車やバイクを停めるスペースはあるけれどガレージがない方もいますが、そんなときはホームセンターにある材料を使ってDIYで自作してみませんか。
DIYならただ駐車するだけの車庫ではなく、自分好みのおしゃれなガレージにも挑戦できます。こちらの記事では自作ガレージやリメイクの方法、アイデアの参考になる画像などを紹介していきます。
目次
ガレージは凝ったものでなければDIYで自作することが可能です。その魅力は、やはり自分好みに仕上げることができることでしょう。ガレージといえば一般的にプロの業者に依頼して設置しますが、DIYすることで得られるメリットもたくさんあります。
難しいデザインを望まない、入手しにくい素材などの高望みしなければガレージDIYはそれほど難易度の高いものではありません。素材やタイプによってはDIY初心者でも自作できる場合もあります。最初から難しいと決めつけずに、ガレージDIYに挑戦してみましょう。
ガレージDIYの魅力といえば作成費用がかからないことにあります。プロの業者に依頼するよりも遥かに安く、簡単に言ってしまえば材料費だけで済むのです。費用が抑えられることはDIYする上でもかなり魅力であり、施工費をかけずコストダウンのためにガレージDIYする方も少なくありません。
また、元々あるガレージをリメイクすればさらに低価格でガレージDIYすることも可能です。リメイク材料を100均で揃えれば数千円と破格の値段でガレージDIYできるかもしれません。
ガレージに限らずDIY最大の魅力は自分好みのデザインができることです。ガレージDIYに挑戦する方には車やバイク、自転車が趣味の方もいるでしょう。そうなればガレージは趣味の空間となり、好みの場所に仕上げたくなるのも当然です。素材やインテリアなどを好みで揃えてDIYすることで愛着も湧きます。
業者に依頼するとどうしても決められた仕上がりになってしまうことが多くなります。もちろん自分好みのデザインに依頼することも可能ですが、オーダーメイドとなればそれだけ価格も高価になるでしょう。ガレージDIYで自分好みにすれば車庫としての空間だけでなく、バーベキューやパーティーなどを催すことができる憩いの場にもできます。
ガレージDIYで自作する場合、大きく分けて3つの方法があります。それぞれで難易度や費用が異なるので、自分にできる難易度のものや用途に適したガレージDIYに挑戦してみましょう。
もっとも簡単なガレージDIY方法がリメイクです。すでにガレージがある、車庫用スペースがある場合にはリメイクで仕上げてみましょう。好きなように内装を飾ったり、使いやすいように変えるだけでもイメージが変わります。
リメイクは物作りが苦手な方やこれまで利用していたガレージが味気ないというときにもおすすめです。光が差し込まないなら窓を付けたり照明器具でデザインするのもいいでしょう。
車やバイクに必要な工具を置くための棚を作るだけでも変わります。あまり広いスペースがない場合は壁や床などを塗装するとおしゃれにリメイクできます。壁に有孔ボードをつければフックと組み合わせて壁面収納も可能、あっという間に趣味の空間として生まれ変わります。
スペースはあるけれどガレージとしての建物がない場合は設計から製作まですべてDIYする方法もあります。設置するスペースや完成予定のガレージをイメージして、しっかりと採寸・設計を行い、図面を準備すればあとは製作を始めるだけです。
すべて自分でDIYするときは使う材料を購入したり必要な工具を揃える必要があるのでリメイクよりも若干費用がかかりますが、プロの業者に依頼することを考えればかなり抑えられます。自分好みの出来にするだけでなく限られたスペースを有効活用するにもおすすめです。
ウッドデッキやテラスをDIYで自作したことがあれば、ガレージDIYもそれほど難しいものではないでしょう。
ちょっと難易度が高いと感じたら基礎だけをプロに任せる方法もあります。施工全部を任せるよりも若干費用が抑えられ、それ以外は自分でできるので好みのガレージにすることが可能です。
基礎工事は地盤や土台作り、配線など初心者では難しい場合もあるので、ある程度をプロに依頼することでしっかりとした骨組みにすることができます。コスト削減すると同時にしっかりとした骨組みができるので面倒な設計などの手間も省けます。
ガレージDIYの材料は木材や鉄骨、イレクターパイプなどさまざまな素材がありますが、そのなかでも扱いやすい単管パイプを使ったDIYガレージの作り方を紹介します。
単管パイプは建築現場で足場に使われるもので、用途やサイズに合わせて簡単に組み立て可能で耐久性があるので、フェンスや棚、机などいろいろなDIY素材としてもよく利用されています。
最初に行うのは設計図をひくことです。まずはガレージを設置する場所に合うサイズを測り、ガレージの大きさや形状、出入り口の位置などを決めましょう。設計図は本格的なものではくても大丈夫です。
寸法をメインに書き出し窓や扉の位置、高さもしっかりと決めておきます。完璧な図面でなくてもいいですが、寸法や縮尺をきちんと書くことで失敗する確率が少なくなります。
設計図をひくときは寸法だけでなく必要な材料をチェックすることである程度かかってくる費用も割り出すことができるだけでなく、施工に取り掛かってから材料が足りなくなった、などのアクシデントを防ぐことにもなります。設計図は3DCADソフトがあれば便利ですが、メジャーで手書きでもできます。
設計図ができたら図面に沿って骨組みを作成します。骨組みを作成する前にペグと糸で地面に枠を作っておくとイメージしやすいのでおすすめです。骨組みの基礎となる柱は強度があり従来品よりも軽量になった高張力鋼を使ったパイプが扱いやすくておすすめです。
接続部分には単管クランプを用いて水準器で水平を出しながら組み立てます。パイプが長い場合はあらかじめパイプカッターで切断して適した長さにしておきましょう。
ガレージの大きさに合わせて柱や屋根部分のパイプを組み立てますが、屋根に傾斜を付ける場合は長さに気をつけてパイプをカットしてください。グラつきがあるときは筋交いで補強します。
寸法(mm):48.6×2000
亜鉛メッキ+ノンクロムトップコート(二重防錆)
国土交通省NETIS登録技術:KK-020002-VE
高張力鋼
骨組みが組み上がったら屋根を取り付けますが、屋根素材は耐久力がある軽量素材がいいでしょう。一般的にポリカ波板を利用することが多いですが、見た目を重視するならオンデュリンクラシックシートもおすすめです。
屋根を取り付ける時はパイプの上にネジや釘が固定できる垂木(たるき)を組んでいきます。垂木とパイプの接合は垂木止めクランプを使うと便利です。強度に不安があるときは垂木止めクランプで接続してから番線を巻きつける方法もあります。
垂木が固定できたらその上に屋根材を取り付けていきます。屋根材を取り付けるときは飛ばされないように固定箇所を考え、太陽面に使用できる面が決まっていればその通りに向け、端は山がくるように固定することで雨漏り防止になります。また、屋根材を重ねるときは合わせ目を2.5山に、固定間隔は5山ごとにしてビス打ちしましょう。
壁の取り付けも屋根材同様にビスや釘が打てるように柱を設置します。外壁材は好みの素材でもいいですが、トタンでは耐久性に不安があり、木材では腐食の心配もあるので耐候性に優れたガルバリウム鋼材がおすすめです。
木材を使用する場合は防水性のある下地材を塗るようにします。防水加工されたものでも切断面は加工されていないので、必ず下処理を行いましょう。あとは屋根材と同じように垂木と壁材を固定していきます。壁材の合わせ目は雨漏り防止のため重ねて固定するようにしてください。壁を取り付ける際は窓や出入り口を塞がないように注意しましょう。
出入り口はそのまま開放された状態でもいいですが、砂埃や雨の侵入を防いだり防犯面を考慮してシャッターやオーバードアを付けるのもおすすめです。しかし電動式のシャッターやオーバードアを使う場合は正確に取り付ける必要があるので、プロに依頼するほうがベストです。扉を付けないなら出入り口の高さはある程度低いほうが雨が入りにくいので、雨や日除け用のひさしを付けるといいでしょう。
雨どいは面倒でも付けたほうがおすすめ、ホームセンターで手軽に購入でき、初心者でも簡単に施工できます。取り付けの際は雨が流れる角度によって傾斜を決めますが、天気の良い日に施工するので、実際に屋根に水を流してチェックします。
雪が積もる地域では雪の重みも考慮して強度のある金具を選ぶようにしましょう。雨どいの傾斜は勾配1%が基本となり、取り付ける前に水糸でしるしを付けておくと施工をスムーズに行うことができます。
外装が完成したら内装に取り掛かります。無骨で男前インテリアを目指すなら骨組みがそのままでもかっこいいですが、しっかりとしたつくりにする場合はOSB合板などを使って内壁を貼ります。内壁に有孔ボードを利用すればそのまま専用フックを使った壁面収納にすることも可能です。
また、棚を作って骨組みを目隠ししたりおしゃれな塗装で雰囲気を変える方法もあります。あとは好みに合わせた雑貨を揃えてインテリアをすれば自分好みのガレージの完成です。
ガレージDIYをしてみたいけれど、おしゃれなアイデアが浮かばない、そんなときは実際に自作された画像を参考にするのもおすすめです。いろいろな自作車庫画像を見ることでアレンジの幅も広がり、新たな発見に繋がります。
単管パイプを使ったガレージDIYは初心者でもできる簡単な素材ですが、バイクや自転車専用のガレージであれば木製パレットやアイアン素材で画像のようなおしゃれなガレージをDIYすることも可能です。難しい骨組みを作成する必要もなく、シンプルなのにかっこいいガレージに挑戦してみましょう。
屋根の傾斜や電動式の出入り口にしなくても、コンテナガレージでかっこよく自作するのもおすすめです。画像は角パイプや端材を利用して作られた薪専用の自作ガレージですが、こちらを参考に自作車庫を作るのもいいでしょう。すでにあるコンテナや中古コンテナをリメイクして車庫にすれば骨組みや屋根、外壁を作る手間が省けます。
車を停める車庫があれば壁に自転車収納場所を作る方法もあります。壁面収納にすれば現在の車庫のサイズを変えることなくサイクルポートになるだけでなく、収納時はオブジェにもなります。自転車のサイズや重量にもよりますが、専用フックやスタンドがあるので簡単にDIYできます。フックだけでは心許ないならタイヤ部分に支えとなる木材を固定させるといいでしょう。
ガレージDIYは作り方や素材によっては初心者でも簡単にできるものですが、出来上がったガレージによっては税金の対象になる場合もあるのでしっかりと確認しておきましょう。柱や屋根があり、3方以上が外気を分断できるもので囲われている場合や土地に固定されているなど、さまざまな条件によって固定資産税がかかる場合があります。
こちらの動画ではガレージをDIYして違法にならないために建築する際の注意点がまとめられています。固定資産税がかかるガレージになる場合は施工前や施工後に申請や検査が必要になるので気をつけてください。すでにあるガレージをリメイクする場合や、ガレージのサイズ、建て方によっては固定資産税がかからないこともあるので、まずは建築基準法による法律や税金について知っておきましょう。
また、住んでいる地域や使う素材によっても基準が異なる場合があるのでガレージDIYで心配になるときはあらかじめ各市町村で確認してから施工することをおすすめします。大きめの建造物をDIYするときは必ず建ぺい率や税金などが関係してくるので安易に取り掛からずに事前確認をしてから施工するようにしましょう。施工後の検査で引っかかると取り壊しや罰則対象になる場合もあるので気をつけてください。
ガレージDIYすれば好みのデザインやインテリアにでき、スペースによっては趣味の空間として利用することもできます。プロの業者に依頼して完璧な車庫を作るのもいいですが、DIYすればそれだけ愛着も湧き楽しいガレージライフを送ることができます。
採寸や図面をしっかり書き出し、必要な材料や工具を揃えて丁寧に施工することで失敗も少なくなります。ガレージが欲しいと思ったら、まずは参考動画などをチェックして挑戦してみてください。