給湯器の基礎知識!種類から選び方まで徹底解説!
普段私たちは当たり前の様にお風呂にお湯をためたり、蛇口からお湯を出して使っていますが、お湯を作ってくれている給湯器には種類があることを知っていますか。自宅についている給湯器が何タイプか知らないという方も多いかもしれません。
給湯器の種類と選び方をご紹介、リフォームや故障の際に困らないように基礎知識を学びましょう。
目次
給湯器とは
給湯器は、水をお湯に変えて、蛇口やお風呂からお湯が出るようにしてくれる機械のことです。近年は床暖房や浴室暖房乾燥機も行える給湯器もあります。マンションやアパートなどでは玄関付近の壁に取り付けられていたり、一軒家もお風呂がある家なら外に給湯器が設置されています。
給湯器があることで、台所や洗面所の蛇口から温かいお湯が出たり、お風呂にお湯をためることが出来ます。蛇口からお湯が出るのが当たり前の時代に育っている若い世代の方も多いので、給湯器にそこまで関心がない方や、給湯器についてあまり知らないという方も多いかもしれません。
毎日使っている方も多いはずですが、自宅で使っている種類やメーカーを知らず、故障したときに困る方も多いものです。故障して困らないためにも、給湯器について知識を備えておきましょう。
給湯器の種類
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給湯器と言っても、ご家庭によって設置されている種類が違います。自分の家の種類がどのタイプなのかも知らないという方は少なくありません。故障して買い替える際に、同じ種類から選ぶ方が多いですが、他の種類に変えることも可能です。
給湯器の種類を知り、特徴などを把握して家の購入時やリフォーム、給湯器の故障時に役立てましょう。
種類①ガス
まず1つ目の種類はガスです。種類の違いには、どの燃料を使用しているかということがあげられます。ガスの給湯器は一番メジャーと言っても過言ではないほど、普及率の高い種類です。昔から馴染みのあるタイプで、台所専用の給湯器も燃料がガスのタイプがほとんどです。
水が流れるパイプをガスで温めてお湯にする仕組みで、温度調整はガスの火力によって調整されています。近年のガス給湯器はリモコンのボタンでシャワーの温度やお風呂の温度を別に設定するなど、簡単に温度を変えられるものも多いです。
種類②石油
続いての種類は、石油です。石油を燃料とするタイプは、北の方の地域では使われいることが多いです。灯油を燃料に使うものが多く、その時によって灯油の価格が変動するので、コストが安く抑えられるときもあれば、高いときもあります。
ただ、それでも電気よりもコストは安く、給湯器自体の寿命も長いというメリットがあります。石油給湯器には水をためたタンクを加熱する貯湯式給湯器と、水が流れる金属製の配管を温める熱交換式給湯器の2タイプがあり、熱交換式給湯器の方が多く使われています。
貯湯式はお湯をたくさん使いすぎるとタンクの貯湯量が減って温度が下がったり、お湯が沸くまで時間がかかることもあります。どちらのタイプも燃料の灯油が切れないように、チェックも必要です。
種類③電気温水器
種類3つ目は、電気温水器です。燃料が電気で、金属に電気を通して熱を作る電熱ヒーターを使って水を温めます。ガスや石油タイプは火を使いますが、電気温水器は火を使いません。ガス漏れや不完全燃焼によるガスの発生の心配がなく、燃焼音もないので静かです。
お湯を沸かす方式は2通りあり、タンク内の上部で必要な分だけ沸かして上から給油する積層沸き上げ方式と、タンク下部のヒーターとタンク下部から取り入れた水を対流させて全体を温めていく対流沸き上げ方式があります。
お湯は夜間に作って貯めておく貯湯型が多く、電気料金も夜間なのそう高くはなりません。
種類④エコキュート
最後はエコキュートです。近年、よく耳にすることが多いエコキュートですが、名前を知っていてもどんなものかを良く知らない方も多いのではないでしょうか。エコキュートも電気を燃料とするタイプですが、電熱ヒーターは使っていません。
室外機から取り込んだ空気を圧縮させて温水を作るタイプで、中の作りは電気温水器に比べると複雑でヒートポンプと言う技術が使われています。貯湯ユニットと室外機のヒートポンプユニットを設置しなければならないので、他の種類より場所を取ります。
エコキュートは高額ですが、その分電気代があまりかかりません。電気温水器の1/3程しかかからないため、長く使えばエコキュートの方が経済的になります。
給湯器の選び方【設置場所】
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ここからは給湯器の選び方をご紹介していきます。まずは設置場所で選ぶ方法です。この給湯器がいいと商品を先に決めても、場所によっては置けないこともあります。設置場所によっては選択肢が限られてしまうこともあるので、チェックしてみてください。
設置場所①戸建て
まずはご自宅が戸建ての場合ですが、外壁に給湯器を固定する壁掛タイプ、屋外の地面やブロックの上などに給湯器を置き浴槽の穴が1つ穴は据置タイプ、据置なのですが浴槽の穴が2つ穴は浴槽隣接タイプと、3つに分かれます。
家についているものを確認して、元のタイプと同じ種類から選ぶというのが基本です。しかし設置場所によっては壁掛タイプから据置タイプに変更したり、浴槽隣接タイプで2つ穴から1つ穴の据置タイプに変更したりすることも可能です。
設置場所②集合住宅
続いてマンションやアパートなどの集合住宅の場合ですが、玄関横にあるパイプシャフトに設置されてているパイプシャフト設置タイプ、パイプシャフト設置タイプに扉が付いていて本体が見えないのがパイプシャフト扉内設置タイプ、ベランダの壁に設置されている壁掛タイプの3つに分かれます。
集合住宅の場合は設置条件が決まっているところもあり、戸建てのように他のタイプへの交換は難しい場合が多いです。現在使っている物と同じタイプで、しかもパイプシャフトに入るサイズなど、決まりがあると商品は必然的に限定されていきます。
給湯器の選び方【機能】
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ここから機能で選ぶ方法です。よく聞く機能でも、実際にあまり良く分かっていないこともあるかもしれません。安くても欲しい機能が付いていなければ不便になるので、自分に必要な機能をチェックしてください。
機能①オート・フルオート
まずはオートとフルオートと言う機能です。オートと呼ばれる機能は、湯はりと追い炊き、保温を自動で行ってくれます。フルオートになると、さらに足し湯も全自動で行うタイプになります。オートも手動で足し湯は出来ます。
機能②配管洗浄
続いては配管洗浄と言う機能です。配管洗浄は、追い炊き配管を洗浄してくれる機能です。追い炊き配管は給湯器から浴槽までを繋ぐペアの配管で、お湯を循環させて追い炊きや湯はりをしています。配管は汚れや水垢がたまりやすいので、栓を抜いた後に自動で洗浄してくれる便利な機能です。
機能③自動足し湯
最後の機能は、自動足し湯です。設定した水位よりお湯が少なくなると、自動でお湯を足してくれる機能です。自動でお湯を足してくれるため、次の人がお風呂に入る際にお湯が少ないということがないのでとても便利な機能です。家族の人数が多いご家庭におすすめの機能です。
給湯器の選び方【号数】
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給湯器には号数というものがあり、1分間に出るお湯の量が何リットルかを表しています。20号なら1分間に20ℓのお湯が、24号なら1分間に24ℓ出ます。家族の人数や使い方でどのくらいのお湯が必要かを考えて、号数を選ぶようにしましょう。
24号はシャワーを使いながらキッチンでも十分に使え、さらにもう一か所使えるくらいの量があります。4人以上の家族におすすめです。20号だとシャワーを使うと、キッチンでは満足ではなくてもお湯は普通に使えるくらいの湯量になるので、2.3人家族にちょうど良いタイプです。
一度に何カ所もお湯を出すことがない一人暮らしの方などは、16号で十分です。
給湯器の選び方【エコジョーズ】
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選び方の1つに、エコジョーズから選ぶという方法もあります。エコジョーズは聞いたことがある方も多いですが、エコジョーズ自体は説明できない方が多いのではないでしょうか。エコジョーズは少ないガス使用量で、お湯を効率よく沸かす省エネタイプの給湯器のことです。
排気熱を再利用することで熱効率が上がり、ガスの使用量が減る仕組みで、ガスが減るとCO2排出量も減るので、環境にも優しいタイプです。
給湯器の選び方【メーカー】
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給湯器には大手メーカーが2つあります。この2社の商品を使っている所は多く、マークなどを見たことのある方は多いはずです。どちらのメーカーの商品も機能性は十分あるので、どちらを選んでも安心でしょう。メーカーを知らない方は、どんな会社かチェックしてみてください。
メーカー①リンナイ
まずはリンナイです。ガスコンロやファンヒーターなども扱うメーカーで、リンナイ製品のCMを見たことのある方も多いのではないしょうか。1920年創設と歴史のある日本のメーカーで、集合住宅用の給湯器の販売シェアが多くなっています。
メーカー②ノーリツ
もう1つのメーカーがノーリツです。給湯機器以外にも取替用キッチン機器や太陽光エネルギーシステムなども扱っています。1951年設立の日本のメーカーで、戸建住宅用給湯器の販売シェアはノーリツが多いです。
給湯器は家族の人数や住宅の種類に合わせて選ぼう!
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給湯器の種類は燃料の種類だけでなく、設置されているタイプや住んでいる家によっても様々な種類があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。号数も家族構成の変化によって、現在使っているものでは足りなくなることもあるので、買い替えの際には見直しが必要です。
給湯器が故障してお湯が出なくなると、時期によっては大変困ることもあります。普段使っている給湯器の種類を把握して、給湯器の交換の際にスムーズに機種を選らべるようにしておきましょう。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。