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【クレーン・デリック運転士】とはどんな資格?免許の取得方法を詳しく解説!

重機を扱う仕事のひとつにクレーン・デリック運転士があります。クレーン・デリック運転士は重い荷物を持ち上げたり横移動させるなど、人の手では移動が困難な資材・荷物を重機を操作して吊り上げ・下げする作業を行います。ここでは、クレーン・デリック運転士に転職するために必須な資格や取得方法、仕事内容や給料などをまとめてみました。

クレーン・デリック運転士の仕事内容は?

クレーン・デリック運転士は資材を運んだり倉庫・工場のなかで作業することが多く、天井や橋型クレーンを動かす仕事で、資材などを移動させるための運転業務を行います。

クレーン・デリック運転士の仕事内容は、資材など重量のある荷物や人の手では移動させることができない大きなサイズの荷を運びます。

重いものを移動させるため、一つのミスが大事故に繋がるため、周囲を注意深く確認し、事故が起きないように気をつけて作業することが重要なので、危機管理能力がいる仕事です。操作している時間が長いため、重機やクレーンなどが好きな方には向いている仕事でしょう。

クレーン・デリック運転士の資格の種類

作業するために必要なクレーンやデリックを操作する場合、各機体の種類・特徴に応じた資格を持っていることが条件です。

転職する際にはどの免許が必要になるのかをしっかりと確認しておきましょう。免許を取得するための特別決まった受験資格はなく、身分証明書がある18歳以上であれば誰でも取得することが可能です。

資格①クレーン・デリック運転士 限定なし

まずひとつ目の資格は労働安全衛生法に定められた【クレーン・デリック運転士・限定なし】です。そもそも以前まではクレーン資格とデリック資格は別になっていましたが、2006年に双方の資格を統合しています。

統合された後でもクレーン単体のものは残っているものの、デリックのみの免許はありませんので注意してください。限定なしはほとんどの操作ができ、吊り荷5t以上が対象となるクレーンとデリック両方の運転資格があります。限定なしの資格はどちらも操作できるため、重宝されやすい傾向にあります。

資格②クレーン・デリック運転士 クレーン限定

クレーン限定】はデリックに関する扱いが不可であり、クレーンだけのコントロールが可能で、5tを上回るタイプの機体が使えます。工場だけでなく建設現場や土木作業などでも重宝されるため、現場作業員などに転職する際に強い味方となります。

資格③クレーン・デリック運転士 床上運転式クレーン限定

床上運転式クレーン限定】は床の上で機体をコントロールするための資格になります。上記2つの資格とは違い、天井式などの床から離れた状態の機体を動かすことができず、対象は吊り上げ荷重5tを超えるタイプのクレーンとなっています。

床上運転式の資格は無線操作タイプも対象外となっているため、操作できるタイプは作業員がコントローラーを持ったままクレーンを移動させるものになります。

クレーン・デリック運転士の資格取得について

クレーン・デリック運転士の資格にはオールマイティにコントロールできる『限定なし』や制限のある『クレーン限定』、天井式・橋型式や無線式が操作不可となる『床上運転式』ですが、資格を取得する前に把握しておきたいポイントを紹介します。

先程記述したように資格を取るための受講資格はなく、18歳以上であれば誰でも取得できる資格です。それ以外に資格を取得できる場所や費用などもチェックしてみましょう。

クレーン・デリック運転士の資格取得前に知っておきたいこと

取得にかかる時間は約13~20時間、スムーズにいけば10日間もあれば取得可能です。現在クレーン・デリック運転士に関係する資格をすでに取得している場合は免除できる講習もあるため、短くなることもあります。

取得するために不可欠な講習を受けることができる教習場は全国各地にありますが、まず取得したい資格の講習かあるかどうかをしっかりと確認しておきましょう。教習場によってはクレーン資格を専門にしている場所もあります。

費用は種類別で差はあるものの、学科・実技を受講する場合には約13万5000円、学科を受けない場合でも約10万円は要ります。教習費用は昼間と夜間で異なり、少しでも抑えるのであれば昼間の講習をおすすめします。

補習になってしまうとさらに費用がかかるので注意してください。また、学科試験は北海道・宮城県・千葉県・愛知県・兵庫県・広島県・福岡県の7箇所にある安全衛生技術センターで定期的に開催されているものを受けましょう。

クレーン・デリック運転士の資格取得方法

資格取得方法はいきなり試験を受けても不合格になることおも多いので、できるだけ教習所やクレーン専門の学校に通うことをおすすめします。スムーズに進めば卒業まで10日間ほどなので、それほど時間も取られません。

費用を抑えたい、すぐにでも資格を取得したいからと一発試験に望んでも、実務経験の浅い方では難しいでしょう。試験に関しては免許交付は18歳以上ですが、試験は性別・年齢に関係なく受験可能となっています。

学科は①機体に関する知識②関係する法令、③動かすために必要な原動力や電気に関わる知識、④運転時にクレーンにかかっている力学などの項目があります。全40問あり、①③各30点、②④各20点の合計100点満となっています。実技では運転そのものや運転する際の合図などがチェックされるい減点方式になっています。

受かるための最低ラインは学科60%以上各科目40%以上の得点率が必須です。実技試験は減点が40点以下となります。

実技試験が免除になる条件

資格取得で実技試験が免除になる場合があります。それが教習場や学校で講習を受けて卒業することです。時間や費用を抑えるために一発合格を狙うよりも、教習所や学校でしっかりと学ぶことで学科試験のみで済みます。

資格の取得は難しい?

『国家資格だから難しいのでは?』となかなか試験に踏み切ることができない方もいるでしょう。しかし国家資格といってもクレーン・デリック運転士の資格難易度はそれほど難しいものではありません。

これまでの合格者の割合は学科で約61.2%、実技は約48.8%なので、学科試験だけを受けた方は約1/2以上、実技と両方でも半分は受かっていることになります。教習場や学校に通って学科試験が免除になればさらに合格率はアップするでしょう。

クレーン・デリック運転士以外でクレーン操作に役立つ資格

クレーン・デリック運転士の資格取得後は他の資格を取得するのもおすすめです。クレーン操作に役立つ別の資格を所持することで作業できる内容も多くなり、職業選択の幅も広がります。特に持っていたほうが良いであろうおすすめの資格を紹介します。

移動式クレーン運転免許

移動式は天井式や橋型式など設置されているタイプとは違って、車体にクレーンが装備されているものなので、現場まで運転して向かうことが可能です。建設現場などで見られるタイプで、トラッククレーンやクローラークレーンなどがあります。

免許取得にはそれぞれ吊り上げ荷重ごとに異なる資格を取る必要があり、移動式クレーン運転免許はすべての移動式がコントロール可能、1t以上で5tに満たないタイプは移動式クレーン技能講習、1t未満の小型の場合は移動式クレーン特別教育でそれぞれ運転することが可能になります。

比較的資格を取得しやすいのが小型移動式クレーンで、地域によってはキャンセル待ちが出るほどです。費用も3万円程度のため、まずは小型移動式クレーンの運転免許を取得するのもおすすめです。

玉掛け技能講習

クレーンを扱う際に適切な荷掛けや外す作業を行うために必要な【玉掛け技能講習】も受けておくと良いでしょう。クレーン作業を行う場合、吊り荷の掛け外し作業は必須とも言えるので、正しい知識や技術を持っていなければ荷が外れるなどの大事故に繋がる可能性もあります。

玉掛け技能講習の受講料は教習場毎に異なりますが、約2万2000円ほどがほとんどです。講習は【完全未経験向け】と1t以上のクレーンを使った【玉掛け作業補助経験者向け】【玉掛け特別教育修了者向け】【各種技能講習修了者向け】があります。

クレーン・デリック運転士であれば『各種技能講習修了者向け』コースを受講でき、いくつかの講習が免除となるため15時間、3日ほどで習得できます。

クレーン・デリック運転士の給料はどれくらい?

クレーン・デリック運転士に転職する際に必要な資格や仕事内容をまとめましたが、一番気になるのは給料がどれくらいなのか、ということではないでしょうか。

給料は経験者や資格の有無、所持している資格の種類によっても違いがあるものの、20代で約30万円、30代で約36万円、40代で約45万円が平均であり、全体では37万円ほどになります。

年収では400万~500万円が平均となっています。また、企業によっては学歴別に年収平均が異なる場合もあり、役職がつけばさらにアップします。資格自体の難易度は普通、国家資格で専門的な資格であるため需要も高く安定した収入を得ることができるでしょう。

天井クレーンを操作する国家資格を取得しよう

建設現場や工事現場、工場、倉庫などで重い荷物を移動させるクレーン・デリック運転士は、天井式や無線式のクレーン作業ができる指定された免許が必要になります。クレーンなどの重機や現場仕事が好きな方は、国家資格を手に入れてクレーン・デリック運転士に転職してみましょう。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。