引用:八面六臂

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片栗粉の代用になる粉物5選!野菜やごはん卵でも代用できる⁈

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料理が完成する手前で、片栗粉がないことに気づいてガッカリした事がある人は沢山いるでしょう。「あんかけはやめて通常のスープにしよう」「急いでスーパーに買いに行こう」その前に!片栗粉には代用品となるものがあります。この記事では片栗粉の代用品となる粉と食材を紹介していますので、ぜひご覧ください。

片栗粉とは

料理に美味しいとろみを加えてくれる調味料の1つの片栗粉。八宝菜、エビチリ、麻婆ドーフ、勿論、日本料理のあんかけにも大活躍してくれる片栗粉ですが、片栗粉の正体を知っていますか?そもそも片栗粉とは何なのでしょうか?まずは片栗粉の正体から見ていきましょう。

片栗粉はでんぷん

片栗粉の正体はジャガイモから取ったでんぷんなのです。なぜ、片栗粉という名前がついたのでしょうか?本来はカタクリと呼ばれるユリ科の植物の鱗茎(りんけい)を原料としたものから取れたため、片栗粉という名前がつきました。

現在では主に料理などに使用されることが一般的ですが、江戸時代には料理として意外にもお湯で溶かしたものを滋養薬として使われていました。しかし、現在流通している大半はジャガイモのでんぷんから取れるものがほとんどなのです。この理由としては明治時代以降から北海道の開拓に伴い、ジャガイモが大量に生産された事にあります。

そして、もう一つの理由としては自生しているカタクリが急激に減ってしまったことです。これにより、カタクリと似た性質があり、安価で作られるということでジャガイモのでんぷんが現在の片栗粉として使われるようになったのです。

片栗粉の用途

では、片栗粉の主な用途は何でしょうか?みなさんすでにご存知かもしれませんが、ご紹介していきます。

  1. とろみをつける
    あんかけの煮物やあんかけスープ、中華料理の麻婆豆腐などとろみをつける料理に使用することです。使用方法は料理の最後に水で溶いた片栗粉を入れると、料理にとろみがつきます。水に溶いた片栗粉の状態は粘度が高くなるので、食材に絡みやすくなります。とろみがつくことによって、温かい料理を維持できます。
  2. 揚げ物などの衣
    唐揚げや竜田揚げなどを衣として使うときに、便利なのも片栗粉です。食材の表側に片栗粉をつけてから、油で揚げたり、焼いたり、蒸したりすることで食感が楽しめる1品が完成します。
  3. つなぎとして使う
    最後はつなぎとして使う方法です。肉や魚を使用した肉団子やつみれを作る時に片栗粉を使用します。挽肉やミンチ、などに片栗粉を加えることでふっくらと、美味しい団子やつみれが完成します。また、おかずだけでなはく和菓子などのスイーツでも活躍してくれます。モチモチ感のお菓子を作りたい時には、片栗粉は外せない調味料なのです。

片栗粉と小麦粉の違い

同じ白い粉として挙げられるのが小麦粉です。片栗粉と小麦粉の違いとは何なのでしょうか?まず、先程ご紹介したように片栗粉の成分はでんぷんです。小麦粉の特徴でもあるグルテンを形成するタンパク質はほぼ含まれていません。

小麦粉は水を加えるとグルテンが作られます。これによって弾力性と粘性のある生地が出来上がります。片栗粉はというと、水を加えても生地にはなりません。水の下に片栗粉は沈みます。団子やつみれを作る時に片栗粉を使用すればふわふわの食感を楽しめますが、小麦粉を使用した場合にはしっかりとした固さの食感となります。

小麦粉には薄力粉、中力粉、強力粉と3つの種類に分けられますが、この違いはグルテンの含有量であり、グルテンの量が増えるほど小麦粉は固くなりやすいのです。片栗粉の代用として使う際には薄力粉を使用するようにしてください。

片栗粉がないときに代用になる粉もの5選

ここからは片栗粉がない場合の代用品について5つご紹介します。片栗粉の代わりになるものは、小麦粉・米粉・パン粉・コーンスターチ・葛粉です。もしも家に片栗粉がない時に代用品として役に立ちますので覚えておきましょう。

【小麦粉(薄力粉)】

小麦が原料。片栗粉と同じように衣付けとして使用できる。肉団子やつみれなどの”つなぎ”にも◎。

【米粉】

お米の粉末。白玉粉や上新粉、もち粉も米粉。粒が細かいほど仕上がりが良くなる。

【パン粉】

強力粉をメインに作られ、つなぎに使える。加熱時にうま味の逃げない美味しいハンバーグが作れる。

【コーンスターチ】

トウモロコシでんぷん。片栗粉に似ているので似た使い方ができるが、片栗粉のように透明でなく白濁する。冷えても粘性を保持する。

【葛粉】

葛の根から取れるでんぷん。片栗粉と似ているので代用が可能。料亭などでは本葛を使用しとろみ付けしている。

片栗粉の使い方別の代用になる粉もの

片栗粉の代用品となるものを5つご紹介しましたが、全ての代用品には片栗粉と違った特徴があります。ここからは料理の用途に合った代用品をご紹介していきます。同じ白い粉でも用途が違えば上手く代用できないので、ここで用途に合った特徴をチェックしておきましょう。

とろみ付けの代用になる粉もの

片栗粉を使った料理で1番多く使われる用途はとろみつけでしょう。せっかく美味しい料理が完成しても最後の仕上げの片栗粉がなければがっかりです。そんな時にはコーンスターチや葛粉が代用できます。

  • コーンスターチ
    原料はとうもろこしのでんぷんで見た目は片栗粉に似ています。冷めても粘度はそのまましばらく維持してくれるのが特徴です。基本的にはカスタードクリームやブランマンジェなどのお菓子作りに使用されています。ただ、片栗粉に比べ粘度が低いことと、白く濁りやすいという点を理解しておいてください。
  • 葛粉
    植物の葛から作られているでんぷんです。片栗粉に似ているとろみと透明感かありますが、片栗粉よりも効果で主に和菓子作りに使用されています。また、葛の使用量によってとろみ具合も変わってしまうので様子を見ながら加えていきましょう。

揚げ物の衣の代用になる粉もの

続いては揚げ物として片栗粉を使う時に代用できる粉ものです。カリッとした食感がクセになる唐揚げや竜田揚げなどには片栗粉は欠かせません。代用品となるものは3つあります。

  • 小麦粉
    天ぷらなどにも使用される小麦粉ですが、片栗粉と同様にでんぷんで作られているので揚げ物の衣として代用する事ができます。
  • 米粉
    米粉も片栗粉と同様の使用ができます。ただ、米粉はメーカーにより粒子の大きさが大小様々となっています。粒子が細かい方がサクッ、カリッとした食感に揚がります。
  • コーンスターチ
    とうもろこしのでんぷんから作られたコーンスターチは、粒子が細かく、サクッ、カリッの食感で揚がります。

つなぎの代用になる粉もの

最後はつなぎの代用品となる粉物です。肉団子やつみれの下味が上手くいっても片栗粉がなければ具材はバラバラになってしまいます。片栗粉の代わりとして使える粉ものはこちらです。

  • 小麦粉
    グルテンが含まれた小麦粉は水と交わることでタンパク質同士が強く結びつくのでつなぎとして代用することができます。ただ、グルテンが強けれがその分固い仕上がりになるので、こちらも薄力粉を使用する方が良いでしょう。
  • コーンスターチ
    片栗粉よりもは粘性は低いですが代用可能です。
  • 葛粉
    片栗粉とほぼ同じような使い方ができます。料亭などでは片栗粉ではなく、あえて葛粉を使用することでふっくらと上品な食感に仕上げるために使われています。

粉もの以外で片栗粉の代用になる食材は?

ここまでは片栗粉同様の粉を使った代用品をご紹介してきましたが、では粉ではなく食材を使って代用することもできるのでしょうか?ここからは代用できる食材ををご紹介していきます。

卵はつなぎや揚げ物の衣として代用する事ができます。つなぎで代用するときは水分が多いので使用する量に注意してください。揚げ物の場合にはパン粉やコーンフレークをつけるとさらに良いでしょう。

ジャガイモ

ジャガイモに含まれるでんぷんは片栗粉の原料でもあります。ジャガイモをすりおろし、1/5の重量まで水気をしぼります。そうすることで、薄力粉や米粉などと同等のでんぷん含有量になりますので、こちらを代用として使えます。

山芋

粘り気の強い山芋は、お好み焼きなどにもつなぎとして使われていますので、すりおろしたものをそのまま代用として使えます。ふっくらと美味しい食感に仕上がります。

おからパウダー

おからは植物性タンパク質でできているので、つなぎの代用として使うことができます。また、おから自体が栄養豊富でヘルシーという特徴があります。健康のためやダイエットで糖質を抑えるなどの食事制限を行なっている人はぜひ、片栗粉ではなくおからパウダーを代用してみてください。ただ、入れすぎると固くなってしまうので注意が必要です。

オクラ

食物繊維やビタミン類、ミネラル類が多く含まれているオクラは栄養バランスを整えてくれる優れものです。そんなオクラのとろみはスープや炒め物を作るときのとろみの代用となります。

ごはん

最後はご飯です。炊いたばかりのご飯ば粘り気があるので、ペースト状にすることで代用が可能です。ただ、ご飯は冷めてしまうと固くなります。使用するときは冷めていない、炊き立てのご飯、つなぎに使った料理は温かいうちに召し上がってください。

片栗粉がなくてもいろいろなもので代用が可能

片栗粉の代用品は意外と身近にあることが分かったかと思います。せっかく料理を作ったのに、最後の仕上げで片栗粉がなかった、とがっかりせずに、そんなときは代用品の存在を思い出してみてください。また、使い方によっては代用品の方が合っている事もあります。これを機に料理の幅も増やしてみてはいかがでしょうか。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。