畳の張り替え基礎知識!時期の目安や値段の相場などを徹底解説!
畳にも寿命があるので、ある期間がくると張替えなくてはいけません。ここでは、畳の適切な張替え期間について詳しく解説しています。いつどのタイミングで張り替えるのか、そして張り替える時の値段はいくらなのかなど、基本的な情報をまとめました。
畳をいつまでも綺麗に保つためにも、畳についての基本情報を学んでみましょう。ご自宅に和室がある方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
畳の張り替えの時期や寿命
新しい畳の香りに癒される方も多いでしょう。しかしいつまでも新品な状態が続くわけではなく、ある一定の時期が来れば、交換・張替えをしなくてはいけません。もちろんお手入れ次第で長く愛用することができますが、ここでは一般的な畳の寿命を確認してみます。
裏返しであれば2年~3年、表替えであれば4年~5年、畳床なら約10年~15年とされています。基本はこの目安で考えておけばいいのですが、半年に1度4時間~5時間ほど天日干しをするようにすれば、もっと寿命が延びることも十分あり得ます。
ちなみに畳表は陰干しにして、日焼けをしないように注意しましょう。また太陽の光が均一にあたるように、適度に向きや角度を変えるとなお良い状態をキープすることができます。もし庭などで干すのが難しい時は、畳を持ち上げて、裏側に風がまんべんなく通るようにするだけでもメンテナンスの価値があります。
湿気をためこまないことが何よりの秘訣であり、そして同時にカビやダニ、菌の繁殖をブロックします。ちなみにこのメンテナンスを定期的に実施することで、最大40年~50年の寿命が延びるともいわれています。
しかし実際は畳のメンテナンスは大掛かりな作業になってしまい、とても大変な工程になります。そこでおすすめしたいのが、部屋によって畳の種類を変えるという方法です。例えばお客様用のスペースであれば、居間のように人の出入りが激しくもなく、そこまで部屋を頻繁に利用することはありません。
つまり良質の畳にしておけば基本的な寿命年数を迎えても劣化はしておらず、より長く愛用できるようになっているはずです。メンテナンスを実施できる場合はメンテナンスを、そして無理な場合は部屋によって畳を変えるなど、ご自身ができる範囲で畳のケアを行いましょう。
畳の値段の違い
最高品質の畳には、ほとんどと言っていいほど製作者の名前が記載されています。またイ草が長ければ長いほど上質な証であり、特徴としては色ムラが一切ありません。
使用するイ草の量は、安い場合は約5,000本~約8,000本、高い場合は約7,000本overとなります。そして縦糸の種類も違いがあり、比較的リーズナブルな畳には麻糸を、高級畳には麻糸と絹糸の2種類で丁寧に繊細に編み込んでいるのも特徴的です。
言葉だけでは分かりにくいので、安い畳と高い畳の厚みの違いを見て下さい。高い畳は当然厚く、その違いは歴然です。弾力・ハリも大きく違ってくるため、座り心地や触り心地にも大きな違いがあります。
畳の品質は見比べてみることでよく分かります。本物の畳の魅力を堪能するためには、使用している材料や質、種類にもこだわってみてはいかがでしょうか。
マンションの畳の値段
畳床をそのままにして、畳表と畳縁を新しく張り替えるのを表替えと言いますが、4年~8年ほどの年月で1度張り替えるのを基本としています。値段的には1畳あたり、約5,000円~約20,000円と見ておきましょう。
値段が高くなるほど良質な畳になりますが、その分長年劣化しづらいという特性も持っていますので、トータル的に見るとコストパフォーマンスは高いです。ちなみにマンションに使用する畳はこの値段よりも安くなっていることが多いので、まずは1度相談から始めてみましょう。
一軒家と比較するとマンションに使用する畳は、範囲も狭くなります。値段が安くなるだけではなく、張り替える日程も短くなると考えておいて大丈夫です。最近は敢えて和室を取り込むご家庭も増えてきていますので、この機会に畳の導入を検討してみるのもおすすめです。
畳の張り替えの種類とメンテナンス
ここでは畳の張替えの種類や、おすすめのメンテナンス時期についてチェックしてみましょう。正しい知識を身につけて、畳の寿命を最大限に活かしつつ、適度にメンテナンスを行って下さい。
畳の張り替え①表替え
表替えは畳みのベースとなる畳床はそのままに、畳表をまったく新しいものに取り換えて、更に新し縁を付けて縫うことを言います。これによって本来の畳の美しさが蘇り、またあの豊かな香りも復活することになります。
畳表の材料はイ草ですが、イ草にはまるで森林のような香りが感じられ、自然とリラックスできるような効果を与えてくれます。
平安時代から愛用されている畳だからこそ、現在社会の日本人にも、畳の魅力が長年伝わってきているのではないでしょうか。3年~5年で張り替えることが多いものの、上質な畳となると10年以上利用しても劣化しないモデルもあります。
畳のコストを抑えたい気持ちは確かにありますが、あまりにも安い値段の畳を購入してしまうことで、何度も張り替える結果になり、トータル的に見ると高くついてしまうケースもあります。畳を選ぶ時は、値段と質を見極める必要があります。
畳の張り替え②裏返し
畳の裏返しは畳表が年数とともに色が変わってきたり、シミが出てくることで裏返すといった方法です。裏側の綺麗な畳を表に出し、再び新しい感覚で畳を楽しめるようになります。2年~3年であれば畳もまだ新しく、リフレッシュできるのでおすすめです。
ちなみに畳の裏返しは畳縁しか新しくしないため、1度しか使用できない方法でもあります。また5年以上の畳表は裏返したとしても、畳自体が劣化している可能性もあります。その場合は畳みの裏返しも意味がなくなるので、畳の経過年数にも注意しておくようにしましょう。
畳の張り替えの値段や期間【表替え】
表替えの期間や値段、そして張替えにかかってしまう時間を確認してみましょう。畳を張り替える機会はそこまで多くないので、張替え前にしっかり把握しておく必要があります。
畳の表替え①畳の値段や費用
畳の表替えの料金は、1畳で約4,000円~約9,000円前後と覚えておいて下さい。畳を新調するよりはコストを抑えることができるので、おすすめです。畳縁を交換する時は、1畳で約3,000円となります。古くなったと感じた畳でも、表替えすれば新調したかのような新しさを体験できるでしょう。
畳の表替え②所要時間
表替えであれば、基本的に1日から2日のうちにすべての作業が完了します。2~3年に1度張り替えるのがおすすめなので、張り替える時は早めに依頼しておくといいでしょう。
畳の張り替えの値段や期間【裏返し】
裏返しは畳みの効率的な利用方法となっていますので、真新しい畳にチェンジする前に実行しましょう。ここでは、値段と張替えの時間をご紹介します。
畳の裏返し①畳の値段や費用
畳の裏返しだと1畳3,500円~6,000円程度実施することができます。畳の香り豊かさが見事復活するので、再び畳の本来の魅力を堪能することができるはずです。表の状態だけではなく、裏の状態も利用することで、畳を2倍楽しめるということです。
畳の裏返し②所要時間
畳の裏返しも表替え同様、1日もしくは2日で作業が終了します。そこまで日数がかかるわけではなく意外と早いため、畳をリフレッシュさせるという意味でも、活用するべき復活方法と言えます。
畳を新調するときの値段や期間
完全に新しい畳にする時は、表替えや裏返しとはまた違ってくるものなのでしょうか。畳を新調するする時のコストと時間を、こちらでチェックしてみましょう。
畳の新調①畳の値段や費用
畳み自身がヘタッてきていたり、ギシギシ音が鳴る場合は、そろそろ新しい畳に切り替える時期にさしかかっています。畳の種類や状態によって値段は変わりますが、基本的には1畳に対し、約7,500円~約20,000円の値段がかかるということを覚えておいて下さい。
あまりにも値段が安い場合はすぐに劣化してしまう可能性もあるため、新調する時は十分に注意を払うようにしましょう。
畳の新調②所要時間
新しい畳にするということは、今までの畳は処分して、また新たに畳を入れ替えるという大掛かりな作業となります。
表替え、裏返しよりも作業にかかる時間はプラスされて、3日はかかってしまうこともあり得ます。10年に1度新調するといつも綺麗な状態を維持することに繋がりますが、普段からこまめなメンテナンスを行ってさえいれば、もっと長い期間使用することができます。
畳の張り替えは専門業者に依頼しましょう
畳の張り替えを考えているのであれば、専門知識にも詳しい業者に依頼して実行してもらいましょう。新しい畳にすることで気持ちも新たにスッキリするので、衣替えのような感覚でもあります。
普段から陰干しをするなどのメンテナンスを行うようにしていれば、10年以上持たせることも夢ではありません。賢くうまく利用することで、畳の魅力をもっと引き延ばすことにも繋がり、和室の魅力が更に感じられるようになるでしょう。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。