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消火器の選び方とは?正しい基礎知識からおすすめ製品まで厳選紹介!

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消火器の正しい使い方をご存知ですか。なんとなく分かっているだけでは、いざというときには不安です。ここでは、消火器の正しい使い方や選び方をご紹介していきます。消火器の正しい知識を身に付けましょう。ここで得た知識は、いざというときに大変役に立ちますよ!

消火器は設置しなければいけない場所がある

消火器は、自分の意志に関わらず火災予防条例で定められている通り、設置が義務付けられている場所があります。どのような場所に必ず設置しないくてはならないのか、ご紹介していきます。細かく定められているので、参考にしてみてください。

消火器の設置義務がある場所

消火器を必ず設置しなければいけない場所を下記にまとめてみましたので、参考にしてみてください。

【延床面積 150㎡以上】
集会場・公会堂・ホテル・旅館・老人デイサービスセンター・有料老人ホーム・老人福祉センター・軽費老人ホーム・老人介護支援センター・助産施設・知的障害児通園施設・児童自立支援施設・児童養護施設・身体障害者福祉センター・児童家庭支援センター・幼稚園・特別支援学校・テレビスタジオ・映画スタジオ・駐車場・公衆大浴場・航空機格納庫など

【延床面積 300㎡以上】
小学校・中学校・高等学校・大学・各種学校に類するもの・博物館・美術館・図書館・寺院・教会・神社など

【延べ床面積に関係なく設置義務がある場所】
映画館・カフェ・遊技場・カラオケボックス・地下街・ナイトクラブ・演芸場・劇場・重要文化財・史跡・養護老人ホーム・救護施設・乳児院・介護老人保健施設・飲食店・入院施設のある診療所など

消火器を設置する上での注意点

消火器は、ただ設置すれば良いわけではありません。細かく定められているので規定通りに設置しましょう。

  • 万が一の火災のときに使用しやすいように、すぐに持ち出せる場所に設置しなければならない
  • 非難の妨げになるような場所には設置してはいけない
  • 防火対象物から20m以内に設置しなければならない
  • 誰でも使用できるよう、1.5m以上の高さには設置してはいけない
  • 消火器があることを誰がみても分かるように、標識を分かりやすい場所に設置しなければならない
  • 地震の際に、倒れてしまわないよう、工夫して設置しなければならない
  • 高温多湿な場所や、雨ざらしになってしまう場所に設置してはいけない
  • 半年に1回は点検を行わなければならない

消火器の選び方【種類】

消火器にも種類があるのをご存知でしょうか。皆さんが思い浮かべている粉末の消火器をはじめ4種類の消火器が存在しています。それぞれの異なる特徴をご紹介していきます。

種類①粉末消火器

皆さんが、消火器と聞いて思い浮かべることが多のが、「粉末消火器」です。充填されている粉末は4種類あり、炭酸水素(Na)からできているもの、炭酸水素カリウム(K)からできているもの、炭酸水素カリウムと尿素の反応物(KU)からできているもの、リン酸アンモニウム(ABC)からできているものがあります。

どの種類の粉末は充填されているか分かりやすくするために、それぞれの粉末には水色、薄紫色、紅色など色が付けられています。紅色の粉末消火器であれば、みなさんも見たことがあるのではないでしょうか。この紅色の粉末消火器が、現在主流となっているABC消火器です。ネットで5,000前後で購入できることと、消化対象物が幅広いことから家庭用としても広く普及しています。

粉末消火器は、3m~8mほど離れた場所から噴射し、粉末で火を覆い薬剤によって消化してくれますが、完全に消化しきれてない場合があるので再熱には十分気をつけなければいけません。

種類②水系消火器

水系消火器は浸透性が高く、冷却効果もあるので再熱しにくいというメリットがあります。化学物質が含まれている水溶液が充填されており、炭酸カリウムが主成分のものと界面活性剤が主成分の2種類あります。

種類③泡系消火器

アルカリ性液と酸性液を化学反応させ泡を1分ほど噴出し、冷却効果と窒息効果で消火します。泡に二酸化炭素が含まれていることにより、火が燃えにくくなるため消化できるのです。泡なので、水系消火器のように、浸透力が高いと思われがちですが、水ほどの浸透力はないため、消化し終わった後も再熱しないよう、目を離さないようにすることがおすすめです。

また、泡系消火器は5℃以下になると上手に化学反応をしてくれないことがあります。そのため、冬に5℃を下回ることが多い、東北地方や北海道での使用はあまりおすすめできません。

種類④ガス系消火器

ガス系消火器は一般家庭で使用することはできません。なぜなら二酸化炭素を噴出させ、消化を行うのですが、この噴出された二酸化炭素で酸欠になってしまうことがあるからです。また、設置できる箇所が制限されてしまっていることも特徴です。

消火器の選び方【タイプ】

消火器には主に2パターンの放射タイプがあります。どちらのタイプも扱えるようになっておくと、いざというときに慌てることなく、消火活動を行えますので、しっかりと覚えておきましょう。

タイプ①加圧式消火器

加圧式消火器は、消火器の内部に加圧するための小さなボンベが内臓されていることが特徴です。使用する際に、レバーを握り、内部に内蔵されている小さなボンベを破封させ圧力をかけることで、薬剤を強い力で一気に噴出してくれる仕組みになっています。

加圧式消火器を使用する際に気をつけなければいけないことは、1度噴出してしまうと止めることができないこと、小さなボンベを破封させる際に、消火器全体にものすごく圧力がかかるので、消火器自体に傷があったり錆びついてしまっている場合に爆発してしまう恐れがあるということが、あげられます。そのため、加圧式消火器はこまめな点検を忘れないようにすることが大切です。

基本的には噴出を止めることができませんが、近年では止めることができるものも発売されているようです。

タイプ②蓄圧式消火器

引用:モリタ宮田工業

蓄圧式消火器は、その名前の通り、消火器本体の中に薬剤と窒素ガスが蓄圧されている消火器です。皆さんが日頃、防災訓練で使用しているタイプがこちらの蓄圧式消火器になります。加圧式消火器との大きな違いは、レバーで噴出させるか、させないかを選べることでしょう。

蓄圧されている、窒素ガスがなくなってしまわない限りは使用できます。ではいったい、どのようにして窒素ガスがきちんと蓄圧されているか確認できるのでしょうか。それは、消火器に付いている「指示圧力計」を見ると分かります。

指示圧力計にある赤い針が、緑色に塗られている箇所を指していれば、適正な量の窒素ガスが蓄圧されているので使用可能です。赤い針が緑色の箇所を指していない場合は、蓄圧量が多すぎたり少なすぎたりしているので、使用はできません。いざというときに、適正な量が蓄圧されているように、日頃から点検を怠らないようにしましょう。

消火器の選び方【消化対象】

消化対象が決まっているならば、その消化対象に合わせて消火器を選ぶ必要があります。基本的に火災は3つのタイプに分けられ、それぞれA火災、B火災、C火災と呼ばれています。ここまで説明するとお気づきの方も多いことでしょう。ABC粉末消火器はどのタイプの火災にも対応しているのです!

  • A火災…木材や衣類、紙などによって起こる火災のことを指し、「普通火災」とも言われています。
  • B火災…石油や灯油などに油による火災のことを指し、「油火災」とも言われています。
  • C火災…漏電による火災や、感電してしまうおそれのある火災のことを指し、「電気火災」とも言われています。

この火災種別を参考に、消化対象物を確認し設置する消火器を選ぶ必要があります。例えば、油火災(B火災)には泡系消火器がおすすめです。噴出された泡が油のも巻くに張り付き窒息効果をもたらしてくれるからです。一方水消火器は油火災には向いていません。このように、消化対象物を効率良く消化できる相性の良いものを選ぶようにします。

消火器の正しい使い方

消火器には様々な種類があり、また消化対象物が異なっていることをお分かりいただけたでしょう。ここからは、消火器の正しい使い方をご紹介していきます。いざという時に、焦らず冷静に消火活動を行うためにも、消火器の使い方をマスターしておくと安心です。

動画で使い方を予め確認しておくだけでも良いでしょう。時間のある方は地域の消防署が行っている防災訓練に参加してみるのもおすすめです!下記動画では、消火器の使い方の他に、火事が起きてしまった際に、どうしたら良いかということも説明してくれていますので、とても参考になります。ぜひ1度視聴してみてください。

  1. 消火器のレバーについている黄色いピン(安全ピンと言います)を上に引き抜きます。
  2. ホースを消火器から外します。このとき、先端を持って外すと簡単に外すことができます。
  3. レバーを強く握り薬剤を噴出させます。
  4. ホースの先から勢いよく薬剤が噴出するので、必ずホースの先を持ちながら火元を狙います。

消火器で消火可能な火災は?

消火器で全ての火災が消化できるわけではありません。消火器でも消火できる火災、できない火災がありますので、どの程度の火災であれば消火器で消化可能か確認しておきましょう。あまりに大きな火災になってしまうと、消火器では消化できないので避難することを優先させる必要があるからです。

では、どの程度までの火災であれば消化可能なのでしょうか。それは、炎が天井に届いているか、届いていないかで判断します。あくまでも、消火器は初期的段階でしか効果がありません。炎が大きくなってしまうと、消火器では消火することができませんので、必ず避難してください!

消火器を扱う上での注意点

消火器を使用、管理する上で気をつけなければいけない点がいくつかあります。万一の時、消火器が正常に使用できるようにするために、必ず注意点を守りましょう。

注意点①使用期限

消火器に充填されているものは、薬剤です。使用期限が切れてしまうと、薬剤の効果が薄れてしまいます。使用期限がいつまでか、しっかり確認し使用期限が切れてしまったら、新しいものと取り換えましょう。また使用期限を超えていなくても3か月に1度は、圧力計など点検しておくことがおすすめです。

点検が面倒だと感じる方には、メンテナンスが不要の消火器を選ぶと良いでしょう。点検不要のものはお値段が少し高くなってしまいますが、使用期限だけ気にかえていればかまわないので、楽チンです。

注意点②処分方法

使用期限を超えてしまった場合、使用期限が超えてしまった消火器は処分しなければなりません。しかし、いつものゴミステーションで捨てることはできません。消火器は、リサイクルしなければならないと定められています。そのため、消火器のメーカーの窓口に問い合わせして、引き取ってもらわなければなりません。

中には、リサイクルの際に引き取り料がかかってしまうメーカーもあります。消火器を選ぶ際に、引き取り料の有無で選んでみるのもおすすめです。処分を面倒に感じるかもしれませんが、決められたルールをしっかり守って処分し、使用期限が切れてしなった消火器は早めに新しいものと交換するようにしましょう!

おすすめの消火器5選

ここからは、実際に手元に置いておくと安心なおすすめの消火器を厳選して5つご紹介します。消火器とは思えない、インテリアに馴染むお洒落なものや、消化後の掃除が簡単なものなど、自宅で使うのにおすすめな消火器をご紹介していきます。まだ、消火器を設置していないお宅は必見です!

おすすめ①モリタ宮田 ABC粉末消火器

モリタ宮田 アルテシモ MEA6 ABC粉末消火器 6型
モリタ宮田 アルテシモ MEA6 ABC粉末消火器 6型

薬剤質量:粉末(ABC) 2.0kg
総質量:約2.9kg
全高:約465mm
全幅:約200mm

アルミを使用し軽量化を図り、さらには耐久性も格段に上がった、消火器がモリタ宮田のABC粉末消火器です。湿気を逃す構造になっており、経年劣化を防いでくれるので万一の際にも安心して使用できます。価格も5,000円前後とお安く、いざいというときの安心が5,000円前後で購入できるのでおすすめです。

おすすめ②初田製作所 クマさん消火器

初田製作所 消火器 ALS-1.5RH
初田製作所 消火器 ALS-1.5RH

適応火災:普通・天ぷら・ストーブ・電気火災
放射時間(20度):約28秒
放射距離:3~7m

かわいらしいグリーンが目立ち、消火器には見えないデザイン、またサイズも選べ小型のものであれば、女性でも問題なく使用できると高評価の消火器です。日々の点検も、加圧計をチェックするだけでなので、メンテナンスに手間もかかりません。消火器による破裂事故もあるのですが、破裂しないようバーストレス仕様になっていることもおすすめポイントです。

おすすめ③ヤマトプロテック ABC粉末消火器

ヤマトプロテック ABC粉末消火器 蓄圧式
ヤマトプロテック ABC粉末消火器 蓄圧式

サイズ:高さ50.4×幅18×奥行12.6cm
本体重量:5.13kg
消火薬剤/薬剤質量:粉末ABC/3.0kg

ヤマトプロテックのこちらの消火器は、蓄圧式で湿気を溜めこまない作りになっていることが特徴にあげられます。消防庁推奨の優良住宅用防災機器に指定されるほど安全性に長けており、安全栓が1度抜けているものか見分けられるよう。封ロックがついています。安全を重視して自宅に置いておくのであれば、ヤマトプロテックのABC消火器がおすすめです!

おすすめ④モリタ宮田 消火器キッチンアイ

モリタ宮田工業 住宅用消火器 キッチンアイ
モリタ宮田工業 住宅用消火器 キッチンアイ

消火薬剤:強化液(中性)1.0L
適応火災:普通・天ぷら油・ストーブ・電気
使用温度範囲:-20℃~+40℃

ボンベにはかわいらしいイラストが描かれており、赤以外にもグリーンやグレーなど選べるカラーも豊富にあります。食品原料由来の薬剤を使用しており、消火活動の際に体にもたらす影響を少なくしてくれている環境に配慮した消火器です。また、中性の薬剤なので、消化後の掃除も簡単に行えることもポイントにあげられます。

おすすめ⑤モリタ宮田 +maffs

とにかく、おしゃれでインテリアに馴染む消火器が欲しい!と言う方におすすめなのが、モリタ宮田の+maffsです。スタイリッシュなデザインでカラーは黒と白のモノトーン展開、部屋のどこにおいても問題ありません!また、メンテナンスが不要なこと、中性薬剤なので消化後の片付けが簡単なこと、消火器としての役割も十分に果たしてくれます。このデザインであれば、インテリアの邪魔をすることはないので、火元の近くに設置しておくと、いざというときにすぐに使用でき安心です!

万一のときのために消火器があると安心!

万一のときの災害の準備を日頃からしておくと安心です。地震や台風などの災害に備えている方は多いでしょう。しかし、火災が起きてしまうときのために備えておくことも大切です。炎は大きくなってしまうまでの、小さな火であれば消火器を使用し、初期消火が可能です。被害を最小限に抑えるためにも、消火器はなくてはならないアイテムです。

最近は、真っ赤な消火器だけでなく、インテリアにも馴染むおしゃれな消火器も発売されています。自身の好みに合わせて、おしゃれな消火器で災害に備えましょう!


※記事の掲載内容は執筆当時のものです。