ブレーキオイルの交換時期は?点検・交換方法を詳しく解説!
愛車を長く乗るためにも、車のメンテナンスは大切です。エンジンオイルの交換やタイヤの交換などはしたことがあったとしてもブレーキオイルの交換・補充は経験がありますか?
意外とブレーキオイルの交換・補充は知らない方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、そんなブレーキオイルの交換時期や交換方法についてまとめてみました。
目次
ブレーキオイル(ブレーキフルード)とは
まず初めに、ブレーキオイル(ブレーキフルード)についてご紹介したいと思います。ブレーキオイル(ブレーキフルード)という名前を初めて聞く方もいるかもしれません。ほとんどの車は油圧式ブレーキを採用しているのですが、そこで活躍するのがブレーキオイル(ブレーキフルード)です。
ブレーキオイル(ブレーキフルード)とは、油圧式ブレーキで使用する作動油のことを言います。ブレーキオイル(ブレーキフルード)の点検が疎かになってしまうことで、ブレーキは円滑に反応しなくなってしまうこともあります。よりスムーズな運転ライフを楽しむためにも、ブレーキオイル(ブレーキフルード)の存在は非常に重要なことなのです。
ブレーキオイルの種類
今度は、ブレーキオイルの種類について確認してみましょう。ブレーキオイル(ブレーキフルード)には主に3種類に分けられます。
・グリコールエーテル
・シリコーン系
・鉱物油系
グリコールエーテルは、アルコール系成分を主成分としています。一般的に多く使用されるブレーキオイルがこちらです。自家用車なら基本的にグリコールエーテルなので、あまり深く考えなくても大丈夫なので安心しましょう。一般車とは違いレース用の車だったり、特殊バイク(ハーレー)などはシリコーン系を使用します。
沸点が高いことが利点ですが、他のオイルと混ぜて使用することはできません。そして最後に鉱物系は、ヨーロッパ車に使用されることが多いです。ただし現在はほぼ使用されることはありません。ブルドーザーなどの特殊機では使用されるケースもあります。ブレーキオイル(ブレーキフルード)と言ってもそれぞれの車種によって違ってくるというわけです。
ブレーキオイル交換の必要性
安全に車を運転するためには、ブレーキオイルの交換は必須です。「ブレーキの効きが悪くて事故を起こしてしまった」なんていう事例は決して珍しくありません。ただし、エンジンオイル交換のように頻繁に交換する必要はないんです。ブレーキが通常に作動しているのであれば、ブレーキオイルの交換は必要ありません。
ブレーキオイルの点検・交換時期の目安
今度は、ブレーキオイルの点検・交換時期を見てみましょう。頻繁に交換する必要はないと言っても、どのくらいで点検・交換すればいいのか分かりにくいですよね。点検・交換の目安が分かっていれば安心できる部分も多いのではないでしょうか。
交換時期の目安
定期的なメンテナンスはしておいた方が良いので、2年に1回の車検の時にチェックしてもらい、必要であれば交換することをおすすめします。車検なら一緒に見てもらえるのでラクですし、手間もかかりません。車検ではブレーキオイルの交換は必須項目ではないので、自主的に申告するようにしましょう。
自分で点検することもできる
もちろん自分でもブレーキオイルの点検をすることはできます。まずはボンネットを開け、ブレーキオイルのタンクを見つけましょう。
まずはブレーキオイルの色をチェックしてみて下さい。透明か琥珀色なら大丈夫です。黒くなっている場合はオイルが古くなっているか、劣化している可能性大なので、すぐに交換するようにしましょう。
そしてブレーキオイルの量もここでチェックしてみて下さい。MAX-MINやHi-Loと記載されていますので、MINもしくはLoより液が少ない場合は注意して下さい。液漏れの可能性もあるので、こちらも至急交換するようにしましょう。
ブレーキオイルの交換・補充の方法
それではここからは、実際にブレーキオイルの交換・補充の方法を紹介します。あまり馴染みのないブレーキオイルですが、実際はどのような手順になっているのでしょうか。
交換①量が減っているときは補充すればOK
まずは、ブレーキオイルの量をチェックしてみましょう。MINかLoよりも量が少ない場合は、ブレーキオイルを補充するだけで大丈夫です。ボンネットさえ開ければブレーキオイルの量は目視で誰でも確認できるので、これが1番簡単な方法となります。
交換②劣化しているときはプロに依頼するのがおすすめ
ブレーキオイルの色が黒くなっている場合は劣化している可能性が高いです。自分で交換・補充するのは大変なので、プロに依頼することをおすすめします。分からない場合はオートバックスやイエローハットなどの店舗に車を預けましょう。失敗するリスクも時間ロスのリスクもないので、より確実な方法です。
依頼したときの値段は?
ブレーキオイルの交換を依頼した場合は、3,000円~5,000円ぐらい必要だと考えておいて下さい。そこまで高くない値段なので、気軽に相談してみましょう。エンジンオイル交換の値段と同じぐらいという認識でOKなんです。
ブレーキオイルを自分で交換する方法
プロに依頼する方もいれば、中には自分でブレーキオイルの交換・補充をしたい方もいると思います。ここでは分かりやすいようにブレーキオイルの交換・補充方法をまとめていますので、是非確認してみて下さい。
交換方法①必要なもの
まずはブレーキオイルの交換に必要な道具・工具を紹介します。必要な道具・工具はホームセンターやオートバックスなどにまとめて販売されていますので、そちらを利用するのがおすすめです。
ブレーキオイル交換に必要な工具・道具類 |
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ガレージジャッキ |
レンチやスパナ |
ビニールホース |
逆流防止弁 |
古いブレーキオイルを入れる容器 |
ブレーキを固定するもの |
ブレーキオイル |
車種によって必要なものは変わりますが、基本的にはこの道具があれば大丈夫です。
交換方法②手順
- 続いて、ブレーキオイルの交換手順について紹介します。一連の流れを紹介しますので、この流れに沿って作業を進めてみましょう。一見難しそうなブレーキオイルの交換方法ですが、手順さえ分かれば誰でもチャレンジできます。
①ビニールホースに逆流防止弁を付ける
②タイヤを外し、レンチを使ってビニールホースを付けて針金で止める
③ビニールホースに古いブレーキオイルを入れる容器を取り付ける
④古いブレーキオイルが出てきたら、ボンネットを開けてブレーキオイルを補充する
⑤レンチを締めてビニールホースを外す
⑥ブレーキを踏んで異常がなければ交換完了です
ブレーキオイルの交換の一連の流れとしては以上になります。意外と手順はシンプルなものなんです。1人でブレーキオイルの交換が難しいと感じる方は、2人でやってみるのもいいかもしれません。
交換時の注意点
ブレーキオイルを交換する時に注意しておきたいのは主に3つです。よりスムーズにリスクなく点検・交換するためにも、必ず目を通しておくようにしましょう。
・湿度の高い日には交換をしないこと
・ABS機能搭載の車は自分で交換をしないこと
・塗装には触れないこと
湿気を多く吸収してしまうことで車の劣化に繋がってしまいます。ブレーキオイルを交換する時は梅雨シーズンはなるべく避けるようにしましょう。そしてABS機能搭載の車の場合、ブレーキオイルの交換方法は少し特殊です。プロに任せることをおすすめします。
またブレーキオイルが塗装に触れてしまうことで、塗装が剥がれてしまうというデメリットも考えられます。ブレーキオイルを自分で交換する場合は、細心の注意が必要ということなんですね。車の内部は非常にデリケートな部分でもあるので、そこはしっかり気を付けておきたいところです。
交換方法を動画で確認しておこう
ブレーキオイルを交換するにあたって、分かりやすいように動画もチェックしてみましょう。シュミレーションもできますし、文字で見るよりも分かりやすいですよね。整備士向けの動画となっていますが、とても分かりやすく説明してくれているのでとても参考になります。
安全運転のために車の整備をしっかり行おう!
ブレーキオイルの交換の必要性について紹介しましたが、いかがだったでしょうか。エンジンオイルの交換やタイヤの空気圧のように頻繁にチェックする必要はないものの、放置しておくことで車の劣化に繋がるのは間違いありません。
ブレーキオイルの点検・交換は、車検の時にチェックしてもらうことをおすすめします。
もちろんこまめに自分でメンテナンスをすることは素晴らしいことなので、日ごろから気にしておくことも大切です。ほんの少しの心がけで車の寿命は格段に上がります。快適な運転ライフを楽しむためにも、ブレーキオイルの交換の必要性はしっかり把握しておきましょう。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。