自宅でも簡単に作れる!燻製のやり方&おすすめ食材をご紹介!
燻製とは食材に煙をかける調理方法のことです。食材のうまみをアップさせたり、燻製ならではの香りをプラスすることができます。今回は、アウトドアやお庭で燻製に挑戦したい方へ向けて初心者の方でも簡単にできる燻製のやり方とおすすめ食材をご紹介していきます。
燻製についての基礎知識
燻製(くんせい)とは、肉や魚を塩漬けして煙をかける調理方法のことです。もともとは保存食だった燻製ですが、冷蔵技術が発達した現代では、食材の香りやうまみを高めるために取り入れられています。
また、燻製の煙にはカルボニル化合物やフェノール化合物、有機酸などが含まれているため、食材をそのまま食べるよりも味わいが豊かになります。また、食材の殺菌効果が期待できるメリットもあります。
燻製の種類(熱燻法・温燻法・冷燻法)
燻製には「冷燻」「温燻」「熱燻」という3種類の方法があります。燻製にしたい食材に適した方法で燻すことが大切です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
【冷燻】
冷燻とは、約15~30℃の間で2~4週間じっくりと燻す方法です。生ハムやスモークサーモンを作るのに適しており、やや硬めの食感に仕上がります。冷燻は温度と湿度の管理が必要なので、中級者以上の方におすすめです。
【温燻】
温燻とは、約30~80℃で1~6時間燻す方法です。チーズのように火を通さなくても食べられる食材におすすめで、食材の水分が残るため、やわらかい仕上がりになります。市販の燻製器で取り入れやすい方法で、初心者の方におすすめです。
【熱燻】
熱燻とは、約80℃以上の温度で1時間程度燻す方法です。食材にしっかりと火を入れられるので、肉や魚などの燻製に適しています。熱燻は水分多めに仕上がるため、ジューシーな味わいを楽しめます。
燻製のやり方
これから燻製に挑戦してみたいという方は、燻製の工程を把握しておきましょう。基本的な工程は以下の通りです。
燻製の工程①味付け
味付けされていない魚や肉を燻製にする場合、食材に塩を塗るか塩水に漬けます。燻す前に塩をふることで、食材の腐敗防止につながります。チーズやウインナー、ベーコンなどは味付けをする必要はありません。次の工程の「乾燥」からスタートしましょう。
燻製の工程②乾燥
食材の表面についた水分を拭き取って、ザルやネットにのせます。風通しの良い日陰に置き1時間~半日ほど風に当てて乾燥させます。食材の表面に触れた時に水分を感じなければ乾燥の工程が完了です。乾燥がしっかりできていないと苦みやえぐみ、酸味が出やすくなるので、十分乾燥させましょう。
燻製の工程③燻製
食材を燻製器に入れ、スモークチップを使用して乾燥させた食材を燻していきます。燻し終わったら、もう一度風乾させましょう。食材が落ち着き、煙くささが取れたら完成です。
自宅で作る燻製のおすすめ食材
自宅で燻製調理ができれば、定番の食材はもちろん、今まで食べたことがない食材を燻製にすることができます。ここからは燻製におすすめの食材をご紹介します。
定番のおすすめ燻製食材
【チーズ】
チーズはそのまま食べても美味しいですが、燻すことで風味がアップする食材のひとつです。味付けをする必要がないため、簡単に燻製ができます。スモークチップの種類を変えて風味を比較していくのもおすすめです。
【卵】
卵は燻製の定番といえる食材です。ゆで卵を漬け汁に浸した後に燻します。おつまみはもちろん、料理のアクセントに取り入れるのもおすすめです。
【ミックスナッツ】
ミックスナッツは、初心者の方にもおすすめな食材です。塩がまぶしてあるミックスナッツを選べばすぐに燻すことができてお手軽です。一度に数種類のナッツを食べ比べできるのもメリットです。
【サーモン】
生食用サーモンからスモークサーモンを作ることができます。冷燻と温燻のどちらも可能で、自分好みの塩加減に仕上げることができます。
【 ベーコン】
豚バラのブロック肉からベーコンを作ることができます。味付けをした後、塩抜きして乾燥させます。他の食材よりも手間が掛かりますが、好みの味付けに仕上げることができます。市販のベーコンも燻製することが可能です。
【ソーセージ】
ソーセージは、パッケージから出して燻すだけなので、アウトドアでの燻製がしやすい食材です。時間に余裕があれば一時間程度風乾させてから燻してください。
【ちくわ】
そのまま食べても美味しいちくわですが、燻製すると香ばしさとうま味がアップします。味付け不要なので、燻製初心者でも挑戦しやすい点も良さのひとつです。おつまみにもぴったりの味わいです。
意外と美味しい!変わり種の燻製食材
【厚揚げ】
スライスした厚揚げを燻すことで余分な油が落ち、しつこさがなくなります。豆腐と比べて水切りの手間がないため、燻製にしやすいのも作りやすい理由のひとつです。
【ミニトマト】
ミニトマトを燻製すると、生で食べるよりも酸味がまろやかになります。甘みやうま味が引きだされ、フルーツのような味わいが楽しめます。
【バナナ】
果物では、バナナも燻製に合う食材です。バナナを燻すことで、とろけるような甘みが際立ちます。さらに燻製の香りが加わることで、ブランデーのような大人な味わいになります。燻製でデザートも作りたい方におすすめです。
自宅で燻製を作るのに必要な道具
自宅で燻製を作ることができれば、身近な食材を燻製にすることができます。燻製専用の調理器具も販売されていますが、ご家庭にある調理器具で代用することも可能です。
家にあるもので燻製をするなら
中華鍋の中に焼き網を置き、食材をのせます。ステンレスのボウルを上からかぶせるだけで燻製調理ができます。ただし、スモーカー内が高温になるので、取り扱いには十分注意してください。
便利なおすすめ燻製器
サーモス(THERMOS)の「保温燻製器 イージースモーカー ブラック RPD-13 BK」は、真空断熱された魔法瓶構造の保温容器と超耐熱セラミックス鍋を組み合わせた燻製器です。一般的なスモーカーと比べて加熱時間が短く、煙の量が少ないのが特徴です。
本体サイズは約28.5×22.5×14cm、重量は約2kgです。サクラのスモークチップ50gと焼きいも用の石、アミ、クッキングレシピが付属しています。ご家庭のキッチンで気軽に燻製調理をしたいという方におすすめの商品です。
お庭やアウトドアでおすすめの燻製器
ソト(SOTO)の「いぶし処 スモークスターターキット ST-124SK」は、置きやすく、吊るしやすい「おかもち形状」を採用したスモーカーです。また、前面がフルに開くので食材の出し入れがスムーズにできます。
本体サイズは幅22.2×奥行19.4×高さ41.5cm、重量は2kgです。スモークチップ、ウッド、温度計などがセットになっているので、スモーク料理に挑戦したいという方におすすめの商品です。
燻製用の木材の種類
燻製用に使われる木材は、主に広葉樹が使われています。具体的にはサクラやブナ、ヒッコリー、オーク、リンゴなどが主流です。木材によって煙の風合いが異なり、香りの強さや相性の良い食材が異なります。好みの味わいの仕上がるように比較しながら樹種を選びましょう。
また、数種類の樹種を混ぜたブレンドタイプのスモークチップも販売されています。初心者の方でも扱いやすい商品が多いので、樹種で悩む方はブレンドタイプを選ぶのもひとつの方法です。
スモークチップを選ぶコツ
スモークチップには様々な木が使われています。使われている樹種によって香りが異なり、燻製の仕上がりにも影響をもたらします。自分の好みの燻製に仕上がるように、樹種の特徴を確認しておきましょう。
【サクラ】
サクラは短時間で香りと色がつくため、初心者の方におすすめのチップです。肉や魚、チーズ、卵など幅広い食材と相性が良いです。
【ヒッコリー】
ヒッコリーは香りが強めで煙が出やすいので、燻製づくり初心者の方でも扱いやすくおすすめです。肉やベーコン、鮭など様々な食材に使うことができます。
【リンゴ】
リングは香りや色付きは穏やかで、魚やチーズを燻製するのに適しています。ほのかに甘いリンゴの香りが感じられ、マイルドな仕上がりになります。
【ウィスキーオーク】
ウィスキーオークは、ウィスキーを熟成させるために使った樽材をチップにしたものです。チップからも少しウィスキーの香りが感じられ、深くて甘い香りの中に渋みがかすかに感じられます。クセがないのでとり肉や白身魚、チーズなど様々な食材に使えます。
燻製作りにおすすめのチップ
ソト(SOTO)の「スモークチップス ブレンド 500g ST-1316」は、新鮮な国産原木のみを使用したスモークチップです。ならとブナを中心に広葉樹がブレンドされており、薬品無添加で安心して使えます。
内容量は約500g、くせのない自然のままの香りなので、あらゆる食材に使用できます。残った場合でも保管しやすいようにチャックがついています。
自宅でもアウトドアでも美味しい燻製を楽しもう
今回はアウトドアやご家庭で燻製に挑戦したい方へ向けて、初心者の方でも簡単にできる燻製のやり方とおすすめ食材をご紹介しましたが、いかがでしたか。
燻製とは食材に煙をかける調理方法のことで、食材のうまみをアップさせたり、燻製ならではの香りをプラスすることができます。アウトドアだけのものと考えがちですが、家庭用の燻製器を使えばいつも食べている食材を手軽に燻製にすることができます。
記事の中ではおすすめの燻製器や燻製用チップもご紹介しました。これから燻製調理に挑戦したい方はぜひチェックしてみてください。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。