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住宅ローンの保証料の相場はいくら?仕組みや計算方法を解説!

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住宅ローンを契約する際に求められることのある「保証料」ですが、この保証料は、借入額や返済期間、また金融機関によっても異なります。とは言え、保証料がどれほどの額になるのか、どのように計算されるのか、心配な方もおられることでしょう。当記事を読めば、住宅ローンの保証料の相場や仕組みについて理解できるはずです。これから家を建てようと計画中の方はぜひご一読ください。

住宅ローン保証料の仕組み

自分で住宅ローンを契約して家を購入する場合、銀行から多額のお金を借りることになります。銀行がお金を貸す場合、連帯保証人が必要になりますが、多額の借金について返済能力のある連帯保証人を立てるのは簡単なことではありません。

そのため保証料という制度が必要になるわけです。住宅ローンが払えなくなった場合、銀行が用意した保証会社に保証料を支払うことで、返済を行います。

とは言え、物件自体は保証会社によって抵当権が設定されているため、買主は残りの返済を保証会社に支払わなければなりません。

住宅ローンは、数十年という長い期間をかけて返済していく大きなお金です。貸し手である銀行が保証会社を入れることで、お金を貸すことができます。

連帯保証人を立てるという方法もありますが、保証会社よりも審査が厳しく、必要な書類も多くなります。

そのため、連帯保証人を立てるのは時間や手間がかかります。このように、保証会社を利用することで連帯保証人が不要になり、入居審査に通りやすくなる可能性があります。

住宅ローンの保証料の相場

保証料の金額は、金融機関によって異なります。また、借入金額や返済期間、選択した返済方法によっても金額は変わってきます。ここでは、住宅ローン保証料の相場について解説します。

住宅ローンの保証料は金融機関または保証会社で違う

住宅ローンの保証料は、住宅ローンを申し込む先の金融機関や、その金融機関と提携している保証会社によって異なります。比較サイトなどで調べることができます。

住宅ローンの一般的な保証料の相場

住宅ローンの保証料の目安の相場は、融資額の0.0%~2.0%程度です。つまり、住宅ローンの保証料は、20万円~100万円程度が目安となります。

ただし、保証料は融資額や返済期間に応じて保証会社の審査で決まるため、一概にいくらかかるとは言えません。

金融機関によっては、保証料が無料のプランと有料のプランの両方を用意しているところもあります。保証料の仕組みを知って、損をしない住宅ローンを選びましょう。

住宅ローンの保証料は、保証会社から保証を受けるために必要なお金です。そのため、融資額が大きくなればなるほど手数料は高くなり、融資期間が長くなればなるほど手数料は高くなります。

住宅ローンの保証料の相場の計算方法

一般的に保証料は、住宅ローンの借入金額に各金融機関が定める保証料率を乗じて算出されます。また、同じ借入金額でも返済期間によって保証料率は異なります。

一般的に、返済期間が長いほど保証料率は低くなり、返済期間が短いほど高くなります。保証料の金額を決める要素には、「借入額」「返済期間」のほかに、「支払い方法」などがあります。

保証料の相場の計算①保証料率

保証料は、借入金額や返済期間によって異なります。また、融資の審査結果や支払い方法(一括前払いか分割後払いか)、金融機関によっても異なります。

一般的に保証料率は0.15%~0.45%に設定されており、2019年現在では「金利上乗せ型」で0.2%、「一括前払い型」で融資額の2%が最も多いケースとされています。

実際の計算では、4000万円を35年ローンで借り入れ、金利を0.2%とすると、総返済額は4132万円となります。

一方、金利が融資額の2%であれば、返済総額は4000万円×2%=80万円です。そのため一括払いの方がお得になります。

借入額 返済期間 保証料率 保証料
3000万円 25年 0.2% 63万円
3000万円 35年 0.2% 99万円
4000万円 25年 0.2% 84万円
4000万円 35年 0.2% 132万円

保証料の相場の計算②返済方法

住宅ローンの返済方法には「元利均等返済方式」と「元金均等返済方式」の2種類があり、どちらを選択するかで保証料が変わってきます。借入時に一括で前払いするか、毎月の返済額に上乗せして支払うかによって保証料が異なります。

借入時に一括で支払う場合は、借入額に保証料率を乗じて計算する方法となります。例えば、借入金額が3000万円で、保証料率が2%の場合、保証料は60万円です。

毎月の返済額に上乗せして支払う場合は、借り入れの金利に保証料率を上乗せして支払い続けることになります。その場合の上乗せ金利は、ほとんどの金融機関で年率0.2%に設定されています。

住宅ローンの保証料の支払い方法

住宅ローンの保証料には、内枠方式と外枠方式の2種類があります。どちらを適用するかは、各住宅ローンプランによって異なります。ご契約前にご確認ください。内枠方式と外枠方式のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを説明します。

保証料の支払方法①外枠方式

外枠方式とは、住宅ローン契約時に保証料を一括で支払う方式です。契約時に保証料を一括で支払うため、内枠方式に比べ、住宅ローンの月々の返済額を抑えることができます。

また、保証料以外の借入条件や返済方法が同じであれば、一般的に保証料の総額は内枠方式よりも少額で済みます。

一方、デメリットとしては、住宅ローン契約時にある程度まとまった資金を一括で支払う必要があることです。そのため、他に優先順位の高い支出を予定されている場合はご注意ください。

保証料の支払方法②内枠方式

内枠方式は、金利に保証料を上乗せして支払う方式です。融資を受ける際にまとまった保証料を支払う必要がありません。

内枠方式の金利は、外枠方式よりも0.2%程度高くなるケースが多いようです。そのため、月々の支払額は外枠方式より高くなります。また、最終的な支払総額も外枠方式より高くなる可能性があります。

さらに、初回一括払いではないため、繰り上げ返済しても保証料は戻ってきません。内枠方式と同様に、契約時に保証料を支払わない代わりに、事務取扱手数料を高額に設定している住宅ローンもあります。

また、これらの住宅ローンは、金利が低いものが多いです。しかし、事務手数料が借入額の2.2%程度かかるため、初期費用を抑えるには不向きです。

外枠方式と内枠方式の総支払額の違い

外枠方式・内枠方式のどちらの支払い方法が良いかは、現在の経済状況や今後の支出計画によって異なります。ここでは、それぞれ金額の違いをシミュレーションしてみます。

  • 借入金額 3,000万円
  • 金利は年利1.5%(全期間固定金利)
  • 借入期間 35年
  • 返済方法 元利均等返済、ボーナス返済なし

方式 外枠方式 内枠方式
保証料 600,000円 0円
毎月の返済額 91,855円 94,822円
総返済額 39,179,007円 39,825,335円

記事中にもあるように、借入時の負担が少ない代わりに、一括繰上返済型の方が返済総額や月々の支払額が少なくなります。

しかし、借入時にまとまったお金を用意できない場合は、分割払いタイプを選択したほうが、より合理的に住宅ローンを利用することができるかもしれません。

また、保証料の金額だけにとらわれず、住宅ローン金利や諸費用も含めて総合的に比較・検討してください。

住宅ローンの保証料が不要な場合

最近、保証料が不要な「事務手数料型」の住宅ローンが増えています。一般的に、メガバンクなどの住宅ローンは保証料が必要な場合が多く、ネット銀行の住宅ローンは保証料が不要な場合が多いようです。

住宅ローンの保証料が不要でも事務手数料は発生する

「事務手数料型」では、保証料の代わりに契約時に諸経費として「事務手数料」が一括で支払われます。保証料が保証会社に支払われるのに対し、事務手数料は金融機関に支払われるという違いがあります。

事務手数料型の住宅ローンの事務手数料は、融資額の何%といった定率で決定されます。保証料型の事務手数料率に2%程度上乗せした手数料となります。

例えば、融資額が3000万円で、事務手数料率が2.2%の場合、支払額は66万円です。したがって、保証料が0円であっても、支払額は保証料と同額となります。

また、借入期間が短くなったとしても、保証料一括前払い方式における「復帰保証料」のような返金はない点も覚えておきましょう。

保証料不要の住宅ローンの注意点

保証料が不要でも、事務手数料が高ければ、必ずしも初期費用が安くなるとは限りません。全体としてどれくらいの負担になるのか、どの方法が負担になりやすいのか、よく検討する必要があります。

初期費用を抑えることができるのは、金利に保証料を上乗せして支払う方法です。ただし、月々の支払額は少し増えます。

プロパー融資は保証料なしの住宅ローンとして利用できますが、保証人が必要なのがデメリットです。それぞれメリット・デメリットがありますので、よく比較してみてください。

住宅ローンの保証料の有無はよく考えよう

住宅ローン契約時にかかる保証料は、抵当権者が返済不能になった場合に備えて「保証会社と抵当権者」の間で保証契約を結ぶための費用です。保証料は意外と大きな出費となります。

そのため、保証料が不要な「事務手数料型」の住宅ローンも選択肢の1つとして加えておくとよいでしょう。

最終的には、「保証料型」と「事務手数料型」の仕組みや計算方法、それぞれのメリット・デメリットを知った上で、住宅ローンを選ぶとよいでしょう。

大切なのは、実際の住宅ローンの金利や諸費用も含めた総返済額をシミュレーションし、トータルコストで比較することです。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。