自分でできるシロアリ予防対策!大切な家を守るための予防方法をご紹介!
家の崩壊にも繋がってしまうシロアリ被害は、あなたの家もすでに魔の手がさしかかっているかもしれません。
すぐ目につくのであれば被害も分かりやすいのですが、屋根裏や軒下など分かりにくいところにシロアリが潜んでいることもあり、なかなか難しいのが現状です。そこで大事になってくるのがシロアリ予防対策ということになります。
シロアリ被害にあってからでは遅いので、ここでは自分でできるシロアリ予防対策をご紹介いたします。
シロアリとは
まず基礎知識としてシロアリについて知っておきましょう。見た目は黒いアリとよく似ていますがシロアリは白く(赤いタイプもいます)、見た目とは裏腹で、私たち人間の被害は甚大なものへと繋がる可能性があります。
シロアリの巣
シロアリの巣のベース(本巣)は土の中にあり、そこからどんどん蟻が進める道を作っていき、まるで枝分かれのような分巣を作りだします。ちなみに家の木材が蟻の通る道として使われるため、木材の被害が甚大なものになっているのです。
シロアリの巣は思っている以上に大きく、本巣・分巣を繋ぎ合わせると最大100mもあるということも決して珍しいことではありません。
シロアリの数も多く、それだけ大きい巣になると数百匹には留まらず、数万匹を超える可能性も十分あります。だからこそシロアリの巣は、分巣だけを破壊しても意味がありません。
シロアリの巣を完全に撤去するためには、分巣を含む本巣を完全に除去しないといけないのです。
シロアリの種類
シロアリと言っても、日本だけでも20種類以上のシロアリが発見されています。それぞれ特徴がありますので、1種類ずつ確認していきましょう。
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- ミゾガシラシロアリ科
日本で1番多いとされているのがミゾガシラシロアリ科ということを覚えておきましょう。地中を拠点としますが、建物に侵入することで少しずつ被害が出ます。地下シロアリと呼ばれることもあり、日本では害虫とされています。 - ヤマトシロアリ
日本どこにでもいるシロアリで、1番目にする機会が多い種類です。湿った木材が好きで、朽木、木抗、家の柱に住み着くことも多いです。 - カンモンシロアリ
関門海峡の周辺に生息するシロアリで、2月下旬~4月に羽アリとして見る機会が増えます。 - アマミシロアリ
奄美大島、または与論島で確認されたシロアリです。 - オキナワシロアリ
名前の通り、沖縄本島にいるシロアリです。 - ミヤタケシロアリ
沖縄本島、奄美大島や徳之島にいるシロアリです。 - ヤエヤマシロアリ
八重山諸島の西表島、石垣島などに生息しているシロアリです。 - キアシシロアリ
台湾出身のシロアリで、現在は石垣島や西表島、与那国島に生息しています。 - イエシロアリ
特に建物への被害が酷いとされているシロアリです。被害は日本だけではなくアメリカ全土にも広がっています。ただし暖かい気候を好むため、日本では神奈川県以西の沿岸部、四国、九州、南西諸島、伊豆諸島、小笠原諸島に生息しています。 - ダイコクシロアリ
平均気温が10℃以下の季節は姿を見せません。日本本土というよりは奄美大島以南や小笠原諸島に生息しているシロアリです。 - アメリカカンザイシロアリ
本来はアメリカのカリフォルニア州、ワシントン州に生息しています。しかし近年は日本にも上陸し、家具などの木材を好みます。 - ニシインドカンザイシロアリ
ジャマイカなどカリブ海諸国で生息が確認されたシロアリです。こちらも乾材を好みます。 - カタンシロアリ
海岸付近にいるシロアリで、照葉樹の枯れ枝を好むため、家への直接的な被害はありません。 - ナカジマシロアリ
福井県の蒼島、紀伊半島、四国、九州の太平洋沿岸に生息しています。こちらも照葉樹の枯れ枝を鉱物としています。 - サツマシロアリ
四国、九州の太平洋沿岸に生息していますが家には被害はありません。照葉樹の枯れ枝を好んでいます。 - コウシュンシロアリ
枯れ木を主に好むシロアリで、沖縄本島、八重山諸島に生息しています。 - オオシロアリ
日本で1番大きいシロアリで、大隅諸島、奄美群島、大隅半島南端に生息しています。家への被害はありません。 - ネバダオオシロアリ
北米原産のシロアリですが、日本では兵庫県川西市に生息しています。ただし家や家具への被害はりません。 - タイワンシロアリ
他のシロアリと比較すると頭の部分が赤いです。キノコシロアリとも呼ばれるのですが、その理由は地中にシロアリタケというキノコを栽培するからなのです。 - タカサゴシロアリ
西表島など八重山諸島に生息し、テングのような角を持ち、樹の上に巣を作ります。 - ニトベシロアリ
土の中に生息し、土中の腐葉土を好みます。 - ムシャシロアリ
こちらも土名に潜んでおり、土中の腐葉土を好むため、家に被害はありません。
- ミゾガシラシロアリ科
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シロアリの被害
シロアリの被害と言っても初期段階ではなにも分からないことが多いです。しかしシロアリの被害はどんどん拡大し、「気が付けば取り返しがつかなくなってしまった」なんていうケースがあるのは事実です。
例えばシロアリによる被害はこのような2ケースのパターンがあります。
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- 家が倒壊する可能性がある
シロアリは家の柱をとても好むため、シロアリ被害の相談もここに集中していることが多いです。家の支えになっている柱が脆くなったり、腐食すれば家の崩壊、ケガ、最悪の場合は家の下敷きになって死亡してしまう可能性もあるのです。 - 地震や豪雨などの自然災害に弱い
シロアリによって家の強度が脆くなることで、自然災害があった時に家を維持することができません。歪み、ヒビ割れ、そして倒壊するリスクがあります。夏~秋にかけて自然災害が多くなるので、シロアリには気をつけておきたいところです。
- 家が倒壊する可能性がある
シロアリ予防対策の必要性
実際にシロアリの被害に合わないためにも、普段からシロアリの予防対策をするようにしましょう。ここでは具体的な予防場所や、見落としがちな点をご紹介します。
必要性①築5年からしっかり予防!
ここ最近の新築住宅であればシロアリ予防工事が行われているので数年は心配無用ですが、それでも築5年後以降になってくると本格的なシロアリ予防対策が必要になります。
一般的にシロアリ予防対策は5年に1度行うことになっています。どんなに効果が高いシロアリ予防対策だとしても、5年で効果は弱まります。家を強化するという意味でも、5年に1度のペースでシロアリ予防対策を行いましょう。
必要性②鉄筋コンクリートも予防を!
シロアリ被害は木造住宅だけではありません。鉄筋コンクリートであってもシロアリ被害の報告は多いのです。その理由は、鉄筋コンクリートの隙間・ヒビからシロアリが浸入すること、湿気が多くシロアリが好むこと、シロアリのエサがたくさんあるということからです。
鉄筋コンクリートだからと言って安心できるというわけではないのです。鉄筋コンクリートでも5年に1度はシロアリ予防対策を行ってください。
シロアリの自分でできる予防策
シロアリ予防対策って意外と自分でもできることがたくさんあります。シロアリ予防対策=業者というイメージがありますが、まずは普段の生活の中で行えるシロアリ予防対策をチェックしてみましょう。
予防策①家の風通しを良くする
シロアリは湿気が多い空間、そして暗い空間をとても好みます。それならばシロアリが来なくなるような環境をつくってみましょう。例えば1日1・2回部屋の換気をしてみてはいかがでしょうか。
窓を開けたり、風呂場のドアを開けたり、換気扇を付けたり、自分でできることはたくさんあります。ほんの少しの手間でシロアリ被害を予防することができるのです。
予防策②シロアリの餌となる木材に注意
多くのシロアリが木材を好むため、木材を多く設置しておくのはあまりおすすめできません。特に建物の周りには木(朽木や沈木など)は置かないよう気を付けて下さい。
1度シロアリのお気に入り場所として認定されてしまうと、1度に数百匹~数万匹まで増える可能性もあります。
意外と盲点なのですがシロアリは段ボールも好むので、木材以外にも段ボールを放置するのは止めましょう。
予防策③家の周りに物を置かない
シロアリは明るい場所、風通しの良い場所を極端に嫌います。そのためにも家の周りにはあまり物を置かず、暗い空間、湿気が溜まりやすい空間を作らないようにすることが大切です。
シロアリ対策方法
ここからは本格的なシロアリ対策方法をご紹介します。シロアリ被害のリスクをなくすためにも是非確認してみて下さい。ここでは主に4つの方法をご紹介しますので、ご自身の家に必要なシロアリ予防対策を実施しましょう。
対策①バリア工法
バリア工法とは薬剤を家の前や家の木材にまいたり塗布することでシロアリを撃退する方法です。床下など気になる場所に直接薬剤を施すことで、ダイレクトに効果を実感することができます。
ただし人間やペットに影響が出る場合もありますので、使用する薬剤には十分注意をしましょう。
対策②ベイト工法
ベイト工法とは、シロアリに毒エサを食べさせて巣に持ち帰り、残りのシロアリも壊滅させる方法です。即効性はないかもしれませんが、新たなシロアリを増やさなくなるのは確かです。
定期的に毒エサを置く必要があるので、長い目で見るとバリア工法よりは費用が高くなってしまう可能性もあります。
対策③木部処理
木部処理とは、木材に直接シロアリ殺虫剤(駆除剤)を塗ってシロアリを寄せ付けない方法です。ドリルで木材に穴を開け、薬剤を注入します。そして木栓を打ち込み、強度を高めます。
更に柱、土台、束柱などに薬剤をふいて仕上げます。ちなみにこの作業を250か所(※30坪の場合)に行うため、シロアリ予防効果は非常に高いです。効果の持続も長いので、長い目で見るとおすすめとなっています。
対策④土壌処理
土壌処理とは、その名の通り土壌(地面)に薬剤をまき、土壌(地面)からシロアリが浸入するのを防ぐ方法です。基礎の内側、配管の立ち上がり、束石は特にシロアリが侵入しやすくなっていますので、重点的に薬剤をまきましょう。
シロアリ予防対策!業者の費用は?
シロアリ予防対策として業者に依頼した時に必要な費用をまとめました。もちろん業者によって差はありますが、参考までにご確認下さい。(※30坪の住宅で計算しています)
工事種類 | 基本料金 | 30坪の場合 |
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バリア工法 | 6,000円 | 18万円~20万円 |
ベイト工法 | 16万円 | 26~30万円 |
業者にシロアリ駆除や予防対策を依頼すると確実ではありますが、その分コストが大きくかかります。予算的に無理な場合は自分でもシロアリ予防対策ができますし、ご自身の都合に合わせて検討してみましょう。
シロアリ業者の選び方
ここでは業者を選ぶポイントやコツをご紹介します。費用だけが高くてシロアリ予防対策の効果が薄いということがないように、業者は慎重に選ぶ必要があります。
こんな業者は注意!
シロアリ業者に依頼する時は、こういう点にも注目してみて下さい。もしここで紹介する項目に心当たりがある場合は、悪徳業者の可能性もあるということを頭に入れておきましょう。
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- 見積もり依頼をしたところ、契約するまで帰らない
シロアリを駆除する前に見積もり依頼をすると思うのですが、見積もり内容に納得できず断っても引き下がらない業者が中にはいます。実際に「契約するまで帰らない」と言い切る業者もいますので、そこでは依頼しないで下さい。 - 最初から大幅な割引をしてくる場合
割引は嬉しいものですが、いきなり20%OFFや30%OFFになる場合は注意をして下さい。シロアリ駆除方法が十分ではないことや、後から費用を請求されるケースもあります。 - 契約を急かす業者
契約を急かしたり、麹を早く進めようとしている業者にも注意して下さい。シロアリ予防対策・駆除対策の工事の経験が豊富ではない業者の可能性があります。 - 現地調査にこない業者
シロアリ予防対策をするためにはどの場所をより強力に対策するかが重要なので、処理前に実際の状況を見てもらうようにして下さい。 - アフターサポートがない業者
いざ工事をお願いして無事終わったあとでも、何かしらトラブルがある可能性はあります。そのため工事前にアフターサポートがあるかどうか、また無料で受けられるかを確認しておいて下さい。 - 必要以上の金額請求
シロアリ予防対策を業者に依頼する場合は必ず複数に見積もり依頼を請求してみて下さい。中には、必要以上に金額を請求してくる業者も出てくるので、そういう業者は避けるようにしましょう。
- 見積もり依頼をしたところ、契約するまで帰らない
自分でもできる限りのことをしてシロアリを予防しよう!
シロアリ予防対策は業者に依頼することもできますが、自分でもできることはたくさんあります。ほんの少しの手間でシロアリが寄り付かなくなる家づくりができるので、この機会にシロアリ予防対策について考えてみましょう。
木造住宅、鉄筋コンクリート関係なくシロアリ予防対策は行う必要があるので、簡単な方法からチャレンジしてみて下さい。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。