最近、SNSやテレビのリフォーム番組、雑誌などで目にする事が多くなったSPF材という言葉ですが、いったいSPF材とはどの様な木材?と思った方も少なくないと思います。今回は、そんなSPF材の基礎知識から種類、DIYでの活用術などを、詳しくご説明していきたいと思います。
目次
SPF材とはSpruceとPineそしてFirの頭文字から1つずつとり、SPF材と呼ばれる木材です。DIYが好きな方はホームセンターなどで見かけ、使いやすく、定番の木材ともいえるでしょう。
この木材はほかの木材に比べると、比較的に柔らかく檜と杉の中間ほどの材質が特徴です。また、SPF材は軽量な木材なので、加工のしやすさからDIY向きな木材として人気があります。柔らかく軽量で加工がしやすい反面、注意点として耐水性が低いので屋外で使用する際には、防腐処理をしてから使用するようにしてください。
SPF材は一般的に販売されている規格が沢山あり、その規格を分かりやすくまとめてみましたのでご参考にして下さい。
【1×材 板厚 幅】
・1×2材 19mm 38mm
・1×3材 19mm 63mm
・1×4材 19mm 89mm
・1×6材 19mm 140mm
・1×8材 19mm 184mm
・1×10材 19mm 235mm
【2×材 板厚 幅】
・2×2材 38mm 38mm
・2×3材 38mm 63mm
・2×4材 38mm 89mm
・2×6材 38mm 140mm
・2×8材 38mm 184mm
・2×10材 38mm 235mm
以上のようにSPF材の規格は分けられているので、使用用途によって使い分ける事ができます、長さの規格表記はフィートで表記され販売されています。
3フィート:90mm
6フィート:1820mm
8フィート:2483mm
10フィート:3050mm
12フィート:36500mm
以上が一般的に流通しているSPF材の長さになります。
SPF材に似た木材でホワイトウッドと言う木材があります、SPF材との違いは角がR処理されているかの違いだけで、他はほぼSPF材と同じ特徴を持っています。
角がR処理されていない事で木材を繋ぎ合わせて使う際に、ホワイトウッドは段差や凹みが出ないので、テーブルなど凹みが気になる物をDIYする際にSPF材よりホワイトウッドの方が向いていると言えます。
扱いやすい木材としてDIYなどでも注目されているSPF材ですが、そんなSPF材にもメリット・デメリットがあるのでまとめて紹介したいと思います。
1番のメリットとしては、入手が簡単という事があげられます。規格化され大量に生産されているので木材を扱っているところなどでは、ほぼ確実に入手する事ができます。大量に規格化され販売される事で、価格も安定して無垢材としては安価に手に入る事や、材質が加工しやすく軽いので扱いやすいという点で、釘打ちや切断が容易にできてしまい、失敗をしてしまうリスクが低い点もメリットなるでしょう。
デメリットとしては、耐水性が低いため屋外で使うテーブルなどのDIYをする際は、防腐処理が必要になる点です。メリットとなっている柔らかい材質という特徴は傷が付きやすく、割れやすい傾向もあり、その点がデメリットとなってしまいます。また、木材の密度が低い事で、虫に好まれやすいという点もデメリットといえます。屋外で使う際に虫に喰われて腐りやすくなる事もあります。
上記でご説明させていただいた様に、メリットとデメリットを上手く使う方法はどの様な場所に設置を行うのか、用途は?などを考えて使用すれば扱いやすい木材となるでしょう。
安価で入手も簡単なSPF材ですが、無垢の木材ですのでDIYなどに使うために購入する際の選び方をご紹介いします。
DIYをする際に1番気をつけたいのが木材の曲がりや反りです。目視をして出来る限りまっすぐな材料を選ぶ事です。せっかく購入してきても作業を行う際に、曲がりや反りがあると作業が出来ないこともあります。また、目視でわかりづらい場合は、壁にあてがってみたり水平な床に置いてみるなどして、曲がりや浮きが無いか確認するといいと思います。
SPF材は柔らかい木材ですので、ひび割れなどがある場合もあります。もちろんひび割れがある木材は、強度に不安があるため購入は避ける事をオススメします。釘をさした際にひび割れにひびき木材が割れてしまう可能性もありますので購入前には必ずチェックを行って下さい。
柔らかい木材ですので、凹みなどもある場合があります。凹みのある木材をDIYに使うと、表面に塗料を上手く塗装できず、光の加減で色ムラが出てしまいます。結果、仕上げに手間がかかってしまうので購入を避けるのがオススメです。
木材を選ぶ時は、樹齢を見ると木材の強度がわかります。樹齢は年輪で判断出来るので、出来るだけ年輪が密集している物を選ぶ事で、DIYに適した密度の高く強度がある丈夫な木材を選ぶ事が出来ます。
SPF材は樹液が出ているものがあるので、樹液が出ている木材も避けるようにしてください。樹液はカビの原因になり、作業の中で樹液の処理をする手間が出てきます。
DIY人気で注目されるSPF材ですが、それではいったいどこでSPF材は買えるのか?次ではSPF材の購入先などをご紹介いします。
DIYを楽しむ方が多く訪れる、ホームセンターには木材やSPF材が豊富に揃っています。ホームセンターなら実際にSPF材の曲りや反りなどを確かめる事ができます。
DIYで使う長さや本数を予め確認していけば、ホームセンターで有料にはなりますがカットをしてくれるサービスもあるので材料を無駄にする事もないと思います。
ホームセンター購入以外にも、インターネット通販で購入を行う事が可能です。インターネット通販ならではの品揃えで種類も豊富です。欲しい時に購入できる事と自宅まで届けて貰えるので重たく運びにくい木材はとても助かります。
SPF材が一般的に知られる様になったのは一般建築用資材に用いられていることからでした。以前は業者の方々が使用される事が多かったSPF材ですが、昨今のDIYブームにより一般の方々もホームセンターやインターネット通販で気軽に購入が出来るようになり、DIYに広く使われるようになりました。
SPF材を用いた建築工法を、2×4(ツーバイフォー)工法と言われ、「ツーバイ材」と一般的に呼ばれています。「1×4」「2×6」2×8」などインチ単位での規格化がされています。
簡単に2×4材についてご説明をいたしましたが文字や画像だけでは分かりづらいので、2×4材(ツーバイ)の基礎知識などをわかりやすく動画で説明されています。こちらの動画で確認していきましょう。
扱いやすい易く入手も簡単なSPF材を使って、工夫とアイデアでDIYを楽しむ方々が増えており、家の中で使う家具からお子様のおもちゃなどと様々なグッズをDIYされているようです。そこでここからはSPF材を使った実例をご紹介いします。
こちらのお洒落なウォールラックはまるでDIYとは思えないレベルのウォールラックです。SPF材とホームセンターなどで購入のできる材料を使いDIYされたものです。壁自体に釘などを打ち付けるわけではないので、賃貸物件でも気軽にDIY、設置が可能です。この様に好きな場所に理想のサイズの棚を作ったりと工夫次第で手軽にお洒落なDIYができるのもSPF材の魅力です。
こちらもまたお洒落な、お子様用のミニサイズキッチンです。このミニサイズキッチンはSPF材を工夫し、お子様が使いやすい様に金具を設置し、可愛らしい塗装が施されています。また100円ショップの小物も使用し、アンティーク調に仕上がってます。
今回はSPF材についてご紹介していきました。初心者の方でも扱いやすいうえに、加工もしやすく、ホームセンターやインターネット通販で簡単に手に入れる事ができる木材です。これからDIYをしてみたい!と言う初心者の方からよくDIYを行なっている方までとDIYに使用するにはとても優れた木材だと思います。
またSPF材を使ったDIYの幅も広がる事でお家時間も増え、小さいサイズの物から大きいサイズの家具までとSPF材を使って自分の求めていた理想の物をDIYに挑戦して作ってみてはいかがでしょうか。今回ご紹介したSPF材の選び方や実用例などを参考に、ぜひ自分好みのDIYに挑戦してみてください!