フローリングの補修は自分でできる?どんな状態ならプロにお願いすべき?
フローリングは掃除が楽で、ニも発生しにくいため、家の中の多くがフローリングという住宅もあります。しかし家具を引きずったり物を落としたりして、フローリングに傷がついて困ったという経験のある方は多いはずです。ここではフローリングの補修は自分でできるか、どんな状態ならプロにお願いすべきかをご紹介していきます。
フローリングの傷の種類
フローリングは木質系の床板で、リビングや寝室、廊下など家の多くはフローリングという方も多いかもしれません。しかし、気づかないうちにフローリングに傷がつくことはよくあり、じっくり見ると傷だらけになっていたということも少なくありません。
ここではフローリングの傷の種類をご紹介していきます。普段の何気ない行動で傷がついてしまっている可能性もあるので、ぜひチェックしてみてください。
種類①擦り傷
1つ目は擦り傷です。擦り傷は床に置いてある家具などを引きずったりすることでつきます。椅子を引くときに食べかすなどを一緒に引いてしまうことでつきやすく、傷自体は浅いのですが無数についてしまっていることも多い傷です。生活していると、どうしてもつきやすい傷と言えます。
種類②剥がれ
続いては剥がれです。フローリングが剥がれてしまうというのは、状態としてよくありません。紫外線による日焼けを放置した結果であったり、傷がついた床をキャスター付きの家具を引いたりして摩擦が起きて剥がれたり、水に弱いので結露する窓際も起こりやすいです。
また経年劣化による寿命からも剥がれてしまうことがあります。様々な原因で起こりますが、良くない状態を放置したり予防しないことで、寿命を早めている可能性も否定できません。
種類③へこみ傷
へこみ傷の多くは、物を落とすことでできます。重い物や高い場所から落下した衝撃で床がくぼんでしまうのですが、携帯やリモコンなど、日常で使っているものを立った状態で落とした際にもつくことがあります。テーブルなどの重い家具を長年置いていたことでできることもあり、気づかぬ内についている場合も多いです。
種類④色褪せや変色
続いては色褪せや変色です。色褪せは一気に変わっていくものではありませんが、紫外線によって色が褪せていくので、窓際の直射日光が当たる場所などに起こりやすいです。
変色は洗剤などをこぼすことで起こることもあります。近年は除菌の観点から消毒用のアルコールをリビングなどに置いている方も多いですが、アルコールをこぼしたり、除菌しようとアルコールの入った洗剤で床を拭くと、フローリングは白く変色してしまうことが多いです。
種類⑤カビ
あまりイメージがない方もおられますが、フローリングにもカビが生えます。湿気が大きな原因で、結露が起きる窓の近くや水回りが近い場所も生えやすいです。また見逃しがちですが、フローリングに敷きっぱなしの布団やカーペットがあると、その下にカビが生えることがあります。
フローリングには吸水性や吸湿性はないため、汗をかいたりしても湿気が布団の下に溜まっていることになり、カビの温床となるのです。
種類⑥床鳴り
最後は床なりです。フローリングを歩いた際にギシギシと軋む音がするもので、音が鳴る廊下などを歩いた経験のある方も多いのではないでしょうか。原因の1つに乾燥や湿度の高さなどで木材が伸縮することで、つなぎ目で擦れて鳴るということがあり、新築の家では多い現象です。
他にも、下地の木材が痩せて床と土台に間にすき間ができると音が鳴りやすかったり、白アリ被害などで床下の土台に問題が起きて床が鳴ることもあるので、様々な可能性が考えられます。
DIYで直せるフローリングの傷み
フローリングの傷みは様々ですが、DIYで直せるフローリングの傷みはあるのでしょうか。傷みが浅い擦り傷は、クレヨンのような補修材を傷に擦り込んで傷を埋めて補修できます。他にも軽度のへこみはアイロンで元に戻る場合もあり、へこみ用の補修パテを埋めることでも補修できます。
インターネットやホームセンターでもリペアキットは入手でき、価格も2000円以内で購入できるものも多いです。傷が浅いうちに、早めに補修を行いましょう。
プロに補修をお願いした方が良いフローリングの傷み
傷の種類をご紹介してきましたが、プロに補修をお願いした方が良いフローリングの傷みもあります。こうなってしまうと、自分でどうにかできるレベルではないため、プロに依頼してきちんと直してもらう方が良いです。現状でフローリングが傷んでいるという方は、放置せずに早めに対処しましょう。
頑固なカビ
まずは頑固なカビです。カビにはアルコールが有効ですが、アルコールで拭き取っても繰り返しカビが生えてくる場合は、フローリングの板材の中にもカビ菌が入っている可能性が高いため、プロにお願いした方が良いでしょう。張替になる場合や、カビ除去剤とカビ防止剤を使用するなどがあります。
深い傷やへこみ
深い傷やへこみもDIYでは直しきれない場合が多いです。パテで傷を埋めるなどの補修をしても、補修した後が目立ったり、補修した場所が平らになっていないなど、DIYに不慣れな人ではうまく仕上がらないこともあります。傷が深い、へこみがひどい場合はプロにお任せしましょう。
根本的に補修したいとき
傷ではなく、フローリングにシミが付いてしまうこともあります。飲み物をこぼしてしっかり拭かなかったり、汚れなどでシミになってしまい、張り替えを検討したり、フローリングのシミ抜き材や強力な洗剤を使って綺麗にしたことのある方もおられるかもしれません。
シミ抜きは綺麗になる場合もありますが、シミ抜きをしていない場所と色が変わってしまって余計に見栄えが悪くなることもあり、張り替えは費用がかかります。使用年数が短い場合はシミを綺麗にする業者に依頼をすれば、張り替えせずに原状復帰する可能性が高いので、選択肢の1つとして考えてみてください。
業者にフローリングの補修を依頼した際の費用の相場
業者にフローリングの補修を依頼した際に費用の相場は気になるところです。費用は補修にかかる時間で決まることが多く、10cm以内の傷を数個、1時間以内で補修する場合は15000円程度、4時間程度なら多くて15カ所ほどをになりますが30000円程かかります。
10cmを越える大きなへこみや深い傷の場合は、1カ所いくら、といった値段設定の場合もあります。大きな傷は補修に手間もかかるため4カ所で30000円など、軽度の傷より高くつく傾向にあります。業者や傷の状態によっても違うため、事前に見積もりを取って確認しましょう。
フローリング補修の注意点
ここからはフローリング補修の注意点をご紹介していきます。後から後悔しないためにも、先に注意点を踏まえて考えておくのがおすすめです。
注意点①賃貸
まず、賃貸住宅にお住まいの場合は、無理にDIYで補修しない方が良い場合も多いです。賃貸住宅の場合は退去の際に原状回復することが必要で、入居者の不注意などで床をへこませてしまったなどの場合は、入居者が傷の補修費用を負担しなければなりません。
DIYで直したつもりでも、管理会社からすると直っていない、原状回復ではないと判断されて敷金から費用を引かれてしまったり、補修費用を請求されることが多いようです。また、勝手な補修はトラブルの元になります。まだ住み続けたいが直したいという場合は勝手に補修せず、管理会社や大家さんに相談してみましょう。
注意点②間違った補修は悪化させる
もう1つの注意点は、間違った補修は傷の状態を悪化させてしまうことがあります。DIY素人の方が大きなへこみをパテで埋めた結果、凸凹になって余計に見た目が悪くなったり、強力なカビ取り剤を使って脱色してしまうなど、悪化してしまうケースも少なくありません。
最初からプロに依頼しておけば数万円で済んだものの、DIYに失敗して張り替えになると余計に高くなります。失敗した時のリスクも頭に入れておくと良いでしょう。
フローリングの気になる傷はプロにお願いしよう
フローリングの傷の種類や注意点などをご紹介してまいりましたが、自宅の傷を慌てて確かめた方もおられるのではないでしょうか。ちょっとした傷だからと放置しておくと、後々酷くなって後悔することも多いので、傷ができたら早めに補修をして、傷の原因に対して対策を講じると良いでしょう。
傷の状況がひどい場合はむやみにDIYをするより、思い切って業者に依頼する方が手間も少なく綺麗になります。DIYに自信がない方も、傷ができてしまったらプロにお任せして早めに補修しましょう。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。