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樹脂サッシの耐久性と寿命はどのくらい?設置リフォームの価格相場も解説!

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家のリフォームをするにあたり、樹脂サッシが気になっているという方もいるでしょう。そこで今回は、樹脂サッシとアルミサッシの違いや樹脂サッシの特徴やメリットデメリット、そのほか樹脂サッシについて役立つ情報をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

樹脂サッシの寿命はどのくらい?

樹脂サッシはどれぐらいの期間使えるのか、その寿命も気になります。塩ビ樹脂自体は50年以上使える素材ですが、その使われ方や気温、日当たりなどの環境も寿命に影響を及ぼします。

環境によっては50年前後、樹脂が傷みやすい生活環境だとそれ以下の寿命になります。留意しておきましょう。

樹脂サッシの特徴

樹脂サッシはほかの材質でできたサッシとどこが違うのか、ここでその特徴についてチェックしてみます。

樹脂サッシの「樹脂」は塩化ビニール樹脂とも呼ばれているので、そちらの方が聞き覚えのある方もいるかもしれません。樹脂はフライパンの取っ手などにもよく使用されている素材なので、家の中を探すと必ず見つかることでしょう。

樹脂サッシは、もともとドイツの化学会社が寒さに強く省エネにつながることを目的として開発したサッシです。樹脂サッシは断熱性および気密性が高いので、冬の寒さが厳しい北ヨーロッパや北アメリカといった寒冷地を中心に普及しています。

日本国内の新築戸建て住宅でも、寒さの厳しい北海道で9割、北東や北の3県で約半数が樹脂サッシを採用しているといわれています。しかし本州では寒さがそこまで厳しくないせいか、北に比べて普及率が低く、現在では日本全国の統計でみると約1割以下です。

それに反し、韓国やアメリカでは半分以上の世帯で樹脂サッシを使っています。日本でもこれからどんどん樹脂サッシは普及していくと思われます。

樹脂サッシとアルミサッシの違い

サッシというとアルミサッシが思いつく方も少なくないでしょう。特に日本の本州ではアルミサッシの普及率の方が高く、目にする機会も多いです。

アルミサッシはアルミニウム合金でできたサッシを意味し、アルミニウムは軽くて耐久性に優れている上に加工がしやすいことから、戦後の高度経済成長期以降、日本の住宅において多く取り入れられてきました。

一見便利なアルミサッシですが、アルミサッシは熱を伝えやすく外気温の変化の影響を受けやすいというマイナス点があります。

アルミサッシを使っていると夏に室内は気温が上がり、冬は外の冷気が室内にまで伝わり冷えてしまうのです。さらに外気の温度が下がりやすい冬は、サッシを挟んだ室外と室内の温度差が大きいため、サッシ周りに結露が出てしまいます。

樹脂サッシは断熱効果に優れているので夏も冬も室内の温度が室外の温度に左右されることが少なくなります。さらに樹脂サッシはアルミサッシに比べてそのデザインやカラーバリエーションが豊富なのも魅力の一つです。しかしながら、アルミサッシより高くつくという欠点があります。

樹脂サッシの耐久性

樹脂サッシは樹脂でできているので、その耐久性が気になるという方もいるでしょう。確かに樹脂サッシも経年劣化から免れることはできません。樹脂サッシが年月とともに劣化してくると、変色してきたり割れが発生したりします。この劣化を防ぐには定期的にメンテナンスをする必要があります。

5年間使用の樹脂サッシの劣化状況は?

樹脂サッシを5年間使用した場合、どれぐらい劣化するのかご説明します。実際に樹脂サッシを使用した家に住んでいる方の家を見てみると、5年間使用しても特に目立つような劣化はみられません。色落ちもなく、サッシのコーナー部分と接合した部分にも割れはありません。

日当たりの良い場所で樹脂サッシを使うと変色が気になる方もいるでしょう。どうしても気になるようであれば、最初から変色しても目立たないグレー系などの色を選ぶもの一案です。実際に5年間樹脂サッシを使っている方の家を見ても、特に劣化は感じられないので安心して長く使える素材だといえます。

樹脂サッシのメリットとデメリット

樹脂サッシを採用するかどうか検討している方のために、ここで樹脂サッシのメリットとデメリットについてご紹介します。メリットとデメリットをしっかりと把握して、自分たちの家には向いているのかどうか検討してみましょう。

樹脂サッシを使うメリット

樹脂サッシを使うメリットについてチェックしてみましょう。

・断熱性に優れている
樹脂サッシに使われている塩化ビニル樹脂は、アルミと比べ、その熱伝導率は約1000分の1です。つまりアルミサッシと比べると、樹脂サッシを採用した部屋は室内の温度を保ち、冷えた外気を室内へ伝えにくいというメリットがあります。樹脂サッシに複層ガラスや三層複層ガラスなどを組み合わせれば、さらに断熱性が高められます。

・気密性に優れている
気密性に優れているので防音効果も期待できます。室内の雑音はもちろん、外の騒音もアルミサッシよりは気にならないでしょう。さらに防音効果を高めたいのであれば、厚みのあるカーテンや防音効果のあるカーテンをつけることをおすすめします。

・結露が発生しにくい
夏や冬になると気になる窓辺の結露は、室外と室内の気温に差があることにより発生します。結露によるカビに悩まされることも少なくなり、より衛生的に保てるようになります。

樹脂サッシを使うデメリット

樹脂サッシを使うデメリットにはどんなものがあるのか、みてみましょう。

・アルミサッシよりも高くつく
一般的に樹脂サッシはアルミサッシよりも値段が高くなります。室内側、室外側の両方に塩化ビニル樹脂を使った「オール樹脂サッシ」を選ぶと、費用はアルミサッシで施行した場合の約2倍となります。室内側は樹脂サッシ、室外側はアルミサッシを使った「アルミ樹脂複合サッシ」の場合、アルミサッシの約1.5倍の費用が掛かるので注意しましょう。

・白色の樹脂サッシは汚れが気になる
樹脂サッシは色のバリエーションが豊富ですが、ホワイトや薄い色合いの商品を選んだ場合は要注意です。年月が経つとともに、汚れや黒ずみが目立つようになるので気になるかもしれません。白色はどんな色の壁とも相性がよく使いやすい色ですが、汚れが気になる場合はグレーを選ぶなど工夫しましょう。

・アルミサッシより強度が低く重たい
アルミサッシは軽量な上に強度があるのでショックや傷などにも強いのですが、樹脂サッシはアルミサッシより強度の面で劣り、厚くて重たいという特徴があります。しかし近年は従来の樹脂サッシよりも薄いタイプのものが登場しているので、いろいろな商品を見比べてみるのも一案です。

樹脂サッシの窓にリフォームするときの価格相場

現在アルミサッシを使っているけれど、樹脂サッシに変えたいという方もいるでしょう。ここで樹脂サッシの窓にリフォームした場合の価格の相場についてみていきましょう。

リフォーム費用①枠ごと交換

リフォームの費用は、必要な材料費だけでなく施行費もかかります。元からある窓をサッシごと取り外して交換する場合は、壁を壊す必要があります。

手間のかかる工事となるので25万~60万円はかかります。費用は窓のサイズや樹脂サッシの質、などによっても前後してくるので最初に業者に見積もりを出してもらうことが大切です。窓の大きさにもよりますが、工期は1~3日かかることが多いようです。

リフォーム費用②内窓を設置

前からあるサッシはそのままにして内側に窓を取り付ける場合、壁を壊す必要がないので枠ごと交換するよりも費用を安く抑えることができます。

一般的な工事費は約5万~10万円とされており、窓の大きさによってもどれぐらいの費用が掛かるのかは変わってきます。できるだけ費用を抑えたいのであれば、内窓を設置する方法がよいでしょう。

人気メーカーの樹脂サッシ窓をご紹介

ここでおすすめメーカーの樹脂サッシについて具体的にご紹介します。検討するときに役立ててみてください。

高性能な LIXIL「エルスターX」

LIXILの「エルスターX」は世界中にある樹脂サッシの中でもトップクラスに入るレベルの断熱性を誇っています。

従来の商品に比べ、断熱率は約44%も向上しているので要チェックです。結露が発生しにくいので、カビ対策にもおすすめです。優れた断熱性により、室外の気温に左右されることなく、エアコンをつけても室内の温度を一定に保つことができるので、冷暖房費の節約にもつながります。

防音性も高く、車の騒音が部屋に入ってきたり、室内の音が外に漏れたりするのが気になる方にもおすすめです。水密性能が高いので、雨がサッシにしみこんで室内に入り込んでくることもないので快適に過ごせます。

内窓専用商品 LIXIL「インプラス/インプラスウッド」

LIXILの「インプラス/インプラスウッド」は静電気によるホコリや粉じんなどの付着を防ぐダストバリア仕様となっています。よって頻繁に窓掃除をしなくても窓に付着するホコリが気にならず、快適な生活を送ることができます。

忙しくてなかなか窓掃除ができない、手軽に窓掃除を済ませたいといった方におすすめです。和紙調ガラスもあるので、和室との相性も抜群です。

内窓専用商品なので、施行も比較的簡単に済みます。気軽に樹脂サッシを試してみたいという方にもピッタリの商品です。

DIYにもおすすめ YKK AP「かんたん マドリモ 内窓 プラマードU」

YKK APの「かんたん マドリモ 内窓 プラマードU」は補強部品を使わずに取り付けることができるので、施行時間も従来の半分の時間で済みます。窓のサイズなどにもよりますが、一カ所当たりの施行時間はおよそ60分とされており、簡単に取り付けできます。

マンションにお住いの場合、窓の外側部分はマンション全体の共有部分に当たるので住人が勝手にいじることはできません。しかし室内側であれば専有部分に当たるので、内窓が取り付けられます。「かんたん マドリモ 内窓 プラマードU」を付けて生活をより快適なものにしてみましょう。

樹脂サッシ窓を設置して快適な部屋にしよう

今回は樹脂サッシについてご紹介しましたが、いかがでしたか?樹脂サッシはアルミサッシに比べると断熱性があり、防音効果にも優れているので部屋に取り付ければ暮らしがより快適になります。今回の記事を参考にして樹脂サッシの施行を検討してみてください。

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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。

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マツダ
これまで25カ国以上を歴訪した経験があり、日仏英語が堪能なフリーライター。現在は、整理収納アドバイザーとして活躍するかたわら、育児やDIY、芸能関係など幅広い分野で執筆活動を行っている。趣味は読書とDIY。