印刷オペレーターとは、印刷機の操作をするなど印刷に関わる様々な仕事をする方のことを指します。この記事では、印刷オペレーターの仕事内容について詳しく解説していきます。また、印刷オペレーターの給料や向いている方の特徴・印刷オペレーターになる方法などついてもまとめていくので、興味のある方はぜひご覧ください。
皆さんは印刷オペレーターという仕事をご存じですか?印刷オペレーターと聞くと印刷に関わる仕事をしていることは想像できても、どのような仕事内容なのか分からない!という方も多いはずです。ここでは、印刷オペレーターの仕事内容を詳しく解説していくので一緒にみていきましょう。
印刷オペレーターの役割は大きく4つに分けることができます。そのひとつが印刷機の操作をする「印刷機オペレーター」です。印刷機の電源を入れる作業から紙のセット、原稿やデザイン通りの色味に仕上げるためのインク調整や印刷位置の確認などが主な仕事です。また、印刷が終わった後の印刷機の清掃・整備・点検など印刷機オペレーターが行っています。
印刷は刷版にインクを付着されてから用紙に転写します。その刷版を作るのが「製版オペレーター」の仕事です。刷版はグラフィクデザイナーやDIPオペレーターがデザインした原稿をもとに制作します。刷版が分からないという方は、コピーする際の原本やハンコなどを想像すると分かりやすいと思います。
以前は、ポジフィルムやネガフィルムで入稿が行われていたため、刷版をチェックしていましたが、最近ではデータでの入稿が主流となっているため、データをチェックして問題なければ出力する作業に変わってきています。当然、出力した刷版も念入りにチェックします。
「紙加工」の業務には、印刷物の不要な部分を断裁する作業や三つ折り・二つ折りなどに折る作業・印刷物を重ね合わせてノートや本のように綴じる作業・指定された形に切り抜く作業など様々な業務があり、作業内容によって使う機械が違ってきます。
印刷の仕方が間違っていると、行うべき加工ができないこともあるので指示書通りに印刷ができているかを事前に確認しておくことも重要となります。
印刷物が完成したあとの検品や梱包も印刷オペレーターの仕事です。印刷物が指示書通りに仕上がっているかなどを検品していきます。検品で問題がなければ、梱包します。
万が一ここでミスが発覚すると始めからやり直しになるので、すべての作業において指示書をしっかり確認することが求められるのです。
このように、印刷オペレーターの仕事は大きく4つの業務に分けられることがわかりました。では、印刷オペレーターの給料はどのくらいになるのでしょうか。ここからは、印刷オペレーターの給料についてチェックしていきましょう。
印刷オペレーターの求人をいくつか見ていくと、アルバイトやパートが時給1,000円前後、派遣社員なら時給1,500円前後と時給1,000円~1,500円での募集が見られました。仕事内容は、印刷機の操作や製本・断裁など様々で、未経験OKという企業も多くありました。
印刷オペレーターの正社員の給料分布を見ていくと、全体の給料幅は251万円~515万円で最も多い水準は284万円~317万円の間です。印刷オペレーターの平均年収は約307万円なので最も多い水準に入っています。
約307万円という額は、全国平均の値で見ていくと日本の平均年収よりやや低い傾向にありますが、関東地方での印刷オペレーターの平均年収は450万~550万円程で平均並みとなっています。
印刷オペレーターの勤務形態は企業ごとに異なります。9~17時や9~18時というように固定時間制の企業もあれば、日勤と夜勤の2交代制の企業もあります。また、繁忙期になると夜勤があったり、残業が多くなるといった企業もあります。
ほかにも、機械のトラブルや印刷工程などのトラブルで残業が発生することも少なくありません。ある程度の残業は仕方がありませんが、夜勤を避けたいという方は固定時間制なのか2交代制なのかなど夜勤の有無をきちんと確認しておくようにしましょう。
ここまでは、印刷オペレーターの時給や平均年収と勤務形態についてまとめてきました。ここからは、印刷オペレーターの仕事が向いてい方の特徴をチェックしていきましょう。
印刷オペレーターの仕事が向いてい方の特徴1つ目は「細かい作業が得意」な方です。印刷オペレーターの業務には、指示書通りの色にインクの量を調整したり、印刷物の素材の見極めたりと地道な作業が求められます。そのため、細かい作業が得意で根気よく続けられる方が適しています。
印刷オペレーターの仕事が向いてい方の特徴2つ目は「デザインに興味がある」方です。印刷オペレーターの仕事では、雑誌やパンフレット広告以外にもいろいろな創作物やクリエイティブな作品を目にすることができます。
デザインに興味がある方にとって、良い作品を見ることは自分の腕を磨くチャンスにもなるので、デザインに興味がある方も印刷オペレーターの仕事が向いていると言えます。
印刷オペレーターの仕事が向いてい方の特徴3つ目は「時には妥協できる」です。どんな仕事にも言えることですが、印刷オペレーターの仕事にも当然納期があります。完璧と求めるあまり、納期を守らないとお客様からの信頼も失いかねません。
だからといって、指示書にそぐわない印刷物を納品するわけにはいきませんが、時には妥協することも必要なのです。
では、印刷オペレーターになるにはどのようにしたら良いのでしょうか?ここからは、印刷オペレーターに必要な資格や求人・キャリアアップする方法など、印刷オペレーターになるために方法をまとめていきます。
インクの調整をしたり機械を操作したりと、専門的な知識が必要に見える印刷オペレーターの仕事ですが、特に必要な資格はありません。印刷オペレーターに必要な技術は、実際に仕事をこなしていく中で手に入れることになります。
しかし、最近では印刷に必要なデータがパソコンに送られてくることがほとんどなので、基本的なパソコン操作は覚えておいた方が良さそうです。
【株式会社三秀舎】
株式会社三秀舎は明治33年創業された印刷会社で、書籍・雑誌・単行本・辞典・カタログ・商業パンフレットなどを手掛けています。
現在、印刷オペレーターと印刷助手の求人募集があり、印刷オペレーターは経験者・印刷助手は未経験OKで受け付けています。こちらの情報は2021年9月時点の情報で、現在は締め切っている場合もあります。応募する方は事前に確認してください。
【株式会社小西印刷所】
株式会社小西印刷所は、企画・提案・デザイン・編集・制作から印刷・製本・加工・納品・発送までを社内一貫生産を行う印刷会社です。教育関連の印刷物や医療機器関連の印刷物など様々な印刷物を手掛けています。
現在、中途採用での印刷オペレーターの求人募集が行われています。未経験者でも応募はできますが、印刷業務経験者が優遇となっています。先程の求人同様に、2021年9月時点の情報なので、現在は締め切っている場合もあるので事前に確認してから応募してください。
印刷オペレーターとしてキャリアアップするには、現場で経験を積むが一番の近道です。日本では、大日本印刷と凸版印刷が群を抜いているので、そういった大手印刷への転職を目指してみましょう。
また、先程も解説したように最近はデータがパソコンに送られくることが多くなっています。マイクロソフトオフィススペシャリストや日商PC検定などの資格も取得しておくと良いでしょう。
ほかにも、決められた時間の中で仕事を進められる力や重労働に耐えられる体力を付けておくこともキャリアアップにつながるので覚えておきましょう。
今回は、印刷オペレーターの仕事内容や給料・向いてい方の特徴・印刷オペレーターになる方法についてまとめてみました。印刷機の操作をしたり紙の加工をしたりと印刷に関わる様々な仕事をこなす印刷オペレーターの仕事は、大変な分とてもやりがいがあります。ここでご紹介したことを参考に、印刷オペレーターとして活躍してみましょう。