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エアコンのエアパージって何?基礎知識から方法まで徹底解説!

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エアコン取り付け時によく行われる「エアパージ」という言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。このエアパージはいったい何のため、そしてどのように行われるのでしょうか。この記事ではエアパージについての基礎知識や必要性、方法について解説しています。

エアコンのエアパージの基礎知識

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エアコン取り付け時のエアパージとは、いったいどんな工程なのでしょうか。エアパージを行うのと行わないのとではどんな違いがあるのでしょうか。まずは正しい基礎知識を身につけましょう。

エアパージとはどんな作業?

エアパージとは、エアコンの配管内を真空状態にして水分や不純物を取り除く作業のことを言います。エアコンの室内機と室外機は銅の配管で接続されていますが、その配管を冷媒ガスが循環していくことになります。もし配管内に不純物や水分が残っていると、それらも一緒に循環してエアコン自体に悪影響を及ぼしてしまうことがあるのです。

エアパージの作業自体はそれほど難しいものではありませんが、これを行うにはいくつかの方法があり、最も確実なやり方で配管内の真空状態を作り出すためには、「真空ポンプ」という専用の道具が必要となります。

エアパージの必要性

「エアパージ」は本当に必要なのか、この点に関しては意見が分かれることがあります。しかし、客観的に見てこのエアパージという工程は行うべきだと言わざるを得ません。

もちろんエアパージを行わなくてもエアコンを使用することができ、すぐにエアコンが壊れてしまうということは基本的にありません。しかし長い目で見た時に、エアコンの性能が落ちてきたり、故障の原因になることも考えられます。エアコンを快適に長く使用するためにも、できる限りエアパージを行うことをおすすめします。

エアパージを行う方法【ガスの利用】

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まずはじめに、真空ポンプを使用せずに行うエアパージの方法について解説していきます。昔ながらの手法で簡単ではありますが、多少感覚的な要素も関係してきますので丁寧に行う必要があります。

エアパージ①内部ガスによる

エアコンの室外機に閉じ込めている冷媒ガスを使って、配管内の水分等を追い出す方法です。道具は基本的に六角レンチだけで簡単に行うことができます。しかしこの方法は、エアコンのガスを少し外に放出してしまうというデメリットがあるため、最近はあまり使われていません。

まず最初に、サービスポートのついていない細い配管のバルブに六角レンチを差し込み、約90°ほど緩めます。そして約6秒ほど開放した後、再びバルブをしっかり閉めます。次に太い配管側のサービスポートにあるムシを六角レンチ等で押して、配管に溜めたエアを全て抜きます。

これで内部ガスによるエアパージは完了ですので、あとは両方のバルブを開放してエアコンを使用することができます。

エアパージ②外部ガスによる

外部ガスによるエアパージも昔ながらの手法で、業者がエアコンの取り付けをする際には良く行われていました。ただし内部ガスを使用する方法より若干注意が必要です。

手順としては、まず太い配管の方のサービスポートにボンベを装着します。そこからガスを注入しつつ、元々締めずに置いていた細い配管側のバルブをしっかりと締めていきます。そうすることで配管内の空気を追い出すことができるわけです。

外部ガスによる作業時の注意点

この作業で注意することは、細い配管の方を最初から締めておかないようにするという点です。一度ナットで締めた配管のフレアは潰れてしまい、2回目に取り付けようとするとうまく密閉されずに、そこから徐々にガスが漏れてしまうリスクがあります。もし、間違えて一度締めてしまったのであれば、もう一度フレアを切り直すのが確実です。

もう一つ基本的な点ですが、注入するガスと取り付けたエアコンで使用されるガスの種類をしっかりと確認して、間違えることのないようにも注意して下さい。

エアパージを行う方法【真空ポンプの利用】

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現在多くの業者が使用している、真空ポンプを利用したエアパージの方法があります。「真空引き」と「真空乾燥」という2種類の作業方法について見ていきましょう。

エアパージ③真空引き

最もメジャーなエアパージの方法がこの「真空引き」です。かかる時間は10分前後で素早くできて作業も簡単だというメリットがあります。方法としては、まず室外機のサービスポートにチャージングホースを接続し、真空ポンプと室外機の通気ができる状態にします。そして真空ポンプのスイッチを入れて10分前後待つだけです。

非常に簡単な方法なのですが、この真空引きでは状況によっては配管内の水分や不純物が完全に取り除けないことがあります。とはいっても、ある程度は除くことができるので今最も広く使われているエアパージの手法となっています。

エアパージ④真空乾燥

「真空乾燥」とは、真空引きよりも長い時間真空ポンプを作動させておく作業のことを言います。なのでやり方はほぼ同じです。長時間真空ポンプを使用することによって、配管内の水分や不純物をしっかりと除き去ることができます。実際に配管内の水分が多そうに感じる際などは特に、この方法でエアパージを行うのがおすすめです。

デメリットしては、雨の日など湿度が高い状況では1時間以上ポンプを動かしておく必要があるという点が挙げられます。しかし多少時間がかかったとしても、できる限りエアコンの故障原因をなくすという観点から考えて、この方法が最も確実と言えます。

真空引き作業は自分でできる?

真空引きの方法について解説しましたが、自分でこれを確実に行うには、真空ポンプを含めたいくつかの道具や専用工具が必要となってきます。もし、ある程度の知識を持っていて、道具も一式揃えることができるのであれば挑戦してみる価値はありますが、間違った方法で行うと逆にエアコンの不調を招いてしまうリスクも伴うので注意が必要です。

真空引き作業は、基本的には業者に依頼するのが良いでしょう。ただ、業者によってはエアコン取り付け時の基本作業に「真空引き」が入っておらず、オプション料金を取るところもあるので、依頼する際にその点を確認しておくことをおすすめします。

エアパージのためのおすすめ真空ポンプ

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自分で真空引きをしてエアパージを行うことにする場合、真空ポンプを手に入れる必要が生じます。ここでは、扱いやすく実績のあるおすすめのアイテムを3つ紹介します。

おすすめ①イチネンTASCO TA150SB-2

イチネンTASCO TA150SB-2 ウルトラミニツーステージ真空ポンプ
イチネンTASCO TA150SB-2 ウルトラミニツーステージ真空ポンプ

ローター方式:ツーステージ
ドライブ方式:ダイレクト式

最もおすすめする真空ポンプがこの製品です。ツーステージ式ローターが搭載されているため、一般的な家庭用エアコンから業務用で使用されるようなパッケージエアコンまで、幅広く対応することができます。

パワフルですが、ボディは非常にコンパクトで重量も4.3kgと軽く、持ち運びが苦にならないサイズとなっています。高性能であると同時に振動や騒音などの問題も少ないため、プロの中でも広く使用されているイチオシのアイテムです。

おすすめ②イチネンTASCO TA150SV

イチネンTASCO オイル逆流防止弁付ウルトラミニシングルステージ真空ポンプ TA150SV
イチネンTASCO オイル逆流防止弁付ウルトラミニシングルステージ真空ポンプ TA150SV

ローター方式:シングルステージ
電源/モーター:100V/60W

こちらもイチネンTASCOの製品ですが、大きな特長は何といっても業界最軽量という点です。重量は2.95kgという驚きの軽さで、持ち運びやちょっとした移動なども軽快に行うことができます。作業時の振動や音も非常に静かで、それでいてパワフルなのでスピーディーに真空引きを行うことが可能です。

業務用などの大きなエアコン等での使用は難しいですが、ルームエアコンの真空引きを行うには十分なスペックで、勉強しながらこれからエアコン取り付け等の作業を行っていきたいという方にもおすすめできる製品です。

おすすめ③WEIMALL 真空ポンプ

WEIMALL エアコン ガスチャージ マニホールドゲージ & 真空ポンプ
WEIMALL エアコン ガスチャージ マニホールドゲージ & 真空ポンプ

エアコンガスチャージキット マニホールドゲージと真空ポンプ(排気速度 30L/S)のセット

WEIMALLのマニホールドゲージと真空ポンプのセットアイテムです。セットなのでエアコン取り付け初心者の方でも安心です。真空ポンプにはオイル逆流防止機能も付いているため、様々な種類の冷媒ガスにも対応可能で幅広い用途で使用できます。ボディは6kgと他製品と比べると若干重いですが、コスパを考えるとかなりお得なアイテムです。

セットになっているマニホールドゲージによって、高圧と低圧両方の圧力を目視チェックしながら作業することができますし、ポンプ側の異常等も把握することが可能で非常に便利です。ルームエアコンなど、家庭用のエアコンに使用する際には接続するためのアダプタの購入が必要となる場合がありますので、その点だけ注意しておきましょう。

エアパージはエアコン取り付け時の重要な作業

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エアパージのいろいろな方法について見てきましたが、どの方法で実施するにしても、エアコン取り付け時には忘れずに行う方が良いでしょう。突然のエアコンの故障が起きてからでは、修理や買い替えの費用等がかさんでしまいますので、業者にお願いして多少のコストがかかったとしても、長い目で見ればエアパージを行うことにはメリットがあります。

また、いずれの方法にしてもエアパージを自分自身で実施する際には、しっかりとした知識を身に着けてから行うということも忘れないようにしましょう。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。