石膏ボードとは?特徴や石膏ボードアンカーの取り付け方・活用法をご紹介
DIYで活躍する石膏ボードをご存知でしょうか。石膏を使用しているため、防音性や防火性に優れという特徴も持っています。実は家の壁に石膏ボードが使用されてることが多いのですが、壁に使用される建築資材となると、あまり馴染みのない方も多いのではないでしょうか。今回は、石膏ボードについての基本情報や石膏ボードを固定する石膏ボードアンカー、活用法などたっぷりと解説していきます。
石膏ボードとは
石膏ボードとは、石膏を主とした建築資材の一つです。石膏ボードにはいくつかの特徴があり、リフォームやDIYなど様々なシーンで活躍します。石膏ボードの基本的な情報、特徴をいくつかピックアップして解説していきます。
石膏ボードは板状の内装資材
石膏ボードは板状の内装資材です。石膏を中心に両面を石膏ボード用の原紙で挟み、板状に成型することで作られます。コンクリート壁や木材の壁に比べて、取りつけなどの工事がしやすいため、DIYにも最適です。
石膏ボードを下地にして壁のアレンジをしたり、タイルを張ったりできるなど建築になくてはならない存在でありながら、用途も幅広くある便利な建築資材と言えます。
コストが安い【石膏ボードの特徴1】
石膏ボードの特徴として挙げられるのが、コストの安さです。建築資材というと高価でDIYなど気軽には使えないのではと思っている方も多いでしょう。石膏ボードはコストの安さから建築現場でも重宝されています。
ホームセンターなどで石膏ボードを買って使用したいという場合でも、サイズによって価格の上下はありますが、500円ワンコインで購入することができます。お店で購入して、自宅に送る場合の宅配料を含めても1000円前後で利用できるため、気軽に利用できる価格帯と言えます。
防音性・防火性が高い【石膏ボードの特徴2】
住宅の壁として利用されているため、防音・防火性も安心の性能です。石膏ボードの防音性については、石膏ボード自体でも十分な性能ですが、板材を他にも併用したり、防音性能の高い吸音材などを併用したりすると、さらに防音性能を高めることができます。
リビングやキッチンの壁だけでなく、オーディオルームやレコーディングルームなどの趣味の部屋にもおすすめです。
加工しやすい【石膏ボードの特徴3】
石膏ボードは、木材やコンクリートなどの建築資材とは違い、身近な工具で簡単に加工できることも特徴としてあります。木材であれば電動ノコギリ、ノコギリ、コンクリートであればさらに専門的な工具が必要となります。
それに対して、石膏ボードは、石膏を合紙で挟んだだけの簡単な作り方であるため、文房具のカッターでも切ることができます。カッターで切り込みを入れて、切り込みに合わせてパキッと折るだけで簡単な切り方です。切るだけでなく、ビス留めやクリップ留め、接着など加工方法にも対応でき、DIYにぴったりの資材と言えます。
加工がしやすい反面、もろさには注意が必要です。表面の合紙は耐久性が低く、石膏も衝撃を与えるとポロポロと崩れてくることがあります。加工している時に力を入れすぎて壊れてしまうこともあるでしょう。加工中はもちろん、ものをぶつけないようにするなど、もろさに配慮した行動が大切です。
ネジやクギでは固定しにくい【石膏ボードの特徴4】
木材であれば、釘やネジでがっちりと固定することができますが、石膏ボードは釘やネジだと石膏に上手く噛み合わず、固定がしにくくなっています。穴が空いただけで釘やネジが抜けてしまったり、ポロポロと石膏が崩れて安定性に不安が残ったりするなど石膏ボードに直接ネジや釘を打つことは効果的な固定方法とは言えません。
石膏ボードに棚受けなどを固定する場合には、石膏ボードと壁を合わせて固定する方法や下地を流し込んで固定できるようにするといった方法があります。壁の材質の確認などが必要になります。石膏ボードの固定方法については、石膏ボードアンカーについての解説で詳しく説明していきます。
石膏ボードとセットで使いたい石膏ボードアンカーとは
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石膏ボードは、防音性や防火性といった性能だけでなく、安価なこと、加工がしやすいことなど、DIYやリフォームにとても便利です。多くのメリットを知って、石膏ボードを家のどこに使おうかと想像している方もいることでしょう。
石膏ボードを便利に丈夫に活用するためには、固定方法のチェックも忘れてはいけません。主な固定方法である石膏ボードアンカーについて解説していきます。
石膏ボードアンカーでしっかりと石膏ボードを固定しよう
石膏ボードアンカーとは、石膏ボードに直接打ち込んで棚受けなどを固定するための下地を作る工具です。ネジや釘が苦手とする石膏ボードでも、石膏ボードアンカーで下地を作ることで、ネジや釘で固定できるようになります。石膏ボードに直接打ち込んだ後、流し込む専用液で下地を作り、固定するという仕組みのボードアンカーが主なタイプです。
石膏ボードを固定する方法は他にもありますが、一番手軽であるため、棚を取り付けるなどのDIYには石膏ボードアンカーがおすすめです。
石膏ボードの厚み・荷重を確認しよう
石膏ボードに棚を取り付けたり、フックを引っ掛けたりする場合、石膏ボードアンカーと石膏ボード両方の耐荷重をチェックする必要があります。石膏ボードアンカーの耐荷重はどのくらいの重さの石膏ボードを固定できるかを判断する基準であり、石膏ボードの強度を上げる数値ではありません。
石膏ボードの耐荷重については、明確な重さの基準はありませんが、頑丈な建築資材ではないため、小物の収納や掛け時計の設置など重すぎないものの取り付けに留めるのがおすすめです。
石膏ボードの厚みを確認することも棚受けやフックなどを固定するためには大切です。石膏の厚みがあまりなく、釘やネジで奥の木材へ届く場合は、石膏ボードアンカーでなくても固定可能となります。下地探しといった工具を利用するなどの方法で、厚みを調べ、石膏ボードアンカーが必要か判断してみましょう。
石膏ボードアンカーの種類を知ろう
石膏ボードアンカーにはいくつかの種類があります。石膏ボードアンカーを打ち込んで専用液を流し込み下地を作るタイプやアンカーの先が開いて固定されるタイプなどがあり、施工のしやすさや強度が異なります。それぞれの特徴をチェックして、お好みの石膏ボードアンカーを使用しましょう。
通常の石膏ボードアンカー
一般的な石膏ボードアンカーは、下地のない石膏ボードに取り付け、取り付けたアンカーにネジで棚受けなどを固定するという使い方です。最もシンプルな石膏ボードアンカーで、ドライバーさえあれば簡単に取り付け可能です。プラスチック製と金属製の石膏ボードアンカーがあるため、強度や壁の雰囲気、好みでどちらかを選んでみましょう。
打ち込みタイプの石膏ボードアンカー
一般的な石膏ボードアンカーは、ドライバーでなどで石膏ボードに取り付けますが、打ち込みタイプは、ハンマーで壁に石膏ボードアンカーを打ち込みます。まっすぐ石膏ボードに打ち込み、その上からビスを取り付けます。石膏ボードアンカーの先が開き、ビスが固定され、取り付け完了です。
初めは一般的なタイプがおすすめですが、取り付けに慣れると、打ち込みタイプの方が素早く施工ができるため、効率よく作業をしたい方は打ち込みタイプを使ってみましょう。
トグラータイプの石膏ボードアンカー
トグラータイプのボードアンカーは条件次第で、コンクリートにも使用可能な万能さが魅力です。取り付け前は構造が閉じた状態になっていますが、石膏ボードに差し込み、付属のピンを押し込むことで、開いた状態になり、固定されます。後は他のボードアンカーと同じく取り付けたいものの上からビスで締めて取り付け終了です。
下穴をあけるための電動ドリルなが必要になりますが、石膏ボードアンカーの中で最も耐久性が高いため、比較的重いものを取り付ける時などに活躍できます。
石膏ボードフック
石膏ボードアンカーの仲間には、石膏ボードフックという工具もあります。石膏ボードにフックを取り付けて壁掛け収納をしたい、ディスプレイをしたいという場合でも釘やネジだと抜けてしまいます。
石膏ボードフックは、石膏ボードに複数のピンなどで固定するだけで簡単に設置ができます。耐荷重10kgほどの石膏ボードフックもあり、様々なものを掛けることができます。紐を活用して額縁を掛けることもでき、デッドスペースを収納に活かすことができる石膏ボードと組み合わせて使いたい工具と言えます。
石膏ボードに石膏ボードアンカーを取り付けよう
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石膏ボード、石膏ボードアンカーについて知ったところで、いよいよ石膏ボードアンカーの取り付け方法の解説となります。どのような石膏ボードにも取り付けができるわけではなく取り付けるための条件があります。取り付け条件を満たしているかを確認してから取り付けに取り掛かりましょう。取り付け条件から順に解説していきます。
石膏ボードアンカーを取り付けるための条件
壁に石膏ボードが使われているか確認する
石膏ボードは、多くの家の壁に使用されていますが、そのままの状態ではなく、壁紙が貼られているため、まず壁が石膏ボードであるかを判断する必要があります。ピンで壁を刺して先端に白い粉がついていること、コンセント部分を外して壁の側面を触り指に白い石膏がついていることが主な判断方法です。
賃貸で壁を傷つけられないという方は、できるだけ小さいダメージで済むピンでの確認をおすすめします。ボンドとテッシュで穴を埋めることができるため、大きな影響はありません。
壁の中が空洞であることを確認する
石膏ボードに石膏ボードアンカーを取り付けるためには、壁の中が空洞であることが条件となります。空洞ではなく、石膏ボードの裏に木材がある場合は、木材を下地として、釘やネジを刺すことができます。空洞であるかどうかを判断する方法には、壁を叩いて音で判断する方法、下地センサーを使う方法があります。
中が空洞になっている壁を叩くと軽い音がすることが多いです。初めて石膏ボードアンカーを取り付けるといった場合、音だけで判断するのが難しいため、建築の知識がある方やDIYに慣れた方におすすめの方法と言えます。
下地センサーは、柱がある位置をランプと音で知らせてくれる便利なアイテムです。音が鳴らない場所が空洞でアンカーの取り付けに適した壁です。壁が石膏ボードであることと合わせて、石膏ボードアンカーを使用する場合は中が空洞であることを確かめましょう。
石膏ボードにドライバーなど使って石膏ボードアンカーを固定する
石膏ボードであることと、壁の構造を把握したら、石膏ボードアンカーを取り付けていきましょう。石膏ボードアンカーのタイプによって、ドライバー、ハンマー、電動ドリルなどの工具が必要になります。石膏ボードの厚みに合ったボードアンカー、求める強度などから判断してタイプを選ぶことが大切です。
石膏ボードアンカーの基本の使い方は、下穴を開け、ボードアンカーを入れ、工具で固定し、取り付け物をビスで留めるというものです。取り付け方法は簡単であるため、下地探しや壁の判断など下準備が重要と言えます。
天井の石膏ボードにアンカーを付けることはできる?
部屋の横壁だけでなく、天井にも石膏ボードが使用されていることもあります。天井はDIYアレンジの難しい場所でもあり、ボードアンカーを使えばライトなどを固定できるのはとひらめいた方もいるのではないでしょうか。
石膏ボードは加工のしやすさや防火性、防音性、コストパフォーマンスなどメリットが多い反面、石膏という材質上耐久性に欠けます。横壁よりも天井は負荷が大きく、経年劣化によっても負担が大きくなっていきます。そのため、基本的には天井にアンカーを取り付けることは禁止されています。
石膏ボードアンカーをはずした時にできた穴を埋めるには?
石膏ボードにアンカーを取り付けた箇所を元に戻したい時に、アンカーを取り外すと釘やネジよりも大きな穴が開いてしまいます。穴があいた部分を修復するためには、パテを塗って埋めたり、壁紙を貼ったりする方法があります。おすすめは同じ壁紙を貼る方法です。違和感なく元の壁に戻すことも家の雰囲気を保つためには大切になります。しっかりと穴を修復して、元通りの壁に戻しましょう。
石膏ボードの活用方法
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石膏ボードにアンカーを利用して取り付け物を固定する方法を把握できたら、次に石膏ボードを生かしたDIYや収納術を見ていきましょう。壁面収納や吊るし収納は、デッドスペースを生かすことができ、多くの物の収納やすっきりとした空間を作ることができます。ここで紹介したアイディアをぜひ参考にしてみてくださいね。
有孔ボードを取り付けて壁面収納を作ろう
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有孔ボードは、小さな穴が等間隔であいたボードです。フックや棚受けを取り付けることで、壁面にキッチン用具や工具、インテリアなど様々なもの収納に活躍します。石膏ボードにアンカーを取り付けることで、有孔ボードを簡単に壁面に固定できます。有孔ボードは収納力だけでなく、ホワイト、ブラック、木目調などカラーで部屋の雰囲気も変えられるため、インテリアとしてもおすすめです。
棚受けを取り付けて収納棚を作ろう
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石膏ボードアンカーで固定する人気のアイテムが棚受けです。棚受けを設置することで、木材をおいて簡単な棚を作ることができます。棚受けの素材やカラーによっては、可愛くおしゃれにしたり、かっこよく男前にアレンジしたりできるなどインテリアの幅が広がります。
フックを取り付けて吊るし収納をしよう
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石膏ボードフックを活用すると、吊るし収納を作ることができます。吊るし収納は、収納面だけでなく、ディスプレイとしても活用しても部屋をおしゃれにすることができます。お気に入りのグッズを吊るすと趣味のスペース作りにもなります。玄関収納など狭いスペースにもおすすめです。特に家族で住んでいる方は、子ども用の雨具や帽子などを玄関先に整理しておくと、取り出しやすく、片付けも簡単になります。
耐荷重: 7kg
カラー:クリア
入数: 12個
壁に写真や時計を取り付けよう
壁面のディスプレイとして、想い出の写真を飾ることも部屋を賑やかな楽しい空間にするためにおすすめです。フックや壁面棚は写真の掛けたり、写真スタンドを置いたりすることにも適しています。壁に時計を取り付けたいという時にも石膏ボードアンカーを利用して、時計を固定することができます。
まとめ
石膏ボードは、石膏を芯とした建築資材で、石膏ボードアンカーを活用することで取り付け物を固定することができます。石膏ボードであるかの判断や壁の中が空洞であるかを確認し、アンカータイプそれぞれの取り付け方法で固定します。壁面収納の取り付けなどDIYに生かすことができる壁材であるため、ぜひ自宅の壁を確認して、便利な収納を取り付けてみましょう。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。