【防音室の自作】DIYで安く簡易防音室を作ろう!だんぼっちなど登場
DIYで防音室を作るのは少し工夫が必要で、しっかり要点を踏まえないと思ったような効果が得られない場合もあります。
とはいえどのようにすればいいのか、少しわかりづらいですよね。
- 他人を気にせず大きな声で歌いたい
- 楽器を弾きたい
- オーディオルームで良い音楽を気兼ねなく聴きたい
防音室を自作しようと思った方は、上記のように思ったことがあるかもしれません。
そこで今回は、DIYで簡易防音室を作るための色々なアイディアやグッズ、お部屋の改造法をご紹介します。
賃貸でもできて、大掛かりな工事が必要なく、安く作れるお手軽DIY防音ルームを一緒に作りましょう!
目次
組立カンタン!ダンボールで防音室が作れてしまう?安価に済ませたいならこれ!
まずはお手軽な組立防音室を紹介していきます。
だんぼっちは非常にお手軽な反面、防音性能はあまり期待できません。
また断熱性に優れているため、夏場はこの中にいるとかなり暑さがこもってしまうでしょう。
(逆にその断熱性を利用して、冬場の暖房費を削減するために使っている方もいらっしゃいます)
できれば改造前提で導入したほうが良いです。下記の防音パネルも導入してみて下さい。
防音パネルも活用する
吸音に適したポリウレタンで、ピラミッド型の形状です。
高密度になっているため、中周波から高周波の音響を補正します。
カラーや入数を複数選べるので、少ない個数や自分なりのカラーを選択可能です。
生産国:香港
サイズ:24個 – 250 x 250 x 50 mm
本格的な防音ルームを求めるなら?お部屋に組立てて設置できる本格派防音ルーム!
引用:yamaha.com
「防音室」というと、大掛かりなリフォームや、一からの住宅設計が必要なイメージもあります。しかし近年では、お部屋の中にお部屋を組み立てる防音室が販売中です。
複数の企業が開発・販売を行っていますが、その中で最もポピュラーかつ手に入りやすいのがヤマハの「アビテックス」。
賃貸でも設置可能で、組立式の防音ルームとしてはかなり本格派の防音性能を持っています。ギターやオーディオ類はもちろん、グランドピアノやドラムの演奏もグレードによっては可能。高い防音性を持っています。
お値段は新品で50万円台〜と高価ではありますが、建直しやフルリフォームから比べればリーズナブル。しかも賃貸でも設置が可能です。
アビテックス防音室のメリット
【防音性が本格派】
ヤマハのアビテックスでは、Dr35〜Dr40程度の遮音性能を持っています。(日本工業規格により定められた遮音性能である「Dr等級」)
この等級だと、-30~50dBの効果が期待できます。
本格的な防音スタジオのような、高度な防音性能はありません。しかしグランドピアノの音も、日常会話や生活音と変わらないくらいの音量まで小さくなります。またアビテックスの外に部屋の壁があるので、近隣へ伝わる音はほぼ気にならなくなるでしょう。
【賃貸でも設置可能】
アビテックスを導入すれば、賃貸のお部屋自体に穴を開けたり壁を壊したりする必要がありません。特殊な工事が必要なく、組立て設置するだけなので許可を取る必要もないです。
本来賃貸では許可なく改築や工事を行うことはできません。しかしアビテックスならば、どこでも設置が可能です。
アビテックス防音室のデメリット
【値段がお高い】
どこでも設置可能なアビテックスですが、値段が張るのは考えどころです。50万円台から上位グレードは200万円台となります。
【簡単に組立や撤去ができない】
アビテックスを組み立てるのには、専門の業者さんに来てもらわなければいけません。自分で説明書を見ながら手軽に、というわけにはいかないのです。
したがって組立はもとより、移動や引越しによる撤去も、簡単にはできません。
そもそも防音ってどんなもの?防音の仕組みを知って効果的に対策を行う
引用:pixabay.com
防音を実現しようとすれば、あまりお手軽にいかなということがわかります。ではなぜそこまで価格の負担が出るのでしょうか?「防音の仕組み」について理解を深めなくては、効果的な対策が打てません。
まず音は、空気やモノを伝って人の耳に届きます。真空状態では音を伝達するものがないため、音が聞こえません。お部屋で音を出すと空気に伝わり、壁や床を伝わって近隣の部屋へ届きます。
特に空中にでも浮いてない限り、音が出る装置から床や壁に振動が近隣へ伝わる状態です。
つまり防音とは、音の振動をどれだけ防ぐことができるか。正確には、振動が不要な床や壁に共振しないようにする事を意味します。
そのために基本となるのは、振動する物体を床や壁から隔離すること。そして空気による伝達を防ぐために、密閉状態を作り出すことです。
実際には完全なる密閉状態は作れないので、極力隙間がない空間を作ります。またスピーカーや音の発生源(振動)から、いかに床や壁へ伝わらないように防振するかが重要です。
基本的には密度が高くて質量のあるものほど、防音・防振効果が高くなります。(例:石膏ボード)
防音に効果的なものとは?自作でやるなら効果的な素材を活用しよう
自作DIYで防音ルームを作るにあたって、まずは防音の肝となる「素材」を見ていきましょう。「一般的に手に入るもの」で、費用対効果順にご紹介していきます。
ダンボール
サイズ:(流れ)304 × (幅)216 mm(A4ワイドサイズ)
材質:Bフルート 3mm K5×K5(日本製)
色:クラフト
セット枚数:50枚
遮音シート
梱包・入数:紙管・クラフト巻き・1本入り
基材・表面・裏面:高比重物質配合リサイクル塩ビ樹脂シート/不織布張り/エンボス加工
吸音材
防音マット
吸音ボード
密度:118KG/m³
重量:420g/枚
虫ピン100本付き
こちらの記事では「防音シート」について解説しています。詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
まとめ:自作防音ルームを作る上でのポイントは防音素材を組み合わせること
引用:pixabay.com
防音の仕組みや、防音に効果的な素材をご紹介してきました。結論として自分だけのDIY防音ルームを作る際は、防音に適した素材を組み合わせていくのがポイントです。
据置型の防音ルームを作るのであれば、壁材は石膏ボードの2枚重ねが良いでしょう。ボード同士の隙間を互い違いにすれば、防音効果を高められます。そしてダンボールや遮音シートを組み合わせ、床には防音マットを敷くと効果的です。
こうした基本的な材質に立ち返ることで、十分な防音効果を得られます。お部屋にそのまま防音を施す場合は、今ある壁に吸音材や遮音シートを貼りましょう。音の発生源の床には、防音マットを敷くと一定の効果が得られます。
レコーディングスタジオのような、ほぼ無音に近いような高い防音効果を得ることはかなり難しいです。本記事で紹介した「アビテックス」ですら不可能となっています。まずはDIYの限度を知り、防音効果を高める工夫を行いましょう。そして基本に立ち返り、効果のあるものを組み合わせて作り上げていくのがポイントです。
まずは予算やDIY作業の程度を踏まえ、自分にできるところから防音を進めていってみてはいかがでしょうか。工具男子新聞を運営する工具男子ではDIYなどで活用するインパクトドライバーの買取を行なっております。合わせてご活用ください。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。