【庶務業務】とはどんな仕事?仕事内容から必要なスキルまで詳しく解説!
そもそも庶務ってどんな仕事をするの?庶務と総務の仕事内容の違いはあるの?そんな方の為に庶務の役割や業務範囲、仕事の内容、身に着けていて損はないスキルなどを詳しく紹介して行きます。そして、この記事を読み終わるころには庶務という仕事の大切さやご自身に合っているのか、庶務に向いている方はどの様な方なのかも分かるでしょう。
庶務の仕事とは?総務との違いは?
社員がより働きやすい職場環境を作るというところでは思うところは一緒だと思いますが、サポートする内容に多少、違いはあります。ここでは、庶務の仕事の内容や庶務と総務の違いをご紹介していきます。
庶務の仕事とは
庶務は企業によっては「一般事務職」と位置付けられていることが多いです。主な仕事を挙げると、まずは電話対応です。社員の行動をしっかりと把握し、対応しなければなりませんし、来客対応の場合は担当者よりも先に応対するのが庶務の仕事になるわけです。
書類作成にしても、出来上がった書類をもとに仕事が回っていくことになります。これを日々の業務と並行して行い、突発的な仕事もこなします。仕事の優先順位をしっかりと把握していなければなりませんし、尚且つ社員をフォローする事を忘れない能力も必要です。
庶務と総務の違い
総務は、独立した部署として総務課があります。会社全体の状況を把握し、必要であればルールを見直したり、改善できるように検討し社員が働きやすい職場にするべく、「動く業務」と言えるでしょう。
庶務は会社全体ではなく、所属部署で働く社員が担当している業務を把握し、社員が働きやすい環境を作る事が主な仕事です。業務が多岐に及ぶので、迅速さや正確さはもちろん、スキルを求められることもあります。
庶務の主な業務とは?
庶務の仕事の内容を少しお話してきましたが、実際のところどんな仕事をしているのでしょうか?ここでは、業務内容を例に出してどのように業務を遂行するか、どんな姿勢で業務にあたればいいのかポイントなども含めて詳しく説明していきたいと思います。
業務内容①電話対応
電話対応は顔が見えない分、コミュニケーション能力が発揮される業務です。電話がファーストコンタクトの場合もありますので、会社の第一印象を決める重要な仕事と言えます。
基本的には2コール以内で電話に出ることを心掛け、出られなかった場合は「お待たせしました」の言葉を添えるなど心遣いが必要です。
企業名、部署名、名前、用件を伺い、対象の社員へ電話を繋げたり、不在の場合は用件を伺い急ぎかどうかの確認をし、すぐに折り返しの電話が必要かどうかの確認も必要になります。電話対応は自分の作業を中断、もしくは並行して行わなければならない業務です。
業務内容②書類作成
取引先の連絡先や担当者の名前を表にしたり、電話番号の登録、内線電話の表づくりなど、どのようにしたら働きやすくなるかを考えて作業していきます。とても細かく時間の掛かる作業になることもりますが、間違えのないように登録や表づくりを進めて行きます。
書類のファイリング一つにしても、作業に携わった方のみが理解できるわけではなく、誰が見ても分かるように行う事や、何処に何があるかを一覧にして情報共有できるように努めるなど、創意工夫を必要とされます。
業務内容③来客対応
受付業務専門の職務がある場合は行う必要はありませんが、ない場合は来客の対応も庶務の業務になる事もあります。訪問してくれたお客様に用件を聞き、対応を行い、応接室、会議室などへ案内します。
お茶出しも大切な業務の一つになります。扉の開け方、お茶の出し方、挨拶の仕方、受付業務は会社の顔ともいえるので、接客マナーはしっかりと覚え行動に出せるようにしておくことが大切です。
業務内容④伝票処理
一例として挙げると、営業部での伝票整理の仕事としては、契約の申込書をシステムに正確に入力を行います。間違いがないか慎重に作業し、何度も確認しながら作業してきます。入力ミスが会社の売り上げを左右しかねない大切な業務だと言うことを忘れず作業を進めます。
企業独自のシステムもあるので、覚えていくのも大変だと思いますが、しっかりと自分のものにしていきましょう。不明な事がある場合にはそのままにせず、アドバイスを求め、分からないままにしない事が大切です。
業務内容⑤備品・小口金管理
社内の備品の在庫管理、在庫が少なくなったら注文をしたり、コピー用紙の補充も行います。こんな備品があったら便利かもなど、社員の求めている事を常に考えながら備品の管理をします。
〇〇さんは3色ボールペンじゃなきゃダメ、この前新しく購入した事務用品は評判があまり良くなかった、最近、あの備品の減りが早い、など少し細かすぎると思いますが、あって当たり前の備品なのでしっかりと管理していきます。また、異動や新人社員が来る場合、事前に名刺の発注依頼をかけるなど、社員がすぐ仕事に集中できるように機転を利かせます。
取引先への手土産や外回りで発生する交通費などを精算する、小口経費の管理を行います。領収書や既定の書類に記入、添付を徹底するようにお願いし、依頼があった時にはスムーズに対応できるようにします。金額としては大きな額ではありませんが、お金を扱っている以上責任を持って行います。毎日の処理、残高確認はしっかりし、現金の保管・管理にも気を付けます。
業務内容⑥社内清掃
社内清掃は企業によって考え方に違います。出社して業務を開始する前に清掃時間を設け、社員全員で行ったり、社員の負担や時間を無駄にすることのないように、清掃業者を頼んだりする企業もあります。
応接室や会議室など使用した後の片づけ、必要に応じて机や椅子の移動、洗い物や給湯室の掃除、自分の仕事を止めてやらなくてはいけないことも出てきますが、慌てず作業していきましょう。手を抜くのは絶対にしないようにして下さい。
庶務業務に必要なスキルとは?
庶務の業務内容、そして、仕事が多岐に渡ることも分かったきたと思います。業務内容が多いということはそれに伴うスキルも持ち合わせなくてはなりません。庶務の業務をするうえで特に必要なスキルをピックアップして解説していきたいと思います。
スキル①ビジネスマナー
社会人になって挨拶は重要なビジネスマナーだと改めて気が付くと思います。お辞儀一つにしても、角度などで、意味合いも違ってきます。
そして言葉のマナーもとても大切です。尊敬語、謙譲語、丁寧語など、相手側へ向けてなのか自分側に向けてなのかで使い分けなくてはなりません。
自信がなく曖昧な言葉遣いではどんなに立ち振る舞いが良くても印象は悪くなります。印象の悪さは対応した社員だけではなく、教育できていない会社の印象も悪くする可能性があるということを忘れないで下さい。
相手がどうしたら喜んでくれるか、気持ちよく対応してくれるか、相手を思いやり円滑に仕事が進むように行動することで、コニュニケーションがとれ良好な関係が築けます。
スキル②臨機応変な対応力
庶務の業務は多岐にわたる為、多数の社員から業務を頼まれることもあります。仕事だから、頼まれたからとあれもこれもとやみくもに仕事を進めるのではなく、優先順位、効率の良い順序を組み立て仕事をこなす能力が求められます。
今日必要なのか、明日でいいのか、今週中なのか、何時までなのか?務を頼まれた時にこちらから提出期限を確認しておくと、意思疎通が出来て気持ち良く仕事ができますし、急に頼まれた仕事にも臨機応変に対応ができます。
スキル③パソコン操作
今やパソコンスキルは必須という企業も少なくありません。その中でもエクセルとワードは外せません。エクセルを使ってのデータ入力やデータを分析しグラフを作成したり、ワードを使って書類作成を頼まれたりもします。
ワードのメインは文章作成なので、タイピングスキルは重要です。ブラインドタッチを覚えることで、処理スピードは大幅にアップします。これに加えPowerPointなど身についていれば業務の幅が広がり仕事のやりがいにも繋がります。
スキル④簿記
庶務として簿記の基礎知識があるといいかもしれません。貸借対照表、損益計算書などの財務諸表作成を業務として任される可能性もあります。基礎知識があるかないかでは仕事の流れを止めてしまう事にも繋がるので、勉強も必要です。
庶務の仕事に向いてる人の特徴
庶務の仕事は、電話対応、来客対応、書類作成、備品管理など庶務の仕事は多岐に渡ります。それは自身の為というわけではなく、いかに社員が働きやすい環境にするかということです。
狭い範囲を見るのではなく、広い範囲で見ることを心がけ、この人は何を求めているのか、自分はいま何をすべきかを瞬時に理解し、行動に移す能力が必要です。
その気遣いに対して感謝や評価はないかもしれませんが、社員がスムーズに仕事ができ、会社の業績があがるかもしれません。それにより職場のチームワークがより良くなり結果働きやすさにも繋がります。
世話好きで、機転が利き、臨機応変に対応できる人。マネージャーや世話女房と言ったところでしょうか。ここで勘違いして欲しくないのは何でも引き受ける「何でも屋」ではないという事です。
今やるべきことを分かっていて、スケジュール管理もしっかりできている。周りに流されることなく冷静に対処、対応できる自分をしっかりと持っている人が必要とされます。
庶務は幅広い業務をこなす重要な仕事
庶務という仕事内容は、とても幅広い業務をこなさなくてはなりません。頼まれた仕事に集中するあまり、優先順位を間違えてしまい、間に合わなかったなんて失敗を防ぐためにも、朝のルーティンとして、1日のタイムスケジュールを決めて業務にあたるなどの工夫をして、自分なりの働きやすさを追求していきましょう。
目立つ仕事ではありませんが、「誰かがやらなければならないのなら自分がやる。」そこで会社の運営が回ると考えればやりがいも感じられます。
沢山の業務の中で自分のスタンスを決めると自分自身の仕事がしやすくなり、結果、信頼関係も築け仕事を通して成長できることでしょう。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。