記事作成日:

雨樋が詰まる原因とは?正しい掃除方法を詳しく解説!

当サイトの記事には広告、アフィリエイトが含まれています。

雨が続いた際、雨漏りが発生したという経験はありませんか?雨漏りの原因として、雨樋の詰まりが原因と考えられます。そして、雨樋の詰まりは雨漏りの原因になるだけではありません。今回は、雨樋の詰まりの原因から掃除の方法、そして雨樋の掃除や交換修理を依頼できる業者について説明していきたいと思います。

雨樋(あまどい)の詰まりの原因

雨樋の詰まりの原因にはいくつかあります。まずは、詰まりの原因について説明していきたいと思います。

原因①落ち葉やゴミなどが溜まり排水不良

住まいに落葉樹などがある場合、落ち葉が雨樋に詰まってしまうことがあります。その他にも、飛来してきたビニル袋や鳥の巣など、さまざまなゴミが原因で雨樋の詰まりが発生するのです。

さらに、住んでいる地域の環境によっては、雨樋に苔が発生したり、植物が繁殖したりしてしまう可能性があります。これらが雨樋に詰まり排水不良を起こしてしまうことがあります。そのため、定期的に雨樋の清掃を行い、ゴミなどを除去してあげる必要があります。

原因②経年による劣化

雨樋の耐用年数は、およそ20〜25年です。住んでいる地域によっては差はありますが、築20年以上であれば雨樋の破損や金具の腐食などの不具合が出てきます。このような場合、雨樋全体の交換修理が必要となります。

原因③雨どいの傾斜が正常ではない

支持金具の緩みや歪みにより、雨樋の傾斜が正常でない場合、うまく排水されなくなります。このような場合は、業者に点検を依頼することをおすすめします。もし、支持金具の緩みや歪みが合った場合は、ネジ締めや金具の交換が必要となります。

原因④台風などの突風や積雪などによる破損

台風による雨風や大雪などの自然災害は、雨樋の破損の原因にもなります。大量の雨水を排水しきれなかったり、強風で雨樋が外れたりしてしまうことがあります。また積雪の重みで雨樋が歪んでしまい傾斜が正常でなくなったり、破損したりする原因にもなります。こうのようなケースでは、雨樋の部分補修や交換修理が必要となります。

雨樋(あまどい)の掃除方法

雨樋の詰まりの原因ついて理解できましたか?それでは、雨樋の掃除の仕方について説明していきたいと思います。

雨樋の掃除に使う道具

まずは、雨樋の掃除をする際にあると便利な道具を紹介したいと思います。

  • はしごや脚立

雨樋は手が届きにくい高い位置にあるため、はしごや脚立を使用するととても便利です。使用する際は、平らな地面に置いてグラグラ揺れないように注意しましょう。また、サンダルやヒールを履いていると、脱げやすかったり足場が安定しないため、スニーカーを履きましょう。さらに、はしごや脚立を支える役としてもうひとりいると安心です。

  • トングやワイヤー付きのブラシ

落ち葉やゴミを拾ったり、汚れをかき出したりするために、ゴミをつかめるトングや汚れを掃くワイヤー付きのブラシがあるととても便利です。これらはホームセンターで揃えることができます。

  • 強力接着剤

接合部分が劣化している場合、専用の接着剤があると、補修することができます。

雨樋の掃除手順

雨樋の掃除の手順について、ポイントも含め説明していきます。

1.軒樋

まずは、屋根に沿って走っている雨樋である軒樋の掃除をしていきます。落ちてきた雨水は軒樋に集まり、集水器へ向かっていくので、まずは軒樋のゴミを取り除く必要があるのです。

トングでゴミを取り除き、土や塵が溜まっている場合はほうきやブラシで掃きましょう。ほうきやブラシで掃く際、横に掃いていくのではなく軒樋から地上に土や塵を落とすことがポイントとなります。横に掃いていくと、集水器から竪樋に土や塵が落ちていってしまい、詰まりの原因になってしまいます。そのため、集水器に土や塵を集めないようにすることが重要です。

2.集水器

集水器は、軒樋からの雨水を集めて竪樋に流すという役割があります。雨水と一緒にゴミや土などが流れていき、詰まりやすい部分でもあるため、丁寧に掃除をしていきましょう。もし落ち葉や鳥の巣などがある場合は、トングを使用すると簡単に取り除くことができます。

3.竪樋

竪樋とは、雨水を地面に流すために、軒から地面まで垂直に取り付けられた雨樋のことです。軒樋から流れてきてゴミや土などが、集水器で止まらずに竪樋に詰まってしまうことがあります。そのため、竪樋を軽く叩いてゴミを下に落としましょう

もし軽く叩いても詰まりが解消されない場合は、竪樋の入り口から針金を通してゴミを突くと、詰まりが解消されることがあります。

雨樋の掃除に適している時期

雨樋の掃除に適している時期は、春と秋です。春や秋は、花びらや落ち葉などが舞うだけではありません。風が強い時期でもあるので、砂なども飛んできやすいのです。梅雨や台風など長雨の時期となると、掃除をする機会もなく、詰まりが原因で排水不良を起こしてしまう可能性があるため、早めにゴミなどを取り除いておくとよいでしょう。

また詰まりすぎると、掃除に相当な労力が必要となるため、定期的に掃除をすることが大切です。

雨樋(あまどい)の詰まりを放置すると?!

雨樋の詰まりの原因や掃除の仕方について説明してきましたが、もし雨樋の掃除をせず、詰まりをそのまま放置してしまうとどうなるのでしょうか?

雨漏りや躯体構造の腐食

雨樋の詰まりをそのまま放置していると、雨が降った際に雨水が排水されずに外壁へ溢れだし、外壁からの雨漏りに繋がる可能性があります。また台風や大雨などの際には、雨漏りが発生することもあるのです。

雨樋は地味なので、機能性や必要性が軽視されがちで、近年では雨樋がない住宅もでてきました。しかし雨樋がないと、すべての雨水が軒下に流れ落ち、跳ね返った泥水などが外壁を汚してしまう可能性があります。それだけではありません。

もし、建物の基礎や外壁などにひび割れが生じていた場合、建物の内部まで雨水を侵入させてしまいます。通気性の悪い内部に雨水が侵入してしまい、長い時間湿気が多い状態であると、外壁にはカビや苔が発生し、アレルギーの原因になり得ます。また、建物の基礎である木材が腐食したり、さらには湿気を好むシロアリの餌食になる可能性もあるのです。

雨漏りをしていたり、カビやシロアリなどのトラブルに気づいたときには、すでに外壁の内部は腐食しているということもあります。こうなると、内部の腐食している木材から補修したり、大規模なリフォームをしたりしなければいけなくなり、膨大な費用がかかってしまうのです。

近隣トラブルの発生

雨樋の詰まりは、近隣とのトラブルも発生させてしまう可能性があります。雨樋にゴミなどが溜まっていた場合、汚い雨水が隣の土地に流れていったり、隣家が近れば外壁を汚したりしてしまうことがあります。また、雨樋の劣化や台風などの雨風によって、雨樋が破損したり外れてしまうことがあります。雨樋の破損をそのままにしておくと、雨が降った際に隣家に雨水が流れてしまうことがあります。

他にも、支持金具が外れていたり、雨樋にヒビが入っていたりすると破損してしまう可能性が大きいです。破損した雨樋が停めてある車を傷つけたり、窓ガラスを割ってしまうこともあります。さらには、雨樋が飛んでいき、人に当たる可能性もあるのです。そうなると、どれだけの被害になるのか想像もできませんよね。

このようなトラブルを起こさないためにも、定期的な掃除や点検、そして早めの修理が必要となります。

2階以上の雨どいの掃除は危険

雨樋の掃除は定期的に行うことをお伝えしてきましたが、2階以上にある雨樋の掃除は高所作業となり危険を伴います。建設業の墜落や転落による死傷災害は年間5000件を超えており、普段から高所作業を行っているプロの方たちでさえ、事故が発生してしまうのです。

自身で高所作業をする場合、2階まで届くはしごを準備することができず、屋根に登っての作業となるでしょう。しかし屋根の上は、思っている以上に傾斜があり危険です。そのため、2階以上の雨樋の掃除は業者に依頼しましょう。

雨樋掃除のDIYは?

雨樋の詰まりや破損などのトラブルを自分で直そうとDIYを考えている方は少なからずいるかと思います。雨樋は屋根材などと比べると重量も軽く、新しい部品さえあれば素人の方でも作業ができそうなイメージがありますよね。しかし、それはおすすめできません。雨樋のDIYは、少しだけ費用が安くなるというメリットがありますが、デメリットのほうが大きいのです。

  • 雨樋のDIYは割高

雨樋のDIYの費用はそこまで安くなりません。先ほどメリットとして、少し費用が安くなるとお伝えしましたが、業者に依頼しても、自身で部品を購入して交換修理しても、およそ1〜2万円とあまり変わらないのです。

  • 雨樋のDIYは高難度

雨樋などの雨水の排水に関わる部分の工事は、プロの方でも気をつかう作業となります。もし、素人の方がDIYを行った結果、雨水の排水が不十分であった場合、雨漏りや住宅の躯体の腐食につながる可能性があります。

  • 雨樋のDIYは危険

雨樋の作業を行うのは、高所であり広範囲となります。作業中にはしごや脚立から落ちてしまう危険があります。また、高所から工具を落としてしまった場合、家を傷つけたり、下にいる人に怪我をさせてしまう可能性もあるのです。

これらを踏まえて、雨樋のDIYは簡単そうに思えて実は難しく、危険を伴うのです。そのため、自身で行おうとせずに、業者に依頼しましょう。

雨樋の掃除や修理を業者に依頼するには?

雨樋の掃除や交換修理は業者に依頼したほうが良いことはわかったけれど、どこに依頼すればいいの?と思う方は多いかもしれません。依頼できる業者はいくつかあるので、紹介していきたいと思います。

  • 建築した施工業者

家を建ててくれた施工業者に雨樋の掃除や交換修理の依頼をすることができます。家のことをよく知っており、図面なども保管されている場合も多いため、信頼でき相談しやすいというメリットがあります。

ただ、信頼関係にあるからこそ、見積り金額が高いと感じても断りづらくなることがあります。その結果高い費用を支払わなければいけなくなる可能性があります。

  • 大手ハウスメーカー

大手ハウスメーカーに雨樋の交換修理を依頼するができます。大手ハウスメーカーの場合、営業は大手ハウスメーカーが行い、施工は下請け業者や子会社が行うということが多いです。そうすると、仲介手数料が発生するので、他の業者に依頼するよりも費用が高くなる傾向にあります。

  • 工務店

地元の工務店に依頼することもできます。地域に密着している工務店も多いため、安心感がある一方で、専門的な工事によっては分業しているところもあります。そうすると、自社では施工できずに雨樋専門の業者へ委託する場合があります。

  • 屋根や雨樋専門の修理業者

屋根や雨樋の専門業者もあります。比較的すぐ対応してくれる場合があります。

依頼できる業者を4つ紹介しましたが、業者によって料金は異なります。依頼する業者の作業の仕方や費用に不安がある場合は、複数の業者から相見積もりをとることをおすすめします。そうすることで、業者の人柄や説明力の比較ができ、適正金額も見えてきます。

雨樋掃除や修理の費用の目安

雨樋の掃除や修理、補修、そして交換にかかる費用は、1万〜60万円が相場となります。たいていの業者では、雨樋本体の交換は1m単位で、修理は1箇所単位で工事費を計算します。そして、基本的に雨樋は屋根の近くにあるため、足場設置費が追加でかかることも多いです。さらに、雨樋の位置が高い場合、高所作業ができる免許取得者を雇う必要があるので、人件費もかかってきます。

作業内容によって費用は異なりますが、目安の費用として、

雨樋の交換修理(1m)・・・3,000〜5,000円前後
雨樋の継ぎ手の修復(1箇所)・・・5,000〜2万円
雨樋の掃除・・・1万〜3万円
雨樋全体の交換・・・15万〜60万円

となります。

高所での作業は危険なので気を付けましょう

雨樋は雨水を排水することで、家の外壁や基礎を雨水から守るという大事な役割があります。そのため、定期的な掃除や点検、必要であれば交換修理が必要となるのです。

だからといって、自分で雨樋の修理交換をしようとすると危険を伴う上に、排水が不十分であると雨漏りや家の基礎である木材の腐食に繋がりかねません。特に2階以上の作業となる場合は、業者に依頼しましょう。

その他の関連記事はこちらから

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。