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ヤンマー大辞典|建機、農機、発電機、エンジンなど一挙に大公開!

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引用:visualhunt
あなたは「ヤンマー」と聞いて、一番初めに何が思い浮かびますか?赤いトラクター?ヤン坊マー坊天気予報?それともCMソングでしょうか。
ヤンマーは実に身近な存在です。全国で見かけない場所は無いのではないでしょうか?農業のイメージが強いヤンマーですが、実は様々な場所で活躍しています。今回は知っているようで知らないヤンマーについて調査し、ご紹介します。

歴史と成り立ち

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ヤンマーは1912年(明治45年)3月、山岡孫吉が大阪市に山岡発動機工作所を創業したところから始まります。その当時は、ガス発動機の修理と販売が主な事業内容でした。

1919年(大正8年)に、東京市本所に東京出張所を設置。
1921年(大正10年)に「ヤンマー」を商標登録。
1921年(大正10年)3月に「ヤンマー変量式石油発動機」を販売。
1921年(大正10年)9月に「ヤンマー動力籾すり」と「ヤンマーバーチカルポンプ」を製造販売。
1924年(大正13年)10月、ソウル市内(当時は朝鮮京城府)に朝鮮出張所を設置。
1925年(大正14年)4月「ヤンマーオフセット式石油発動機」と漁船用石油発動機「ヤンマーホード」を作り、販売。

昭和に入り、1927年(昭和2年)には、フィリピンでも石油発動機を販売し、さらに翌年の1月には台湾に出張所を設置。

1930年 (昭和5年)に小形ディーゼルエンジンの祖となる、立形2サイクル式5馬力ディーゼルエンジンが完成。
1931年 (昭和6年)2月に「山岡発動機工作所」を株式会社に変更。
1933年 (昭和8年)12月には世界初の小形横形水冷ディーゼルエンジン「HB形」が完成。
1942年 (昭和17年)10月に滋賀県坂田郡長浜町に長浜工場を設置。1945年 (昭和20年)6月に空襲により、本社を含む大阪製作所と尼崎製作所は、建物・設備に甚大な被害を受けてしまいます。

しかしその後、戦後復興の中、ヤンマーは奮起し、回復をみせます。
舶用ディーゼルエンジンを製造販売し、東南アジアへの輸出も再開させ、あの有名な「ヤン坊マー坊天気予報」を1959年(昭和34年)6月に開始させました。

1950年 (昭和25年)11月 (財)山岡育英会を設立。
1961年 (昭和36年)7月 大阪市北区茶屋町にヤンマー農機(株)を設立
以降、昭和~平成~現在へと、ヤンマーホールディングスはどんどん成長し、邁進し続けています。

山岡孫吉という人物

ヤンマーの創業者「山岡孫吉」は、明治21年(1888年)3月22日、現在の滋賀県の長浜市高月町で、7人兄弟の6番目として誕生しました。家計は苦しい状態でしたが、学業が好きだった孫吉は高等学校まで進学し、卒業します。その後、級友たちが村を出て奉公するようになると、孫吉も村を出たいと思うようになります。父が不在の時を見計らい、母にもらった米1俵をわずかな現金に換え、この金を1万円にする!という強い信念で大阪へ奉公に出ました。

始めの奉公先では3日しかもたず、次の奉公先で丁稚となるも病にかかり、結局は兄を頼り、2階で休養するようになりました。当時、少しは家計の足しになるようにと魚釣りに出かけるうち、近くにあった大阪ガスの社員と仲良くなります。これをきっかけに、後に大阪ガスの工員となり、ここで初めてエンジンと出会います。その後は不要になったガス管を用いて販売し、この商売を軌道に乗せました。これが山岡孫吉の創業までのストーリーです。

ヤンマーの社名は、孫吉が父の農作業を手伝っている時に『今年はたくんトンボが飛んでいる。豊作やな』と父が言った言葉から由来しています。トンボの王様であるヤンマを社名にしたのです。
晩年は大阪市北区茶屋町にヤンマー本社ビルを竣工させた後、1962年(昭和37年)3月に亡くなりました。

品質

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ヤンマーの品質保証は実に徹底しています。公式HPには「ヤンマーの品質保証体系」として一目で見て解るように、品質マネジメントシステムの体系が紹介されています。開発・生産・販売ごとに品質部門や品質会議があり、それぞれの品質に関する問題点や改善点は、常に品質保証委員会とやり取りしながらスムーズに解決できるよう工夫がなされています。リコールやクレームも真摯に受け止め、再発防止に取り組み、製品にフィードバックし、より良い製品になるよう活かしています。
★ヤンマーの品質保証体系→
https://www.yanmar.com/jp/about/csr/social/customer.html

ヤンマーミュージアム

ヤンマーミュージアムは滋賀県長浜市にあります。体験型ミュージアムで、農機具等の展示だけでなく、ワークショップやさつまいも掘り、星空観察会やビオトープなど様々な体験ができます。エントランスには大きなディーゼルエンジンが展示してあり、世界に先駆けてディーゼルエンジンの小型化に成功した「山岡孫吉」の記念室や、建機のシュミレータ―もあり、カップルでも家族でも楽しめるミュージアムです。また、カフェも併設されており、ミュージアムショップではあの有名な「ヤン坊・マー坊」のマグカップやお煎餅なども販売しています。

見学時間は目安として1~2時間、開館時間は10:00-18:00 (入館受付は17:00まで)、休館日は毎週月曜日(祝日や振替休日の場合は翌平日)と年末年始です。入館料は一般:600円、中・小学生:300円、未就学児:無料です。また割引制度もありますので詳しくは公式HPにてご確認ください。
★ヤンマーミュージアム→https://www.yanmar.com/jp/museum/

ヤンマーが扱う製品の種類

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ヤンマーのイメージはCMなどを見ても「農業・農機具」のイメージが強いと思います。しかし、トラクターや耕うん機だけでなく、取り扱っている製品は多くあります。大規模なものが多く、船舶やエネルギー、建設機械などがあります。

海洋漁業・レジャーでは、プレジャーボート、漁船、マリンエンジン、海洋設備などを、エネルギー関連では、GHP(ガスヒーポン)、コージェネレーション、非常用発電システム、ポンプ駆動システム、再生可能エネルギーを扱っています。また、建設業界向けには、ホイルローダ、キャリア、発電機、高圧洗浄機、さらには道路工事に使われる投光機などもあります。
こうしてみると、農業だけではく、海、山、自然と地球規模で関連する企業と言えますね。

トラクター

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トラクターの語源は、ラテン語の「引く=trahere」に由来しています。歩行型トラクターは一般的に耕うん機とも呼ばれます。乗用型トラクターは、田んぼや畑で見かける乗り物型の農業用トラクターです。ヤンマーでは大きく分けて「ホイルトラクター」、「エコトラデルタ」、「クローラトラクター」に分類しています。ボディカラーは赤。秋になると田んぼの稲が黄金に染まり、その中に赤いトラクターがある風景は美しく感じます。昔のCMソングでも小林旭さんが『燃える男の、赤いトラクター♪』と歌っていましたね。

流石にAmazonでもヤンマートラクター本体の販売は取り扱っておりませんが、パーツやミニカーは取り扱いがあります。
例えばサンバイザーは暑い日差しや雨天時などに役立ちます。

ヤンマー キャノピーST33CTNTHサンバイザ
ヤンマー キャノピーST33CTNTHサンバイザ

EG220~230(J),EF326V(J)~334V(J)
EG437(J)~445J,CT226~230,EG300シリーズ
EF200,300シリーズ、US300、AF200,300シリーズ
F190~,RSシリーズ
に対応しています。
トミカ No.83 ヤンマー トラクター YT5113(BP)
トミカ No.83 ヤンマー トラクター YT5113(BP)

お子様のみならず人気のあるトミカのミニカーは小さいながらも本格的な作りで、コレクターも多いようです。

発電機

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ヤンマーの発電機は燃料タイプが「ディーゼル」と「ガソリン」に分けられています。

現在ヤンマーの発電機の中で一番の売れ筋が「インバータータイプ発電機 G2000iS」です。
防音タイプで長時間の運転が可能なロングラン設計がなされています。頭文字のGは「Gシリーズ」と呼ばれるインバータータイプのものです。

ヤンマー インバータータイプ発電機 G2000iS 防音タイプ
ヤンマー インバータータイプ発電機 G2000iS 防音タイプ

型式:空冷4サイクルガソリン(OHV方式)
使用燃料油:無鉛ガソリン
燃料タンク容量(L):6
全長(mm):527
全幅(mm):419
全高(mm):461
乾燥重量(kg):32

耕うん機

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ヤンマーの耕運機は「ミニ耕運機」、「耕運機」、「管理機」、「乗用管理機」の4種類に分けられています。
近年ではガーデニングが流行し、家庭菜園で無農薬野菜を作る方が増えてきました。ご自分の手で育てた野菜や果物の味は格別ですよね。暑い中、汗をぬぐいながら作業する甲斐があります。ただ、中庭や花壇やプランター程度の狭い場所であればクワやシャベルでも作業はできますが、本格的に畝を立てて畑らしくするには、クワやレーキなどの道具を必要とし、使っているうちに腰が痛くなる方もいます。そういった方にミニ耕うん機はピッタリです。土が柔らかい畑であれば、乗用でなくても手で楽に押すことができ、ガイドを付ければ畝もキレイに作ってくれます。ただし、初めて畑にする場所は、土が硬い上、石や瓦礫などが埋まっている場合があるので、始めから耕うん機!という訳にはいきません。まずはシャベルなどで土を起こして石などを取り除き、ある程度土が柔らかくなってから耕うん機を使うようにしましょう。

ヤンマー ミニ耕うん機 管理機 QT17
ヤンマー ミニ耕うん機 管理機 QT17

排気量:36cc
出力:1.6ps
始動方法:リコイル
燃料タンク:0.8L
サイズ:1060×540×960mm
重量:20kg

コンバイン

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コンバインは、農作物の刈り取りや脱穀をする機械です。自脱型と普通型があり、自脱型は日本の稲刈りに適するように作られています。穂先のみを刈り取り、脱穀せず排出します。それに対し、普通型は稲だけでなく、麦やとうもろこしが刈り取れます。どちらを購入・レンタルするかは用途によりますが、それぞれにメリット、デメリットがありますし、価格も安いものではないので慎重に検討する必要があります。
ヤンマーのコンバイン・バインダーなどのカテゴリーは大きく分けて、「コンバイン」、「バインダー」、「自走自脱」、「調整機」の4つがあります。

採用情報

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ヤンマーでは新卒者の採用情報として、ヤンマー株式会社とヤンマーグループに分けて募集を行っています。また新卒以外では、キャリア採用や障がい者の募集も積極的に行っています。新卒者の場合はWebページからエントリーができます。キャリア採用は書類審査を経て面接とWeb適正検査があります。障がい者のキャリア採用は常時行っている訳ではないようですが、採用には積極的に活動しておりますので、興味がある方は定期的に公式HPをご確認ください。
★ヤンマー採用情報→https://www.yanmar.com/jp/recruit/

SNSやWEB情報

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ヤンマーのSNSやWEB情報は充実しています。公式HPのカラーはやはり「赤」で、白地に赤の、見やすく美しいページです。
注目したいのは公式HPに様々な顧客の声が反映されているという点です。赤裸々に企業内容を報告し、企業に反映させる姿勢は企業の鑑とも言えます。さらに、人事育成にも注力しており、学生懸賞論文・作文を募集したり、(財)山岡育英会では奨学金制度で人材育成に貢献しています。見ているだけでもとても勉強になるHPですので、興味のある方はぜひ一度ご覧になってはいかがでしょうか。
★ヤンマー公式HP→https://www.yanmar.com/jp/
★Facebook→https://www.facebook.com/YANMAR.Official
★YouTube→https://www.youtube.com/c/YANMARJapanofficial

修理方法やその予算

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ヤンマーはアフターサービスも分かり易く、公式HPに記載してあります。スムーズに修理に進めるよう、窓口も大きくカテゴリー分けされています。部品などはAmazonや楽天市場、JAなどでも取り扱いはありますが、高価な設備が多いので修理はプロにお任せする方がよいでしょう。購入時のカタログがない場合は、公式HPからダウンロードできるようになっていますので、おかしいな?と感じたら、そのまま使い続けず、カタログやサポートを利用して早めに修理するようにしましょう。

お得な購入方法

ヤンマー製品は大きいものが多いので、Web上で「これ欲しい」「この機械がいいな」と、すぐにオンライン通販で…という買い方はしないと思います。大手のホームセンターならば取り扱いもありますが、一番良いのは「展示会」に足を運ぶことでしょう。専門業者に色々と質問することができますし、実物も試乗したり体験することができます。詳しい方は中古や型落ちを狙うのも良いかもしれません。ただし、購入する場合は、画面越しではなく、実物をみて、不具合がないか、保証はあるかなど確認することが大切です。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。