立ち仕事で腰痛になってしまう原因は?予防法や対処法をご紹介!
長時間立ち仕事をしていることが原因で、腰痛に悩まされるケースは多いです。しかし、ほとんどの場合、仕事内容を変えることは難しいため、立ち仕事が腰痛につながる理由や予防方法を知っておくことが大切です。そこで今回は、立ち仕事で腰痛になってしまう原因と予防法、腰痛になってしまった時の対処法をご紹介します。
目次
立ち仕事で腰痛になってしまう原因とは?
腰痛といえば重労働をしている方がなりやすいイメージがあるかもしれませんが、立ち仕事が腰痛を引き起こすことがあります。さっそく、立ち仕事をすることで腰痛になる原因を解説していきます。
原因①骨盤の歪み
意外と知られていない腰痛の原因のひとつに「長時間の立ち仕事」があります。人間の体は左右対称ではないため、重心が右左のどちらかに傾いています。しかし、どちらか一方に体重をかけた状態を長時間続けると骨盤の歪みにつながり、結果的に腰痛の原因になると考えられています。
特に工場のライン作業では、担当の製造ラインの前に立って長時間作業を続けるため、腰に痛みを感じる方が多い傾向があります。工場勤務に限らず、長い時間立ったまま行う仕事に就いている方は、立ち仕事が腰痛につながることを知っておくようにしましょう。
原因②筋肉の緊張
腰痛になる原因のひとつに、長時間同じ姿勢をとることで筋肉が硬直し、血液循環が悪くなることが挙げられます。人の体は常に重力を受けていますが、筋肉の力を利用することで動いたり姿勢を保つことができています。そのため、長時間同じ姿勢をとる時はできる範囲で体を動かし、筋肉の緊張をほぐすことを心掛けてください。
立ち仕事中にできる腰痛にならないための予防法
立ち仕事が腰痛につながることが理解できたとしても、仕事内容は変えることができないという方は多いと思います。そこで、立ち仕事中でもできる腰痛の予防方法をご紹介します。
予防法①正しい姿勢で立つ
正しい姿勢で立つことは、腰痛を予防するために大切なことです。長時間の立ち仕事で体の左右どちらか一方に体重をかけたり、前かがみになるなど悪い体勢をとり続けていると、腰痛をはじめとする不調が出やすいので注意が必要です。
そのため、仕事中はもちろん、普段の生活の中で背筋を伸ばして真っ直ぐと立つことを意識してください。ただし、背筋を伸ばす時は適度に力を抜くようにして、背骨に負担を掛けないようにしましょう。また、同じ姿勢をとり続けると筋肉が固まってしまう原因になるので、こまめに体を動かして筋肉をほぐすことが大切です。
予防法②靴を見直す
立ち仕事で腰痛を感じている場合、靴を見直すことで症状が和らぐことがあります。特にハイヒールはバランスがとりにくいので、長時間ハイヒールを履いた状態だと正しい姿勢を保ちにくくなります。
そのため、立ち仕事中に長時間ハイヒールを履いているという場合、会社で指定がないのであれば安定感がある靴に変えることをおすすめします。できれば、ヒールが低めで床との接地面が広い靴に変えるのが望ましいです。また、クッション性があるかどうかを考慮して選んでおくと、足の疲れも軽減することができます。
予防法③専用ベルトを使う
腰痛の症状がある場合は、腰痛用のコルセットや、腰痛用のサポーターやベルトの使用を勧められることがあります。腰痛用のコルセットやベルト等を使うと、腰の可動を制限したり、痛みを和らげる効果が期待できます。なにより、腰が固定されているので、動くときに安心感をもたらしてくれるのがメリットです。
腰痛用のコルセットやサポーター、ベルトは、腰痛の症状を緩和するだけではなく、腰痛を予防する目的で使うものなど様々なタイプの商品が販売されています。そのため、その時に感じている症状に合わせて選ぶことが大切です。また、腰の痛みを感じる度にむやみにコルセット等を着けると逆効果になることがあるので、痛みがひどい場合は医師に患部を診てもらってからはめるようにしましょう。
立ち仕事で腰痛にならないために気をつけるべきことは?
ここからは、立ち仕事で腰痛になるリスクを回避するために気を付けておきたいポイントをご紹介します。今現在、立ち仕事をしている方は、できるものから普段の生活に取り入れてみてください。
筋トレで腹筋を鍛えておく
腹筋を強化することは、腰痛の解消に効果的です。腹筋は道具を用意しなくても行えるので、毎日の運動に取入れやすいと言えるでしょう。腹筋の基本的なやり方は以下の通りです。
- 仰向けになる
- 膝を曲げてキープする
- 足の指を見るイメージで上半身を起こす
この動きを繰り返し行います。腹筋のやり方は様々ですが、足を全て床につけるよりも楽にできるはずです。
食生活を改善する
過度に体重が重たいと腰に負担が掛かるため、普段の食生活に気を付けることが大切です。ただし、ただ単に体重を落とせば良いという訳ではなく、長時間の立ち仕事に耐えられる体作りを意識しましょう。そのために、筋肉のもとになるタンパク質や骨を強くするカルシウムを積極的に摂るようにして、栄養バランスのとれた献立にすることを心掛けてください。
それと同時に、ウォーキングやジョギングなどの軽い運動をするのも腰痛予防に効果的です。筋肉に適度な刺激を与えることができ、ストレスを解消する効果も期待できます。
立ち仕事で腰痛になってしまった場合の対処法
たとえ腰痛にならないように気を付けているとしても、立ち仕事をしている中で腰の痛みを感じてしまうことがあるかもしれません。そこで、腰に痛みを感じた場合の対処法をご紹介します。
対処法①ストレッチをする
ストレッチはテレビを見ながらでもできるので、日々の生活に取り入れやすいと言えます。隙間時間や就寝前など、無理のない範囲で取り入れてみてください。
【骨盤ストレッチ】
まずは、立ち仕事で歪みが出やすい骨盤に作用するストレッチです。座ったまま行えるので、休憩時間などに取り入れるのもおすすめです。
- 椅子に座り、「背中を反らす・丸める」動作をゆっくりと繰り返します
- 1回15秒を目安とし、10回程度繰り返してください
- 骨盤を前後に動かすようなイメージを意識して、腰回りの筋肉の緊張をほぐしましょう
【肩甲骨ストレッチ】
肩や背中の不調が腰の痛みにつながることがあります。腰だけではなく肩や背中のケアもしたいという場合におすすめな肩甲骨のストレッチをご紹介します。
- ストレッチポールや、バスタオルを丸めたものを用意する
- 1を床に置き、背骨に沿わせながら仰向けになる
- 両腕を広げて、1分程度キープする
- 左右に動き、背中をほぐす
【ヨガのチャイルドポーズをする】
ヨガのゆったりした動きは、腰の緊張を和らげるだけでなく、リラックス効果をもたらしてくれます。ストレッチの最後に取り入れてみてはいかがでしょうか。
- ヨガマットやフロアマット、ベッドなどの上で正座をする
- ゆっくりと体を前方に倒しながら腕を前にまっすぐ伸ばし、床におでこをつける
- 大きく呼吸をしながら体の力を抜く
そのまま10~15秒ほどキープして、ゆっくり正座の体勢にもどる
対処法②腰を休める
腰痛を感じた時は、痛みが落ち着くまで腰を休めることが大切です。特に痛みが激しい場合は横になって安静にしましょう。痛みが軽い場合は入浴して腰をマッサージしたり、蒸しタオルをあてて痛みのある部分を温めるのも効果的です。腰を休めても痛みが改善されない場合は、無理をせず医師に相談することをおすすめします。
対処法③病院を受診する
腰の痛みが1~2週間続くという場合は、整形外科を受診しましょう。腰痛を放置すると症状が悪化し、日常生活に支障が出る可能性が高いためです。また、腰痛に加えて足の痛みやしびれ、尿もれ、発熱などの症状がある場合は早めに整形外科を受診してください。
整形外科へ行くと、症状に応じた治療をうけることができます。軽傷の場合は鎮痛剤の処方や、ストレッチや筋力トレーニングなどの運動療法が行われ、重症の場合は手術療法が行われることが多いです。
立ち仕事による腰痛を予防しよう
今回は、立ち仕事で腰痛になる原因をはじめ、腰痛の予防法や腰痛になってしまった場合の対処方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。腰痛の原因は姿勢や骨盤の歪み、筋肉の緊張など様々な要因がありますが、靴を見直したり筋トレやストレッチをするなど自分でできる改善方法も存在します。
痛みがひどい場合は病院を受診することをおすすめしますが、立ち仕事が腰痛の原因になることを知っておけば、腰痛を引き起こさずに済む可能性が高くなります。立ち仕事をしている方で腰の違和感を感じている場合や、腰痛にならないためのケアをしていきたい方はぜひ参考にしてみて下さい。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。