お風呂掃除には重曹が効果的!落としたい汚れ別の掃除方法を徹底解説!

お風呂掃除といえば、入浴後にシャワーをかけるだけ、あるいはお風呂用洗剤で洗っておくご家庭が大半でしょう。しかし、お風呂で発生する汚れには、様々な種類があり、汚れによって洗剤を使い分けなければ効果がないことをご存知でしょうか?アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸は、お風呂掃除の強い味方です。当記事ではお風呂汚れの種類やそれぞれの汚れに適した掃除の仕方を解説しています。ぜひ参考にしてください。

お風呂の汚れとは

洗面所やキッチン、お風呂など、毎日使う水回りはいつもキレイにしておきたいものですが、いつの間にか「水垢」「湯垢」と呼ばれる汚れが残っていることが多いものです。

台所用洗剤やお風呂用洗剤などを使ってもなかなか汚れが落ちず、ストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。実は「水垢」「湯垢」には様々な種類があり、その種類によって最適な落とし方が異なります。

お風呂の汚れの種類

皮脂汚れは酸性の汚れです。酸性の汚れには、アルカリ性の洗剤や重曹が効果的です。重曹はもともと人間の体内にある物質で、「炭酸水素ナトリウム」「ベーキングパウダー」とも呼ばれ、料理や入浴剤などに使われています。

安価で安全性が高く、重曹自体が泡立たないため、洗い流す際に大量の水を必要としません。お風呂の広い面積の掃除におすすめです。

水垢や石けんカスはアルカリ性の汚れです。水垢は蛇口や鏡に付着しやすく、頑固な汚れにつながります。原因は水道水に含まれるカルシウムやカルキで、酸に溶ける性質があります。

石鹸カスは、水道水に含まれるミネラルが石鹸や皮脂汚れと反応することで発生します。アルカリ性の汚れには、酸性の洗剤やクエン酸がおすすめです。カビは、湿度や温度が高い場所に発生します。

できたカビをゴシゴシこすると、奥まで入り込んでしまうことがあります。カビを発見した場合は、こすらずに専用のカビ取り剤や漂白剤で除去してください。

重曹が効果的なお風呂の汚れ

お風呂の汚れには、さまざまな種類があります。ここでは、重曹が得意とする代表的な汚れを3つご紹介します。

まず、お風呂のお湯に溶け出した皮脂汚れである「風呂汚れ」ですが、この汚れに細菌が繁殖し、ヌルヌルした状態になります。この汚れは酸性なので、アルカリ性の洗剤で落とすことができます。

次に酵母汚れですが、シャンプーボトルの底や排水口周辺によく発生するピンク色のヌルヌルした汚れです。よく黒カビの一種と間違われますが、酵母菌の一種であるためカビではありません。

ただし、汚れを放置しておくと黒カビが繁殖しやすくなるので注意が必要です。重曹は酸性の汚れを落とすのが得意で、お風呂掃除であれば皮脂汚れに強いです。湯垢や酵母汚れは酸性の汚れなので、弱アルカリ性の重曹が効果的です。

また、黒カビは浴室の壁やゴムパッキンに発生しやすい厄介な黒カビです。黒カビは、温度20~30℃、湿度80%以上で発生します。つまり、浴室はカビにとって好条件であることがわかります。

【簡単】重曹を使ったお風呂掃除方法

では、実際に重曹を使った掃除方法を説明します。重曹は肌にも環境にも優しい洗剤ですが、弱酸性である皮膚のタンパク質を分解してしまうため、手荒れの原因になることがあります。なるべく手袋を使用して掃除しましょう。

お風呂掃除方法①浴槽・グッズの水垢汚れ

浴槽の水垢は、主に体から出る皮脂や汗が水と混ざったものです。重曹を使った掃除は、まず、入浴後に水を切らずに温かいうちに、重曹を加えてよくかき混ぜて溶かします。

浴槽のお湯200リットルに対して、重曹をだいたい1カップほど入れます。そして、洗面器や椅子などの小物も一緒に浴槽に入れて、一晩置いておきます。

重曹が浴槽にしみ込んで汚れが浮き上がり、翌日には汚れが落ちやすくなります。翌日、お湯を抜きながら、浴槽や洗面器などの小物をスポンジでこすり、シャワーでしっかり洗い流します。

お風呂掃除方法②壁や床の水垢汚れ

次に、壁や床の水垢については、粉末の重曹ではお風呂掃除が難しいので、重曹スプレーを作ります。

300mlのぬるま湯に大さじ1の重曹を混ぜ、スプレーボトルに入れ、床や壁など水垢が気になるところにスプレーし、10分ほど放置しておきます。

それでも落ちない水垢には、粉末の重曹を少量の酢で練ってペースト状にし、スポンジにこすりつけてから水洗いしてみてください。最後に、水垢は水分があるとまた溜まってしまうので、しっかりと水気を取るようにしましょう。

【頑固な汚れ】重曹を使ったお風呂掃除方法

皮脂汚れなどの頑固な酸性の汚れには、重曹ペーストを使用します。重曹の研磨作用により、軽い力で汚れを落とすことができます。頑固な汚れになる前に、汚れを見つけたらすぐに掃除しましょう。

お風呂掃除方法①頑固な皮脂汚れに重曹ペースト

皮脂汚れを落とすには、重曹3に対して水1を混ぜてペースト状にします。ペーストにとろみをつけるために、食器用洗剤を加えます。

次に、重曹ペーストをスポンジにつけ、気になる部分をこすり洗いします。細かい部分や敏感な部分には、古い歯ブラシに重曹ペーストをつけ、優しくこすりましょう。

最後に、ゆるくなった汚れをシャワーで洗い流します。シャワーで洗い流せない汚れは、スポンジやブラシでやさしくこすり洗いしてください。

お風呂掃除方法②頑固なカビに殺菌・漂白ペースト

カビ退治に塩素系漂白剤を使うと、あの独特の臭いが気になるかもしれません。しかし、重曹を使った「除菌・漂白ペースト」を使えば、臭いを気にせずカビを退治できます。

作り方は、重曹と酸素系漂白剤の粉末を同量ずつ混ぜ、水を少しずつ加えてちょうどよい固さのペースト状にします。使い方は、ペーストを直接カビに薄く塗り、カビの上からラップをして、カビが漂白されるまで1~2時間待ちます。

まだカビが残っている場合は、さらに数時間待ちます。その後、重曹ペーストと同様に、シャワーできれいに洗い流せば完了です。

お風呂掃除方法③排水口は重曹×クエン酸で

排水溝はあらゆる汚れが流れる場所なので、様々な汚れが付着しています。そんな場所には、重曹と酸性のクエン酸の組み合わせが掃除に効果的です。

クエン酸は水垢などのアルカリ性の汚れに効果的です。重曹とクエン酸を合わせると、炭酸ガスの泡が発生し、汚れに浸透して汚れを浮き上がらせることができます。

浴槽は汚れが混在していることが多いので、すべての重曹掃除にクエン酸を加えると効果が高まります。

ただし、クエン酸は塩素系漂白剤と絶対に組み合わせないようにしましょう。有毒なガスが発生し、大変危険です。また、クエン酸はスプレーにすると、より簡単に掃除ができます。

お風呂掃除の頻度は?

では、浴室を清潔に保つには、どれくらいの頻度で掃除すればよいでしょうか。浴槽全体の掃除の頻度は、浴槽の使用頻度によって異なります。できれば入浴後や湯切りの際に浴槽を清掃することが望ましいです。

シャワーの湯温を50℃以上に設定し、入浴後に浴室で熱いシャワーをかけるだけで、これらの汚れの原因を洗い流すことができます。

また、浴槽を洗い流す前にスポンジで軽くこすり、排水口の髪の毛やゴミを取り除きます。ほんの数分でできるこの作業を毎日行うことで、浴室をできるだけ清潔に保つことができます。

浴槽の汚れの性質は、季節や使用人数、使用頻度によって比率が変わります。一般的な洗浄方法に加えて、皮脂汚れ、水垢など、気になる汚れの種類に応じて重点的に行うようにしましょう。

重曹を使ったお風呂掃除の注意点

重曹とクエン酸は、リーズナブルで安全なお風呂掃除の強い味方ですが、重曹とクエン酸を使う際には、いくつか注意点があるようです。ひとつひとつ確認していきましょう。

注意①強くこすり過ぎない

重曹には研磨作用があるので、あまり強くこすりすぎると表面に傷がついてしまうことがあります。しかし、重曹の粒子は細かく柔らかいので、市販のクレンザーに比べると浴室を傷つけにくいです。

注意②重曹を使用できない素材もある

万能に思える重曹とクエン酸ですが、劣化や変色、サビの原因になるため、使えない素材もあります。まず、重曹は大理石、塗装面、アルミ製品などには使用できません。

一方、クエン酸が使えない素材は、大理石、天然木、コンクリート、鉄や銅などの錆びやすい金属などです。これらの素材が浴室の内装に使われている場合、重曹とクエン酸は使えません。

また、追い焚き機能がある場合、見えない部分の配管に銅が使われている可能性があります。使用されている素材がわからない場合は、使用を控えるようにしましょう。

お風呂掃除に重曹を活用しよう!

いかがでしたか?お風呂場の汚れに重曹が役立つことを理解していただけたでしょうか?お風呂場の汚れは蓄積すると頑固な汚れとなって、掃除に手間がかかることがあります。気づいたら早めに掃除を心がけるようにしましょう。

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