退職の相談は誰にするのがいい?相談するポイントと退職届の書き方もご紹介!
会社を辞めようと思ったときに、誰かに相談して意見を聞きたくなるものです。しかし退職の相談は、相談する人によって話が違う場所から漏れてしまい、気まずくなることもあります。ここでは退職の相談は誰にするのがいいか、相談するポイントや退職届の書き方も併せてご紹介していきます。退職をお考えの方はぜひチェックしてみてください。
退職を相談する前に考えるべきこと
退職の相談をするということは、自分は退職の意志があると話すことになります。友達に会社辞めたくなってきたなど愚痴を言うのとは違うので、同じ会社の人に会社を辞めたいという意思を話すときは、やはり自分の意志が固まっている状態になってからがよいでしょう。
本気でなくても辞めたいと口にしてしまうことで周りから良くない印象が付いてしまったり、自分が迷っている状態ではなんだかんだと理由を付けられて引き留められるなど、思っていた方向に話が進まに事もよくあります。退職を相談する前に本当に辞めていいのか、しっかり考えておきましょう。
退職の相談はいつ誰にするのがいい?
自分の意志が固まったら、退職の相談をすることになりますが、いつ誰にするのがよいのでしょうか。職場の人数が多い会社では特に、迷ってしまう方も多いはずです。違う方に相談して話がややこしくなる場合もあるので、まず筋を通して相談すべき人に相談しましょう。
退職の相談は直属の上司にする
退職の相談は、直属の上司に相談しましょう。もちろん、まだ悩んでいる段階では家族や友人に相談をすることもあるかもしれませんが、退職の意志を固めて言うべき相手は直属の上司です。
直属の上司は部下に仕事の指導をしたりサポートをするだけでなく、仕事の相談を受けるなどの役割もあるためです。身近にいる分、辞めたいと思う理由やこれまでに起きたトラブルなども把握していることも多いでしょう。
直属の上司に相談すべき理由
直属の上司に相談すべき理由はいくつかありますが、一番の理由は自分が辞める事によって影響を必ず受けるのが、直属の上司だからです。自分が持っていた仕事を誰に引き継いでもらう、新しい人を入れて指導するなど、考えることや決めることなど、仕事の負担を必ずかけることになります。
また、直属の上司以外の人に退職の相談をすると、なぜ自分に真っ先に言わなかったのだと怒られて信頼関係が崩れ、退職までギスギスした状態で働かざるを得なくなります。最後までいい状態で円満退社をしたい場合は、やはり直属の上司という関係を重視すべきでしょう。
退職の相談はいつすべき?
退職の相談をしてから退職できるまでの日数は、一般的には1ヵ月から3ヵ月程度とされています。会社の就業規則によっては退職する2週間以上前に申し出る事、などの決まりがあることが多いので、就業規則も確認しておきましょう。
また、退職希望の頃合いが繁忙期であったり、社内的にこのタイミングで辞めると残る人達に負担がかかる、という時期は外すのが賢明です。
退職の相談を上司にする時のポイント
ここからは退職の相談を上司にする時のポイントをご紹介していきます。上司に相談する際はどう話すか、うまく話せるかなど心配になるものです。しっかり自分の意志を伝えるために、ポイントを押さえてきましょう。
上司への切り出し方
退職の話をする際は、周りの人がいない場所で話す方がよいでしょう。「今少しお時間いいですか。」「今日どこかでお時間取っていただくことは可能でしょうか。」など、デスクや持ち場を離れて2人で話せる場所に呼び出します。
上司が忙しい、在宅勤務でなかなか会う機会が少ない場合はメールでも大丈夫なので、アポイントを取りましょう。ご相談したいことがあるという趣旨で、メールの段階では退職のことは書かずに普段通りのメールにします。
ポジティブな退職理由にする
退職の意志を伝えた際に、多くの場合はなぜ退職したいのかを聞かれるでしょう。理由によっては上司の反感を買ってしまったり、理由が曖昧で納得してもらえないこともあります。職場での不満や人間関係が嫌だという理由の場合は、配置転換をするからと改善策を言われて引き留められる可能性もあります。
退職の理由をポジティブな理由にすると、上司も気持ちよく送り出そうと思ってもらえたり上司の顔も立てられます。「語学の勉強をやりなおしたい」「地元に戻って町の活性化に貢献したい」「前から興味があった違う分野の仕事に挑戦したい」など、応援したくなるような前向きな理由だと、上司も引き止めにくいでしょう。
退職までの流れを確認しておく
退職までの流れは、退職の相談後に退職日の決定、退職届の提出をします。辞めるまでの期間に仕事の引き継ぎや取引先への挨拶などを済ませます。退職当日は、会社によっては離職の書類を渡されたり、机の整理や社内の挨拶などをして退職となります。
もし引き止められたら?
退職の相談をした際に、辞めないで欲しいと引き留められることはよくあります。会社に必要な人材だということで引き留められる場合もあれば、駒として人数が必要だからというよくない理由など、様々です。
不満がある場合は改善するからと引き留められることもありますが、きっぱり断る方が良いでしょう。引き留められて残った場合でも、何かあったらあの人はすぐに辞めそうだという印象が付いてしまったり、改善すると言いながら改善されないことも多いです。
また、次の人が1人前に育つまで、という不確定要素で退職日を決定してくれない場合もあるので、「あと3か月いますのでその間にできることは引き継ぎます」と言うように、期限をはっきりさせつつ会社側にも長めの退職予定を伝えると、曖昧に引き延ばされずに済むでしょう。
上司以外で退職の相談ができる人は?
直属の上司に相談すべきだとしても、直属上司のパワハラで辞めたかったり、上司が不在のことが多いなど、相談しにくいということもあります。そんなときに、上司以外で退職の相談できる人は誰なのでしょうか。どうしても上司に相談が出来ない方は、参考にしてみてください。
身近にいる信頼できる人
上司に相談出来ない場合は、身近にいる信頼できる人に相談してみましょう。同期入社の仲間であったり、同じ部署の先輩など、身近な人であれば置かれている状況やあなたの性格もよく知っているはずなので、退職したいという気持ちをしっかり聞いてくれるでしょう。信頼できる方であれば、退職の話を他の人にばらしたりもしないはずです。
公的な相談窓口
会社が家族経営で従業員は自分だけなどで相談できる相手がいない場合や会社とトラブルが起きて辞めたい場合は、公的な相談窓口を利用してみましょう。全国に相談窓口があるのが、労働基準監督署です。
来所だけでなく電話でも相談が可能で、退職日を決めてくれない、有休を使わせない、残業代を払ってくれない、パワハラを受けているなどのトラブルも相談できます。ただ、労働基準監督署でできることは会社への是正勧告までなので、未払いの給与等の支払いを強制できる力はありません。
未払い給与の支払いなど、法的なトラブルの場合は法テラスでも相談可能です。また、東京の方は東京都労働相談情報センターという所でも相談を受け付けています。
退職願や退職届の書き方
ここからは退職願や退職届の書き方をご紹介していきます。退職願と退職届は同じと思っている方も多いですが、退職願は取り下げが可能で退職の意思の表明するものです。退職届は取り下げ不可で退職するという通告するものなので、状況によってどちらになるかは違います。
退職願は冒頭に退職願、退職届は退職届と書き、「私事、」や「私議、」という言葉で本文を書き出します。退職理由も「一身上の都合により」とし、本当の理由や不平不満などは書かないのが一般的です。退職願は「退職をお願いいたします」、退職届は「退職いたします」と書きます。
提出日や退職日は和暦で記載し、所属部署と名前の横に押印をします。一番最後に会社名と社長のフルネームに様や殿をつけて書きましょう。自分の名前は社長の名前よりも下の位置に書くのがポイントです。基本的に、大会社になると就業規則に書き方が記載されていたり見本があったりするので、会社にある場合はそれを元に書きます。
相談から退職までを円滑に進めよう
退職の相談相手や退職届の書き方などもご紹介してまいりましたが、立つ鳥跡を濁さずで、辞めるときは円満退社が望ましいです。どうせ辞めるんだからと、不平不満を退職理由で言いたくはなりますが、辞めると言ってからも数カ月はそのまま働かなければいけないことを考えておく必要があります。
相談から退職まで、最後の最後で一波乱あると嫌な思いも残ってしまいます。しっかり退職までの道筋を立てて、円滑に進めていきましょう。
その他関連記事はこちら
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。