パーティクルボードって何?家具によく使われている板の基礎知識を解説!

木質ボードのひとつであるパーティクルボードは、家具の材料や建築資材として使われています。今回は、DIYの材料としてもおなじみのパーティクルボードの種類や特徴をはじめ、加工する際の注意点をご紹介します。今後取り入れたいと考えている方はチェックしてみてください!

パーティクルボードの基礎知識

木のチップを固めて作った繊維板

 

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パーティクルボードとは、木材の小片を加工して圧熱・成型した繊維板のことです。建築解体材などの廃材を利用して作られており、木材資源が有効活用されている特徴があります。

また、厚みや大きさを自由に作り出すことができ、天然板よりも価格が安いです。

家具をはじめ壁や屋根の下地材や床の材料にも用いられてるパーティクルボードは、JIS(日本産業規格)に基づいて分類されています。

パーティクルボードの種類

パーティクルボードは「単層」「多層」「3層」の3種類に分類されます。使用する目的に応じて使い分けましょう。

単層 小片が全て同じ形で、単層になっている
多層 小片が中心の層に向かって連続的に大きくなったもの
3層 表と裏の層が細かく、内層が粗めの3層になったもの

ハードボードやインシュレーションボードとの違い

ハードボードとインシュレーションボードは原料を繊維状にほくした後に形成した繊維板のことで、サイズ剤を添加して圧熱・乾燥して作られます。

  • ハードボード・・・曲げに強い硬質繊維板のこと。5mm以下の薄さのものが主流ですが、打抜き加工もできる強度を持っています。
  • インシュレーションボード・・・軟質繊維板であり、軽量で加工や施工がしやすいのが特徴です。吸放湿性や吸音性、断熱性にも優れています。

パーティクルボードのメリット・デメリット


当然のことながら、パーティクルボードにはメリットとデメリットがあります。双方を把握しておけば、DIYに取り入れる際もスムーズです。

パーティクルボードのメリット

  • 使う材料の量を調整して幅や厚みを作り出すことができる
  • 廃材や木片を使用しているので、安価で環境にやさしい
  • 遮音性や断熱性に優れている
  • 加工がしやすい
  • 割れや反りが出にくい

パーティクルボードのデメリット

  • 水や湿気に弱く、劣化しやすい
  • 膨張率が高いので一般的な木材よりも強度が低い
  • 天然の木目がなく、切削面が粗い
  • 釘やネジを保持しにくい
  • 長期間荷重を与えてしまうと、たわみが出ることがある

パーティクルボードの品質について

品質①表面の状態

パーティクルボードは表面の状態によって以下の4つに分類されます。

  • 素地パーティクルボード
  • 単板貼りパーティクルボード
  • 化粧パーティクルボード
  • 構造用パーティクルボード

また、以下のように記号で表されています。

記号 種類 表面の状態
RS 素地パーティクルボード 研磨板 両面が素地の状態
RN 無研磨板 両面が素地の状態
VS 単板張りパーティクルボード 研磨板 単板を両面に張った状態
VN 無研磨板 単板を両面に張った状態
DV 化粧パーティクルボード 単板オーバーレイ 片面もしくは両面に化粧単板を接着した状態
DO プラスティックオーバーレイ 片面もしくは両面に合成樹脂系シートやアフターコート紙、フィルムなどを接着した状態
DC 塗装 片面もしくは両面に合成樹脂塗料を焼き付けて硬化または印刷した状態
S-RS 構造用パーティクルボード 研磨板 両面ともに素地の状態
S-RN 無研磨板 両面ともに素地の状態

品質②曲げに対する強度

記号 種類と曲げの強さ
8 素地パーティクルボード・化粧パーティクルボードの縦・横方向ともに8N/㎟(82kgf/㎠)以上
13 素地パーティクルボードまたは化粧パーティクルボードの縦・横方向ともに13N/㎟(133kgf/㎠)以上
18 素地パーティクルボードまたは化粧パーティクルボードの縦・横方向ともに18.0N/㎟(184kgf/㎠)以上
17.5-10.5 素地パーティクルボードの縦方向が17.5N/㎟(178kgf/㎠)以上で、横方向が10.5N/㎟(107kgf/㎠)以上
24-10 素地パーティクルボードの縦方向が24.0N/㎟(245kgf/㎠)以上で、横方向が10.0N/㎟(102kgf/㎠)以上
30-15 単板張りパーティクルボードの縦方向が30.0N/㎟(306kgf/㎠)以上で、横方向が15.0N/㎟(153kgf/㎠)以上

品質③使用している接着剤

Uタイプはユリア樹脂接着剤・Mタイプはユリア・メラミン共縮合樹脂接着剤・Pタイプはフェノール樹脂接着剤が使われており、Uタイプ<Mタイプ<Pタイプの順で強くなります。規定は以下の通りです。

記号 区分 主な用途
REG(U) 普通(Uタイプ) 家具全般
MR1(M) 耐水1(Mタイプ) 建築下地(壁、床、野地)、造作部材
MR(P) 耐水2(Pタイプ) 高い耐水性が求められる建築下地(壁、床、野地)、造作部材など

品質④耐水性

接着剤の項目と同じように、「普通」「耐水1」「耐水2」の3つに分類され、同様の順番に耐水性能が高くなります。

区分 記号 湿潤時曲げ試験(A試験) 湿潤曲げ試験(B試験) 吸水・厚さ膨張率 用途
普通(Uタイプ) REG(U) 家具全般
耐水1(Mタイプ) MR1(M) 建築下地(壁、床、野地)、造作部材
耐水2(Pタイプ) MR2(P) 高い耐水性が求められる建築下地(壁、床、野地)、造作部材

品質⑤ホルムアルデヒド放散量

ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因のひとつと言われています。ホルムアルデヒドの放散量は記号で表示されることが多いです。

種類|記号 ホルムアルデヒド放散量の「平均値」 ホルムアルデヒド放散量の「最大値」
F☆☆☆☆ 0.3mg/L以下 0.4mg/L以下
F☆☆☆ 0.5mg/L以下 0.7mg/L以下
F☆☆ 1.5mg/L以下 2.1mg/L以下

実際の放散量は、パーティクルボードが使用されている量にも左右されます。使用する材料の量が多ければそれだけ多くのホルムアルデヒドが放散されるためです。

また、放散量の値が少ない材料を使っているとしても、ホルムアルデヒドが放散されている点に注意が必要です。

パーティクルボードの加工使用例

使用例①内装の内張り

パーティクルボードは壁や天井の内張りに使うことができます。主に厚さ10mm~12mmのパーティクルボードが使われています。また、長手方向の面にさねはぎ加工を施したボードも使われており、プライマー加工やプライマー用の紙でコーティングされていることが多いです。

パーティクルボードを内張りに使用する場合は、表面の収縮や膨張を避けるためにも空気が乾燥した室内空間で行いましょう。

使用例②スピーカー

スピーカーは合板やMDF、パーティクルボードなどの材料を使って作られています。その中でもパーティクルボードは低コストで大量生産がしやすく、優れた音質をもたらします。

自作をする場合はパーティクルボードの上に合板を重ねることで切断面の劣化を抑えることができ、見た目もきれいに仕上がります。

加工をする時に使える道具

パーティクルボードは天然木と同じように、木工用の工具を使うことが可能です。手ノコや丸ノコ、糸ノコを使って裁断することができ、釘やネジで加工できます。塗装も一般木材用の塗料を使うことができます。

加工する時に注意すること

吸湿が大きい性質を持つパーティクルボードは狂いが発生しやすいのが特徴です。そのため、家具などを作る際にパーティクルボードを使用する場合は両面にプラスティック材料や単板、合板などの素材を張り付けて端面処理を行う必要があります。

片面にのみ張る場合は、もう一方には防湿処理を行います。また、両面が同じ条件になるように同一の樹種かつ厚みを揃えることが大切で、含水率は10%前後が望ましいです。

塗装を行う場合は両面に同じ塗料を使用し、片面貼りの場合は防湿処理をする必要があります。

施工前にはパーティクルボードを設置する場所に移動し、一週間前後の期間空気に当ててなじませましょう。そうすることで吸湿を緩和し、加工する際のずれを防ぐことができます。

パーティクルボードの性質を理解してDIYに役立てよう

パーティクルボードは遮音性や断熱性が高く、下地材や化粧材のベースをはじめ家具やスピーカーなどの材料に用いられています。

割れや反りが出にくい反面、水分を吸って膨潤しやすい性質を持ち合わせているのでズレが生じやすいのが特徴です。そのため、加工をする際は端面処理を施すことが大切です。

パーティクルボードは木材資源を有効に使って作られているエコな木材なので、ご紹介した注意点をふまえつつDIYにぜひ活用してみてください。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。