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トラクターを買うなら|中古から人気モデル、必要免許をご紹介

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トラクターの人気メーカーといえば

引用:pixabay

日本国内で、農業用トラクターのメーカーとして人気も知名度も高いのが「クボタ」「イセキ」「ヤンマー」などのメーカーです。それぞれのメーカーの基礎知識や人気モデル、特徴などをご紹介しましょう。

ヤンマー(YANMAR)

 

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【ヤンマーの基礎知識】

ヤンマー(YANMAR)は、発動機・農機・建機・小型船舶の製造、販売を行うメーカーです。明治40年(1907)創業当時は、工業用ガスエンジンの転売・改造を行うブローカーでした。明治45年(1912)には大阪市北区に「山岡発動機工作所」を創業し、ガス発動機の修理や販売を行うようになったのです。

大正10年(1921)には、ヤンマーの商標を登録し、その後は石油発動機、ディーゼルエンジンの開発・製造販売を手がけ、昭和38年(1963)には、ヤンマー初となる耕うん機を発売、その2年後には乗用トラクター「YM12A」を登場させました。

さらに、ヤンマーは、トラクターのスタンダードとなった縦型水冷ディーゼルエンジンを搭載したYM273、業界初となる四輪駆動トラクターYM1500D、業界初の革新的テクノロジーを詰め込んだYM2210など次々と開発し、「トラクターの一時代を築き上げてきたメーカー」として知らない人はいないほど、その名は日本中に広まったのです。

2000年に入ってからも、時代の変化と共に使い心地と多様なニーズに応えたトラクターを次々と開発、最近では「新しい農」を表現するデザイン性の高い「YTシリーズ」が評判となっています。ヤンマーは、クルーザーやプレジャーボートなどのマリン関連、エネルギー関連、建設機械なども知られていますが、農機具は国内シェア2位を誇っています。農機具を多様に展開しているブランドとしてはトップクラスといえるでしょう。

【ヤンマーのトラクターの特徴】

多岐に渡るエンジン開発を行っているメーカーだけに、トラクターを始め農機具に使用しているエンジン性能は抜群です。「運転しやすく故障も少ない」「パワフルだけれども操作性がスムーズ」「ストレスのない作業ができる」など高い評価を得ています。

さらに、ヤンマーは、フェラーリのデザインを手がけた工業デザイナーによる独創的なルックスの大型トラクターを開発するなど、クリエイティブ面にもこだわっているのです。

メンテナンスは正規ディーラーや大規模整備工場でないとできないため、ヤンマーに強い地域では農家のほとんどがヤンマーの農機具を愛用しています。

【ヤンマーのトラクターの人気モデル】

 

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ヤンマーで人気が高いのは以下の小型・中型モデルです。

『EG200シリーズ』
快適・使いやすく・環境に優しいなどのコンセプトに基づいて作られたEG200シリーズ(Ecotrajusty)。ホイルタイプは、EG221(21ps)、EG223(23ps)、EG225(25ps)、EG228(28ps)、EG231(31ps)の5型式と、EG228J(28ps)、EG231J(31ps)のハイスピード仕様が2型式あります。そして、ハーフクローラタイプは、EG221(21ps)、EG225(25ps)、EG231(31ps)の3型式です。

このクラスのトラクターは、国内のトラクター市場では最大のボリュームゾーンで、ユーザーのほとんどは兼業農家が占めています。より効率よく作業が行える機能性の高さを保ちながらも、静音キャビンなどを採用し利用者の快適さを高め、操作しやすさを追求しているトラクターとして、定評のあるシリーズです。
(メーカー希望小売価格 2039,100円〜4,319,700円 税込み)

『GKシリーズ』
GK13(13PS)・GK14(14.5PS)・GK16(16.5PS)・GK18(18.5PS)が展開されている小型トラクターのシリーズです。簡単でスムーズな作業、快適な使い心地、誰もが使いやすい仕様にこだわり、大型メーターパネル・変速コラムシフト・ワンタッチ昇降レバー・アクセルレバーなどよく使うものは、ハンドル周りに集中して配置されています。

牽引するインプルメント(作業機)も、あぜ塗り・平高整形・フロントソワー・ベストマッチフレールモア・自在マルチ・ベストマッチロータリー外盛整形など、多彩に作業に対応できるのが特徴です。
(メーカー希望小売価格 1,377,000円〜1,857,600円 税込み)

『YTシリーズ』
2013年に登場したコンセプトトラクター(※)の量産モデルとして2015年に登場したYTシリーズ(30PS〜57PS)。YT330(J)・333(J)・338(J)・345(J)・352J・357Jが展開されています。

クリエイティビティの高いデザインのボディは、最新の技術とともに従来を超えた快適性を追求しています。デザインは、ゼネラルモーターズ、ポルシェほかさまざまな自動車などのデザインを手がけ、2013年にヤンマーホールディングス取締役に就任した奥山清行氏が手がけています。YT3シリーズは、2016年にグッドデザイン賞の金賞を受賞しているモデルです。
(メーカー希望小売価格 4,347,000円〜8,240,400円 税込み)

※コンセプトトラクター:ヤンマーの「プレミアムブランドプロジェクト」の目玉として発表されたトラクター。製品はもちろん、業界や産業もデザインするという考え方で、今農業に従事している人のみならず未来の滞在的な顧客にもアピールする目的で開発された

『YT463/470にも注目』
ヤンマーでは小型〜中型のトラクターが人気ですが、大規模化や集約化が進む国内の担い手農家や集落営農向けに、2015年に大型の「YT463/470」をリリースし注目されています。プレミアムデザイントラクターとして、クリエイティブなデザイン・高い快適性をそのままに、毎日作業しても疲れず安心して使用できる製品となっています。
(YT463 メーカー希望小売価格 5,650,000円〜8,020,000円 税込み)
(YT470 メーカー希望小売価格 5,950,000円〜8,320,000円 税込み)

【ヤンマーのトラクターの国内・海外シェア率は?】

ヤンマーが本格的な乗用型トラクターを販売したのは1963年で、大手の農機具メーカーの中では遅めです。しかしながら、現在では最大手といわれているクボタに続き、約21%のシェアを誇ります。

ヤンマーのトラクターは中古市場でも人気が高く、年式の古いものでも高値で取引されることが多く、買取金額の高さはクボタに続き2位なのです。また、2017年の世界の農機主要メーカーの売り上げランキングでは、ヤンマーは7位に入っているようです。

イセキ(ISEKI)

 

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【イセキの基礎知識】

イセキ(ISEKI)は、正式名を井関農機株式会社といい、愛媛県に本社を置くトラクター・田植機・コンバインなどの農業機械のメーカーです。製品のブランド名は一般的に「イセキ」の名前が使われていますが、正しくは「ヰセキ」となります。

愛媛県松山市に「井関農具紹介」を創立したのがイセキの始まりで、昭和11年(1936)に、井関農機株式会社となり、ヰセキ式籾すり機、自動選別機の製造を開始しました。昭和42年(1967)には、コンバインや田植機などの生産を開始し、トラクターと合わせ稲作機械化一貫体型を確率することとなったのです。

平成に入ってからは、中国・インドネシア・タイ・フランスとビジネスの拠点を広げ、現在では、整地用機械(トラクター・耕うん機ほか)、栽培用機械(田植機・野菜移植機)、調整用械(精米機・乾燥機ほか)、収穫用機械(コンバイン・バインダなど)の製造及び販売を主な事業としています。

田植機やコンバインの製造ではトップを誇り、農業機械の生産高は、クボタ・ヤンマーについで3位です。また、イセキは、全産業を対象とした特許登録率は4年連続1位、特許公開件数は農水分野で7年連続1位の記録を誇り、新分野で活用できる「実用性の高い技術の開発」に力を注いでいるメーカーとしても知られています。

【イセキのトラクターの特徴】

イセキは、以前は小型トラクターを得意としていましたが、最近では中型〜大型トラクターが主流となっています。トラクターに限らず、田植機・コンバイン・耕運機など、全体的に独自の機能を搭載し、新車価格も安いのが特徴です。

田畑で使用していた「主変速機のギアを記録するメモリー機能」などは、使いやすいと農家でも評判となっています。また、構造そのものはシンプルなのでメンテナンスがしやすい、アフターサービスも利用しやすいとの声も多いようです。

【イセキのトラクターの人気モデル】

 

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イセキで人気があるのは中型〜大型モデルです。

『T.Japan W TJW3シリーズ』

115PS・123PSの2つの形式があります。先鋭的なフォルムと高級感のあるオーシャンブルーやブルーメタリックが一際目を引くシリーズです。高トルク・低燃費・低騒音を実現し、居住性がいいので長時間の作業にも適しています。また、「IMLT(ISEKI Machine Link Terminal)」を搭載、フルカラーの大画面で本機の細かい制御調整ができるのも特徴です。
(メーカー希望小売価格 記載なし)

『BIG-T6600シリーズ』
T6613(130 PS)・T6614(140 PS)・T6615(150 PS)・T6616(160 PS)の4つの型式が展開されているシリーズです。排気ガスの有害物質を無害な窒素と水に還元する「SCRシステム」を搭載したエンジンを採用、高出力・コンパクト4気筒エンジンで重負荷作業もラクラクこなします。また、長時間作業も快適に続けることができる大型のキャビンも特徴。オートガイド(自動操舵)も搭載しています。
(メーカー希望小売価格 14,424,480円〜20,998,440円)

『BIG-T7700シリーズ』
北海道地区を中心とした大規模農家に好評の「BIG-T7600」をさらにモデルチェンジしたシリーズです。農家の集約により大規模化が進む中、「より高能率で作業が進むトラクターを」というニーズに合わせて進化させた大型トラクターです。T7714(165.9 PS)・T7715(179.5 PS)・T7716(189.0PS)・T7718(201.2PS)・T7719(217.5PS)・T7722(246.1PS)・T7726(280.1PS)の7型式が展開されています。

クリーンな排気と粘り強い高出力エンジンを搭載、大容量タンクを装備しているので長時間の高能率作業を実現しました。快適に操作できる新型キャビンも評判です。
(メーカー希望小売価格 15,772,320円〜29,493,720円)

『しろプチZ15』
「みんなのトラクタ」Z15の特別仕様車で、女性専用のトラクターです。前後調整機能付きサスペンションシート・乗り降りしやすい補助ステップ&補助グリップ・日差し除けのサンバイザ・給油が楽な燃料給油台アドを装備。明るいホワイトカラーを採用し柔らかい印象のトラクターとなっています。
(メーカー希望小売価格 1,372,680円〜1,491,480円)

【イセキのトラクターの国内・海外シェア率は?】

イセキのトラクターは日本国内のシェア率は約20%、クボタ、ヤンマーに次いて3位です。また、イセキは海外での展開も力を入れていて、1977年からは北米市場にトラクタを輸出しています。現在では、世界的な農機メーカーAGCO社に、コンパクトトラクターなどのOEM供給も行っています。(2012年で累計台数約10万台)

クボタ(KUBOTA)

 

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【クボタの基礎知識】

クボタ(KUBOTA)は、大阪市に本社を置く農業機械・建設機械・建築材料・産業用ディーゼルエンジンのメーカーです。農機メーカーとしては、国内トップ、世界でも3位を誇ります。

明治23年(1890)に、鋳物メーカーとして創業したのがクボタの始まりです。水道用付属品・農耕用石油発動機などの製造後、昭和22年(1947)に耕うん機の開発・製造・販売を始めました。その後、昭和35年(1960)には畑作用乗用トラクター「T15」を開発・商品化、続いて水田用トラクターの開発もスタートし、1971年には同社のベストセラーとなった小型乗用トラクター「B6000」(ブルトラシリーズ)及び、小型本格トラクタ「L1500」も製造・販売することとなったのです。

クボタは、1990年に創業100周年を迎え、ハーフトラクターを商品化し、同社の最小〜最大クラスのトラクターに設定し展開しています。2005年には、クボタのトラクターは累計生産台数300万台を達成しました。

【クボタのトラクターの特徴】

トラクターは、クボタでは圧倒的に人気の高い製品です。その根強い人気の秘密は2つの大きな特徴が理由でしょう。

1つは、24段の多段トランスミッションが採用されていることです。作業に合わせて細かい速度調節が可能なので、作業効率は格段にアップしました。新しくモデルチェンジをするたびに操作環境も改善され、快適性と操作性も高くなり、多くのユーザーに支持されています。

そして2つ目は、高性能エンジンを搭載していることでしょう。さらに、以下のシステムも取り入れています。

『DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)』
ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる「PM(粒子状物質)」を補集し、自動的に燃焼する装置

『EGRシステム(排気ガス還流システム)』ディーゼルエンジンの排気ガスを吸気側に戻し、新しく吸った空気と混ぜるシステムで、ディーゼルエンジンの燃焼温度を下げる

そのため、クボタのエンジンは「排出ガス規制に適合しつつも高出力・低騒なエンジン」だと高い評価をされているのです。クボタのエンジンは、高性能で故障が少なく耐久性が高いために、長くトラクターを使いたい人や稼働時間の長い人に特におすすめです。

【クボタのトラクターの人気モデル】

 

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クボタのトラクターは、使用する場所の規模や用途などによって対応できるように、さまざまなサイズが展開されています。10〜30馬力の最小機種から30〜50馬力・50〜75馬力・75〜95馬力・95〜170馬力まで展開しているのです。また、「KASAS対応機(無線LANユニット搭載機)」と「ワールドシリーズ(シンプル装備)」にわかれています。いろいろなシリーズの中でも人気が高いのが「M7」や「GENEST」です。

『M7シリーズ』
いまだかつてなかったような力強くクールなデザインは、まさにクボタの目指す「新しいトラクタ」の風貌です。M7-131(130PS)・M7-151(150PS)・M7-171(170PS)が展開されています。低燃費、低騒音を実現、便利なエンジン回転設定やタッチパネル式のモニター、綿密な自動制御など、パワフルながらも使いやすさと快適性したモデルです。

パワクロタイプは、M100GE-PC・M125GE-PC・M135GE-PC、ホイールタイプは、M100GE・M110GE・M115GE・M125GE・M135GE・M110GE-ATが展開されています。

『GENESTシリーズ』
GENEST(ジェネスト)シリーズの特徴は以下のようになっています。
・フル電子制御コモンレールシステムを搭載:高い燃焼効率で、低振動・低騒音・高出力・クリーンな排気のエンジンを実現
・高性能トランスミッション:前・後進24段のきめ細かい変則が可能、作業速度は副へんそくの切り替えが不要で、ボタン操作だけで最適な速度を選べる
・ワイドキャビン:広い作業視界と広々とした作業空間で、長時間の作業も快適。また、エアコンプレッサーでシートを自動調整し、振動を和らげてくれるので疲労も軽減
(メーカー希望小売価格 11,371,320円〜15,720,480円)

【クボタのトラクターの国内・海外シェア率は?】

クボタは、トラクターを含む農機具の国内シェアNo.1で、全体の約40%をしめています。また、日本を代表する農機具メーカーとして海外でも高いシェアを誇っているのです。

小型トラクターを主流としているクボタは、北米にも小型トラクターの販売拠点を展開し、2014年度の機械部門地域別売上比率は、北米が36%、欧州が17%となっています。

そして、2015年からは、大型トラクター市場にも本格的に参入を始めました。これまでは、北海道や東北地方などの大規模な農家では、アメリカやオランダなどの海外製の大型トラクターが中心でしたが、クボタは畑用の大型トラクター「M7シリーズ」の開発を進め、130馬力以上の大型トラクター市場で50%のシェアを目指しています。

また、クボタのトラクターは中古市場でも人気ナンバーワンですが、高年式モデルのみならず、耐久性が強く壊れにくいため、80年代・90年代のモデルも未だに人気があるのも特徴です。L1シリーズ・Xシリーズ・Aシリーズ・GLシリーズ・GTシリーズ・KLシリーズ・KTシリーズは需要が高いシリーズとなっています。

さて、次のページでは「農業界のスーパーカー!」ランボルギーニのトラクターをご紹介します!ランボルギーニは、実はトラックやトラクターから始まったブランドなんです!

 

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。