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塗装業で開業する為のノウハウを徹底解説!必要な準備から集客方法とは?

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塗装業の開業について検討している方もいるでしょう。塗装業を始めるには様々な準備が必要になります。そこで今回は塗装業の内容についてと、開業するにあたり必要な準備や手続き、開業後の集客方法などについてご紹介します。塗装業を開業する前にぜひ参考にしてみて下さい。

塗装業とは

塗装業と聞いても、ざっくりとしたイメージしか湧かないという方のために、その内容について改めてここで確認してみましょう。イメージをはっきりとさせることにより、今後自分がどんなビジネスを展開していきたいのか、参考になるはずです。

塗装工事を請け負う業者

まず塗装業とは、塗装工事を請け負う業者のことで、塗料や塗材を工作物に吹き付けたり、塗り付けたり、貼り付けたりするといった工事一般を実践する業者です。国土交通省が発行している「建設業許可事務ガイドライン」によると、塗装業の主な業務は、屋根塗装、外壁塗装、コーキング補修となっています。

なお、路面塗装や鋼構造物への塗装、溶射工事なども塗装業に分類されるので留意しましょう。意外と業務の幅が広いことに驚かれた方もいるかもしれません。塗装業を始めるにあたり、全部の分野を一定のレベルで実践できるのも理想ですが、「屋根塗装なら自信がある」というように、何か強みを持つのも一案です。

どの分野であればクライアントにアピールできるのか、よく考えてみましょう。それがビジネスを展開していく上でアピールポイントになります。

塗装業者とペンキ屋の違い

塗装業者とペンキ屋を混同される方もいるかもしれません。塗装業者とペンキ屋は意味が違うので注意しましょう。まずペンキと塗料の違いについて注目してみます。

ペンキは、オイルペイントつまり油性塗料であり、植物油などで希釈ながら使用します。ペンキの特徴の一つに、安価であり施工性が高いという点がありますが、DIYにおいてそれ以外にはあまりメリットがありません。

耐候性に乏しいので屋外で雨ざらしになったり、紫外線にさらされ続けたりすると短期間で剥げ落ちてしまい、塗料がなくなってしまいます。さらに、匂いも強く外壁塗装に使用することはほぼありません。よって塗装業者はペンキを使う機会は少ないはずです。

しかしそれに比べ塗料は、主要成分に樹脂を使用しています。ウレタンやシリコン、アクリルといった合成樹脂はオイルペイントと比較すると値段が張りますが、耐候性に優れている上に乾燥も早いので、外壁塗装にぴったりの素材です。また、カラーバリエーションも豊富というメリットがあり、中には無色透明の外壁塗料もあります。塗料はその寿命も長く、10年以上長持ちするものも珍しくありません。

ペンキ屋というと、「塗装全般」といったイメージが強く、外壁塗装はもちろん壁にペンキで絵を描いたり、舞台装飾にペンキで色を塗ったりといった印象があるかもしれません。つまりペンキ屋は、ペンキや塗料を扱う職種全般を指し、その中に塗装業者があるのです。塗装業者の中にも車の板金塗装や家の外壁塗装など、ジャンルも色々なので注意しましょう。

開業して看板を掲げる時に、塗装業者にも関わらず、間違ってペンキ屋と表記しないように気を付けて下さい。クライアントによっては勘違いする方もいるかもしれません。

塗装業開業の準備

塗装業を開業するにあたり、どんな準備が具体的に必要なのか、ここでご紹介します。開業前にしっかりと読み、準備漏れがないようにしましょう。

準備①資格と許可

塗装業を開業するにあたり、何か必要な資格や許可はあるのか気になる方もいるかもしれません。具体的には特に必要な資格や許可はなく、誰でも始めることができます。しかしクライアントの信頼を得たいのであれば、塗装についての技術力や専門性を証明する塗装技能士や、有機溶剤の取り扱いができることを証明する有機溶剤作業主任者などの国家資格があるとよいかもしれません。

民間資格でも住宅診断の結果とそれに対する提案ができることを証明する外壁劣化診断士や、外壁について知識、技術面ともに熟練していることを証明する外壁塗装マイスターなど、様々な資格がるので資格を取ってみることをお勧めします。

開業当初は実績がないのでクライアントが不安に感じるかもしれません。しかしこういった資格があればクライアントも安心して発注することができます。まずは受験しやすい民間資格から目指して、知識と経験が身に付いたら国家資格を目指してみるのも一案です。

準備②資金

どんな事業でも開業するときに必要なのが資金です。道具を一式揃えたり、塗料を置くスペースを借りたりする必要がありますし、場合によっては事務所を構えることもあるでしょう。最初に必要な資金をしっかりと用意しておくことが重要です。

塗装業の場合、仕事をしたからと言ってすぐにお金が手に入らないこともあります。支払い振り込みは2~3月後というケースも多々あります。その間必要な道具を買い足したり、従業員にお金を払ったり、光熱費などを払ったりするためにある程度の貯金がなければ開業は難しいでしょう。

最低でも300万円の貯金は必要です。500万円以上あれば開業してから軌道に乗るまで安心でしょう。開業前にしっかりと貯金するように心がけてください。

準備③クレジットカード

現在クレジットカードを持っておらず、安定した収入のある会社員である方におすすめしたいのが、仕事を辞めて開業する前にクレジットカードを作ることです。開業してしばらくは収入も安定しないため、クレジットカードを作ろうと思っても審査に通らず落ちてしまう可能性が大きいからです。

開業してからの支払いや、接待した時などクレジットカードがあると便利ですし、クレジットカードの明細があれば経理の時に支払いについての詳細が明確です。もし今、クレジットカードがないのであれば、ぜひ事業を始める前に作るようにしましょう。

塗装業開業で必要な手続き

塗装業開業に必要な手続きはどんなものなのか、どんな手順を踏んだらよいのか、ここでご紹介します。参考にしてみて下さい。

手続き①開業届の提出

正式に開業するためには、まず開業届と確定申告関連の申請手続きを税務署にて行わなければなりません。開業届とは、個人事業として開業する際に税務署へ提出する届出のことを指し、税務署に対して個人事業主として事業を始めたことを報告するための書類になります。これを行わずに開業すると、脱税の疑いが掛けられるので注意しましょう。

書類を記入する際、開業日は自分が開業したいと思った任意の日付を選べば大丈夫です。開業日よりも少し前に事業が始まっていても税務署から大きな罰則を受ける可能性は低いですが、トラブルを避け、堂々と胸を張って開業するためにも、開業日が後ろ倒しになり過ぎないように気を付けて下さい。

節税対策ができる青色申告をしたい場合は、開業届と同時に提出しておくと安心です。一緒に記入して提出しておきましょう。なお、開業届と青色申告は直接税務署に出向かなくても、郵送で受け付けてくれます。忙しい方は郵送を利用しましょう。

手続き②確定申告

開業すると必要になるのが毎年春にある確定申告です。確定申告をせずにいると脱税とみなされ、万が一監査が入ると、周りからの信用も一気に失ってしまいます。どんなにすばらしい技術を持っていても、金銭面をきちんとしていない、不正をしようとしていたと思われるとクライアントは寄ってこなくなります。

開業したら確定申告を忘れないようにしましょう。最近では毎月記入するだけで支出を整理してくれるソフトなども出回っています。毎月収支を記入するだけで簡単に確定申告に必要な書類を作成してくれるので、利用してみましょう。

塗装業を開業した際の集客方法

塗装業を開業した後、どうやってクライアントを呼びよせるのか気になるでしょう。ここでは集客方法についてご紹介します。参考にして、少しでも自分の事業を周りに知ってもらえるよう努力してみて下さい。

集客方法①チラシ・ポスティング

あまりコストをかけずに集客したいのであれば、チラシを作ってポスティングするのがおすすめです。チラシであれば制作コストが安く、お客さんも手元に保管しやすいので便利です。

配布地域も選べるため、気になる特定の地域に狙いを定めることも可能で特にネットをチェックする頻度が少ないと思われる中高年者をターゲットにしたい場合は、購読率の高い新聞折込チラシを活用するのも一案です。

集客方法②Web集客

ほかに効果的な集客方法の一つとしてWeb集客があります。きちんとしたホームページを作り、そこに事業内容や料金などを明確に記しておけば、24時間体制でWeb上で宣伝ができます。作ったホームページが検索時に上位にアップされるよう、SEOなどを意識して作成するようにしましょう。

上位でヒットするホームページを作るには専門的知識が必要になるので、自力では難しいようであれば外注するのも一つの方法です。専門業者に頼むのも良いですし、クラウドソーシングサイトを利用してフリーのプログラマーなどに頼むのもよいでしょう。

ホームページを一度作り運営するとなると、ランニングコストもかかります。費用面についてもよく考えてWebでの集客を検討してみて下さい。

塗装業を開業した際の単価の決め方

塗装業を始めると、その単価の設定にも要注意です。直接クライアントと自分が契約をしてやり取りする元請けの場合は、売上高から営業費や事務費、もろもろの経費を出費することも考えて値段設定しなければなりません。競合に勝ちたいと思うあまり、最初に設定した値段が低すぎると、後に自分が苦しむことになります。

顧客をつかみたいあまり、最初に相手の言い値であまり利益の上がらない金額で引き受けてしまうと、その後もその金額で仕事を頼まれかねません。また、同じ地域に住む競合に苦情を言われる可能性もあります。その地域で同じような塗装業をしている業者の値段を参考にしてみるのも一案です。

元請けは、営業マンの育成や宣伝費などもろもろの費用が掛かり出ていくお金が多いように感じるかもしれませんが、軌道に乗れば売り上げの40~50%が手元に残ります。下請けの場合は売上があっても職人の手間や原価を抜くと売り上げの20%しか手元に残らないことがほとんどです。その辺りも考慮して単価を考えてみましょう。

クライアントにわかりやすい値段設定をしたいのであれば、パック料金を設定するのもおすすめです。たとえば、「外壁100平方メートルにつきシリコン塗料〇万円」というように設定すればクライアントにも明確です。

また、電話などで直接「外壁塗装はいくらぐらい?」と聞かれた時に見積もりをしないとわからないでは相手が不信感を抱きかねません。パック料金を設定しておけば即答できますしクライアントもどれぐらいの費用がかかるのかイメージしやすいのでおすすめです。

志を胸に塗装業を開業しよう

今回は塗装業の開業についてお話ししましたが、いかがでしたか?塗装業を開業すると決めたら、まずは資金や資格取得などについて検討してみましょう。開業したら集客方法などにも工夫して、安定したビジネスが行えるよう積極的に取り組んでみましょう。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。

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マツダ
これまで25カ国以上を歴訪した経験があり、日仏英語が堪能なフリーライター。現在は、整理収納アドバイザーとして活躍するかたわら、育児やDIY、芸能関係など幅広い分野で執筆活動を行っている。趣味は読書とDIY。