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無垢材って何?基礎知識からお手入れ方法まで詳しく解説!

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DIYやリフォーム、リノベーションなどでよく聞く無垢材、なんとなく木材の種類とは分かるけれど、詳しく知らない方が多いのではないでしょうか。無垢材のフローリングが良い、とか家具は無垢材にこだわっている、などどこか特別感のある素材ですが、無垢材を使うメリットや利用する魅力、種類や無垢材を使ったものの手入れ方法などをチェックしてみましょう。

無垢材の基礎知識

無垢材はおしゃれな家やワンランク上の建築をしている家なら使っている、と言っても良いほど人気の木材ですが、実際にはどんなものなのか、まずは無垢材の基礎知識から調べてみましょう。

無垢材とはどんな木材?

無垢材とはその名の通り木材の一種ですが、接着剤などを使って張り合わせた集成材とは違い、天然の木の丸太から切り出した1枚の板のことをいいます。無垢材と集成材は比較されることが多く、安価で扱いやすい集成材に比べて無垢材は自然そのものを感じさせる木材です。

集成材は接着剤で張り合わせているため若干硬い質感と冷たい印象があります。対して無垢材は柔らかさとあたたかみのある木材で、フローリング材に使うとほどよい硬さと肌触りが良い人気の素材です。

無垢材にはグレードがある

無垢材は集成材に比べて若干高価ではあるものの、種類や規格、グレードで価格幅も大きく違ってきます。無垢材には材質によってグレードがあり、A~Cの3タイプに分けることができます。グレードは木材の節や辺材の入り具合によってランク付けされ、品質ではなく質感や見た目によって決まります。

基本的に節がなく木の中心に近い芯材部分が多いものがプライムグレード・Aグレードになります。節があり木の外側に近い辺材を含み、色のムラなどにばらつきがあるけれど木の表情が出やすいものはセレクト(ナチュラル)グレード・Bグレードです。

素材の多くに節や辺材を含み、色ムラや木目のばらつきが大きく、樹木が傷付いた部分・入皮や中心部のもろくて柔らかい髄心などがあるものがラスティックグレード・Cグレードになります。

グレードごとに見た目や価格が異なりますが、高いグレードが良い、というわけではありません。ラスティックグレードでも木の表情が出やすく、コストダウンしつつも存在感のある素材として利用できます。

無垢材の素材の種類について

無垢材はグレードだけでなく樹木の種類も価格に関係してきますが、種類によって加工のしやすさや質感の違い、寸法の安定性が異なります。また、人気の種類や利用できる用途など種類によって需要が高くなるものもあります。

種類を選ぶときはそれぞれの特徴を把握して、使う場所やものに適したものを選ぶようにしましょう。また、天然木から切り出しているので、本来木が持つ自然の香りも楽しめるため、じっくりと検討してから利用するこをおすすめします。

ここで紹介する無垢材の素材の種類はポピュラーなものの一部であり、実際には紹介した以外の無垢材の素材もあります。

無垢材の種類①スギ

古くから日本建築にも使われているスギは無垢材のフローリングに多く使われている種類です。柔らかな質感で加工しやすく、幅広いデザインに対応でき、肌触りも良く小さなお子さまがいる家庭でも安心です。

独特の香りがするスギは、フローリングなど広範囲に使用すると部屋中にスギの香りが充満するので、苦手な方は利用を控えるほうがいいでしょう。辺材は白、芯材は薄い紅色や赤みを帯びたオレンジ色で色の違いで選びやすく、まっすぐな木目と滑らかな質感で美しさを表現できます。

無垢材の種類②ヒノキ

古来より最高級材として利用されているヒノキの無垢材は光沢があり高級感あふれる木材です。湿気に強く殺菌作用があり、強度や耐久性にも優れています。ヒノキ風呂の人気があるように独特の香りがするヒノキはアロマテラピー効果があるとしてもおすすめです。

滑らかで手触りが良く、強度や耐久性に優れていることからフローリング材に最適です。無垢材のなかでは価格変動が激しい種類でもあるので、購入する時期を見極めるとお得に入手できる場合もあります。

無垢材の種類③サクラ

無垢材の種類であるサクラはバーチやカバと呼ばれる広葉樹で、サクラの木ではなく仕上がりや色がサクラに似ているためこの名称で呼ばれますが、分類としては樺になります。白や淡いピンクの色味をした木目のばらつきが少なく、スッキリとして柔らかな印象の無垢材です。

強度があり衝撃性に優れているためフローリング材におすすめですが、壁や天井などの内装材にも適しています。無垢材のなかでも比較的手入れがしやすく、安定感のある供給量でコストダウンできます。キメが細かく塗装しやすいのも特徴です。

無垢材の種類④チェストナット

無垢材の中ではあまり聞き慣れない種類のチェストナットはクリの木で、木目がはっきりとしているので存在感があります。耐湿性に優れ、強度があるのでキッチンなど水回りにもおすすめです。

昔は神社仏閣の土台や鉄道の枕木などにも使われ、耐久性も高くなっています。加工しやすい無垢材でありながら比較的コストダウンされた種類です。強度と耐久性に優れているため、若干硬い質感になっています。

無垢材の種類⑤オーク

無垢材の代表的な種類のオークは硬くて強度があり、耐久性や耐水性に優れた木材で、昔は船舶やウイスキーの樽などにも使われていました。狂いが少なく美しい木目のオークは高級家具などにも使用され、虎斑と呼ばれる独特の縞模様があります。

傷が付きにくく揺れに強い特徴があり、反りがでにくいため長く使い続けることができます。はっきりした木目と重厚感のある質感がシックな印象で高級感を演出してくれます。価格は比較的安価ですが、グレードや規格によって価格帯も大きく変化します。

オークは人気のある種類なのでフローリング材としての種類も多く、好みの材質が選びやすくなっています。

無垢材の種類⑥メープル

カエデの木から切り取ったメープル無垢材はかなり硬い木材なので、フローリング材だけでなくボウリング場などの床材にも使われています。材質が細かく滑らかで美しい質感が上品な無垢材で、ナチュラル感のあるクリーミーホワイトが人気となっています。

強度や耐久性、耐衝撃性、耐摩耗性に優れ、手入れもしやすくツヤ感があるので明るい印象を与えてくれます。稀にバーズアイ(鳥眼杢)と呼ばれる独特の木目や波状になったものがあり、バーズアイメープルは希少価値が高く、最高級品として扱われています。バーズアイメープルはもちろん、一般的なメープルも比較的価格は高めです。

無垢材フローリングのメリット

無垢材は近年フローリング材として人気が高いですが、無垢材を使うとどんなメリットがあるのかチェックしてみましょう。フローリング材に使う無垢材は、各種類ごとにそれぞれ特徴が異なりますが、無垢材をフローリング材に使うことでいろいろなメリットがうまれます。

メリット①木材本来の味わい

無垢材は天然の木の丸太から切り出したものなので、木材本来の味わいを表現できます。フローリングは室内の大部分を占めるものであり、木材の自然な木目が癒やしの空間を表現してくれるでしょう。

集成材は加工することでデザイン性が高くおしゃれなフローリング材に仕上っていますが、無垢材の自然の良さも負けていません。天然の木から切り出すことで木目が同じものは2つとなく、オンリーワンの質感を味わうことができます。また、長く使うことで自然な風合いを楽しむことができ、時間の経過とともに質感の変化を楽しめます。

メリット②断熱効果

フローリングは寒い時期に冷たいイメージがありますが、無垢材フローリングにすることで断熱効果が期待できるメリットもあります。木材は天然の木から切り出した木材なので空気を含み、冬でも冷たさを軽減してくれます。冬場に無垢材に手を置くと自分のぬくもりが返ってくるのであたたかみを感じることができます。

また、周りの温度変化に影響されにくく、コンクリートや鉄よりも熱が伝わりにくい性質があるので、暑い夏場でもフローリングがベタつかず、サラッとした肌触りになっています。断熱効果があることでエアコンを節約でき、多少の省エネ効果もあります。

メリット③削り直しができる

無垢材は自然の木材なので、湿度や乾燥で反りや歪みが出てくる場合があります。しかし無垢材フローリングは1枚板のため削り直しによる修復が可能で、反りや歪み部分をカンナで削ることで新たな表面にすることができるのです。削り直しすることで新品同様に修復ができるので、長く使い続けることもできます。

無垢材フローリングのデメリット

無垢材フローリングを使うメリットがあれば、もちろんデメリットもあります。自然の木を利用した無垢材だからこそのデメリットをしっかり把握して、無垢材フローリングを利用するかどうかの判断材料にしてください。

デメリット①水に弱い

無垢材フローリングは基本的に塗装されている場合がほとんどですが、それでも水に弱いというデメリットがあります。塗装していなければなおさらで、無垢材フローリングが濡れたらすぐに拭き取り、しっかりと乾燥させる必要があります。

水を含んでしまうと反りの原因に繋がるだけでなく、濡れたまま放置しておくとシミになったり、菌が繁殖してしまうので注意してください。無垢材フローリングを使う場合はすでに塗装されているものであっても、オイル塗装や自然塗装で保護するほうがいいかもしれません。

デメリット②変形しやすい

自然の木が湿気や乾燥で膨張伸縮するように、無垢材フローリングも湿度が高くなると膨張し、乾燥すれば収縮によって変形しやすくなります。これも無垢材フローリングのデメリットで、自然な風合いと味わいのある天然木素材だからこそのデメリットになってしまいます。

木から切り出して木材になっていても呼吸をしている無垢材は、反りや歪みが出やすく、最悪割れることもあります。しかし反りや歪みによる変形のデメリットは、先程も記述したメリットで紹介したように削り直すことで修復ができます。

また、湿度や乾燥による膨張や収縮は施工前の対処方法によってある程度回避することも可能です。無垢材の変形は含水率が18%を下回ると回避できるので、フローリング材として使う前に数日間部屋に置いておくと含水率が安定します。変形した無垢材フローリングは隙間ができる、床鳴りがするなど日々の生活に支障をきたすので、ある程度の対策をしておきましょう。

無垢材の上手なお手入れ方法

強度や耐久性がある無垢材フローリングは長く使える素材ですが、正しいお手入れが必須です。そこで無垢材の上手なお手入れ方法を紹介します。

お手入れでは中性洗剤を使うこともありますが、強酸性や強アルカリ性の洗剤は絶対に使用しないでください。無垢材フローリングや塗装を傷める原因になります。

手入れ①固く絞ったぞうきんを使用する

無垢材フローリングを手入れするときは固く絞ったぞうきんを使いましょう。無垢材は水に弱いので、水を多く含んだぞうきんで手入れするのはNGです。ぞうきんでの水拭きは毎日する必要はなく、汚れたときや1~3カ月に1回程度で十分です。

無垢材に水が染み込むのを防ぐためにも基本的なお手入れは乾拭きでホコリやゴミを取り除くようにします。水をこぼしたときもすぐに拭き取り、必要であれば無垢材フローリング専用のメンテナンス道具を使って汚れを落としましょう。

手入れ②中性洗剤と消しゴム

無垢材フローリングの汚れはホコリやゴミだけではありません。生活空間である室内ではソースやマヨネーズ、ジュース、油など食べ物や飲み物をこぼすこともあり、固く絞ったぞうきんで汚れが取れないこともあります。そんなときのお手入れはぬるま湯に少量のキッチン用中性洗剤を溶かし、しっかり絞ったぞうきんで拭くといいでしょう。汚れが取れたら乾拭きして水気をしっかり取り除いてください。

小さなお子さまがいる家庭では、フローリングに油性ペンやクレヨンで落書きされることもあります。汚れた直後であれば消しゴムを使うと落ちやすく、時間が経過したものはメラミンスポンジを使う方法もあります。メラミンスポンジを使うときは水をしっかりと絞って、汚れた面はすぐに変えるようにしてください。

手入れ③ささくれができた時の対処

無垢材フローリングは経年劣化によることで表面の油分が少なくなり、ささくれが出てくることもあります。ささくれができても無理にはがさず、ハサミなどを使って根元部分で切り取りましょう。

切り取っても引っかかりがあるときはサンドペーパーでやすりがけして馴染ませるといいでしょう。サンドペーパーでやすりがけしたあとは再塗装して保護します。ささくれを防止するためにも1~2年に1回はオイル塗装でメンテナンスすることをおすすめします。

温かみと味わいのある無垢材を上手に手入れしよう

無垢材は自然な風合いや唯一無二の木目、木材本来が持つ味わいを楽しめる温かみのある素材です。上手にお手入れして長く使えるようにし、自然が醸し出す時間経過の変化も楽しんでみましょう。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。