ペレットストーブと「薪ストーブ」の違いとは?基礎知識を徹底解説!
ペレットストーブは環境に優しくエコな暖房器具として注目されています。ここでは、ペレットストーブと薪ストーブの違いやペレットストーブの設置するメリット・デメリット・注意点などペレットストーブに関する基礎知識を徹底解説していくので興味のある方はどうぞご覧ください。
目次
ペレットストーブとは?薪ストーブとの違いは?
ペレットストーブと薪ストーブはどちらも環境に優しくエコな暖房器具として注目されていますが、このふたつにはどんな違いがあるのでしょうか?ここでは、ペレットストーブと薪ストーブの違いついて解説していきます。
ペレットストーブとは
まずは、ペレットストーブの特徴をチェックしていきましょう。ペレットストーブとは、丸太や樹皮・枯葉などを顆粒状に粉砕し棒状に圧縮形成したもの(木質ペレット)を燃料したストーブで、薪ストーブのように暖かく石油ストーブやエアコンのように手軽使えるのが魅力です。
また、薪ストーブよりも着火時の煙が少ないほか、設置工事費・煙突掃除費・燃料代が安いことでも話題を集めています。機種によっては、お湯を沸かしたり料理を作ったりすることができるのが魅力です。
ペレットストーブには、電力と使うタイプと電力なしで利用できるタイプの2種類があり、お部屋全体を優しく暖めてくれます。軽い機種でも約70kg程の重さがあり、重い機種になると270kgを超えるものもあるので、シーズンごとに片付けることができないのが難点です。
薪ストーブとは
薪ストーブはその名前の通り、薪を燃料にしたストーブです。薪ストーブの排気は煙突からはき出されることになるので、煙突の設置が必須となります。
薪ストーブは、薪を燃やした時に発生する熱エネルギーがストーブ本体や正面のガラスから、赤外線として放出される(輻射熱)ことでお部屋を暖めます。また温度の低い空気よりも軽い暖かい空気は、溜まる性質があるため素早くお部屋全体を暖めてくれます。
ペレットストーブよりも「まめに煙突の掃除をしなくてはならない」「薪を集めるのに手間がかかる」「初心者では扱いにくい」といった違いがあります。
ペレットストーブを設置するメリット
ここまでは、ペレットストーブと薪ストーブの違いについて解説してきました。ここからは、ペレットストーブを設置するメリットについてチェックしていきましょう。
メリット①優しい暖かさ
ペレットストーブを設置するメリット1つ目は「優しい暖かさがある」です。ペレットストーブは輻射熱により部屋を暖めくれます。赤外線の熱線によって直接伝わる輻射熱は、エアコンや石油ストーブの暖かさとは違い優しい暖かさで身体を芯から暖めてくれます。また、消火したあとも部屋の温度はすぐに下がらずに、暖かさがしばらくの間残っているといった特徴もあります。
メリット②煙が少ない
ペレットストーブを設置するメリット2つ目は「煙が少ないところ」です。着火時には少量の煙がでますがその後はほとんど煙はでないため、周りの家に迷惑をかけることはありません。
また、薪やペレットを燃やすとダイオキシンを排出し環境を破壊すると心配する方もいるかもしれませんが、薪やペレットを燃やしてもダイオキシンは排出しないので安心して使用できます。
メリット③使いやすい
ペレットストーブを設置するメリット3つ目は「使いやすいところ」です。燃料には「木質ペレット」という丸太や樹皮・枯葉などを顆粒状に粉砕し棒状に圧縮形成したものを使用しているため、手を汚さずに投入ができ薪ストーブよりも取り扱いが簡単なところポイントです。また、煙突の設置方法やメンテンナスが楽にできるといった利点もあります。
ペレットストーブにデメリットはある?
環境に優しくエコな暖房器具として注目されているペレットストーブですが、デメリットもあります。ここでは、ペレットストーブのデメリットを解説していきます。
先程も解説しましたが、ペレットストーブには電力と使うタイプと電力なしで利用できるタイプの2種類があります。電力が必要な機種には、設置しておいたペレットを自動で補給してくれる機能がついるものもありますが、数年に1度のペースでモーターやファンを交換する手間がかかります。また電力を使う機種の場合、停電時に使えなくなるといったデメリットがあるので停電時にも利用できるものが欲しいという方は、電力を使わない機種を選ぶようにしましょう。
薪ストーブに比べ煙突の設置が簡単にできるますが建物の構造上、手の届かない位置に煙突を設置した場合には掃除に手間がかかることも覚えておきましょう。
ほかにも、燃料となるペレットの在庫を切らしてしまうと使用できなくなるので、在庫を切らさないようにしっかりと管理しておきましょう。
ペレットストーブを設置する時の注意点
ペレットストーブを設置するメリットやデメリットについて解説したあとは、ペレットストーブを設置する時の注意点をチェックしていきましょう。
マンションでは許可が必要になる
マンションにお住まいの方でもペレットストーブを設置したいと考えている方もいるいるはずです。では、マンションにペレットストーブは設置できるのでしょうか?実際にマンションでも設置できたという方もいらっしゃいますが、その数は少ないのが実状です。
その理由にあげられるのは、壁に穴を開けなくてはならない・少ないとはいえ煙が発生する・燃焼するときに臭いが発生するなどです。
それらをクリアにするためには、マンションの管理会社や近所の方々に許可を取る必要があるので実現するのが難しいようです。どうしても設置したいという方は、1度管理会社に相談してみると良いでしょう。
火災の危険性を認識しておく
ペレットストーブを使用するうえで、火災の危険性を認識しておくことも重要です。火災の原因として考えられるのは、燃焼中や消化中にきちんと排気がされていない場合です。煙が排気されていないということは熱も排気されていないことになります。すると、排気されない熱がペレットタンクや燃焼室の伝わり火災が発生する場合があります。うまく排気がされない要因は、落雷や天災などなんらかの理由で停電している・排気ファンやマザーボードの不具合・操作ミスなどから排気ファンが作動していないことが考えられます。
ペレットストーブが原因の火災はほとんどありませんが、万が一火災が起きたら、焦らずペレットに少しずつ水かけて消火するようにしてください。このとき煙は室内に広がるので、窓を開けて換気をするようにしましょう。ペレットタンク内は半密閉状態になっているため、すぐに燃え上がることはありません。はじめは、煙がもくもくと上がった状態になるので、初期段階で処理をすることが大切です。自分では対処できないと感じた時には、無理せずにすぐに119番通報してください。
ペレットストーブには、いろいろな種類がありシステムや危険性も違ってきます。購入する際は、火災などの危険性をしっかり確認しておくようにしましょう。
ペレットストーブ設置にかかる価格は?
ここまではペレットストーブを設置する時の注意点を解説してきました。ここからは、ペレットストーブ設置にかかる費用や補助金制度についてみていきましょう。
本体価格や設置費用の相場
ペレットストーブを設置する場合、本体価格だけでなく排気筒設置などの工事費がかかります。本体価格は大きさによっても異なります。海外製の高級品になると100万円以上するものもありますが、国産の小さなタイプなら20万~30万円で購入できます。
それに加え、排気筒設置などの工事費の相場が10万~30万円になるので、ペレットストーブの設置に伴う費用は、30万~60万かかることになります。小さなサイズでも、寒さの厳しい地域でなければ15畳~20畳くらいの部屋に対応できるので自分あったタイプを探してみましょう。
補助金制度を利用しよう
薪や木質ペレットなどを天然素材を燃料とする薪ストーブやペレットストーブは、購入時に補助金制度が受けられる可能性があります。補助金制度の内容は市区町村によって異なるので、自分の住んでいる地域に薪ストーブやペレットストーブに関する補助金制度があるか確認してみると良いでしょう。
薪ストーブやペレットストーブを販売している会社や設置しているリフォーム会社でも相談にのってくれる場合もあるようです。
ペレットストーブ設置の前に正しい知識を持とう
ペレットストーブと薪ストーブの違いや設置するメリットやデメリットなどの基礎知識を徹底解説するとともに、設置かかる費用や補助金制度についてもご紹介しました。
ペレットストーブは、環境に優しくエコな暖房器具として注目されており、正しい知識をもって利用すれば、快適に過ごすことができます。お住まいの地域よって補助金制度が使える可能性もあるので、ペレットストーブを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。