毎日歩く家のフローリングは、黒ずんだりベタついたりしていることが少なくありません。そんなフローリングをツルツルピカピカにしたいときは、重曹を使用するのがおすすめです。この記事では、重曹を使ったフローリング掃除の方法を解説します。毎日気持ちよく過ごせるように、必要なものや注意点などをご紹介します。
目次
フローリングの黒ずみやベタつきは、足の裏の油汚れや皮脂が原因です。どちらも酸性の油汚れですが、アルカリ性は酸性の汚れを落とすために反応します。
そこで、弱アルカリ性である重曹が酸性の汚れに反応し、フローリングをキレイにします。環境に優しいだけでなく、人体にも優しいので、お子様のいるご家庭でも安心してお使いいただけます。
重曹って結局何?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。重曹とは、料理に使うベーキングパウダーとして使われる白い粉のことです。
ベーキングパウダーというと、聞き覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そして、重曹を水に溶かしたものを「重曹水」と呼びます。
重曹にはいくつかの種類があり、「食用」の重曹もありますが、やや高価です。「掃除用」と「食用」の重曹の違いは、精製度(不純物の混入量)です。
そのため、「食用」重曹よりも安価に入手することができます。新たに重曹を購入する場合には、「工業用」「掃除用」の重曹を探してみてください。
重曹水の作り方はとても簡単です。すぐに作ることができます。水100mlに対して小さじ1杯(5g)の重曹を混ぜ、1分ほどかき混ぜて粉を溶かすだけです。
面倒な場合は、スプレーボトルに水と重曹を入れ、振って混ぜるだけでもOKです。重曹は7~10日以内に使い切ってください。必ず使い切る量を作ってください。
重曹は多ければ多いほど洗浄効果があるように思われますが、入れすぎると水に完全に溶けず、残ってしまいます。多少の増減は問題ありませんが、なるべく近い割合になるようにしましょう。
では、作った重曹水を使ってフローリングを掃除する手順をご紹介します。掃除の手順は、ホコリを取り除く、重曹水で優しく汚れを拭き取る、クエン酸水で拭き上げるの3ステップです。
まず、フロアワイパーやウェットタイプのシート、または水で濡らして固く絞った雑巾を使ってフローリングを拭きあげます。
フロアワイパーを使用する場合は、まずウェットシートを使用します。フローリングの表面には埃が付着しているので、まずは埃をきちんと取り除くことが大切です。
フロアワイパーや雑巾だけでは取り除けないものは、掃除機でしっかりと取り除く必要があります。その後、ドライシートや乾いた雑巾で表面の水分を取れば準備完了です。
次に、重曹スプレーを吹き付けたり、重曹水を雑巾に含ませて、汚れた部分をやさしく拭き取ります。やさしく拭いても落ちない頑固なベタベタ汚れには、ラップをかけて5~10分ほど放置します。
重曹のアルカリ性の力で酸化した油が中和され、落ちやすくなります。汚れが落ちたら、水をかけてふやかしてください。水ぶきした後は、最後に水でなでると完璧です。
重曹が床に残っていると、乾いて白い跡が残ることがあります。半年に1回程度、床にワックスやコーティングを施すと、黒い跡がつきにくくなります。
重曹はキッチンの床掃除には欠かせないものですが、クエン酸と一緒に使うとさらに効果的です。クエン酸は酸性のため、水垢などのアルカリ性の汚れを中和して落とすことができます。
重曹で拭いた後、クエン酸で2回ほど床を拭きましょう。重曹では落ちなかった汚れも、クエン酸で落とすことができ、よりキレイになります。また、クエン酸には消臭・除菌効果もあるので、食品を扱うキッチンを清潔に保つのにも効果的です。
重曹を使ったフローリングのお手入れには、いくつか注意点があります。ここでは、フローリングのお手入れで気をつけたいことをご紹介します。
重曹はベタベタした皮脂や油、黒ずみ汚れを落とす効果がありますが、濃度が高いものを使ったり、頻繁に重曹水をはたくと、フローリングのワックスを溶かしてしまうことがあります。フローリングの掃除に重曹を使うときは、低濃度で使用するようにしましょう。
気になる場合は、部屋の隅など目立たない場所で重曹を使用してみたり、フローリングの汚れがひどいときだけ使用するなどの工夫をしてみてください。ワックスの剥離が気になる場合は、市販の中性洗剤を使用するようにしましょう。
フローリングの拭き掃除に重曹を使うときは、必ず材質を確認してください。無垢材や生木に重曹を使用すると、黒く変色してしまう可能性があります。
そのため、やはりフローリングに重曹を使用する際は、目立たない部分でテストして問題がないことを確認しましょう。
重曹を使った掃除の際は、家事用のビニール手袋を着用することをおすすめします。弱アルカリ性の重曹は、素手で長時間触ると肌荒れの原因になることがあります。肌荒れや敏感肌の方は特に注意しましょう。
毎日、床をきれいに拭いている方もいらっしゃるかと思いますが、フローリングの水拭きはしすぎると良くないとも言われています。
水拭きの回数が増えると、床のワックスが落ちやすくなり、フローリングシートの素材が傷んでしまうからです。特に気をつけなければならないのは、重曹を使うときです。
重曹で掃除した後は、乾いたシートをクイックルワイパーに貼り付けて、ホコリやゴミを除去すれば十分です。気になるシミや汚れを見つけた場合は、その汚れだけを取り除くようにしましょう。
クイックルワイパーやドライタイプのモップで毎日掃除し、拭き掃除は月に2回程度で十分です。掃除機を使うこともできますが、掃除機はホコリを巻き上げる可能性があるので、クイックルワイパーやモップがおすすめです。
ホコリやゴミを取り除くだけでも毎日コツコツと掃除することで、汚れが落ちやすくなり、汚れなどに気づいたときにすぐに対処することができます。
汚れを放置しておくと、頑固になって落ちにくくなりますし、フローリングの汚れの場合、踏んでしまうと汚れが引っ張られて面積が広がってしまいます。こまめに軽い掃除をするだけでも、きれいな状態を保つことができます。
フローリング掃除の際に洗剤などの洗浄剤を使用すると、特に赤ちゃんの場合、お子さんの肌に刺激を与えてしまうことがあります。特に赤ちゃんの場合、床に寝転んだり、場合によっては舐めてしまったりすることもあります。
しかし、重曹は体に害を与えるものではないので、直接肌に触れるフローリングにも安心して使うことができます。重曹は環境にやさしいだけでなく、身体にもやさしいので、おすすめの掃除用品です。
また、キッチン周りの様々な場所で使用できるのもメリットです。重曹はスーパーやホームセンターでリーズナブルに購入することもできます。少量で十分な効果が得られるので、1つ購入すれば長く使えるのも大きなメリットです。
さらに、重曹はフローリングだけでなく、換気扇や電子レンジの内部など、油汚れがつきやすいさまざまな場所に使用することができます。重曹を長く快適に使うためには、正しい使い方と日頃のメンテナンスが必要です。
重曹を使った床のお手入れ方法について解説しましたが、いかがでしたか?重曹はアルカリ性で油脂汚れを分解するため、フローリングの掃除に最適な掃除用品です。
ただし、重曹には研磨作用があるため、ぬるま湯でしっかり溶かし、重曹水を必要以上に濃くしないことが大切です。特にフローリングに使用する場合は、目立たない部分でテストしてから使用するようにしましょう。
また、重曹は体に優しいので、赤ちゃんが床をハイハイするような環境や、室内でペットを飼っておられる家庭でも安心できるメリットもあります。
さらに、重曹はフローリングだけでなく、キッチン周りなど様々な油汚れの除去にも大活躍します。コストパフォーマンスも良いので、ぜひ家中のお掃除に重曹を活用してみてください。
重曹を正しく使い、定期的にフローリングのメンテナンスをすることで、快適な生活を長く続けることができます。