【チェーンソー資格】取得料金や講習内容を解説
チェーンソーには資格があり、対象者は資格がないとチェーンソーを扱うことができません。
- チェーンソーの資格ってどんなときに必要なの?
- どんな資格を持っていればいいの?
- どこで受けられる?かかる料金は?
チェーンソーの資格を調べているとき、上記のような疑問や不安を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「チェーンソーの資格について、解説と料金や講習内容」をまとめました。
3分ほどで知識ゼロから資格取得に向けて動けるほど、知識が深まりますよ。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
チェーンソーの資格が必要な状況とは?個人での利用なら資格は必要なし
仕事でチェーンソーを使う場合は、資格の取得が必須です。
DIYや自宅の庭でチェーンソーを使う方は、資格なしで扱えます。
チェーンソーは木の伐採や解体に使用すると便利な反面、扱い方を間違えると重大な事故につながりやすいです。
そのため安全な作業を行えるよう、資格の取得が義務となっています。
チェーンソーの資格が必要なとき
仕事でチェーンソーを使う際は、資格を持っていないと業務ができません。
無資格で従事した場合、罰則の対象です。これは法律で定められており、資格を持った状態で従事することが義務付けられています。
必要なのは法律で定められた講習である「特別教育」を受講すること。特別教育では学科だけでなく、実技も学びます。
仕事でチェーンソーを使う場合は、この講習を受けている証明が必要になるのです。
チェーンソーの資格(特別教育)は2種類
特別教育の内容は扱う木の大きさによって区別されており、大きく2種類に分けられています。
- 大径伐木等(だいけいばつぼくとう)
- 小径伐木等(しょうけいばつぼくとう)
「伐木(ばつぼく)」とは、立っている木を伐採することです。
大径伐木等は、
- 胸高直径70cm以上ある立木の伐採
- 胸高直径20cm以上で、重心が著しく偏っている立木の伐採
を指します。上記の伐木業務を行う際は、受講が必要です。
胸高直径(きょうこうちょっけい)は立木に成人が並んで立った際、胸の高さにあたる木の直径を指します。
「大径伐木等」の受講が必要な場合は、
- 胸高直径の大きなもの
- 胸高直径が小さくても重心がかたよっている木
を扱うときです。大径伐木等にあたらない立木をチェーンソーで伐採する場合は、「小径伐木等」を受講します。
個人利用なら資格はなくてもOK
個人でチェーンソーを使うときは、資格がなくても問題ありません。
おもに以下のような場合が個人利用です。
- 庭木の切断
- DIYで木材を切断する
- 家具の解体
- 薪割り
チェーンソーを使用した大がかりな伐採や解体の作業は、業務にあたる可能があります。
用途が個人利用になるのか、事前によく確認しておきましょう。
チェーンソーの資格でかかる料金はいくら?2020年8月1日以降は注意!
チェーンソーの資格規定は、2020年8月1日に改正されます。
取得した資格が無効になる場合もあるので、注意が必要です。
特別教育を受ける際は、講習を実施している会社やコースによって料金が異なります。
料金や規定改正で何が変わるのかを、事前に確認しておくと良いでしょう。
チェーンソーの資格でかかる料金
改正前の特別教育を受講してかかる料金は、大径伐木等と小径伐木等のどちらも17,000円前後です。
改正後の特別教育は、16,000円程度で受講ができます。料金はテキスト代込みです。※テキスト代が別途かかることもあります。
また料金の支払いは、振込みで事前に済ませるようになっていることが多いです。
料金の支払いを済ませていないと、受講に間に合わない可能性もあります。事前に確認を取っておきましょう。
2020年8月1日以降は規定改正があり注意が必要
2020年8月1日に、2つの資格(大径伐木等と小径伐木等)が統合・改正されます。
規定が改正されたあとは、科目が新しく追加された「チェーンソーによる伐木等特別教育」の受講が必須です。
チェーンソーによる伐木等特別教育は、 2019年2月12日より受講できます。
しかし「チェーンソーによる伐木等特別教育」が有効になるのは、2020年8月1日以降です。
そのためすぐに業務に就く場合は、「大径伐木等」「小径伐木等」を受講しなくてはいけません。
2020年8月1日以降は、規定改正される前の資格が無効になるので注意が必要です。
改正前の教育を受けている場合も受講が必要?
改正前の特別教育を受けている場合も、改正後(2020年8月1日以降)に新しい資格の受講が必要です。
規定改正前に受講していれば、改正後に新しく追加された学科と実技の受講のみで資格を継続できます。
「チェーンソーによる伐木等特別教育」の一部を受講できる「免除コース」は、以下のとおりです。
- 大径伐木等を取得している場合は学科が2時間、実技は0.5時間
- 小径伐木等を取得している場合は学科が3時間、実技は2時間
免除コースを受講することで、規定改正後も有効な資格を取得できます。料金は6,000円ほどで受講可能です。
業務を2020年8月1日以降も継続して行う場合は、免除コースを受講すると良いでしょう。
チェーンソーの資格講習はどこで受けられてどんな内容を行うの?
チェーンソーの特別教育は、多くの会社が実施しています。しかし受講できる教習所は、各都道府県に必ず設置されているわけではありません。
講習の内容は決められているので、どの教習所でも同じ内容です。
教習所を選ぶ際は、通いやすさを目安にすると良いでしょう。
どこで受けられる?講習会を実施している会社
特別教育は、いくつかの重機メーカーが実施しています。重機メーカーの行っている講習は、随時予約が可能です。
講習会を実施している以下の4社は、全国で受講ができます。
・コマツ教習所
コマツ教習所では、
- 大径伐木等
- 小径伐木等
- チェーンソーによる伐木等特別教育
- 免除コース
の受講が可能です。教習所がたくさんあり、全国16ヶ所の中から通いやすい教習所を選べます。
受講できる特別教育と教習所の多さが魅力です。
・PEO建機教習センター
PEO建機教習センターで実施している講習は、以下のとおりです。
- 小径伐木等
- チェーンソーによる伐木等特別教育
- 免除コース
教習所は、北海道から岡山県までの9ヶ所にあります。
大きな木の伐採をしない方や、初心者の方はPEO建機教習センターで受講すると良いでしょう。
・コベルコ教習所
コベルコでは以下の講習会を実施しています。
- 大径伐木等
- チェーンソーによる伐木等特別教育
チェーンソーによる伐木等特別教育は、全国に9ヶ所ある教習所で受講が可能です。
大径伐木等の特別教育は、4ヶ所の教習所で実施しています。
教習所によって受講できる特別教育が異なるので、事前に確認をしましょう。
・キャタピラー教習所
キャタピラー教習所で受講できるのは、大径伐木等の講習のみです。
全国に14ヶ所ある教習所で、講習が開催されています。
パソコンだけでなく、スマートフォンからも受講の予約が可能です。
講習で行う内容について
チェーンソーの特別教育で行われるのは、学科と実技です。
学科の内容は、大きく分けて4項目に分類されます。
- 伐木の作業に関する知識
- チェーンソーについての知識
- 振動障害と予防の知識
- 関係法令
実技で学ぶ内容は、以下の3項目です。
- 伐木の方法
- チェーンソーの操作
- チェーンソーの点検および整備
チェーンソーの扱い方だけでなく、メンテナンスや関連する知識まで幅広く学べます。
講習時間は以下の表を参考にしてください。
大径伐木等 | 学科8時間 | 実技8時間 |
---|---|---|
小径伐木等 | 学科7時間 | 実技6時間 |
チェーンソーによる伐木等(改正後の特別教育) | 学科9時間 | 実技9時間 |
大径伐木等の特別教育では、かかり木(伐採中に引っかかって倒れない木のこと)についての講習もあります。
そのため小径伐木等の特別教育よりも、講習の時間が長いです。
特別教育を実施している会社によって異なりますが、講習はおおよそ2日程度の日程で行われます。
学科と実技のどちらもしっかりと学べて、実際の業務でも活用できる教育内容です。
講習の際に必要なものや注意点
特別教育を受講する際、必要な持ち物があります。
- 筆記用具
- 保護衣(保護ズボン)
- 作業用手袋
- ヘルメット
- チェーンソー作業が可能な靴
- 修了証(免除コースのみ)
服装は安全作業のため長そで、長ズボンが良いでしょう。
免除コースを受講する場合、特別教育の修了証が必要です。
講習を実施している会社の中には、保護衣を貸し出している場合もあります。
また持ち物は受講するコースによって違う場合があるので、事前の確認を取りましょう。
まとめ:チェーンソーの資格は安全に作業する上で必要なことが学べる
安全に作業をするためには、正しいチェンソーの使い方で作業しなくてはなりません。
チェーンソーの資格取得は、安全に作業する上で必要な知識も習得できます。
業務でチェーンソーを扱う方はもちろん、個人で利用する方や初心者にもおすすめの講習です。
チェーンソーの種類や使い方について詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてくださいね。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。