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エコキュートの基礎知識!仕組みからメリット・デメリットまで詳しく解説!

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エコキュートという言葉をよく聞くけれど、一体ほかの電気給湯器と何が違うのか分からないという方もいるでしょう。そこで今回はエコキュートの仕組みとメリットやデメリット、エコキュートのおすすめメーカーなどについてご紹介します。ぜひ参考にしてみて下さい。

エコキュートの仕組み

エコキュートはどうやってお湯を沸かしているのか、その仕組みについて知っておくようにしましょう。仕組みを分かっていればより効率よく利用できますし、どの商品を選んだら良いのかについても判断しやすくなります。

エコキュートの仕組み①お湯を作る方法

エコキュートは「ヒートポンプ」の原理を利用してお湯を沸かします。ヒートポンプの原理を用いている身近な家電としては、エアコンや冷蔵庫があります。身近なものでヒートポンプを使用しているものにエアコンがあげられますが、エアコンはそれ1台で冷房と暖房という一見相反した機能を持つことができるのです。

エコキュートの仕組み②ヒートポンプの基本原理

ここでヒートポンプの基本原理についてご紹介します。この基本原理について知っておくと、エコキュートを始めとした家電がどのように機能しているか理解できます。

気体は圧縮すると温度が上がり、急に開放すると温度が下がるという性質を持っています。エコキュートは、電気ヒーターを使ったり、燃焼させたりしてお湯を作っているのではなく、ヒートポンプで集めた大気の熱を利用してお湯を沸かしています。まず、エコキュートでは空気中の熱を汲み上げ、圧縮してさらに高温化します。そしてこの熱を水に伝えて、お湯を作っているのです。

エコキュートの仕組み③冷媒の役割

「冷媒」と聞くと、冷たさを運ぶ媒体と理解してしまいがちですが、実は冷たいものとは限りません。冷媒は、効率よく熱を水に伝える物質のことを指し、加熱媒体のことも冷媒と呼ぶのです。勘違いを防ぐために熱媒と呼ぶこともあります。

少し前までは、エアコンで使われる冷媒はフロンガスが主流でした。しかし地球温暖化など環境への悪影響が懸念され、今ではほとんど使用されなくなっています。エコキュートでは空気中にある二酸化炭素を冷媒として使っているので、環境面でも安心ですし、燃焼や爆発といった危険性もなく安全です。

エコキュートの仕組み④システム

エコキュートは、貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットから構成されており、ヒートポンプユニットで貯湯タンクユニット内の水をお湯にしてから貯湯タンクユニットへもどしています。貯湯タンクに戻ったお湯は水と混ざり合うことなく、どんどん上部に溜まっていきます。

溜められたお湯は、電気によって保温するのではなく、断熱材によって保温しています。水筒のようなイメージです。お湯を使う度に貯湯ユニット下部から水が自動的に給水されて、お湯を押し上げて給湯します。エコキュートでは、電気は冷媒を移動させるために使われており、お湯を沸かすためには使われていません。

エコキュートのメリット

ここでエコキュートのメリットについて確認してみましょう。エコキュートを使うとどんな利点があるのか、よく検討して家庭に導入したいものです。

メリット①光熱費の節約になる

まず一番最初に挙げられるメリットとしては、光熱費の節約につながるということです。いくらぐらいの節約になるのかは、現在各家庭で入っている料金プランによっても異なるので一概には言えませんが、ガス給湯器を例にして考えてみましょう。一般的にガス給湯器では、家族2人で光熱費が年間約55000円かかるとされています。

エコキュートを導入した場合、年間約22000円まで料金が下がるので、約33000円の節約につながるという数値も出ています。エコキュートを導入する前に、どれぐらいの節約につながるのかをシミュレーションしておきましょう。

メリット②省エネ・創エネで環境に優しい

エコキュートに採用されているヒートポンプユニットは、稼動時に少量の電力を使いますが、先ほどもご紹介したようにお湯を沸かすために使うのは、主に空気中の熱です。エコキュートの機種によって多少数値は前後しますが、従来の電気温水器に比べると、使用電力は約3分の1とされているので、省エネ効果は抜群です。

電力と自然エネルギーの両方を上手に利用することで、効率的に沸騰させ貯湯するので、地球温暖化対策としても効果的な設備といえます。

メリット③非常時タンクのお湯を使える

エコキュートは沸かした熱湯をタンクに貯め、水で適温に薄めながら利用します。つまり常に貯水タンクにはお湯が貯まっている状態なので、地震などの災害で断水した時など、そのお湯を生活用水として利用できます。

飲み水には適していませんが、お風呂に溜めおかなくても常に貯水できるのは、防災面から考えると便利です。エコキュートには非常用取水栓が標準装備されているので、バケツやポリタンクなどに取りだして必要な量だけ利用することも可能です。

エコキュートのデメリット

ここでエコキュートのデメリットについてご紹介します。マイナス面についてもしっかりと把握し、エコキュートを導入するか判断しましょう。あらかじめデメリットについて知っておけば、対策も立てやすくなります。

デメリット①設置費用が高い

従来の電気温水器やガス給湯器と比べるとエコキュートはその本体価格が高く、初期費用が高く感じるかもしれません。初期投資が高い分、お湯の使用量が少ない家庭では家計の中でメリットを感じられるようになるまで、長くかかるかもしれません。

一般的に設置価格は25〜73.5万円が相場となっており、エコキュートのタンクの容量や種類などによって価格が変動します。必要な容量だとどれぐらいの設置費用になるのか、見積もりを立ててもらうと安心です。

デメリット②お湯の量を管理が必要

せっかくエコキュートでお湯を溜めても、お湯の量をしっかりと管理しておかないと、必要な時にお湯が足りないという事態が起こってしまいます。たとえば、よくあるのがお湯切れです。シャワーを浴びている時に急にお湯が出なくなることがあります。

これはエコキュートが故障したのではなく、お湯をすべて使い切ってしまったというケースがほとんどです。普段つかうお湯の量に対してエコキュートの容量が小さかったり、来客が来ていつもよりも多めのお湯を使ってしまったりするとお湯不足になってしまうので注意が必要です。泊り客がよくある場合は、家族の人数よりも少し多めのお湯の量を見積もっておくことが大切です。

デメリット③タンク内の掃除が面倒

衛生面でクリーンな水を維持するためには、エコキュートのパーツを定期的に掃除する必要があります。掃除は、タンクの水を出してタンク内部の汚れを除去し、漏電遮断器や逃がし弁の状態のチェック、排水配管の故障や水漏れがないかのチェックなどを行わなければなりません。

掃除やメンテナンス、パーツの故障チェックは半年に1度は行う必要があります。エコキュートを長く大切に使いたいのであれば、掃除には手を抜かないように心がけましょう。

デメリット④設置場所が必要

エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクを家の外に設置する必要があります。お湯を溜めるための貯湯タンクは、ガス給湯器に比べると大きく場所をとるので、広い設置スペースを確保しなければなりません。エコキュートのタンクは、一般的なサイズの他に、スリムタイプ、薄型タイプなど様々な商品が展開されています。メーカーによっては比較的コンパクトなサイズもありますが、機種が限られてしまいます。

自宅にエコキュートを問題なく設置できる場所があるのか、スペースは足りるのか、購入する前によく検討するようにしましょう。設置場所に悩んだら、見積もりを立ててもらう時に相談してみるのも一案です。

エコキュートのおすすめメーカー

ここで、エコキュートのおすすめメーカーについてご紹介します。選ぶ時の参考にしてみて下さい。

【三菱電機】
三菱電機は、エコキュートに最も力を入れているメーカーといえます。三菱のエコキュートは大きく分けて三つのシリーズがあり、買い求めやすい最低限の機能を搭載したAシリーズや配管の自動洗浄機能「バブルおそうじ」をはじめ、お湯に紫外線を照射し菌を抑制する「キラリユキープ」を搭載したSシリーズ、「ホットあわー」という快適機能、残り湯の熱を活用する省エネ機能「ホットりたーん」を搭載したPシリーズなどがあります。

【日立】
ここ数年で人気上昇中なのが日立のエコキュートです。日立のエコキュートは、独自で開発したシステムにより、そのまま飲用できる給湯を実現しており、非常時でもタンク内の水を飲料水として使えます。また、「ナイアガラ倍速湯はり」機能を使えば、標準の約2倍のスピードでお湯張りができるので、家事の時短にも繋がります。最新シリーズでは、カルシウムなどの配管詰まりの原因となる物質の流入を低減する、「ナイアガラタフネス」という機能も搭載しているので要チェックです。

【パナソニック】
日本を代表する世界的家電メーカーのパナソニックも、エコキュートのラインナップが充実しており、省エネ性に優れた商品が多いのが特徴です。「エコナビ」機能では、人が浴室に入るとそれを感知して加熱を開始するセンサーを業界で初めて導入したことでも知られています。また「ぬくもりチャージ」機能を使うと、浴槽の中にある残り湯の熱をリサイクルして、夜間の沸き上げにかかる費用削減に役立てることも可能です。

【ダイキン】
エアコンで有名なダイキンもエコキュートを開発しています。ダイキンには、入浴前にお湯の温度を熱めやぬるめなど、好みに合わせて細かく設定できる「温浴タイム」や、浴槽内にマイクロバブルを放出し美容や疲労回復効果などが期待できる「マイクロバブル入浴」などを備えた製品が揃っています。バスクリン社の入浴剤の全製品に対応可能で、他メーカーではなかなか使うことができない濁り湯を利用できるのもポイントが高い製品です。

これ以外のメーカーでもエコキュートを取り扱っています。どの会社のどの機種がニーズに合っているのか見比べながらよく検討してみて下さい。

エコキュートを使用している方の口コミ・評判

ここで実際にエコキュートを使用しているからの口コミやその評判についてご紹介します。実際に使っている方の意見を参考にして選んでみましょう。

デメリットをあげるとすれば、お湯切れだと思います。3人家族で生活しているのですが、お湯切れになった事は、盆と正月に一回ずつあります。その時は両親と親戚が家に来てお風呂に入ったので、途中でお湯切れになってしまいました。人数が多ければ460Lにしたらいいでしょう。引用:ハウスメーカー比較ランキング

普段は足りていても来客のことを考えると、少し容量が多いものを選ぶ方が良いかもしれません。

エコキュートを使うようになってから、節電への意識がまったく変わり、自分がどれだけの電力を必要としているか、またその電力にかかる費用も意識するようになりました。引用:ハウスメーカー比較ランキング

普段どれぐらいの電気を使っているのか、電気代について無頓着だったという方でも、エコキュートを導入すると意識が変わるようです。家計のためはもちろん、地球のためにも、今一度電気について考え直すよいきっかけになりそうです。

大気の熱を利用してお湯を沸かすエコキュート

今回は大気中の熱を利用してお湯を沸かすエコキュートについてご紹介しましたが、いかがでしたか。エコキュートがあればこれまで気になっていた電気代の節約にも繋がりますし、省エネ効果も抜群です。毎日使用するお湯の量が多いという方は、一度エコキュートの導入について検討してみるとよいかもしれません。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。

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マツダ
これまで25カ国以上を歴訪した経験があり、日仏英語が堪能なフリーライター。現在は、整理収納アドバイザーとして活躍するかたわら、育児やDIY、芸能関係など幅広い分野で執筆活動を行っている。趣味は読書とDIY。