら、今まで編んできた編み目を確認しましょう。
分かりやすい動画を載せておきます。
最後に、ナイフの持ち手にパラコードを取り付け、グリップ力を高める方法を紹介します。ナイフ以外にも、ハンマーや斧にも対応可能です。アウトドアで使うもの以外に対応しても、かなりおしゃれな仕上がりになります。
【用意するもの】
【編み方】
スキレットなどは持ち手に穴が開いているものがあるので、その場合には1つ前で紹介した平編みでも編んでいく事ができます。また、クッション性をなくしたい場合にはあらかじめパラコードの中に入っている芯を取り除いておきましょう。
今回はパラコード(パラシュートコード)について詳しく紹介していきました。とにかく丈夫なので、アウトドアや登山の時には欠かせないアイテムとなっています。またアクセサリーとしてもおしゃれに使うことができる画期的なロープでしたね。
ロープワークには今回紹介したもの以外にも、さまざまな結び方があり、いくつか覚えておくときっと役に立つと思います。サッとロープを結べたらカッコイイですね。
アイデア次第では、ベルトやカメラのストラップ、サンダルのバックル・犬のリードなど幅広く使うことができます。ライターであぶるだけほつれ止めもできるし、ロープ同士の接着簡単にできます。また色や柄が豊富なので、組み合わせて使うのもおもしろいと思います。ぜひ1度パラコードを使ったDIYに挑戦してみてください。