引用:O-DAN

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トラックを運転するコツ・テクニックとは?!乗用車との違いや注意点も解説!

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中型・大型トラックを安全に運転するためのコツやテクニックを知りたい方も多いのではないでしょうか。この記事ではトラックと乗用車の違いから上手に運転するコツやテクニック、注意点について紹介します。取得した免許証を活用するために運転技能の向上は必要です。今より自在にトラックを操縦したい方、横風や死角、内輪差を克服したい方はぜひ参考にしてください。

大型トラックと乗用車の違いとは?

乗用車と大型トラックでは、車体の大きさと運転システム、必要な免許証が違います。乗用車でも車体の大きさが異なると、同じ運転では事故を起こしてしまい、大型トラックでは更に、重大な事故につながる危険性が高まります。

車体の大きさには車両感覚の違いも含まれます。ワゴン車と一般的な乗用車では、運転席から後ろが長くなりますが、大型車両になるほど違いが大きくなります。大型トラックと乗用車の注意点を事前に把握し、安全意識を高めましょう。

トラックと乗用車の違い①車体の大きさ

車体は、長さと高さ、車幅のすべてが乗用車よりも大きく、運転位置も高く最前部になります。この違いが運転中の感覚と視線に影響を与えます。

車両が長くなれば左折時の巻き込み事故の確率が高まり、方向転換やバック時のスペースも必要です。高さの違いは桁下や立体駐車場など、侵入できない場面も考慮しなければなりません。車幅の大きさは、通行する道幅や駐車スペースの事前確認が重要です。

運転席が高くなり視野は広がりますが、前方車両を見落とす危険性も高まります。アンダーミラーの活用など、トラック独自の安全確認を覚えましょう。

トラックと乗用車の違い②運転システム

乗用車ではオートマチック(AT)車が多くなりましたが、トラックはマニュアル(MT)車が一般的です。そのため、運転中はクラッチ操作とギアチェンジが必要になります。

また、ブレーキシステムはフットブレーキと乗用車のエンジンブレーキのような役割の排気ブレーキの2種類を使い分けます。積載量が多い時の下り坂の減速に使用しますが、空荷の時はスリップやスピンを誘発します。降雨時や路面が濡れている時は特に注意が必要です。

ギアチェンジや排気ブレーキの上手な利用は、燃費向上にもつながります。

トラックと乗用車の違い③免許証

大型トラックの運転には、大型自動車免許が必要です。普通自動車免許、中型及び準中型免許、大型特殊免許を取得後3年経過すると受験できます。

大型免許が乗用車と大きく違う点は、視力検査に加えて深視力検査や聴覚検査、色覚検査が受けることです。深視力検査とは、前後から近づく棒が重なる点を示すテストで、3回の平均誤差が2cm以内でなければ合格できません。視力も片眼が0.5以上、両眼で0.8以上必要です。

大型車両は、運転技術と視力や聴覚などが重視されます。取得時のみならず、更新時も毎回同じ検査を課せられます。

中型・大型トラックを上手に運転するコツ

車体の大きさや運転システムの違いは、トラックの運転に影響を与えます。そのため、中型や大型の運転にはコツやテクニックが必要です。

トラックの運転システムの違いは、体感する速度に現れます。そのため、シフトチェンジやブレーキのタイミングなど独特です。積載量が多くなれば乗用車以上に制動距離が変わります。

バックや方向転換は乗用車でも初心者には難しいですが、トラックではルームミラーが使えないため更に難易度がアップします。上手に運転するコツを覚えましょう。

トラック運転のコツ①シフトチェンジ

マニュアル(MT)車は速度や路面状況に応じたシフトチェンジをしますが、乗用車よりも早めに対応します。

シフトチェンジ中は片手運転になるため、短時間でシフトアップして安全な運転姿勢をキープします。また、エンジン音をよく聞いて、一定の音になるようシフトギアを選択し、適切なシフトギアは走行安定性を引き出すため燃費向上に役立ちます。

上り坂では早めにシフトダウンして出力を高め、下り坂ではシフト選択を利用して速度を調節します。エンジン音を聞きながら回転数をタコメーターで確認し、エンジンに負担をかけない運転を心がけましょう。

トラック運転のコツ②右折や左折

右折や左折はハンドルを回すタイミングと内輪差、速度調節とシフトチェンジなどのコツやテクニックを覚えます。

右折や左折では多くの事故が発生します。内輪差による巻き込み事故を防止するため安全確認を徹底します。大型トラックは左側ドア下に目視用の窓がありますが、荷物などで視界を妨げないように注意しましょう。

右折も左折も道幅に合わせたハンドル操作を行います。車体を振って適切な角度で侵入できるようにしますが、車線のはみだしなど周囲の車両に迷惑がかからない配慮も必要です。

トラック運転のコツ③バックや方向転換

バックや方向転換はミラーの使い方がコツです。乗用車でも左バックが苦手の方は多いので、思い切って右バックになるように進路を選択します。

バックのポイントは、後輪の位置と内輪差です。後ろに気を遣うあまり、前方にゆとりがなくなることもあるため、左と右のミラーを交互に見て、車体がまっすぐになるように進路を取ります。

マニュアル(MT)車はクラッチ操作も大切で、エンストを起こさないように注意します。バックに集中しすぎて、切り返しの際、安全確認を忘れないようにします。

トラック運転のコツ④速度

トラックは気づかない間に速度が出過ぎる場合もあります。速度は体感で覚えるより、こまめに速度計で確認しながら、法定速度を遵守すると良いでしょう。

特に積載量の違いによる速度は注意が必要です。乗用車でも1人で運転する時と乗車定員ぎりぎりの人数ではアクセル操作と加速が一致しません。トラックはブレーキ操作と減速が一致しないことが多く、下り坂や路面が濡れた状態では危険です。

登坂車線を上手に利用して、車両に負担をかけない速度を意識します。合流は速度を保ちながら流れを見極め、後方確認もしっかり行います。

トラック運転のコツ⑤ブレーキ

トラックの運転は中型・大型を問わず急ブレーキは厳禁です。荷物を積んでいない時は、タイヤがロック状態になり、大変危険です。ブレーキを踏んでも止まらなくなり、最悪の場合、車体後部の振動によりハンドル操作が不可能になります。

ブレーキだけでなく、トラック運転は急ハンドル・急ブレーキ・急加速(アクセル)など「急」な操作を避けなければなりません。乗用車でも悪い運転とされますが、トラック運転では事故を引き起こす要因です。運転前から時間にゆとりをもって行動します。

中型・大型トラックを運転する際の注意点

中型・大型トラックは車体の大きさから生まれる内輪差と死角の危険性、横風への注意が必要です。

内輪差は車体の長さの他、運転席の位置が関係します。死角の危険性は走行中の前方だけでなく、後方も含みます。横風への注意はハンドル操作に対する影響と横転の危険性を指します。

トラックには安全性を向上させるための装置も搭載されています。それ以上に運転者の技能向上も大切です。中型・大型車両特有の注意点を紹介します。

注意点①内輪差

中型・大型トラックは前輪と後輪の間隔が乗用車より長く、軌道の違いによる内輪差が発生します。内輪差は巻き込み事故につながるため、特に注意が必要です。

内輪差による巻き込み事故を防止するためには、サイドミラーの位置を下向きに調節して後輪の動きを確認できるようにします。前方確認はもちろんですが、内輪差を発生させる側の車体後部へも意識を集中させます。

右折も左折も車線をはみ出さないように、大きく旋回させます。乗用車ほど加速できない点も考慮します。クラッチとギア操作も同時進行させるので大変ですが、安全を最優先に運転します。

注意点②横風

車高の高いトラックは、運転中の横風によりハンドルを取られて車体が風下に流されたり、横転したりする危険な気象条件です。

強風による横風の他、トンネル出口やビルの間など地理的条件でも発生します。スピードを控えめにする、ハンドルをしっかり持つ対策を実践します。また、強風の日は走行ルートを変更し、高速道路や危険区域を避けて安全を確保しましょう。

風力は気象情報と共に、道路脇に設置された吹流しでも確認可能です。吹流しの角度と風力を紐づけして覚え、運転に役立てます。

注意点③死角

車体の陰や前方との車間、バックする際に発生する死角は、乗用車よりも範囲が広く危険です。

中型・大型トラックは、車体の大きさと運転席の高さによって死角が発生します。ルームミラーが使えないことも、死角を拡大させる要因です。2人組で、1人が運転席に座りもう1人がトラックの周囲を歩いて、実際の死角を体験するとよくわかります。

その後、サイドミラーを活用して、目視で確認できる位置とできない位置を把握します。ミラーを1枚増やす、ミラーの位置を変えるなどの対策を講じると死角を低減させることができます。

トラック運転のコツやテクニックを身につける方法

車両感覚を把握するために、駐車場など広い場所で白線を踏む練習を実践します。白線を踏む、またぐなど自分で目標を掲げてトライし、前進・バックの他、左折や右折などパターンを変えると効果的です。

その際、ミラーでの見え方をチェックします。実際の白線との距離とミラーに映る状態を体で覚えさせ、バックモニターも活用し視線の配り方が均等になるように練習を重ねます。

天候や時間帯を変えて、明るさによる見え方の違いをマスターすると更にコツやテクニックが身に付きます。

コツやテクニックを習得してトラックを自在に操ろう

中型・大型トラックは乗用車と車体の大きさや駆動システムの違いにより、運転する際はコツやテクニックが必要です。安全確認するための視線の配り方にも注意します。

大型車両を運転する上手に運転するコツは、シフトチェンジをスムーズに行うことです。右折や左折、バックの際は内輪差と死角を把握して、安全運行を心がけます。

中型・大型トラックは免許証に求められる条件も厳しくなります。取得した免許証を活用できるように、コツやテクニックを取得して思い通りにトラックを操縦しましょう。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。