給湯器の寿命?メンテナンス方法から故障した時の対処方法まで徹底解説!
どの家庭にもある給湯器。この給湯器は前触れなく故障することもあるでしょう。特に気温が下がる冬に故障するケースも多く、その時にどう対応してよいか分からなくなることもあるはずです。そこでこの記事では、給湯器に寿命があるか、セルフでできる正しいメンテナンス方法、そして故障が疑われる時の正しい対処法を徹底解説していきます。
目次
給湯器の寿命は?
あまり深く考えることはない給湯器の寿命。しかし、給湯器も電化製品の一部とも言えるため、年数を経過することで正しく作動しない、部品が故障してしまうなどということも起こります。では、実際に給湯器を使用していて、その寿命はどれくらいになるか考えてみましょう。
給湯器の一般的な寿命や故障が増える時期
自宅にある給湯器。他の家電製品などと同様に、部品が故障することで使えなくなってしまうことがあります。特に使用頻度にもよりますが、一般的な耐用年数は約10年と言われていることから、あなたの自宅のガス給湯器も、現在どれほどの使用年数が経過しているかによって故障を目前としているかが分かります。
とは言え、必ずしも10年という期間でガス給湯器が故障するとは言い切れません。部品が長持ちして故障することがなければ問題なく使用することができます。その他、メーカーで部品製造が終了した場合は修理対応不可となり、新しく買い替え&取付を行うなどの対応が必要となります。
交換の時期の目安は?
給湯器はいつどんな様子で故障してしまうかは誰にも分りません。そのため、どんなタイミングで新しく給湯器を交換すべきかその目安となる時期について詳しくみてみましょう。
給湯器の交換をおすすめする時期
給湯器は、新築時、または1度故障した後に新しく購入し、設置&取付を行ってから10年を目安とするようにしましょう。なお、給湯器じたいを消耗品扱いとし、不調がみられた場合は給湯器の交換を検討するようにしてください。中には10年を超えて使用できる場合があります。
しかし、部品の劣化や錆びによって交換が必要となっても、長期経過した製品についてはメーカーが部品製造を終えてしまう可能性もあり、その場合は修理不能となってしまうこともあるでしょう。
このようなことを避けるためにも、給湯器が故障していなくても、使用期間10年を迎える給湯器については、早々に新しい給湯器に交換することをおすすめします。なお、新しく取り換えを行った給湯器については、熱伝導率が高く、省エネ効果も加味されていることから、自然と高熱費を安く抑えることができます。
給湯器の故障の主な原因
普段使用する給湯器。急に故障すると、たちまち私たちは日常生活に不便を感じてしまうでしょう。給湯器の故障の原因に挙げられることは、長年使用したことによる部品の劣化、基盤そのものの故障が挙げられます。
給湯器はマンションでは雨風にさらされないベランダなどの屋外に設置されていることも多く、戸建の場合は吹き曝しとなる場所に設置していることもあるでしょう。どうしてもごみやほこりもたまりやすく、それらが故障の原因となっている可能性もあります。特に季節が冬になり気温がグッと下がると、凍結によって元栓が凍り破損することで故障につながってしまうでしょう。
給湯器の故障の症状や寿命のサイン
思いもよらない時に急に給湯器が故障することもあれば、何らかの故障のサインが出ることに気づくこともあります。この後は、給湯器が故障する症状にはどのような様子を見せるか、また、寿命のサインを見逃している可能性もあります。そこでこの後は、給湯器が故障する際の症状や寿命のサインについて詳しくみていきましょう。
症状①お湯も水も出ない
普段、入浴の際にシャワーを利用します。本来ならお湯が出るはずなのに数分蛇口をひねっても一向にお湯になる気配がない、あるいは水も出ないこともあるでしょう。このような症状の場合は給湯器だけの故障だと断定できません。水栓が不調となっている可能性があります。大抵の場合は修理や部品交換によって再度使用することができます。
たとえばお風呂だけではなく洗面所や台所の水栓までもまったくお湯も水も出ない幼体の場合は、配管が凍結しているか給水バルブが閉塞した状態、あるいはリモコンの電源がOFFとなっている可能性があります。
このように、お湯も水も出ないという状態となった場合、調査や修理、部品交換等で対応できることもあるため、まずは業者へ修理依頼を行うようにしましょう。故障の際の修理は、各メーカーへ連絡の上、修理日の予約を行ってください。
症状②お湯にならない
まったくお湯が出ないという状態になったら…。これは、現在の設定温度が少々低いことも考えられます。そのため、1〜3℃、温度を高くしてみましょう。そうすることで簡単にお湯が出るようになることも多いです。
また、まったくお湯にならないという場合は、安全装置が誤作動している可能性を考慮し、ガスメーターにある復帰ボタンを押してみましょう。そうすることで再び給湯器が正しく作動するようになるでしょう。
その他、浴槽のフィルターにごみが詰まっている場合もお湯が出なくなる原因だと言われています。そのため、定期的にきれいに掃除を行うようにしましょう。
症状③リモコンが作動しない
みなさんのご家庭にある給湯器はすべてリモコン式となっています。そのリモコンが正しく作動しないなど、配線が接触不良になり、電源が入っていなかったなどということも考えられます。この場合、改めてしっかりと電源がONになっていることを確認して蛇口をひねってみましょう。
特にリモコンの不具合によって給湯器からお湯が出ないという場合は、電源のON/OFFを繰り返すことで正常に使用することができることが多く、もしもの場合はこのような対処法をとってみてください。
症状④煙やにおいが出る
あまり多く発生する症状ではありませんが、中には給湯器から煙やにおいがする場合があります。この時、煙の色が黒色である、また、ニオイに酸味がある場合は危険を伴うことが多いため、早々に業者に連絡を行い、修理や交換対応を行うようにしましょう。
特に黒い煙は不完全燃焼を起こしているため、火災につながる恐れがあります。酸味のあるニオイは完全に給湯器の以上であると考えられています。いずれの場合も放置せずすぐに業者へ連絡を行うようにしましょう。
症状⑤異音がする
静かな夜に耳を澄ましてみると、給湯器から何だか異音がすることに気づくことがあるかもしれません。これは、ファンモーターが不調を起こし、空気とのバランスが取れておらず音として発している可能性があります。
また、点火後に爆発音のようなものが聞こえるという場合、不完全燃焼による火災の恐れがあるためすぐに業者へ修理・交換対応を行ってください。
給湯器の寿命を長くするメンテナンスの方法
毎日使用する給湯器を少しでも長く使用していくためには、日頃からできるメンテナンスを実施することが大切です。そこでこの後からは、給湯器の寿命を長くするためにあなたができる手軽なメンテナンス方法をご紹介します。
メンテナンス①お手入れ
お掃除が苦手だという方でも、給湯器をいつも清潔にしていることで寿命を延ばすことができます。毎月1回は固く絞ったぞうきんなどを利用し、給湯器に付着した汚れを拭き取ってください。あまりに汚れが目立つ場合は中性洗剤を使用し、きれいに拭きあげていきましょう。
給水のための水抜き栓がついた給湯器の場合は、フィルターを取り外した上できれいにゴミを取るようにしておくと良いでしょう。
メンテナンス②点検方法
給湯器のメンテナンスには以下の項目についてしっかりとチェックしておくことで、長期的に給湯器の利用を行うことができます。どのようなポイントを確認しておくべきかみていきましょう。
- 給湯器の機器、排気口周辺は発火の恐れのあるものを近づけないこと
- 給湯器にホコリが付着していないかどうか
- ドレンの配管がゴミなどによって埋もれてしまっていないか
これは毎回のチェック項目として必ず見て確認しておきましょう。これらのチェックだけでもすぐに解決することができるため、早々に業者へ依頼されることをおすすめします。
給湯器の寿命を長くするポイント
実は給湯器そのものは後にご紹介していく価格を考慮すると、少しでも長く使用できることが理想です。そのため、給湯器本体の寿命を長く伸ばすためのポイントをみていきます。ここでは普段から習慣付けして行える3つのポイントについてしっかりとおさえていきましょう。
ポイント①入浴剤を使用の場合は追い炊き機能を使用しないこと
浴槽のお湯の中に入浴剤を入れてバスタイムを楽しむという方は多いでしょう。しかし、実はこの入浴剤が追い炊きをすることで化学反応を起こし、配管内に錆びが生じ、一気に給湯器の故障が進んでしまうと言われています。
そのため、入浴剤を使用している時は、追い炊き機能の使用は避けるようにしましょう。入浴剤を使用したい場合は、先にお湯を沸かしてから利用するようにしましょう。
ポイント②できるだけ水の使用を心掛ける
給湯器が作動してお湯になるまで少し時間がかかります。お湯を利用する量が多くない場合、お湯になった途端、すぐに蛇口を閉めてしまいます。単発的な使用は給湯器の寿命を縮めてしまう恐れがあるため、少量の水を使用、かつ、特にお湯でなければならないという理由がなく、短時間の水汲みなどの場合は、お湯ではなく水を使用するようにしましょう。
ポイント③フィルターを定期的にメンテナンスする
あまりお掃除が得意ではないという方でも、給湯器の寿命をのばすためには定期的にフィルターを洗浄し、メンテナンスを行うようにしましょう。ホコリやゴミは給湯器故障につながる恐れがあるため、怠らずにきれいに掃除しておくようにしましょう。
給湯器が故障した時の対処方法
もしもあなたの自宅にある給湯器が故障してしまったら…。たちまちどうして良いか分からなくなるでしょう。何の前触れもなく急に故障した場合などは特にどう対処して良いか不安になることも多いはず。そこでこの後は、もしも給湯器が故障してしまった場合でも、焦ることなく適切に対処するための方法として、賃貸やマンションに居住している場合と、一軒家に居住している場合の対処方法をご紹介します。
まずはセルフチェックから行う
- コンセントがあまくしっかりと挿し込まれていないことも
- 給水の元栓とガスの元栓をいったん全開にする
- 電源を切って少し時間をおいて入れてみる
- 安全装置の作動状況を確認
- フィルターのゴミ詰まりを確認
- ガスコンロの火がつくかどうかを確認
- ガスメーターを確認しエラーコードの表示があるかを確認
- 冬期の場合給水管の凍結の有無を確認
【賃貸に居住している場合】
賃貸契約を交わしている不動産管理会社へ連絡を行う
【一軒家の場合】
ガスの業者へ依頼し、修理または交換のいずれの必要性があるか判断してもらう
給湯器の故障を放置すると危険!
あまり重要視していない方も多いようなので、ここで一度給湯器の故障についてより詳しく解説します。給湯器は消耗品の扱いであることから、数年経過することで当然部品の劣化などによって故障は起こり得るものです。
しかし、給湯器の故障は人間の身体に有害な一酸化炭素を発生させてしまうため、あなたが中毒作用を受けてしまう恐れがあります。楽観視してしまうと死に至る危険性があるため、もしも故障の兆しが見られた場合は必ず専門業者へ問い合わせを行い、修理及び交換対応を行うようにしましょう。
寿命や故障で給湯器を交換する時
給湯器は私たちの毎日の生活に欠かせません。どうしても寿命がやって来て故障してしまい、最終的には給湯器の交換が必要になることもあるでしょう。とは言え、給湯器は決して安価な価格で購入できるとは言い切れません。
また、初めて給湯器が故障してしまったという方にとっては、新しく購入して交換を行うことでいったいどれほどの費用がかかるか知りたいという方も多いでしょう。そこでこの後は、給湯器の交換が必要な場合の本体価格、そして交換が必要になるなら交換費用について、そして適切な給湯器の選び方、さらに修理に対応してもらえるかをそれぞれ詳しくみていきましょう。
給湯器の本体価格
給湯器が故障して、修理不能となれば新しいものを購入し、交換設置作業を行う必要性があります。その際、給湯器とリモコンは連動していることから、本体のみならず、リモコンの交換も必須となるでしょう。そうなるとそれだけさらに費用が嵩んでしまいます。一般的に言われる給湯器の本体価格はリモコンがセットになって約15万円〜、お風呂も含む給湯器の場合は約32万円〜が相場です。
なお、給湯器のグレードによっては、高性能の給湯器を選ぶことでもう少し予算の幅を持たせておくことが必要です。とは言え、実際にメーカーより給湯器を購入し設置を行うとなれば、本体価格は割引対象となるため、ある程度まで値引き交渉を行うこともできます。
また暖房機能の有無で価格が異なるため、あなたがどのタイプの給湯器を必要としているかでその価格も異なります。それでは各タイプ別に給湯器の相場価格をみてみましょう。
【暖房機能が付かない給湯器の場合】
- 追い焚き機能なし:約5〜15万円(メーカー希望価格17~20万円)
- 追い焚き機能あり:約7〜26万円(メーカー希望価格32〜37万円)
【暖房機能が付いた給湯器の場合】
- 追い焚き機能なし:約10〜25万円(メーカー希望価格33〜35万円)
- 追い焚き機能あり:約13〜30万円(メーカー希望価格41〜43万円)
このように、給湯器は様々なタイプがあり、それぞれ本体価格が異なる上、割引率も異なるため、どれを選ぶか迷ってしまいます。その場合は、複数社へ見積もりの依頼を行い、それぞれの会社の価格を比較してから購入検討を行いましょう。
新しい給湯器の選び方
故障によって修理ができないという場合、新しい給湯器を買わざるを得なくなります。と言っても、給湯器にも様々なメーカーがり、種類も豊富です。その中からどのようなタイプを選ぶべきか、給湯器の選び方に注意が必要です。この時、給湯器本体は決して安い価格で販売されているわけではないため、初期費用をグッとおさえて設置を希望される場合は「エコキュート」の「エコジョーズシリーズ」を選ぶと良いでしょう。
エコジョーズは安価なものであれば7万円という安さで購入が可能です。実際は本体費用、設置費用を含めると40〜50万が一般的な相場とも言えるため、よく検討されることをおすすめします。その他、追い焚き機能の有無や光熱費を抑えて使用したいという方へはやはり、エコキュートシリーズでエコジョーズの使用をおすすめします。
給湯器の交換にかかる費用
やはり気になる給湯器の交換。実際に必要になる費用をみていきましょう。これは、給湯器がガスを使用するもの、または電気によって作動するもの、さらに灯油で稼働するなど、様々な方法によってかかる費用が異なります。この後は給湯器の交換に実質かかる費用をご紹介していきます。
- ガス+ガス給油専用:55,000円〜70,000円
- ガス給湯+追い焚き機能:99,000円〜130,000円
- ガス給湯+追い焚き+暖房:150,000円〜230,000円
- 灯油給油専用+灯油:55,000円〜70,000円
- 灯油給油+追い焚き:99,000円〜130,000円
- 灯油給湯+追い焚き+暖房:150,000円〜200,000円
- 電気+電気給湯器:55,000円〜70,000円
- 電気セミオートでお湯張り可能:99,000円〜130,000円
このように、給湯器には様々な方法を利用することで適切な交換が可能です。
修理か交換か判断の目安
給湯器が故障しても、それが修理可能であるか、あるいはこれ以上使用することが困難なため交換が必要であるかを判断する目安にはどのような基準があるのでしょうか?
それは、給湯器を使用し始めてからどれほどの年数が経過しているかで判断していきましょう。どうしても10年を経過していると、メーカー側も部品の製造中止が相次ぐことで修理対応ができなくなる可能性があります。その後も不具合に見舞われる場合は修理では対応できません。そのため、経過年数をひとつの判断材料にされると良いでしょう。その他、以下の症状がみられる場合は、早急に業者へ問い合わせを行うようにしてください。
- 設定温度のお湯にならない、ぬるいお湯しか出てこない
- 給湯器から物音がしだす
- 給湯器から煙が出だす
- ガス漏れの臭いがする
- リモコンが正しく作動しない、あるいはエラー表示が見られる
このような状態は修理や交換が必要であることが多く、普段から十分注意してみておくようにしましょう。
給湯器のトラブル時の業者の選び方
給湯器の修理や交換を行うのは、素人の私たちではできない作業です。そのため、業者への依頼を行う必要があります。そんな業者は優良なところを選びたいもの。そこでこの後は、給湯器に何らかのトラブルが生じた際の業者の選び方に失敗しない方法をみていきましょう
【方法①資格を有した業者であること】
- ガス可とう管工事監督者
- 液化石油ガス設備士
- 簡易内管施工士
- 給水装置厚意主任技術者
- ガス消費機器設置工事監督者
- 第二種電気工事士または同等以上の資格
- ガス機器設置スペシャリスト
これらの資格を保持した業者が安全です。
【方法②口コミを参考にする】
最近では様々な情報の本質を見抜くことができるWEB上の口コミは、最も身近に感じる内容が多く、実際に利用したことがあるという方の口コミを参考に業者を選ぶこともおすすめです。ぜひ業者選びに迷った時の参考にしてみてください。
給湯器の寿命を考えてメンテナンスしよう
給湯器に寿命があるか、また、手軽にできるメンテナンス方法や故障が疑われる時の正しい対処法を徹底解説しました。給湯器は安価な価格で設置できるとは言い切れず、それでも故障した場合は部品交換等で修理のほか、給湯器購入の検討も行わなければなりません。
とは言え、給湯器は生活する上で必需品となるため、寿命を守り、普段からメンテナンスを怠ることのないようできる限り長く使用していけるように、大切に使用するようにしましょう
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。