DIYに欠かせないアイテムの1つが接着剤です。効率よく作業を進めるためにも、強力な接着力と速乾性を求めたくなるのが心理です。ホームセンターや100均でも気軽に購入できるので便利ですが、より強力なボンドを求めていませんか?
そういう方には強力接着剤「タイトボンド」がおすすめです。日本産のボンドではないのですが接着力・速乾性共に申し分ありません。ここでは「タイトボンド」について詳しくご紹介いたします。
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タイトボンドとは、アメリカのフランクリン社が生産している強力接着剤です。その名前の通り、日本でもお馴染みのボンドです。おすすめポイントとしては、乾くのが速い・強力な接着力・固まったあとはヤスリで削ることができるのです。
日本のボンドも優秀なのですが、固まったあとも少し柔らかさがあるのでヤスリで削ることができません。より使いやすくなったボンドがタイトボンドなのです。作業効率が劇的に上がるので、いまとても注目されているボンドとなっています。
タイトボンドはとても使いやすいように容器も工夫されています。キャップと刷毛が一体化になっていて、キャップを引っ張るだけで中のボンドが出てくる仕組みになっています。イメージで言うと、修正テープを使用する感じです。
手を汚さずに使用することができるのでとても便利なのです。幅の調整もしやすいので、DIYだけではなくちょっとした手芸にも使用することができます。またタイトボンドは乾きやすいという性質を持っています。
乾いていない状態ならすぐ修正もできますし、非常に扱いやすいボンドとなっているのでとてもおすすめです。
タイトボンドの魅力と言えばやはり強力な接着力です。塗ったあとは30分程でほぼ完全に乾ききり、手の力だけでは剥がせません。どんな素材であっても最大12時間程度でより強力な接着力を見せてくれます。
しかも使用できる素材がとても多く、種類によっては木材だけではなく、広葉樹や針葉樹、多孔質素材にも使用することができます。どんな素材であっても使いやすいという利便性も大きなメリットだと言えます。
こんなに利便性・万能性があるタイトボンドではありますが、価格はリーズナブルになっているため、誰でも使いやすいというところもとても魅力的なのです。
強力な接着力が魅力なタイトボンドですが、乾ききる前なら水を含んだタオルで拭き取ることができます。つまりしっかり接着したい場合は、タイトボンドがはみ出るぐらいまでたっぷり出して使用することができるということです。
はみ出た部分は水でサッと落とせるので使い勝手が最高です。ちなみにタイトボンドが少し固まりかけた場合であっても、水を含んだ歯ブラシで擦ると落とすことができるので修正をしやすいというメリットがあります。
ボンドは1度固まるとどうにもできないというイメージがありますが、タイトボンドはそういったデメリットがありません。使いやすく、そして修正もきくというのが人気の秘密となっています。
タイトボンドの使い方をご紹介します。使い方と言っても凄く簡単なので、ここでは基本的な使い方をおさらいしてみましょう。
タイトボンドの使い方はこれだけです。「これだけ?」と思ってしまいますが、ここで注意点もお伝えしましょう。よくある間違いなのですが、タイトボンドのキャップは取らないで下さい。
キャップを取ることで保存している時のボンドが固まりやすくなり、キャップも壊れやすくなるのでおすすめできません。ただし固まってしまった場合でもぬるま湯につけると取れるので安心しましょう。
ボンドが固まりやすいというのは日本でもポピュラーな木工用ボンドでもよく見られる現象です。下手をするとキャップが開けられなくなってしまうということもあるので、キャップは開けないように注意しましょう。
タイトボンドの強力な接着力を実感するためにもコンタクト接着法をおすすめします。コンタクト接着法とは接着したい両面にタイトボンドを塗る方法なのですが、一連の流れはこのような感じになります。
これがコンタクト接着法です。塗ってすぐ貼り合わせないため接着力が心配になりますが、このやり方がより強力な接着力を発揮してくれます。丁寧な作業が、タイトボンドの効果をより引き出すということなのです。
タイトボンドを塗ってすぐに乾くというわけではないので、作業もしやすいのではないでしょうか。確実な方法で接着力を更にUPさせ、タイトボンドの良さを最大限に引き出しましょう。
タイトボンドをコンタクト接着法で使用し、15分放置するところまでは同じやり方です。このあと更にはみ出るようにタイトボンドを塗り重ね、より強力な接着力を目指しましょう。
大げさにはみ出すぐらいがちょうどいいです。一目見て分かるほど盛り上がるように塗って、その後完全に乾燥させて下さい。最後にヤスリで擦るか、カッターで形を整えて終了となります。
はみ出すことで見た目が悪く見えますが、最終的に仕上げることでほぼ気になりません。ヤスリやカッターで簡単に処理できるのも便利です。削りすぎてしまった場合はまたタイトボンドを追加し、細かい修正を行いましょう。
固まってしまったタイトボンドは、ドライヤーの熱で柔らかくしてから外しましょう。柔らかくなったら指でつまんで引っ張ればすぐ剥がれます。熱の調整のために、スポンジに水を含ませて事前に濡らしておくのもおすすめです。
目安としてお伝えしますが、65℃の熱でタイトボンドは剥がれるという検査結果も出ています。65℃と言われてもピンと来ないかもしれませんが、ドライヤーを当てているうちに自然と剥がれ始めるので分かりやすいはずです。
タイトボンドは耐熱性に優れている商品もたくさんあります。ドライヤーを使用したからと言ってタイトボンド自体が劣化してしまうわけではないので、そういった使いやすさも魅力だと言えるのです。
万能なタイトボンドとは言え、適しているもの・適していないものがあります。ちなみに適していないものは、ゴムやシリコン、フッ素樹脂です。金属系は接着こそできますが腐食してしまう場合もあるので、おすすめできません。
プラスチックも同様で、接着できるもの・できないものがあります。アクリル系は接着できますが、ポリエチレン系はまったく接着することができません。
分かりやすい一例を出すと、アクリル系であるサランラップは接着させることができますが、ポリエチレン系を使用している100円均一のサランラップは接着させることができません。
強い接着力が魅力のタイトボンドでも、苦手な素材は存在するということです。ただし接着力が強いことには変わりないので、木材や繊維板に使用したり、DIYに使用するのは非常におすすめできます。
ここではおすすめのタイトボンドをご紹介します。タイトボンドにはたくさんの種類があるため、それぞれの特徴やメリット、デメリットが必ずあります。そういう詳しい情報をお届けします。おすすめのタイトボンド1つ目はフランクリンです。
フランクリンはタイトボンドの中でも1番スタンダードなシリーズです。値段もリーズナブルで速乾性も高く使いやすく、愛用している方も多いのです。接着力が高いのに剥がすことも可能となっているため、DIY初心者にもおすすめです。
乾いていない時は水で拭き取れますし、乾いたあとはドライヤーの熱で柔らかくして剥がしましょう。耐熱性も優れているので、熱をあてても問題ありません。木材や繊維板、パーチクルボード、MDFに使用するなど、万能に利用できます。
ただしフランクリンは屋外などの暑い環境で使用するのはおすすめできません。オープンタイムは5分、クローズドタイムは10分~15分となっています。
フランクリンの乾燥時間は1時間です。乾くと表面が黄色系半透明に変わります。完全に乾燥したい方は24時間放置しましょう。
おすすめのタイトボンド2つ目はフランクリン3です。安全性・耐水性に優れたボンドで、こちらも非常に人気のアイテムとなっています。
フランクリン3は安全性・耐水性に優れた木工用ボンドで、先進特許技術から誕生したより強力な接着力が魅力です。またフランクリン3は他のボンドよりも安全性が高いため、指や肌が荒れにくいという特徴もあります。
安全性が高いという証拠に、食品への間接的な使用(まな板に使用するなど)も許可されているのです。ちなみにこちらのフランクリン3は屋外でも使用することができるため、より活躍の幅が広がります。
集成材や木材、繊維板、MDFに使用することができます。オープンタイムは10分、クローズドタイムは20分~25分と考えて下さい。
フランクリン3の乾燥時間は1時間、完全に乾かす場合は12時間と考えて下さい。乾燥したあとの表面はライトブラウンに変わります。
おすすめのタイトボンド3つ目はプレミアムです。野外用家具やプランター、テーブルなど、木工家具におすすめのボンドとなっています。
プレミアムはFDA(アメリカ食品医薬品局)・ANSI(米国規格協会)/HPVA(米国広葉樹合板&突板協会)TypeI耐水の基準をクリアしている信用度の高いボンドです。強力な接着力、そして速乾性が魅力です。
硬質木材や軟質木材を含め、ほとんどの多孔質基材に使うことができます。耐水性に優れていますが水の中では使用することはできません。オープンタイムは5分、クローズドタイムは10分~15分です。
プレミアムの乾燥時間は1時間と考えて下さい。完全に乾かしたい場合は24時間置くことをおすすめします。乾燥したあとの表面は山吹き色系半透明に変わります。
おすすめのタイトボンド4つ目はジェヌインハイドグルーです。家具の修理に使用するのに適しており、割れや欠けをキレイに修復することができます。
ジェヌインハイドグルーは粘度の高いテクスチャーで、垂れたりヨレたりするのを防いでくれます。細かい部分に使用するのが特におすすめなため、家具の割れや欠けに使用しましょう。
クラッキング効果もあるので、アンティーク調に仕上げたい方におすすめです。オープンタイムは10分、クローズドタイムは20分~30分となっています。重ね塗りにも適しているため、失敗もしにくいです。
皮革や籐、木材、繊維板、集成材、MDFなどに使用することができます。
ジェヌインハイドグルーの乾燥時間は1時間、完全に乾かす場合は24時間です。乾いたあとの表面は琥珀色系半透明に変わります。
おすすめのタイトボンド5つ目はNoラン・Noドリップです。家具の修復に便利なボンドとなっています。
Noラン・Noドリップは木材や繊維板、集成材、皮革、布に使用することができるボンドです。垂れにくい性質を持っているため、ゆっくり作業したい方や、不安定な家具に使用したい方におすすめです。
例えば天井の装飾道具に使用したり、階段の剥がれを修復するのに最適なボンドとなっています。オープンタイムは3分~5分、クローズドタイムは10分~15分と、比較的短くなっています。
皮革、布、木材、繊維板、集成材、MDFに使用できます。
Noラン・Noドリップの乾燥時間は30分~1時間です。完全に乾かす場合は24時間と考えて下さい。乾いたあとの表面はベージュ半透明に変わります。
おすすめのタイトボンド6つ目はポリウレタン接着剤です。屋内でも屋外でも使用することができるため、どんなシーンでも活躍してくれるボンドです。
ポリウレタン接着剤は木工用ボンドよりもさらに強く接着力が魅力となっています。木材だけではなく、金属や陶磁器、塩ビ、タイルなど、数多くのものを接着させることができます。
ただし他のボンドのように水で拭き取ることはできません。ポリウレタン接着剤を使用する時は慎重に使用することをおすすめします。
オープンタイムは20分~25分です。乾燥したあとの表面はクリーム色に変わります。
タイトボンドはどんなシーンでも活躍するシリーズが用意されているので、用途に分けて使用してみて下さい。強力な接着力なのに扱いやすいため、1度使用するとクセになると今大人気のボンドとなっています。
DIY愛好家にも注目されているボンドなので、DIYに興味がある方は是非1度タイトボンドを使ってみましょう。乾いた後も剥がすことができるので失敗しづらいですし、値段もお手頃なのでおすすめです。是非1度タイトボンドを手に取ってみて下さい。