ラチェットレンチおすすめ15選!特徴から使い方まで徹底解説!
DIYや修理・整備をする際になくてはならないアイテムの一つ「ラチェットレンチ」。種類も様々でそれぞれにメリットや特徴があります。それらを踏まえたうえで自分のスタイルに合うラチェットレンチの選び方や、現在人気を集めているおすすめアイテムを紹介していきます。
目次
工具のラチェットレンチとは
おなじみの工具「レンチ」はボルトやナットを回すためのアイテムですが、それにラチェット機構を組み合わせたものが「ラチェットレンチ」という工具です。通常だと一回一回レンチを差し直して回していくことが必要ですが、ラチェット式の場合はそのままハンドルを元の位置に戻して反復作業により回していくことができるので作業がかなり楽になり時短にもなります。
ラチェットレンチの種類
ラチェットレンチにはいくつかの種類が存在しています。それぞれの種類の特徴を理解することで自分が行う作業にピッタリのものをチョイスすることができるようになります。ここでは5つの種類について取り上げてみました。
種類①片口ラチェットレンチ
1種類のサイズのソケットが装着されている最もオーソドクスなラチェットレンチです。サイズは1種類ではありますが、その分ヘッド部がスリムに作られているためあまりスペースのない狭い部分でも作業しやすくなっています。作りがかなり頑丈なので、ボルトナットをがっちりと本締めしたい時も使用することができます。
また、ハンドル部分は「シノ」となっており、ここに番線を絡めて締め込んでいく作業も行うことができます。基本的にボルトやナットのサイズ決まっていて同じ作業を繰り返していくような現場でよく使われている製品です。
種類②両口ラチェットレンチ
両側にソケットが付いていて、異なるサイズのボルトナットを締めることができます。ヘッド部分についているレバーを操作することで回転の方向を切り替えて使用します。両口ラチェットレンチの中にはソケット部が2層構造になっていて、その部分を伸ばしたり縮めたりすることによってサイズの変更を可能にした計4サイズに対応しているものも発売されています。
種類③ロングソケットラチェットレンチ
その名の通りソケットがロングタイプになっているラチェットレンチです。締めたいボルトナットの周辺に障害物がありレンチのヘッド部を侵入させるのが難しい状況や、製品自体の作りの凹凸が激しい場合などにこのロングソケットが必要となってきます。
製品の構造上角度が付きやすくなってしまうので、ソケットが倒れすぎないよう意識しながら、ボルトやナットの角をなめたりソケットが外れたりしないように回していくことがコツとなります。
種類④板ラチェットレンチ
薄くて軽量なので携帯性も高く非常に便利なラチェットレンチです。両端にソケットが装着されている2サイズ仕様ものが多く、中には裏表でサイズを変えることのできる4サイズタイプのものもあります。
ボディが軽い分、強度面では通常のラチェットレンチには劣るため鋼材等に使われているボルトの増し締めや本締めに関しては向いていません。それでもある程度のところまでであれば力を入れて締めることは可能なので一つ持っておくと非常に重宝します。
種類⑤コンビネーションラチェットレンチ
片側にラチェットレンチ、反対側にスパナが付いているタイプの製品です。ソケットを差し込むことが可能でトルクをかけつつ、素早く締めていきたい時にはラチェットレンチの方を使用することが出来ますし、ソケットのヘッドを差し込むことができない部分に関しては、スパナを使ってボルトナットを締めこんでいくことのできる便利なアイテムです。
ラチェットレンチの選び方
様々な種類のあるラチェットレンチですが、自分の用途に合わせてどの種類を購入するのかを決めることが、適切な製品を上手に選ぶコツとなります。
例えば建設現場等での仕事の場合のようにボルトナットを強い力でしっかりと締めこまないといけない状況では、強度の高い素材が使用されている片口、もしくは両口のシノ付きラチェットレンチを使用する必要があります。腰道具にもしっかりと装着しやすく、レンチ自体も頑丈なため実際の現場でも広く使用されています。
スペースのあまりない狭い場所でボルトナットを締めることの多い作業であれば板ラチェットレンチを選択するのが良いでしょう。ある程度であればトルクをかけて回すこともできますし、軽いので携帯性も抜群でとても使いやす製品です。4サイズに対応しているものであればいろいろな作業にオールマイティに対応できるのでおすすめです。
車やバイクの整備などの場合は、状況にもよりますがコンビネーションレンチが便利なことが多いです。スペースも狭くスパナしか差し込むことのできない部分もかなりあるため、両端に別タイプのソケットが装着されているこのタイプが重宝します。中にはラチェット部のヘッドが角度調整できる構造になっているものもありとても便利です。
もう一つの選び方のコツは素材を考えることです。例えばアルミ製のラチェットレンチは軽くて扱いやすいですが、頑丈さという面では少し不安が残ります。ステンレス製のものは耐久性はありますが、その分重さが増してしまいます。それぞれの素材によるメリットとデメリットを比較して自分が行う作業に合うものを選ぶことが大切です。
ラチェットレンチの使い方
ラチェットレンチの使い方としてまず重要なのは、ボルトやナットのサイズの確認作業です。双方のサイズが合っていない場合、無理やり回しているとボルトの角が取れてしまって普通のレンチでは回せなくなるというトラブルが生じることがありますし、ソケットにもダメージを与えてしまいますのでピッタリ合うサイズを使用することが大前提です。
ラチェットレンチを回す時は、回転させたい方向にレバーの位置を合わせてボルトの開け閉めを行います。そのままソケットを抜かずにラチェット機構を使ってハンドルを戻して再び締めていくことができますので作業をスムーズに行うことができます。
使用時の注意点
ソケットを斜めからではなく、真上から差し込んでしっかりとかかっていることを確認してから回転させましょう。できるなら、片手でヘッド部を上から軽く押さえながら回すようにすると、滑ってソケットが外れて怪我をしたり他の製品を傷つけたりしてしまうことを避けられます。
板ラチェットレンチの使い方をチェック
板ラチェットレンチの使い方も、この動画にあるように基本的には他の種類と同じです。板ラチェットレンチは、その特性上ソケット部も薄く作られているので、角度がずれてしまうとうまく締まらないことがあるため、真上から押す力をある程度かけつつ角度に注意しながら回すようにするのがコツです。
おすすめのラチェットレンチ【イチオシ】
おすすめ①SK11 フレックスラチェットレンチセット
用途:六角ボルト・ナットの締付け、緩め作業
仕様1:ギア数72山
仕様2:180度フレックスヘッド
セット内容:10・12・13・14・17mm
特徴:本締め可能なラチェットレンチの5本組セット
SK11製のコンビネーションラチェットレンチですが、この製品の特長はラチェット式になっている側にフレックスヘッドが採用されている点です。狭い場所に侵入させてさらにボルトの角度に合わせてソケットを差し込むことができるため作業性は抜群です。
おすすめ②TOP ステンレスラチェットレンチ ショートタイプ
呼び寸法:17×21mm
全長:250mm
先端径:直径41mm
ソケット径1:直径23.5mm
ソケット径2:直径28.5mm
材質:ステンレス
両口のステンレス製ラチェットレンチで、17mmと21mmに対応しています。ステンレス製ということで耐久性もあり、ある程度の重量感もあるため、ついつい現場でハンマーのようにたたいて使ってしまう人もいるようですが、ラチェット部の故障やソケットの破損につながる可能性がありますのでなるべく丁寧に扱うようにしましょう。
おすすめ③ハゼット ラチェットハンドル 916LG
ドイツの工具メーカー「ハゼット」の高品質ラチェットハンドルです。素材にはドイツの厳選された鉄が使用されていて抜群の耐久性が特徴となっています。樹脂グリップも使用されているため滑りにくく力の必要な作業もスムーズに行うことができます。600Nmまでのトルクにも耐えられる構造ゆえに、力をかける必要のある作業に向いています。
おすすめ④トネ 切替式ラチェットめがねレンチセット
13°オフセット仕様のラチェットレンチでとても使いやすい製品です。便利なストップ機構も搭載されているためボルトやナットの最も適正な位置でヘッドがストップし楽に回すことができます。切り替えレバーもコンパクトな設計で誤作動の心配もなく指で簡単に操作できる仕様となっています。
おすすめ⑤SUPERTOOL 4サイズラチェットレンチ
シノ付きの両口ラチェットレンチですが、こちらの製品はソケット部が2層構造になっているため4サイズに対応している非常に便利なアイテムです。サイズは17mm・19mm・21mm・24mmに対応しています。できるだけ軽装備が求められる高所作業時などには特に4サイズ仕様のものは重宝します。
おすすめ⑥KTC BR3E-H
一体式クロウ採用のKTC製高強度ラチェットレンチです。グッドデザイン賞を受賞しているだけあって見た目も美しいフォルムに仕上がっています。ソケットの取り付けに関してもユニオン機構の採用で作業中に不意にソケットが外れるトラブルも防ぐことができます。
おすすめのラチェットレンチ【片口・両口】
おすすめ⑦トップ 片口ラチェットレンチ
ずっしりとした重厚感のある「トップ」の片口ラチェットレンチです。特に注目できるのは錆に強い塗装が施されている点で、長く愛用できる工具となっています。また、落下防止のセーフティコード取り付けのための穴を装備している点も特徴となっています。
おすすめ⑧トップ 両口ラチェットレンチ
こちらもトップ工業から発売されているラチェットレンチの両口タイプです。塗装は錆びにくいカチオン塗装の仕上げとなっており、本体や爪も鍛造で作られているためかなりの強度があります。シノを使った穴合わせや、ボルトナットを固く締めていくような大きな力を加えていく仕事をする際にも安心感があります。
おすすめ⑨スーパーツール 両口ラチェットレンチ
「スーパーツール」の両口ラチェットレンチですが、特徴的なのは「曲がりシノ」が付いている点で、ストレートタイプのものよりも番線の締め付けが行いやすくなっています。穴合わせなども力が入りやすいので、あえてこの曲がりシノ付きを選ぶ人も多いです。
おすすめのラチェットレンチ【板・ハンドル】
おすすめ⑩トップ 板ラチェットレンチ
薄くて軽くしっかりと力も加えられる使い勝手抜群の板ラチェットレンチです。この1本の板ラチェットレンチで4サイズまでカバーしている点も非常にうれしい特徴です。腰道具に取り付けるツールをなるべく減らしたい場合にこの4サイズ仕様はおすすめです。
おすすめ⑪SEK 4in1 板ラチェット
●入数:1丁●対辺寸法(mm):8×10、12×13●全長(mm):172●厚み(mm)T1:19.5●厚み(mm)T2:21.5●幅(mm)D1:27.5
こちらも4サイズに対応する板ラチェットレンチですが、ソケット部分が球状になっていて角度調整が可能になっているという特徴も兼ね備えています。これにより角度のない狭いスペースでもしっかりとボルトナットにはめ込むことができ、手早く確実な作業を行うことができます。
板ラチェットレンチには少ない落下防止のためのセーフティーコード取り付け部が設けられているところも見逃せない点です。
おすすめ⑫ SK11 アングルラチェットレンチ
「SK11」のアングルラチェットレンチですが、非常に軽量に作られている点が最も大きな特徴と言えます。通常のシノ付きラチェットレンチでは300g~400gは普通にしますが、こちらの製品はわずか59gという軽さで長時間の作業も疲労感を感じにくくなっています。同じ板ラチェットレンチの中で比較してもここまでの軽量のものはなかなか見つからないでしょう。
おすすめ⑬TOP ラクラッチ
比較的値が張るアイテムですが、狭くて他のレンチではボルトにヘッドをはめ込むことが難しい時でもこの長く突き出しているソケットであれば作業可能という状況もあります。ボルトやナットをしっかりとホールドしてくれるので安定感もあり楽に作業することができます。実際に電気関係の作業従事者の多くが使用していることもありクオリティも間違いありません。
おすすめ⑭高儀 GISUKE 2WAY ラチェットハンドルセット
セット内容:
2WAYラチェットハンドル
ソケット(6.35mm):7/8/10/11/12/13mm
ドライバービット:+0/+1/+2/-4.5/-6
六角ビット:2.5/3/4/5/6mm
こちらのアイテムは特にDIYのために購入を考えている方にぴったりの製品です。13mmまでのボルトナットを締めることができると同時に、ソケットを付け替えてプラスマイナスのドライバーや六角レンチとしても使用することができる優れものです。一つ備えておけば様々な状況に対応することができるのでおすすめです。
おすすめのラチェットレンチ【コンビネーション】
おすすめ⑮ TRUSCO ラチェットコンビネーションレンチ
最後にご紹介するのはTRUSCOのラチェットコンビネーションレンチで、ヘッドの角度を調整できる点が大きな特徴です。108mmというショートタイプなので様々な作業にメインツールとして使用するというわけにはいきませんが、車やバイクの整備など狭いスペースでの作業が多くなる状況でかなり重宝します。
ラチェットレンチを用途に合わせて正しく使おう!
一口に「ラチェットレンチ」と言ってもその種類は様々で、それぞれが得意とする分野も違ってきます。自分がどんな作業を行うのか、それに求められる性能とは何かをよく考えて最も合うものを選ぶことが大切です。
また、種類によって適切な扱い方も変わってきますので、それぞれの特徴を理解してその工具が持つポテンシャルを最大限引き出す形で使用していくことで、より一層の作業効率アップにつなげることができます。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。