穴あけ時のバリ取りを行う面取りカッター。プロの金属加工からDIYまで、穴あけ時には欠かせない工具のひとつです。
ですが、あまり知名度の高い工具ではないため、
「おすすめの面取りカッターはどれ?」
「たくさん種類があるけれど、どう選べばいいの?」
という疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、面取りカッターのおすすめ7選や種類、選び方を解説します。「仕事で使うけれど詳しくはわからない」・「DIYで使ってみたい」という方は、ぜひご覧ください。
目次
まずは、面取りカッターがどのようなものかご紹介します。
面取りカッターとは、電動ドライバーなどに取り付けて、次のような加工を行う工具です。
「面取り」とは、角部分でケガや破損することがないよう、その部分を削り取ること。また「皿取り」とは「ザグリ加工」ともよばれ、皿ねじの頭を部材と同じ高さかそれ以下に沈めるために、円錐となる加工を行うことです。
面取りカッターで加工を行うと、こちらのようにキレイになります。
材質や大きさ、面取りの角度はいくつもの種類があるため、加工する対象や穴径などにあわせ、適切な面取りカッターを選ぶことが重要です。
ここからは、おすすめの面取りカッター7選をご紹介していきます。まずはSK11の『ステンレス用 SFD−2』です。
SK11の『ステンレス用 SFD−2』は、切粉の排出がよく、スピーディな面取り作業が可能な面取りカッターです。材質はコバルトハイス鋼のチタンコーティング仕上げで、面取り角度は90°。適応穴径は5.0〜10.0mmとなっています。
ステンレスやアルミ、樹脂穴あけ後のバリ取りや、面取り作業に使用可能です。パイプ切断後の内面バリ取りにも適しています。
また6.35mmの六角軸を採用したことで、インパクトドライバーでのワンタッチ脱着も可能に。ほかにも電動ドリルや、充電ドリルドライバーに使用できます。ただし、インパクトドライバーで使用する場合は、軸部が破損するおそれがありますので、インパクト機能はOFFにして使ってください。
SK11の面取りカッターのサイズは、鉄工用で7種類(8、10、12、16、19、22、25mm)、ステンレス用で3種類(10、14、21mm)がラインナップされています。
おすすめ面取りカッターの2点目は、TRUSCOの『1枚刃 NMG6-6』です。
TRUSCOの『1枚刃 NMG6-6』は、1枚刃でなめらかな表面仕上が可能な面取りカッターです。アルミや鉄、樹脂、銅、ガルバリウムのC面取りやバリ取りに最適です。
材質は高速度鋼(HSS)。チタンコーティングの表面処理を行っているため、刃先へのバリ溶着が減少し、長寿命となりました。6.35mmの六角軸で、充電ドリルや電動ドリル、ボール盤、旋盤などに装着可能です。
また、TRUSCOの面取りカッターは、1枚刃と3枚刃のそれぞれで5種類のサイズ(6、8、10、12、16mm)がラインナップされています。
第一ツールの『3枚刃 MC45X60°』が、おすすめ面取りカッターの3点目です。
第一ツールの『3枚刃 MC45X60°』は、ストレート軸の面取りカッターです。軸径は12mmで、面取り角度は60°。
HSS-Coでつくられた3枚刃のため、切削バランスがよく、安定した切れ味が特徴です。
おすすめ面取りカッターの4点目は、大西工業の『ドリルカッター L-30mm』です。
中ドリルと面取りカッターを組み合わせたことで、下穴と90°面取りが同時に加工できるのが大西工業の『ドリルカッター L-30mm』です。6.35mm六角軸で、インパクトドライバーや電動ドリル、ボール盤に使用可能。
材質はHSSで、鉄工や木工、アルミニウムに使用できます。中ドリル部分が摩耗した場合は、カンタンに別売り部品と交換可能です。
面取り角度は90°で、規格サイズは次のとおり。
おすすめ面取りカッターの5点目は、スターエムの『5007-120』です。
スターエムの『5007-120』は、材質がハイス鋼で高耐久の面取りカッターです。面取り角度は90°。
6.35mmの六角軸で、インパクトドライバーにも取り付けられます。ほかにもドリルドライバや電動ドリルにも装着可能。アルミや鉄、樹脂、木材の面取りやバリ取りが行えます。また、5種類のサイズ(6、8、10、12、16mm)がラインナップされています。
新潟精機の『SK 1-8mm MC-8 丸軸』が、おすすめ面取りカッターの6点目です。
新潟精機の『SK 1-8mm MC-8 丸軸』は、7枚刃で切れ味のよさが特徴の面取りカッター。材質はハイス鋼(HSS)で、鉄やアルミニウム、真ちゅう、銅、アルミ、木材などに使用可能です。
刃先角度は90°で、次の3サイズがラインナップされています。
最後におすすめする面取りカッターは、Babanの『超硬質チタンコーティング 6本セット』です。
Babanの『超硬質チタンコーティング 6本セット』は、6サイズ(6、8、9、12、16、19mm)が入った面取りカッターのセットです。
超硬質チタンでコーティングされており、木や繊維板、パーティクルボード、合板、プラスチックなどの面取りとバリ取りに最適。面取り角度はすべて90°。材質を高速スチールブレードとしたことで、工具の長寿命化を実現しました。
最後に、面取りカッターの種類と選び方をご紹介します。
面取りカッターには次のような種類があります。
面取りカッターの軸の形状は、次の2種類です。
面取りカッターは、おもに次の3つの材質が使われています。
現在主流となっているのは、硬い材料にも使え値段が手頃な、ハイス鋼製の面取りカッターです。
面取りカッターのサイズ(直径)は、製造メーカーによってさまざまですが、次のものが多く販売されています。
前項で、面取りカッターにはたくさんの種類があることがわかりました。ここでは、どのように面取りカッターを選べばよいのか解説します。
軸の形状は、手持ちの工具に合わせて選びます。
もし、手持ちの工具がインパクトドライバーであれば、六角軸を選ぶ必要があります。ストレート軸は、取り付けることができません。
インパクトドライバー以外の電動ドライバーなどでは、六角軸とストレート軸のどちらでも取付可能です。手持ちの工具に取り付けられる軸が、どのような形状かよく確認して購入しましょう。
面取りカッターの材質は、加工する材料の硬さにあわせて選びましょう。
流通量が多いハイス鋼製は値段が手頃で耐久性もありますが、硬い金属に使用する機会が多い場合には、超硬チップをおすすめします。
面取りカッターのサイズ(直径)は、バリ取りを行う穴径や、皿ねじ頭の径にあわせて選びます。
バリ取りを行う場合には、穴径よりも大きめのサイズを選んでください。たとえばSK11の面取りカッターでは、14mmサイズは5.0〜10.0mmが適応穴径としています。
皿ねじの皿取りを行う場合は、ねじ頭の直径と同じか少し大きいサイズが適切です。
今回は、面取りカッターのおすすめ7選や種類、選び方を解説しました。どのように面取りカッターを選べばいいのかも、理解して頂けたかと思います。
穴あけにバリはつきもので、つまりは面取りカッターも欠かせない工具です。ぜひ最適な面取りカッターを選んで、快適な作業を実現させてみましょう。