家事代行でのトラブル対処方法とは?注意するポイントも徹底解説!
毎日仕事等で忙しく、家事が全然できないとは及ばずともあまり力を入れられない時、家事代行サービスを頼るのも珍しくはありません。しかし、他人を自分の家に上げる中、何かしらのトラブルが発生する可能性も否定できません。今回は、もし家事代行を利用する中でトラブルが起きた際の対処法を解説します。
目次
家事代行サービスとは
あまり自分の家の家事に時間を割けない時、昨今では家事代行サービスに頼って代わりにやってもらう、というのもそう珍しいことではなくなりました。まず、このサービスではどんなことを行うのかなど、簡単に解説します。
利用者が増加している家事代行
家事代行サービスとは、その名前の通り、家の人に変わってその世帯の家事を行うサービスのことを指します。最近は利用者が増加しており、その理由として、国内では共働きで生活をしている世帯が多くなり、両社とも家事に手が回らないために、サービスを利用しているケースが多いです。
共働きだけでなく、独身の世帯が多いのも理由の1つとして数えられます。仕事のみならず家事もすべて一人で行う一人暮らしの方が増加しており、最近では一人暮らしの男性を対象にしたサービスプランが多く展開されている模様です。この他、高齢者の増加で面倒を見る人が必要、家事への考え方の変容なども関わっています。
家事代行サービスの主な内容
そんな家事代行サービスですが、一口に家事と言っても、自分の家の事はほぼ全般家事と言えます。この中で代行サービスに任せられる事として、定番なのは部屋の片づけや清掃、食器洗い、料理の作り置きなどです。
キッチン、トイレ、バスルームや洗面所等の水回りの清掃、庭やバルコニーの手入れ及び掃除、洗濯にアイロンがけ、ゴミ出しや日用品、料理を作ってもらう際の食材の買い出しなど、普段の生活で誰しも行っている内容は、ほぼすべて代行サービスに任せられます。
家事代行を家政婦との違いを動画で見てみよう
ここで、家事代行と家政婦がどのように違っているのかを解説している動画を確認してみましょう。両者とも日常生活における家事を行うものである事は共通していますが、大きく分けて3つ異なり、家事代行は企業という組織に属し、家政婦は個人で行っています。
料金形態やサービス内容も異なり、代行の場合は掃除なら掃除、料理なら料理というようにプランが明確に分けられ、家政婦の場合は一日の中で様々な家事を行います。融通の効き方も違い、家事代行なら専門的に行ってくれますが、家政婦なら比較的幅広く対応してくれる傾向にあります。
家事代行で心配なトラブルとは
以上、家事代行がどんなものでサービスの内容はどうなっているか、家政婦との違いなどについて簡潔にではありますがご紹介しました。現代の暮らし方と照らし合わせても、便利なサービスである事がよく分かりますが、では起こり得そうなトラブルにはどんなものがあるでしょう。
トラブル①料金
まず1つは、料金についてのトラブルの発生です。利用の際に最も料金関係のトラブルが多いといわれており、代行サービス業者のホームページを確認してみると1時間当たりの料金で表記されているケースが多く、最低利用時間が定められています。
1時間当たりの料金だけでサービスを受けられると思っていたのが、最低利用時間が2時間、3時間からとなっている業者がほとんどである為に、予想よりも料金が高くなってしまった、というのが頻繁に起こる模様です。
加えて、オプションの付け方なども利用する各家庭によって異なりますから、ホームページで見た料金と全く異なる事もしばしばあります。延長料金やうかがうスタッフの交通費、税抜きで表示されていたために税込みの価格で請求されるなどが、主に追加で提示される費用です。
トラブル②作業内容
続いて、家事代行の作業内容に食い違いがあった、不満があるなどといったトラブルです、これも前述の料金と並んで非常にケースの多い事例であり、こちらが依頼した家事の内容を十分に果たしてもらえない、といったものです。
これは後に解説するトラブルの内容であるコミュニケーションの不足にもつながることではありますが、例えばキッチンや洗面所など様々な箇所の清掃を依頼した場合にも、全般的に大体綺麗になっていれば良いのか、それとも優先順位を付けて重点的にやってほしいのかは、スタッフには分からない事です。
作業内容でトラブルが起きやすいのは、スタッフが依頼をしっかり守ってくれなかったというより、時間不足で満足が行く仕上がりにできなかったケースが圧倒的に多いです。故に、事前にどういう仕上がりが理想なのか、打ち合わせをしっかりしておくべきなのです。
トラブル③破損や盗難
そして、破損や盗難といったトラブルも起きています。掃除機をかけていて室内の物を破損させてしまったというように、どれだけスタッフの方が細心の注意を払って家事を行っていたとしても、何の事故も起こさないという保証は誰であってもできません。
考えたくはない事ですが、残念ながら盗難の可能性も否定できないのです。どれだけサービス業者が有名であったとしても、やはり赤の他人を家に入れるというサービスの関係上、貴重品の盗難のリスクも決してゼロではありません。こうした被害に対処すべく、後に解説する保険の加入などは事前に必ず確認しておくべきです。
トラブル④スタッフとのコミュニケーション
スタッフの方とのコミュニケーションを上手く取れない、というのも、トラブルの1つに数えられます。作業内容の中でも解説した通り、自分がやってほしい内容をしっかりと伝える事が出来ず、結果として満足のいかない仕上がりになった、というケースがあります。
人間的な部分で「合わない」という事もあり、決してスタッフの人柄が悪いわけでもなく、作業はしてくれているけれど、掃除の仕方が自分好みではない、というような人の好みで不満を抱えてしまう事もある様です。
家事代行でトラブルが発生した際の対処法
料金やスタッフの方の作業内容、及びコミュニケーションの不和など、様々なトラブルが生じることが分かりました。当然、こうした問題が発生して嬉しいことはありませんから、納得のいく解決をするための対処法があります。
対処法①家事代行業者へ連絡
まずは、スタッフの属する家事代行業者への連絡を取ることです。実際に来たスタッフの提示してきた料金が納得のいく額では無かったり、スタッフとそのほかのトラブルが起きてしまったのならば、まず先に業者へ相談をするべきです。
特に大手の代行業者では、お客様相談室というものを設けています。電話で話を出来ると良いですが、それが難しい場合にはメールやフォームで伝える事もできます。スタッフの方に不満があるのなら、相談する事で担当者を変えてもらえる可能性もあります。
対処法②クーリングオフ制度で解約
続いて、クーリングオフ制度を利用する方法があります。特定の取引において消費する側、今回ならば代行サービスを利用する側が解約をしたいと思う時には、適用が可能なケースであればそのまま解約が可能となります。
このクーリングオフの適用の可否については業者側も事前に可能性を鑑みており、ほとんどの場合契約締結時の書類に記載されています。事前にこれを確認し、業者側に連絡をしても解決しないのならば、今一度内容を確認してみましょう。
対処法③消費生活センターへ相談
もう1つ、消費生活センターへの相談をするのも手段の1つです。クーリングオフと同じく、スタッフの属する業者にトラブルがあった旨の連絡をしても全く解決に向かわない場合には、相談を持ち掛けてみましょう。
全国各地にセンターが設置されており、既に家事代行サービス関連のトラブルの相談が寄せられている模様です。局番無しで「188」で電話をかけられますので、よく起こるトラブル内容ならば、正確な対応の仕方を教えてもらえるはずです。
家事代行でトラブルを回避する対策
仮にトラブルが起きたとしても、業者に連絡を取ったり、クーリングオフや消費者生活センターを利用する事で解決に向かうことがあるのを覚えておきましょう。勿論、最初から問題など起こしたくないでしょうから、回避するための策も事前に知っておきましょう。
対策①依頼したい内容をまとめておく
1つは、代行スタッフに依頼したい内容を明確にしてまとめておく事です。すでに何度か解説している通り、スタッフとの間でのトラブルの発生の原因は、しっかりしたコミュニケーションが取れない事にあるケースが多いです。
例えば清掃であれば、清掃個所ごとに求める綺麗さの度合い、作業中の注意してほしい点などをまとめて提示てみましょう。こうしてスタッフに出せる指示ができる限り明確にできれば、認識がズレて問題に発展するのを防止できます。
対策②契約前に細部まで内容を確認する
実際にサービス開始をしてからの認識の違いをなくすべく、契約前に契約内容を隅々まで確認しておくべきです。依頼ができるサービスの範囲はどこまでなのか、それぞれの料金の詳細な内訳、追加料金が発生する条件などです。
サービス内容については、特に基準や定義を明確にできると良いです。洗面所の掃除を例にすれば、チリや埃が無いレベルで綺麗という人もいれば、鏡のようなピカピカな状態を綺麗という人もいますので、どこまでのレベルを求めていて、それに応えてもらえるかを知っておくのです。
対策③見積もりの際はありのままを見てもらう
サービスを受ける前に、見積もりとして業者が依頼する家への訪問を行い、家の状態、作業の内容、料金の形態などを確認します。この時、家の中はできるだけありのままで、手を付けないようにするべきです。
外部から人が来るからと言ってその時だけ綺麗にしておき、いざ代行をしてもらう時と違う状態では時間内に作業が終わらなかったなど、誤った見積もりになりかねないからです。
対策④損害賠償保険の加入をチェック
依頼する業者が各種の賠償保険に加入しているかどうかの確認も重要事項です。トラブルの中でも触れた通り、破損や盗難が起こる確率はゼロではありません。万が一起きてしまった時に業者側が保証してもらえるよう、適用範囲、金額などは事前のチェックが必要です。
対策⑤トライアルプランを試してみる
トライアルプラン、つまり、初回限定のお試しプランです。初めて代行業者やその会社のサービスを受ける際に、最初に限定してこうしたプランを受けることができます。定期依頼よりも金額がやや安くなっています。
こうしたお試しプランを試すのには、その代行業者に依頼して受けられるサービスの質をお得な価格で実感できるメリットがあります。理想としては、いくつかのトライアルプランを試し、その中で最も良いと思った業者に定期依頼を出す流れがおすすめです。
対策⑥貴重品は金庫などに保管しておく
普段貴重品を普通に於いてある状態にしてあるのならば、スタッフの方が来る日には金庫など、見えない場所にしまっておくことをお勧めします。無いと信じたい所でしょうが、盗難のリスクを抑えられるからです。
そうでなくとも、誰でも触れる状態でスタッフの方が破損してしまってはお互いに嬉しくありません。こうした万が一のリスクを無くすためにも、金庫へ貴重品を移動させておけると安心なのです。
対策⑦作業前の状態を写真に撮る
作業をしてもらう前の部屋などの状態を、スマートフォンなどで写真に撮っておきましょう。家具、物を破損させてしまったり、作業がしっかり行き届いていなかった場合には、作業後の状態と比較できる物的証拠になります。
スタッフの方、及び業者への相談をする時にも、写真という信頼できる証拠があれば自信を持って話を持ちかけられます。何の問題も無かったとしたら、ビフォーアフターでどれだけ綺麗になったかが分かる事でしょう。
対策⑧防犯カメラを設置しておく
どれだけスタッフの方が良いサービスを提供してくれて、誠意をもって作業に取り掛かってくれる方であるとわかっていても、自分が家にいるならともかく、不在時にサービスを利用するのに些かでも不安があるなら、防犯カメラを使いましょう。
本格的な物でなくとも、通販で探してみれば録画に関しては不足なく使える簡易的なカメラをすぐに見つけられます。子供やペットがいる場合にはそれをチェックする用途でも使えますから、この機会に用意してみてはいかがでしょうか。
業者選択の目安になる「家事代行サービス認証」とは
業者には「家事代行サービス認証」を持っている所もあります。これは、全国家事代行サービス協会と日本規格協会が行う、家事代行サービスの品質を第三者視点で評価するもので、安全性や信頼度、待遇などが優れている証です。
この認証を受けている業者は、質の良いサービスを提供してくれる事を示しており、業者を選ぶうえでもわかりやすい基準となるでしょう。迷っている場合には、認証を受けているかを確認してみましょう。
家事代行トラブルの対処法と対策で快適に利用しよう
自分の家へ他人を上げるサービスである為に、トラブルも起きてしまう時には起きてしまいます。しかし、事前に入念に確認や打ち合わせをしておけば、それをゼロに近づけられます。是非とも快適に利用してください。
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※記事の掲載内容は執筆当時のものです。