記事作成日:

派遣で働くメリットとデメリットは?正社員や契約社員との違いを解説!

当サイトの記事には広告、アフィリエイトが含まれています。

派遣社員として働きたいけれど、正社員との待遇がどのくらい違うのか気になる方は多いのではないでしょうか。また、契約社員やパートなど他の雇用形態との違いを知ることで、仕事探しをしやすくなります。そこで今回は、派遣と他の雇用形態との違いをはじめ、派遣で働くメリットとデメリット、派遣会社の選び方を解説していきます。

派遣と正社員の違いとは?

派遣という働き方を詳しく知らないという方は、正社員との違いを知ることから始めましょう。さっそく、派遣社員と正社員の違いを5つの項目に分けて解説していきます。

違い①雇用主

派遣社員と正社員では、「雇用主」が異なります。正社員の雇用主が勤務先の企業であるのに対し、派遣社員の雇用主は派遣会社となります。

正社員だけではなく、アルバイトやパートも勤務先の企業と直接雇用契約を結びますが、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結び、派遣会社から紹介された企業に勤務するのが特徴です。

そのため、雇用契約に関する内容や福利厚生は、実際の派遣先ではなく派遣会社の規定に基づく点に注意が必要です。

違い②給与形態

正社員の給与形態は、月給制または年俸制の企業が多いですが、派遣社員は時給制であることがほとんどです。また、正社員にはボーナスや昇給がありますが、派遣社員には基本的に支給されません。

ただし、派遣社員の月給や時給にはボーナス分が含まれているケースが多いので、派遣社員の給与はパートやアルバイトと比較すると高い傾向があります。「パートやアルバイト」「派遣社員」「正社員」という働き方の選択で悩んでいる方は、給与形態にも着目してみてください。

違い③契約期間

正社員には雇用期間の定めがなく、定年まで働き続けることができるのに対し、派遣社員には契約期限があるのが特徴です。つまり、契約期限がきたら「契約を更新して働く」か、「満期終了」のどちらかになります。

契約期限がある働き方は気が引けるという方がいるかもしれませんが、派遣先の仕事が合わなければ契約更新をせずに短期間で辞めることができるメリットがあります。様々な職種を経験して自分に合う仕事を見つけたい方にとって、期間が決められた働き方は理にかなっていると言えるでしょう。

違い④就業形態

正社員はフルタイムであることがほとんどですが、派遣社員の就業形態は多岐にわたります。具体的には希望の就業日数や就業時間などご自身が求める条件の派遣先を探せるので、自分ができる範囲で働くことができます。

違い⑤福利厚生

2020年4月から派遣社員を含む非正規社員と正社員との不合理な待遇差の解消するために「同一労働同一賃金制度」が施行されました。同一企業内において正社員と非正社員が同じ職務内容である場合、同じ額の賃金を払うという制度です。

また、派遣スタッフにも通勤交通費が支給されたり、正社員と同じように食堂や更衣室、休憩室など福利厚生施設の使用が認められるようになりました。

ただし、派遣会社の規定によっては、額に上限額があったり、わずかな上乗せしかされないケースもあるため、派遣会社で定められたルールを確認しておく必要があります。

派遣と契約社員やパートとの違いは?

派遣社員と混同されがちな契約社員やパートとの違いについても知っておきましょう。代表的な違いを3つピックアップしてご紹介します。

【雇用主が異なる】
派遣社員の雇用主は派遣会社で、給与も派遣会社から支払われます。対して、契約社員やパートは正社員と同じく就業先企業に直接雇用され、給与も就業先企業から直接支払われます

【給与形態が異なる】
派遣社員とパートは時給制で、契約社員は月給制となります。そのため、契約社員が長期休暇を取得しても給与の変動がほとんどありませんが、時給制である派遣社員やパートは、働く時間が減れば給与も減ってしまいます。契約内容によっても異なりますが、契約社員の方が給与が安定していると言えるでしょう。

【サポート体制が異なる】
契約社員やパートが退職をした場合、次の仕事は自分で探すことになりますが、派遣社員の場合は、派遣会社に次の派遣先を紹介してもらうことができます。

派遣のメリットは?

派遣という雇用形態にはメリットとデメリットの両方があります。まずは派遣社員として働くメリットから見ていきましょう。

派遣のメリット①自分の好きな条件で働ける

派遣の仕事は、勤務地や職種、仕事内容など基本的な条件のほかに、勤務日数や勤務時間などをライフスタイルに合わせて決めることができるのが特徴です。そのため、育児や介護など様々な事情で限られた日数や時間でしか働けないという場合でも柔軟な働き方をしやすいのが魅力です。

また、勤務時間や勤務日数は雇用契約の際に定められ、残業や急な休日出勤もありません。そのため、急にスケジュールが変更になる心配が少なく、無理せずに働くことができます。

派遣のメリット②スキルアップできる

派遣社員には契約期限があるからこそ、様々な職種を経験することができます。そのため、これからスキルアップしていきたい方や、自分に向いている仕事を見つけたいと考えている方には派遣という働き方が適していると言えます。

一つの企業で正社員として働き続けていると、細かい部分まで他社との比較をするのは難しいですが、派遣であれば様々な職場での経験を通して自分に合う職業を見つけやすくなります。

また、正社員として入社するのは難しい企業で働くことができたり、興味のある職種を実際に経験できるのも派遣社員として働くメリットと言えるでしょう。

派遣のメリット③人間関係の煩わしさがない

派遣社員は、あくまで派遣会社に所属しているスタッフであるため、派遣先企業での面倒な人間関係や派閥争いなどに振り回されることが少ないです。さらに、派遣先で万が一パワハラやセクハラを受けた場合は、派遣会社の担当者に相談して改善を求めることができます

また、基本的に職場での飲み会などに付き合いで参加する必要もないので、プライベートの時間をしっかり確保することができます。適度な距離感で人間関係を保ちながら働きたい方におすすめの働き方と言えるでしょう。

派遣のメリット④パートより時給が良い

派遣社員はアルバイトやパートと同じように自分が希望する曜日と時間で働くことができますが、派遣社員の時給はバイトやパートと比較すると高いのが特徴です。

正社員のように月給制ではなく、時給制であることをデメリットと感じるかもしれませんが、パートやアルバイトと比べれば時給が高く設定されていることが多いため、効率良く稼ぐことができます。

派遣の平均時給は1,500円前後となっており、東京の最低賃金のおよそ1.5倍です。時給が高い仕事ほど高いスキルが求められるものの、アルバイトやパートよりも多く稼げるのは大きなメリットと言えるでしょう。

派遣のメリット⑤フォロー体制が万全

正社員や契約社員など直接雇用で働く場合、仕事をしていくうちに発生した悩みや不満は直属の上司に相談するケースが多いです。しかし、派遣社員の場合は、雇用主である派遣会社の担当者に相談できるため、職場では言い出しにくいことも気軽に相談することができるのがメリットです。

なによりトラブルが生じた場合でも派遣会社に間に入ってもらえるため、一人で悩まずに済むのはもちろん、安心して働くことができます。

派遣のデメリットとは?

どの働き方にも、少なからずデメリットがあります。この項目では、派遣社員として働くデメリットを見ていきましょう。

派遣のデメリット①同じ職場には3年しかいられない

派遣には派遣期間の制限があるため、同じ派遣先で働き続けることはできませんが、最長3年までの長期就業が可能です。しかし、できるだけ長く働いていきたいという希望がある方にとってはデメリットと言えるでしょう。

ただし、3年以上同じ派遣先で働き続けたい希望がある場合、勤務先企業に直接雇用してもらう方法や、派遣先に直接雇用をしてもらうことが前提の派遣契約である紹介予定派遣を選ぶという選択肢があります。3年までしか働けない派遣期間の制限がある一方で、働き続けられる方法があることも知っておくと選択肢が広がるはずです。

派遣のデメリット②給料格差が大きい

派遣で働く場合、自分が持つスキルによって給与が左右される点に注意が必要です。当然のことながら、薬剤師やエンジニアなどの専門職は給与が高く、特別なスキルや資格がなくても働ける職種は給与も低くなります。

具体的には有資格者の仕事で時給1,500円~4,000円程度、資格が不要の仕事だと時給1,000円~1,500円程度と差があります。このように、未経験でも働ける職種や資格不要な職種で高給な仕事を見つけるのは難しいと言えるでしょう。

もし今現在、強みになるような資格を持っていないという場合は、最初は職種を限定せずに一般事務やテレフォンオペレーターなど、未経験でも採用されやすい業務に就いて経験を積むのもひとつの方法です。様々な業界を経験すれば次第に仕事の幅が広がり、希望の職種に就ける可能性が高くなります。

派遣のデメリット③賞与や交通費の支給がない

派遣社員には交通費や賞与が支給されないケースがほとんどですが、その分が時給に上乗せされているケースがあります。そのため、派遣先を選ぶ際は、交通費や賞与がどのように扱われているか確認しておく必要があります

もし、交通費が出るのを重視したい場合は、どのような形であっても交通費が支給されることを重視して派遣先を選ぶのもひとつの方法です。逆に交通費が出なくても仕方ないと思う方は、自宅近くの派遣先を選んで交通費を抑えると良いでしょう。

しかし、たとえ時給が高く設定されていても、年収で比較すると正社員と派遣社員では収入の格差が生じてしまいます。正社員と派遣社員の待遇差に関して割り切っておけば、仕事に対するモチベーションの維持にもつながるはずです。

派遣の仕事に将来性はある?

個々のライフスタイルに合わせて働けるのが派遣の魅力です。ここからは、派遣の仕事の将来性について解説していきます。

派遣の仕事の将来性

企業が派遣社員を雇うのには、「人材の補充」「有資格者の確保」などの目的があります。企業は正社員の休職や育休、繁忙期など様々な理由で一時的に人材が必要になることがあるため、契約期間を決めて雇用できる派遣社員は企業にとって必要な存在です。

また、派遣社員として働く側にとっても、「無理なく働ける環境を整えやすい」という魅力があります。例えば、家庭を持つ女性が正社員としてフルタイムで働くのは家事や育児との両立が難しく、中には退職に至る方もいます。しかし、派遣社員であれば無理のない範囲で働くことができるため、仕事と家庭を両立したい方に適した働き方と言えます。

このように、派遣の仕事は企業と働く側の両方に需要がある働き方であるため、将来性に不安を感じる必要はありません。次に、派遣会社の選び方を見ていきましょう。

派遣会社の上手な選び方

派遣社員として働くには、まず登録する派遣会社選びが重要になります。基本的には働きたい職種を扱っている派遣会社を選ぶのがおすすめですが、派遣会社のタイプを知っておけば仕事を探しやすくなります。代表的な派遣会社の特徴は以下の通りです。

【大手派遣会社】

大手派遣会社は企業規模が大きいこともあり、取り扱う求人の数が多い傾向があります。そのため、正社員として採用されるのが難しい大手企業や有名企業で働けるチャンスがあります。

【資本系派遣会社】

大企業の子会社として運営される資本系派遣会社は、親会社の系列企業で働ける可能性が高いです。また、業界とのつながりがあるため、独占案件を取り扱っていることが多いのも特徴です。

【職種特化型の派遣会社】

専門分野への派遣先を見つけたい場合は、職種特化型の派遣会社を選ぶのがおすすめです。派遣会社の担当者も、その業界や職種に関する知識が豊富であるため、特有の悩みを気兼ねなく相談することができます。

また、労働者派遣法改正により、派遣会社にキャリアアップ支援が義務付けられました。キャリアアップ支援とはビジネスマナー研修やパソコンなどの専門知識、資格や免許の取得を支援するもので、専門性の向上や職務の拡大をはかることが求められています。

専門性の高い知識が取得できるようにカリキュラムが組まれている派遣会社もあるため、身に付けたいキャリアをもとに派遣会社を選ぶのもおすすめです。

メリットとデメリットを理解して派遣の仕事を始めよう

今回は、派遣社員と正社員や契約社員、パートとの違いについて解説しましたが、いかがでしたか。派遣社員は希望の勤務地や勤務日数、勤務時間など自分にとって働きやすい条件で勤務できるのが特徴です。

そのため、育児や介護などと仕事の両立が難しくフルタイムで働くことができない方はもちろん、スキルアップのための勉強や習い事の時間を確保したい方にもおすすめの働き方と言えるでしょう。

記事の中では派遣で働くメリットとデメリット、派遣会社を選ぶ際のポイントもご紹介しました。これから派遣で働いてみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

その他関連記事はこちら


※記事の掲載内容は執筆当時のものです。