ドローンサービスの株式会社FLIGHTSを徹底解説!保険やECサイトもご紹介
ここ数年、ニュースにも登場して多彩な分野で注目を集めるドローン。そんなドローンについて様々なサービスを提供しているのが、今回ご紹介する株式会社FLIGHTS(フライト)です。創業間もない企業ですが大手企業と取引を行い、すでに多くの実績を残しています。
この記事では、株式会社FLIGHTSの会社概要から、提供している様々なドローンサービスについてご紹介します。業務にドローンの導入を検討している方は、ぜひご覧ください。
目次
株式会社FLIGHTS(フライト)の会社概要
ここではまず、株式会社FLIGHTSの会社概要やサービスについてご説明します。
株式会社FLIGHTSとは
株式会社FLIGHTS(フライト)は2016年3月、代表取締役の峠下周平氏によって設立されました。掲げているビジョンは「ドローン・ロボティクス前提社会の創出に最も貢献した会社となる」。
ドローンを活用することで、農業・インフラ点検・建設の各産業で「デジタル化・自動化・無人化」を推進する事業を展開しています。現在の社員数は約40名。平均年齢は29.0歳と若いですが、ドローンサービスのリーディングカンパニーであり、最先端テクノロジー企業です。
FLIGHTSが展開するドローンサービス
FLIGHTSでは、次のような様々なドローンサービスを展開しています。
- DroneAgent:ドローン操縦士の派遣
- DroneCamp:ドローン操縦の資格取得と技術向上の講習
- DroneStock:ドローン空撮素材に特化した映像販売マーケットプレイス
- WEB加入型ドローン保険:東京海上日動と提携したドローン保険
- DroneAgentケア:ビックカメラ全店舗で提供するドローン保守プログラム
- Store. DroneAgent:ドローン本体などのECサイト
- FLIGHTS-AG:農薬散布ドローンの開発・販売
詳しくはそれぞれ後述していますので、記事をご覧ください。
ドローン操縦士やカメラマンを派遣!FLIGHTSの「DroneAgent」
引用:@Press
FLIGHTSの「DroneAgent」はドローンを用いた空撮特化カメラマン派遣サービスです。DJI公認インストラクター、JUIDA公認講師といったプロが撮影を行います。ドローン搭載のカメラは静止画で1240万画素以上、動画で4K以上と最高画質。また動画の編集を依頼することも可能です。
こういった迫力ある映像は、やはりプロにしか撮れませんよね。
また国土交通省へのドローン飛行許可申請代行サービスも行っています。空港周辺や人口集中地区の上空などでドローンの飛行を行う場合は、国土交通省へ申請し許可を得ることが必要。
業界最大級の申請実績を誇る「DroneAgent」では、これまでの申請で蓄積したノウハウがあるため、迅速に手続きを進められます。
プロを育てる教習サービス「Drone Camp」
引用:Drone Camp
FLIGHTSが展開するドローンサービスで、ドローン操縦の講義や実習を行うのが「Drone Camp」です。
「Drone Camp」はDJI CAMPのひとつです。DJI CAMPとは、ドローンの最大手メーカーであるDJI社が認定を行う、操縦者向けの民間資格である「DJI CAMP認定資格」を取得できる講習。DJI社製ドローンについての正しい知識や操縦方法、飛行モラルを学ぶことができます。
そしてこの「DJI CAMP認定資格」試験に合格すると、DJIスペシャリストとして認定され、認定証が発行されます。DJIスペシャリストに認定されると、次のようなメリットがありますので、業務で使用する方はぜひ資格取得しましょう。
- ドローンを飛行させるための国土交通省の申請時に有利になる
- ドローン保険料が割引になる
また「Drone Camp」の特徴のひとつが、「ドローン初心者でも参加できる」点です。DJI CAMPは本来、「10時間の飛行経験を有するもの」が参加条件となります。そのため初心者は参加できません。しかし「Drone Camp」では、DJIインストラクターによる10時間の飛行訓練を行うことができるため、初心者でも参加可能です。
ドローン空撮素材に特化した映像販売マーケットプレイス「DroneStock」
ドローンで撮影した映像を販売するサービスが「DroneStock」です。登録された様々なドローン空撮映像を購入することができ、ロイヤリティフリー素材のため使用期間の制限なく、何度でも使用することができます。
またメンバー登録をすれば、自分で撮影した映像を提出して、サイトで販売することも可能。その際、FLIGHTS社の社員が「法的に問題ないドローン運用状況で撮影されたものか」を判断するため、後に違法性が問題となることを防ぐことができます。
提出した映像が購入されれば、もちろん報酬が支払われるため、これまで趣味で空撮をしていた方のモチベーションアップにも繋がりますね。
FLIGHTSが提供する「WEB加入型ドローン保険」
引用:東京海上日動
ドローンにも保険があることをご存知ですか?ここではFLIGHTSが東京海上と提携して運用している「WEB加入型ドローン保険」についてご説明します。
東京海上と提携した「WEB加入型ドローン保険」
FLIGHTSと東京海上が提携し、2019年6月から運用を開始したのが「WEB加入型ドローン保険」です。その名の通り加入手続きはもちろん、決済や事故報告までWEB上で行えるため、ユーザー側の手間が最小限になっています。
ドローンを安心して業務に用いる・楽しむためには、万一の事態に備えることが大切です。そのためにドローン保険はここ数年で、多くの保険会社から提供されています。
一般的にドローンの保険には、賠償責任保険と機体保険の2種類があり、次のような事故を保障します。
- 賠償責任保険:
①対人事故 ドローンが人にぶつかり、怪我を負わせた場合
②対物事故 ドローンが公共物や他人の所有物にぶつかり、損害を与えた場合 - 機体保険:ドローンが壊れたり、盗まれたりした場合
「WEB加入型ドローン保険」では、賠償責任保険と機体保険のそれぞれを準備しており、掛け金の安さや対象ドローンの種類の多さなどから、人気の高いドローン保険となっています。まだドローン保険に加入していない方は、この機会にぜひご検討下さい。
国内初!複数ドローンメーカーに対応
FLIGHTSの「WEB加入型ドローン保険」の大きな特徴は、複数メーカーのドローンに対応している点で、これは国内初です。
これまでのドローン保険では、対象がドローンメーカーの最大手であるDJI社製ドローンに限定するものがほとんど。そのためDJI社以外のドローンでは、保険会社や保険の内容が限定されていました。
「WEB加入型ドローン保険」では、空撮用ドローンだけでなく産業用ドローンや水中用ドローンまで対象となっています。さらには現在発売中のドローンだけではなく、今後発売される新機体も取り扱っていくとのこと。
「ドローンの保険率加入率を100%に限りなく近づけ、ドローン前提社会の一助になれば」という、FLIGHTSの意気込みが伝わるサービス内容になっています。
国内のドローンビジネス市場規模は、下図のように急速な成長が見込まれています。国土交通省によると、2016年度には55件、2017年度には63件の事故やトラブルの情報提供があったそうです。そのため、万が一の際にドローンユーザーを補償する環境整備が急務となっています。
引用:DroneAgent
DJIドローン専用の保守プラン!FLIGHTSの「DroneAgent(ドローンエージェント)ケア」
ここでは、ドローンの保守点検サービス「DroneAgentケア」をご紹介します。
DJIドローン専用の保守プラン「DroneAgentケア」
FLIGHTSの「DroneAgentケア」は、ドローンの修理や保守点検を行うパッケージサービスです。加入すると1年間、電話やメールによる技術サポートと墜落などによる修理・交換を無制限で受けることができます。
補償されるプランは次の通りです。
引用:DroneAgentケア
また補償の対象となるドローンは、DJI製のドローンで以下の通り。
引用:DroneAgentケア
1年間無制限の機体修理・無償交換
DroneAgentケアの特徴は、何といっても1年間無制限の機体修理・無償交換です。何度でも修理・交換ができるというのは、初心者にはありがたいサービスですよね。
ただし、海外での補償については「海外利用可能プラン」の契約が必要、お客様情報が未登録の状態での事故等は補償対象外になるなど、注意すべき点がいくつかあります。こうした注意点を確認した上で、加入を検討してみて下さい。
FLIGHTS運営のドローン専門ECサイト「Store. Drone Agent」
ここでは、ドローン専門ECサイトである「Store. Drone Agent」についてご説明します。
FLIGHTSが運営する「Store Drone Agent」
FLIGHTSが運営するECサイト「Store. Drone Agent」では、DJI社製ドローンと周辺機器を販売しています。
任意のドローンを選んで、主な特徴や重量、飛行性能などを見比べることができるドローン比較や、商品レビュー・関連記事など見ることで、目的に合ったドローンを選ぶことができます。
さらに各ドローンの製品サポートには次のような項目が、機種によっては30項目以上掲載されています。
- ホバリングの精度は?
- 送信機で操作するのと、Wi-fiを介してスマートフォンで操作する場合の違い
- USBケーブル・モバイルバッテリーで充電できるか?
- 送信機に取り付け可能なスマートフォンのサイズは?
ドローンについて不明な点が解消されますので、安心して購入することができますね。
・Store. Drone Agent
万全の導入・アフターサポート体制
「Store. Drone Agent」のスタッフは、プロのオペレーターとして現場でドローン運用を行っています。そんな、現場での課題を知り尽くしたプロのスタッフが、導入サポートをしてくれる点が「Store. Drone Agent」の売りです。
また、資格をもったドローン専門整備士が、1機1機を整備します。メーカー直送以上に、迅速・丁寧なサポート体制を組んでいるアフターサポートも、「Store. Drone Agent」が選ばれる理由のひとつです。
ほかにもすべてのドローンサービスが送料無料、メールや電話サポートも無料といった特典付き。DJIドローンの購入を検討している方は、ぜひサイトを覗いてみて下さい。
農薬散布ドローン「FLIGHTS-AG」の開発・販売
引用:FLIGHTS-AG
FLIGHTSは農薬散布ドローン「FLIGHTS-AG」の開発・販売も行っています。ここでは、その新モデルや講習プログラムをご紹介します。
2019年9月に「FLIGHTS-AG」新モデル発売
FLIGHTSでは、2019年9月に農薬散布ドローン「FLIGHTS-AG」の新モデルを発売しました。2019年3月に発売した旧モデル利用者の意見や要望をもとに、新モデルを開発。散布ノズルの設置箇所を、旧モデルのサイドバーからモーター下へと変更したことで、より均一な散布が可能になっています。
またこれまでの液剤散布装置に加えて、粒剤散布装置も開発しました。この2つの散布装置と、本体、送信機、バッテリー2本、バッテリーチャージャーがセットになった「FLIGHTS-AGダブルパッケージ」が918,000円(税別)です。
引用:FLIGHTS-AG
「FLIGHTS-AG」では、ドローン操作が初めてでも使いやすいように、GPSを活用した手動モードに加えて、簡単操作モードを搭載しました。
ABモードでは、1辺(A点〜B点)を指定すれば、それ以降の散布飛行を自動で行います。M+モードでは、飛行は手動で行い、散布は自動で行います。
■ABモード |
■ | ■M+モード |
国土交通省認定「農薬散布ドローンオペレーター」資格発行の講習プログラム
「FLIGHTS-AG」の操縦には免許は不要。ただし安全に利用するため、講習の受講は必須です。2日間以上の講習を受講すれば、国土交通省認定の「農薬散布ドローンオペレーター」資格が発行されます。
未経験者向けの「初心者一般コース」から、散布飛行経験者向けの「短期コース」まで、複数の講習プログラムが準備されています。ここでしっかりと知識と経験を積んで、安心してドローンでの農薬散布を行いましょう。
ドローンについての最新情報
ここでは、ドローンについての最新情報をご紹介します。
様々な産業で活躍するドローン
ドローンは既存の技術を組み合わせることで、まったく新しいサービスを生み出してきました。ここ数年は特に空撮でよく使われているほか、FLIGHTSも行っている農業や測量・建設分野でも活躍しています。
さらに宅配サービスや警備・監視の分野では、様々な機能をもたせたドローンの開発が進められているところです。また災害調査・支援においては、救援活動のために警察や消防でもドローンの導入が進んでいます。
2016年に発生した熊本地震では現地の被害状況のためにドローンが活用されました。また海外では、2017年のカリフォルニア州南部で発生した大規模な山火事で、ロサンゼルス市消防局は初めてドローンを使った消火活動を行い話題になりましたね。
このようにドローンは進化を続け、今後も私達のくらしに大いに役立ってくれそうです。
引用:リスク対策.com
飛行には要注意!ドローンを規制する法律
近年、ドローンを無許可で飛行させたとして逮捕される事件が多く報道されています。ドローンは便利な機器ですが、小型とはいえ重量物が頭上を飛行するのですから危険な側面もあります。そのため、ドローンは次のような法律や条例で規制されているんです。
- 小型無人機等飛行禁止法(ドローン規制法):
ドローンに関する飛行禁止エリアを定めた法律。国の重要機関や施設の周辺300m以内の飛行を禁止しており、違反すると懲役や罰金に処せられます。 - 航空法:
次の2点について規定しており、違反すると罰金に処せられます。
①飛行禁止区域| 空港の周辺、150m以上の高度、人口集中地区の上空については飛行できません。
②飛行の方法|日中に飛行させる、目視の範囲内で飛行させる、人や公共物などから30mの距離を確保するなど規定しています。 - 電波法:
ドローンで使用する電波について、国内では2.4GHzの周波数帯を使用することとしています。輸入品で、異なる周波数を使うドローンでは注意が必要です。 - 各都道府県・市区町村の条例:
各自治体でドローンの飛行禁止エリアを規定しています。たとえば東京都では、都立公園や庭園のすべてでドローンの飛行が全面禁止されています。 - 道路交通法:
道路上でのドローンの離発着や、低空飛行で交通に影響を与える場合などは、所轄警察署長に許可申請を行う必要があります - その他:
米軍施設の上空や周辺では、ドローンを飛行させないよう、防衛省や外務省などが連名で注意喚起を行っています。
特に業務でドローンを使用する場合には、「Drone Camp」などの講習でこのような飛行禁止区域についてもしっかり学んだ上で飛行させましょう。
ドローンメーカーの世界最大手はDJI社
世界最大手のドローンメーカーは、2006年に中国でフランク・ワン氏が創業したDJI社です。そのシェアは、何と全世界の70%!中国のほかアメリカや日本、香港などに拠点をおき、今や社員が11,000人を超える世界的リーディングカンパニーとなっています。
DJI社のドローンが人気の理由は、何より性能の高さです。ドローンは一見するとラジコンヘリのようですが、その中身は精密機器の集まり。高い技術力を駆使して、手軽にドローンでの空撮を行えるようにしたことで、DJI社は「ドローン界のアップル」とも呼ばれました。今回はそんなDJI社製ドローンの人気2モデルをご紹介します。
まずはPhantom 4 Pro。高性能なカメラを搭載しており、プロ級の空撮を可能にするフラッグシップモデルです。
商品の寸法:0.1 x 0.1 x 0.1 cm ; 4.54 g
発送重量:4.1 Kg
バッテリータイプ:リチウムイオン電池
2つめはSpark。手のひらサイズのミニドローンながら、革新的な技術を詰め込んだモデルです。値段も比較的お手頃で、初心者にはピッタリといえます。
商品の寸法:17 x 19.9 x 24.5 cm ; 4.54 g
発送重量:1.9 Kg
サイズ:SDカード無し
DJIのドローンについては、こちらの記事もぜひご覧ください。
FLIGHTSはドローン前提社会の創出へ
今回は株式会社FLIGHTSの会社概要と、提供している様々なドローンサービスについてご紹介しました。記事でも紹介したとおり、ドローンは既存の技術と組み合わせてさらに新しい分野に進出を続けています。
そしてFLIGHTSは、「3年後に『ドローン前提社会の創出に最も貢献した会社になる』ことを目指して、事業と組織をハイペースで拡大する」と宣言しています。これからどのようなドローンサービスが生まれてくるのか、またどのように社会を便利にしてくれるのかが楽しみですね。
※記事の掲載内容は執筆当時のものです。