せっかくのキャンプで雨が降って台無しになった、そんな経験をしたことのある方は多いのではないでしょうか。とはいえ、視点を変えてみることで雨でもキャンプを楽しむ方法はたくさんあります。しかも、雨だからこそのメリットもあることをご存知でしょうか。当記事では、雨天時でもキャンプを楽しむためのコツをお伝えします。ぜひ参考にしてください。
雨が続くと、なかなかキャンプを楽しめないという方も多いのではないでしょうか。雨はキャンプに行くか行かないかの判断材料になりがちですが、行って雨に降られたら楽しんだもの勝ちです。
みんなが楽しみにしているキャンプの予定変更を少なくするために、雨キャンプの魅力を探ってみましょう。
雨が降っても楽しめる遊びの代表格といえば、ボードゲームやカードゲームです。突然の雨に備えて、あえて荷物に忍ばせておくのも手です。ボードゲーム・カードゲームには、お子さんを含め、みんなで楽しめるものが数多くあります。
例えば、お子様におすすめのボードゲームの代表格は、3歳から小学生まで遊べる定番ゲーム「虹色のへび」です。
ルールはとてもシンプルで、好きなカードを裏向きでめくり、場にある同じ色のパーツとつなげます。ヘビの頭と尻尾がつながれば、そのヘビを手に入れることができます。
商品名の通り、ヘビはカラフルで楽しいイラストとなっていますので、爬虫類が苦手な方でも楽しめるはずです。
山札がなくなったときに、一番多くのカードを持っている人が勝者です。運が大きく左右するゲームなので、小さなお子さんでも色が分かれば楽しめるでしょう。
釣りは、雨の日に楽しむのに最適なアクティビティの一つです。雨の日の釣りは敬遠されがちですが、魚を釣ることが一番の目的なら、雨の日のほうがいいこともあります。
なんと言っても人がいなくて静かですし、雨の音や水の濁りで魚の警戒心も薄れるからです。また、雨の日は低気圧の日が多いので、魚は比較的浅いところを好んで回遊するため、晴れの日よりも釣り針の届く範囲に魚が集まりやすくなります。
とはいえ、雨の日の釣りでは、しっかりとレインコートを着て、風邪をひかないように気をつけましょう。
ラフティングは濡れることが前提のアクティビティと言えるでしょう。ツアーは雨天でも実施されるのが普通です。
雨の日は水量が多いので、通常の晴れの日のラフティングボートもよりエキサイティングになります。
もちろん、安全第一なので、ガイドの指示をよく聞いて、決して無理はしないようにしましょう。なお、台風などで水量が急激に増えて危険な場合は、川の状況によって中止になることもあります。
雨天キャンプでも焚き火は可能です。ただし、タープを張ることが必須です。タープがあれば雨が降っても焚き火ができるのですが、「タープの素材」には注意が必要です。
焚き火の火花でタープに穴が開かないよう、難燃素材を使用した製品を選びましょう。ナイロンなどの難燃素材を使用したタープであれば、テントを保護するためのシートを使用することができます。
また、テントの出入りの際に濡れないように、タープがテントを覆うように設置することが大切です。
雨が降ると、テント・タープの下で過ごす時間が長くなります。そのため、普段はしないような手間のかかる料理に挑戦することができます。
ダッチオーブンでシチューを作ったり、新しいお米の炊き方に挑戦したりと、子供もワクワクするようなレシピを選んでみてください。火を起こすのも調理方法のひとつですが、雨の日はガスコンロで調理するのが手軽です。
雨キャンプだからこそ体験できる魅力をご紹介します。この魅力を知れば、あえて雨の日にキャンプに行くのもありかもしれません。ひとつひとつ見ていきましょう。
雨のキャンプは人が少ないので、他人の声など耳障りな音を雨の音でかき消してくれ、静かな空間でキャンプをすることができます。
また、子どもや大人数でキャンプをする場合、人がいると声の大きさや行動範囲が気になることが多くなります。
そんなときでも、雨が降って人が少なければ、ゆったりとキャンプを楽しめるというメリットもあります。
晴れの日のキャンプもいいですが、雨の日にしか味わえない静かでプライベートな空間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
晴れの日と違って、雨の日のキャンプ場は人がまばらです。そんな悪天候の日は、ベテランキャンパーたちの雨対策を見るチャンスかもしれません。
こんなタープの張り方もあるんだ、このキッチンスタイル、真似したいなど、貴重な学びの機会です。また、雨の日だからこそのピュアな発見があるかもしれません。
普通ならがっかりしてしまいがちな雨の日をまたとないチャンスと捉えて、いつもなら観察しないようなところに目を止めてみてはいかがでしょうか。
雨が降ると、蚊がぐっと増える気がしませんか?実は、雨上がりになると蚊が一気に活動的になると言われています。実際、蚊は雨に弱いので、軒下や葉っぱの陰で雨宿りをしているのだそうです。
小さな蚊にとって、雨粒は大敵です。また、蚊は風を嫌うので、風の強い日は飛ばされないように軒下や葉っぱの裏に避難しています。蚊除け対策に気を使う必要のないキャンプは最高です。
ここからは、雨の日のキャンプで気をつけるべきことを取り上げていきます。より快適に過ごすために、ぜひ以下のポイントをチェックしておきましょう。
タープは、雨のキャンプを快適に過ごすための必須アイテムです。テントや他のタープとうまく連結して大きな屋根を作り、人だけでなく荷物も雨から守る必要があります。
とはいえ、河川敷のサイトは増水することがあるので、天候が悪い日は川の近くにテントを張るのは避けましょう。
サイトが水浸しにならないためにも、雨が降りそうな日は、砂利の上など水はけの良い場所にテントを張ることをおすすめします。
また、雨が強い場合は、雨が弱まってからテントを設営してください。先に広いスペースで雨をしのげるようにしておくと、段取りがうまく運びます。
テントの下にグランドシートを敷いたら、タープとつながるようにテントを設営すると、濡れずに行き来できるようになります。注意点としては、テントのキャノピーやタープがたるんでいると、その部分に雨水が溜まってしまうことです。
キャノピーやタープが大きければ大きいほど、雨水はたまりやすく、自重で倒れやすくなります。大切なのは、雨水がたまらず、流れ出るようにキャノピーやタープを設置することです。
キャンプ中に雨水が溜まっていることに気づいたら、雨水を流してあげてから設営方法を変えてみましょう。
秋冬のキャンプ場は、晴れていても暗くなるのが早く、雨が降ればさらに視界が悪くなるので、ライトを多めに用意しておくとよいでしょう。また、大雨が降ると焚き火ができなくなり、暖をとることが難しくなります。
ですから、暖を取るための準備をしておきましょう。雨の日は気温が低いだけでなく、濡れることでより体温が奪われます。特に標高の高いキャンプ場では、夏でも気温が下がりやすいので危険です。
また、雨の日のキャンプは危険で、重大な事故につながる可能性もあります。これらの危険を回避し、楽しい休日を過ごすために、以下に挙げる注意点を確認してください。
雨の日のキャンプで特に気をつけたいのは、川の増水です。一見安全そうな場所でも、大量の水が流れ込むと鉄砲水が発生することがあります。そのため、雨の日は近くに川があるキャンプ場は避けましょう。
特に、川の水位より低い場所でのキャンプは大変危険です。川の水が堤防より高くなったり、堤防が決壊したりすると、大きな被害が出ることは必至です。
もちろん、中洲でのキャンプもダメです。お子さん連れのキャンプなら、なおさら水の事故には注意が必要です。
快適に過ごすためには、雨天時のキャンプ場選びが重要です。まず、地面の水はけがよいサイトを選びましょう。草地や砂利のサイトなら雨の日にぴったりです。
また、テントを貼る場所は周囲より低い位置に設置しないようにしましょう。これは、水が溜まりそうな場所を避けるためです。
キャンプ場にいろいろなサイトがある場合は、上記の2点をチェックして、水はけが悪そうなサイト、水が溜まりそうなサイトは変えてもらうとよいでしょう。雨の日はキャンセルする人が多いので、サイト変更も受け入れてもらえることが多いです。
確かにキャンプは晴れの日がいいのですが、雨もまた一興です。雨を楽しむための装備と前向きな気持ちをもって、ぜひ雨キャンプならではの魅力を味わってください。